リチウムイオン電池とは?電池の種類や仕組み、寿命、安全性を解説

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リチウムイオン電池とは?電池の種類や仕組み、寿命、安全性を解説

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「リチウムイオン電池とは?電池の種類や仕組みを知りたい」という疑問がある方もいるでしょう。リチウムイオン電池とは、リチウムイオンが電解液を移動することで充放電を行う電池のことです。

コバルト系・ニッケル系・NCA系など、その種類は多岐にわたります。電池の種類に応じて安全性や寿命、利用用途がそれぞれ異なります。各種類の特徴を理解した上で、リチウムイオン電池が採用された製品を選ぶようにしましょう。

本記事では、リチウムイオン電池の特徴や仕組み、代表的な種類、寿命や安全性について解説します。リン酸鉄リチウムへの理解を深めたい方は、本記事をぜひ最後までご覧ください。

リチウムイオン電池とは?

リチウムイオン電池1

リチウムイオン電池とは、リチウムイオンが電解液の正極と負極を移動することで充放電を行う電池のことです。この電池はエネルギー密度が高く、軽量であるため、スマートフォンやノートパソコン、ポータブル電源など、多くの電子機器に利用されています。

【リチウムイオン電池の主な利点】

  • エネルギー密度が高い
  • 小型・軽量でありながら高性能
  • 急速充放電が可能
  • 寿命が比較的長い

リチウムイオン電池はほかの電池に比べて寿命が長いほか、コンパクトで容量が大きいため、一度の充電で長時間使用できるという特徴を持ちます。なお、リチウムイオン電池は繰り返し充放電できる「二次電池」に分類されています。

リチウムイオン電池の仕組み

リチウムイオン電池は、正極、負極、及び電解液で構成されています。この構造により、リチウムイオンは電極間を移動し、電気エネルギーが生み出されます。

【リチウムイオン電池の仕組み】

  1. リチウムイオンが正極から負極へ移動する
  2. 移動することで電流が流れ、エネルギーが発生する
  3. デバイスに必要なエネルギーが供給される

この動作原理によって、リチウムイオン電池は高エネルギー密度と長寿命を実現し、多くの電子機器で利用されるようになりました。

リチウムイオン電池の種類

リチウムイオン電池5

一言でリチウムイオン電池と言っても、その種類は多岐にわたります。以下、代表的な種類を7つ紹介します。

  1. コバルト系リチウムイオン電池
  2. ニッケル系リチウムイオン電池
  3. NCA系リチウムイオン電池
  4. 三元系リチウムイオン電池
  5. チタン酸系リチウムイオン電池
  6. マンガン系リチウムイオン電池
  7. リン酸鉄系リチウムイオン電池

電池の種類によって安全性や寿命、利便性などが大きく異なります。各種類の特徴を順番に解説していきます。

種類1.コバルト系リチウムイオン電池

コバルト系リチウムイオン電池は、正極にコバルト酸リチウムを使用する電池です。取り扱いが容易であることから、リチウムイオン電池として初めて開発されました。以前はモバイル機器を中心に使用されていましたが、現在ではあまり使用されていません。

【メリット】

  • 比較的容易に合成できる
  • 取り扱いが簡単

【デメリット】

  • 生産コストが高い
  • 熱暴走の危険性がある

種類2.ニッケル系リチウムイオン電池

ニッケル系リチウムイオン電池は、大容量かつ高電圧を備えている電池です。容量が大きいため、大型の電気機器への利用が期待されていましたが、安全性に課題があり実用化は難しいとされています。

【メリット】

  • 大容量で高電圧

【デメリット】

  • 安全性に問題がある
  • 実用化が難しい

種類3.NCA系リチウムイオン電池

NCA系リチウムイオン電池は、ニッケル・コバルト・アルミニウムを正極に採用している電池です。ニッケル系の課題であった安全性が克服され、耐熱性が向上しています。また、ほかのリチウムイオン電池と比べ、エネルギー密度に長けているのが利点です。

【メリット】

  • 大容量で高電圧
  • 発熱量が少ない
  • 低温時に放電しにくいという

【デメリット】

  • 生産コストが比較的高い

種類4.三元系リチウムイオン電池

三元系リチウムイオン電池は、ニッケル・マンガン・コバルトの化合物を正極に使用した電池です。エネルギー密度が高く、安全性も評価されています。低温時の放電特性にも優れており、医療機器や電気自動車などに利用されます。

【メリット】

  • エネルギー密度が高い
  • 安全性が高い
  • 低温時の放電特性に優れている

【デメリット】

  • 生産コストが高い
  • バッテリー内部に熱を持つと発火リスクがある

種類5.チタン酸系リチウムイオン電池

チタン酸系リチウムイオン電池は、負極にチタン酸リチウムを使用することで、急速充電を可能にした電池です。安全性が高く、それでいて長寿命というメリットがあります。しかし、エネルギー密度が低い点が難点です。

【メリット】

  • 急速充電が可能
  • 安全性が高い
  • 寿命が長い

【デメリット】

  • エネルギー密度が低い

種類6.マンガン系リチウムイオン電池

マンガン系リチウムイオン電池は、正極にマンガン酸リチウムを使用した電池です。コバルト系と同じくらいの電圧を出すことが可能であり、生成コストが安価というメリットがあります。しかし、ほかの電池に比べて寿命が短いという欠点を持ちます。

【メリット】

  • 高い電圧を出力できる
  • 生成コストが安い
  • 安全性が高い

【デメリット】

  • 寿命が短い

種類7.リン酸鉄系リチウムイオン電池

リン酸鉄系リチウムイオン電池は、正極にリン酸鉄リチウムを使用した電池です。安全性が高く、長寿命であることから、最新のモバイルバッテリーやポータブル電源、蓄電池など、多彩な製品に使用されています。その一方で、エネルギー密度はそこまで高くありません。

【メリット】

  • 安全性が高い
  • 寿命が長い
  • 生成コストが安価

【デメリット】

  • エネルギー密度が低い

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リチウムイオン電池の寿命・安全性

リチウムイオン電池3

リチウムイオン電池の寿命は、500回の充放電サイクルが目安です。このサイクル回数は、採用されている電池の種類によって異なります。

そもそも電池の寿命は使用回数、すなわち「サイクル」を基に計算されます。1サイクルは、充電残量が0%の状態から100%まで充電し、その充電を0%になるまで放電し切った状態を指します。500サイクルのリチウムイオン電池であれば、500回の充放電ができるということです。

なかでもリン酸鉄リチウムイオン電池はサイクル回数が長く、製品を長く使用できるという利点があります。「1つの製品を長く愛用したい」という方は、リン酸鉄リチウムイオン電池の製品を優先的に選ぶようにしましょう。

【電池の寿命を長持ちさせる方法】

  • 充電は完全に切れる前に行う
  • 高温・低温の場所を避ける
  • 定期的に充放電サイクルを行う
  • 過充電・過放電を避ける

寿命を長持ちさせたい場合は、製品の保管方法にも注意する必要があります。電源の保管方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

ポータブル電源の保管方法を徹底解説!保管場所の選び方や長持ちさせる5つの工夫

リチウムイオン電池の安全性

リチウムイオン電池の安全性は高いとされています。その特性から、スマートフォンやパソコン、電気自動車、ポータブル電源など、多彩な製品にリチウムイオン電池が採用されています。

しかし、不適切な取り扱いや破損が原因で問題が発生することもあるため、正しい使用方法を心掛けることが大切です。トラブルが発生する主な原因は以下の通りです。

  • 回線ショートによる異常発熱
  • 外部からの衝撃による内蔵電池の損傷
  • 過充電などによるバッテリーの劣化

安全性が高いとはいえ、使用方法を誤ると内部のショートやリチウムの漏れ、ガスの発生などが起こる可能性があります。リチウムイオン電池の特性や取り扱い方を正しく理解し、安全に利用しましょう。

リチウムイオン電池の利用用途

リチウムイオン電池4

リチウムイオン電池の利用用途は多岐にわたります。その利用範囲は、日常生活で欠かせないものから、最先端の技術までさまざまです。リチウムイオン電池の主な利用用途は以下の通りです。

  • 電気自動車
  • スマートフォン
  • ポータブル電源
  • モバイルバッテリー
  • 医療機器
  • 通信基地
  • 産業用ロボット

これらの製品において、リチウムイオン電池が選ばれる理由は、高いエネルギー密度と軽量性にあります。この特性により、小型でありながらも長時間の利用が可能となります。

例えば、電気自動車ではリチウムイオン電池の軽量かつ大容量の特性が活かされ、長距離の走行が実現できています。また、スマートフォンやモバイルバッテリーでも、薄くて軽く、持ち運びやすい形状が好評です。

これらの利用用途に見られるように、リチウムイオン電池は日常生活のさまざまな場面で利用され、その性能が高く評価されています。

リン酸鉄リチウムイオン電池が採用されたポータブル電源

本項では、リン酸鉄リチウムイオン電池が採用されたポータブル電源を3つ紹介します。安全性が高い電源装置の導入を検討している方は、以下の製品をチェックしてみてください。

  1. RIVER 2 Pro
  2. DELTA 2
  3. DELTA 2 Max

各製品の特徴を1つずつ見ていきましょう。

RIVER 2 Pro

「RIVER 2 Pro」は、軽量デザインが特徴的なポータブル電源です。重量はわずか約7.8kgで、アウトドアでの携帯性に優れます。

電気自動車にも用いられるリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、バッテリーの充放電を繰り返し行える回数が、業界平均より6倍長い3000+回を実現。毎日使用しても、約10年間使用することが可能です。

また、史上最速の充電速度を実現しており、ACコンセントから約70分でフル充電が完了します。アプリを介した残量管理などの電力使用状況のモニタリングにも対応しています。

容量768Wh
定格出力800W
AC充電入力100-120V 50Hz/60Hz, 最大10A
サイズ26.9 x 25.9 x 22.6cm
重量約7.8kg
出力ポート合計11
ACx4
USB-Ax4
DC5521ポートx2
シガーソケットx1
公式サイトhttps://jp.ecoflow.com/products/river-2-pro-portable-power-station

DELTA 2

機能性と携帯性のバランスを求める方は、バッテリー容量1,024Whの「DELTA 2」をご検討ください。定格出力1,500Wというパワフルな性能を持ちながら、約12kgという軽さを実現しています。

もちろんリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しており、高い安全性と長寿命を実現しています。普段使いはもちろんのこと、アウトドア活動や緊急時にも活躍します。なお、専用エクストラバッテリーを接続すれば、最大3,040Whまで拡張することが可能です。

容量1,024Wh
定格出力1,500W
AC充電入力最大1,200W
サイズ40.0 x 21.1 x 28.1 cm
重量約12kg
出力ポート合計15
ACx6
USBx6
DCx2
シガーソケットx1
公式サイトhttps://jp.ecoflow.com/products/delta-2-portable-power-station

DELTA 2 Max

安全性が高く、高性能なポータブル電源として「DELTA 2 Max」をおすすめします。本製品は充電速度に優れており、0%から80%までの充電がたったの43分で完了します。

バッテリー容量・定格出力ともに高水準なので、ほとんどの家電製品に電力を供給することが可能です。リン酸鉄リチウムイオン電池の採用により、ほかの同クラスのポータブル電源に比べて6倍の長寿命を実現しています。

容量2,048Wh
定格出力2,400W
AC充電入力最大​1,500W​
サイズ49.7 × 24.2 × 30.5 cm
重量約23kg
出力ポート合計15
公式サイトhttps://jp.ecoflow.com/products/delta-2-max-portable-power-station

まとめ

本記事では、リチウムイオン電池の特徴や仕組み、代表的な種類、寿命や安全性について解説しました。

リチウムイオン電池にはエネルギー密度が高い、小型・軽量でありながら高性能などの利点を持ち合わせていることから、日常から最先端まで幅広い範囲で利用されています。電池の種類に応じて特徴が大きく異なるため、各種類の特徴を理解した上で電池を選ぶことが大切です。

なお、本サイトを運営するEcoFlowは、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用した安全性に優れるポータブル電源を販売しております。「1つのポータブル電源を末永く愛用したい」「発火の危険性などが不安」という方は、EcoFlow製品の導入を検討してみてください。

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