SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みが世界中で広がるなか、エコなエネルギー資源を活用する発電方法として太陽光発電が注目されています。ただし、太陽光発電にはメリットがある反面、デメリットになることもあるため、活用する際は正しく理解しておくことが大事です。この記事では太陽光発電のメリット・デメリットを解説するとともに、太陽光発電と併用するのにおすすめの蓄電池も紹介します。
太陽光発電とは、名前からも想像できるように太陽の光をエネルギーとして電気を作り出す発電の方法です。エネルギー源が太陽の光であるため、基本的に枯渇することがありません。設置するための地域制限などもなく、誰でもどこでも導入できるメリットがあります。既存の建物の屋上や壁面など未使用のスペース、耕作放棄地や空き地などの使われていない土地を有効活用することも可能です。太陽光発電では、発電中にCO2をはじめとした大気汚染物質や温室効果ガスなどを排出しません。再生可能エネルギーとしての注目度も高く、戸建住宅の屋根に設置するケースも増えてきました。
太陽光発電では、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変える必要があります。そのために使われる仕組みが、シリコン半導体などに光が当たると電気が発生する「光電効果」です。具体的にはn型半導体とp型半導体という、2種類のシリコン半導体を重ね合わせた構造のソーラーパネル(ソーラーモジュール)を使います。シリコン半導体を重ね合わせたところに光が当たるとn型側に電子(-)、p型側に正孔(+)が発生し、電極をつなぐと電気が流れる仕組みです。
なお、発電された電気は直流です。家庭で使用する電気は交流であるため、戸建住宅の太陽光発電で発電された電気は、パワーコンディショナを使って直流から交流に変換します。昼間の太陽光で発電した電気は家庭内で利用できるほか、余った分は電力会社に買い取ってもらう売電も可能です。売電・買電電力計を設置していれば夜間や悪天候時で発電できないときは電力会社から電気を買うなど、自動で使い分けがされています。蓄電池を設置することで、好天時に発電して余った電気を溜めておくことも可能です。
・電気代の節約につながる。
・電気代が高騰しても影響を受けにくい
・資源がほぼ無限にあるエコな再生可能エネルギー
・CO2などを排出しないクリーンなエネルギー
・売電すれば収入を得られる
・夏は涼しく冬は暖かい
・停電時にも電気が使える
・蓄電池や電気自動車と連携すればさらなる効果が得られる
・補助金の活用ができる
太陽光発電では、原料となる太陽の光にはお金がかからず、しかも無限です。自家発電できれば、その分は電力会社から購入する料金がかかりません。そのため、電気代が節約できるのはもちろん、売電することで収支がプラスになることさえあり得ます。電力会社から購入する割合が少なければ、万一電気代が高騰してもあまり影響を受けません。停電した時も天気がよければ、いつもと変わらず電気が使えます。蓄電池と併用すれば電気を溜めておけるため、天気が良い悪いにかかわらず安定して太陽光発電で得た電気を使えるでしょう。電気自動車も蓄電池の代わりとして活用でき、燃料費の節約にも役立ちます。
また、真夏に直射日光が照りつけると屋根が熱くなり、それが室内の温度上昇にもつながります。太陽光発電の設備を屋根に設置することで遮熱効果を得られるため、夏は涼しく過ごせるでしょう。冬場は熱が逃げるのを防いでくれることで、逆に暖かく過ごせます。自治体によっては太陽光発電の設置に補助金制度を導入しているところがあり、設置時のコストを削減できます。ただし、制度自体がないところがあったり、制度が終了してしまったりすることもあるため、確認が必要です。
・発電量は天気に左右される
・設置費用が高く初期費用がかかる
・定期的なメンテナンスが必要
・設置に不向きな家もある
・反射光によるトラブルが発生することがある
・パワーコンディショナの設置場所も必要
太陽光発電には長所ばかりではなく、短所もあるため、具体的に設置を考える際はメリット・デメリットの両方を把握しておくことが大事です。太陽の光は資源として無限であることに違いありませんが、曇りや雨の日などはあまり発電できません。蓄電池との併用で好天時に発電した電気を上手に活用できる方法もあるものの、発電量が天気に左右されるところ自体はデメリットになるでしょう。
また、ソーラーパネルやパワーコンディショナなど、さまざまな設備を設置するための費用やスペースも必要です。ソーラーパネルなどの設備は重量もあるため、耐震性などを考慮すると設置が不可能な建物もあります。太陽光を受ける方角に屋根がない、屋根の面積が十分ないなど、設置しても考えていたほど発電ができない家もあります。さらに、周囲の環境によっては反射光でトラブルが起こるケースもあるため、設置に際しては注意が必要です。
蓄電池は電気を充電して溜めておける電池です。しかも何度も充電して繰り返し使えるため、乾電池のように使い切りではありません。身近なところではスマートフォンのバッテリーや、電気自動車などですでに実用化されています。太陽光発電を使って発電した電気を溜めておくことができれば、停電時にも電気が使えます。売電後に電気が余っていれば、電気の自給自足も可能です。持ち運べるポータブルタイプならば、キャンプなどのアウトドアでも活用できるでしょう。何より発電に使う太陽光自体は、費用もかからない自然エネルギーです。蓄電池と太陽光発電を併用することで、お得に使えるさまざまなシチュエーションが考えられます。
EcoFlowの蓄電池は世界最速とも言われる充電スピードを誇っています。安全性にも配慮し、リチウムイオン電池の過充電や過放電を防ぐBMS(バッテリーマネージメントシステム)が搭載されています。BMSは過電圧や低電圧、過熱や低温状態になるの防ぎ、適正な範囲で動作するよう蓄電池をマネジメントしつつ、過電圧保護や過電流保護の役割も担っています。
大出力・大容量・高速充電が特徴のポータブル蓄電池「EcoFlow DELTAシリーズ」には、複数のラインナップがあります。なかでも「DELTA Pro」は3600Whの大容量です。さらに専用のエクストラバッテリーを2台まで接続することができ、最大で1万800Whまで容量を増やせます。一般家庭の電力なら約6日間分を賄える発電量であり、災害時の停電にも活躍するでしょう。DELTA Proの定格出力は3000W、瞬間出力は6000Wで、最大15デバイスまで同時に給電可能です。ドライヤーと電子レンジを一緒に使っても大丈夫なほどのパワーを持っており、災害時の備えとしてはもちろん、キャンプなどのアウトドアでも活躍します。
1時間で80%、3時間あればフルチャージできる急速充電も大きなメリットです。専用アプリを使って遠隔地からのモニタリングや操作ができるほか、移動に便利なキャスターや伸縮ハンドルも付いています。充電方法はAC充電とシガーソケット充電、EVステーション発電やスマート発電機からの充電のほか、太陽光発電にも対応しています。実際にどのような方法で使うのかを考慮し、入力規格を確認して使ってください。
太陽光発電は発電量が天候に左右されたり、設置に費用や場所が必要だったりなど、確かにデメリットもあります。しかし、太陽の光は無限にあるうえ、CO2も排出しないクリーンなエネルギーです。蓄電池を併用すれば太陽光発電で発電した電気を溜め、夜間や悪天候時にも使えます。ポータブルタイプの蓄電池なら、自宅以外でも活躍するでしょう。キャンプなどのアウトドアを楽しむときなどに活用してみてください。