蓄電池の費用相場や必要性を解説

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蓄電池の費用相場や必要性を解説

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蓄電池に興味を持ち、導入や設置にかかる費用などを知りたいと考えている方もいるのではないでしょうか。蓄電池は、節電や防災に役立つとして、注目されつつあるアイテムです。そこで今回は、蓄電池本体や設置工事にかかる費用の相場を解説していきます。また、蓄電池とポータブル電源の違いについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

蓄電池を設置・導入する際のポイントを解説

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蓄電池を設置・導入する際のポイントには、「事前申請」「設置工事」「操作方法の確認」と、おもに3つのポイントがあります。ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説していきます。

事前申請に関してのポイント

蓄電池の設置を考えたなら、可能な限り早めに事前申請をするのがポイントといえます。というのも、事前申請にはかなりの時間がかかるためです。申請自体は工事業者が行ってくれます。しかし、申請が認定されるには、早くて1ヶ月、長いと半年以上かかる場合もあるのです。申請内容には、「電力会社との接続計画の申請」と「補助金の申請」の2つがあります。電力会社との接続は「自家用発電設備等の系統連系に関する契」と呼ばれ、多くの電力会社でインターネットを利用した申請が可能です。

補助金には、「DER補助金」と「自治体による補助金」の2種類があります。DER補助金とは環境共創イニシアチブ(Sii)による交付金のことで、蓄電池以外に太陽光発電システムとHEMSも考えている場合に申請が可能です。自治体による補助金は、自治体によって補助金の要件や申請方法が異なることが多いので、必ず自治体へ確認するようにしましょう。

また、蓄電池を太陽光発電と併設する場合には、事業計画認定の申請が必要です。この申請には、蓄電池の配線図や構造図や蓄電池自体の仕様書などが含まれます。

設置工事に関してのポイント

設置工事に関しての最も大きなポイントは、信頼できる工事業者に依頼することといえます。これは、蓄電池は10年以上に渡って長期に使用することが多いため、信頼できるアフターケアを必要とするためです。具体的には、蓄電池の設置工事の実績がある業者を選ぶようにしましょう。ホームページや口コミサイトを参考にするのが有効です。設置に必要なスペースを十分に確保することも、設置工事に関してのポイントといえます。理由は、蓄電池はサイズが大きく、設置に場所を取るためです。容量の少ない蓄電池でも、エアコンの室外機くらいの大きさはあります。定期的な点検やメンテナンスを行うためのスペースも必要です。工事業者とよく相談するようにしましょう。

適切な温度を保てる場所に設置することも、ポイントといえます。蓄電池には使用環境温度が設定されているため、範囲外で使用すると故障の原因になるのです。たとえば、温度の高い場所に設置すると、蓄電池内部が高温になり火災が発生する危険があります。具体的には、屋内設置の場合は脱衣所などの多湿の場所は避けましょう。屋外なら、直射日光のあたる場所を避けるようにします。寒い地域に住んでいるなら、寒冷地仕様の製品を選ぶことが推奨です。蓄電池の運転音が気にならない場所に設置することもポイントといえます。とくに、寝室や勉強室などの近くに設置するのは、避けるのが賢明でしょう。

操作方法の確認に関してのポイント

蓄電池の設置が終わると、申請者立ち会いのうえで動作確認が行われるのが普通です。この際に、基本的な操作方法だけではなく、トラブルが発生した場合の対処法など、不安に感じている点を全て確認しておくことがポイントといえます。たとえば、停電が発生した場合の対処法などです。きちんと確認しておくことで、トラブルが発生しても慌てずに対処できるでしょう。

蓄電池の設置価格の相場を紹介

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一般家庭用に使われる蓄電池の設置価格の相場は、工事込みで150~200万円ほどです。ただし、蓄電池のメーカーや環境によってかなりの幅があるので、よく確認することが大切といえます。場合によっては、200万円ほどかかることもあるのです。蓄電池本体のみの価格の相場は、100~120万円が相場といえます。これは、蓄電池の場合は1kWhあたりの相場が13~15万円となるためです。家庭用蓄電池の平均容量は、日本電機工業会が2022年に発表したデータによると約7~8kWh台が多いとされています。そのため、蓄電池本体の価格の相場は、前述のようになるのです。

家庭用蓄電池の工事費用のみの相場は、2019年の経済産業省のデータによると平均35万円(75%の工事が40万円以下)とされています。設置する蓄電池の容量が変わっても、工事費用はほとんど変わらないのが特徴です。ただし、中には100万円を超える工事も存在します。理由は、工事条件の変化です。工事費用が高くなる条件として、使用状況があります。使用状況とは、家の全てで蓄電池を使えるようにする全負荷型にするか、エアコンや冷蔵庫など特定の電気器具だけ使えるようにする特定負荷型にするかということです。このような条件の違いにより、工事費用は変わってきます。

蓄電池の設置価格の相場を知っておくことの最大のメリットは、工事業者によるぼったくりを防ぐことだといえます。もし、あまりにも高額な見積もりが出された場合は、用心することが必要でしょう。対策として、複数の業者から見積もりをとることが推奨されます。

家庭用蓄電池のおもなメーカーや商品の特徴を紹介

ここでは、家庭用蓄電池を販売しているおもなメーカーや、扱っている商品の特徴を紹介していきます。ぜひ、蓄電池を選ぶ際の参考にしてみてください。

パナソニック

パナソニックは、ハイブリッド型蓄電池を最初に実用化したメーカーとして有名です。創蓄連携システムの業界初の実用化に成功しています。創蓄連携システムとは、太陽光発電と蓄電池を連携させて活用するシステムのことです。取り扱っている商品には、「システムS」「システムS+」「システムR」「据置タイプ」があります。システムSは、基本的な創蓄連携システムを利用可能な商品です。システムS+はシステムSの機能性や容量を改良した商品であり、システムRは蓄電池の増設が可能な商品となっています。据置タイプは、停電時に大容量の電気が使用可能な商品です。

シャープ

シャープは、家庭用蓄電池で高いシェアを誇っています。とくに、ハイブリッド型蓄電池のシェアは業界の28%を占めているのです。ハイブリッド型蓄電池とは、太陽光発電と連携した蓄電システムをいいます。商品としては、クラウド蓄電池システムがメインです。これは、単体、または太陽光システムと連携して使えるシステムとなっています。大容量・ミドル・コンパクトと3つのサイズがあり、屋内にも屋外にも設置可能です。12,000回の放充電後も、容量の70%の維持を実現しています。

ニチコン

ニチコンは、家庭用蓄電システムの累計販売台数が国内第1位のメーカーです。扱っている商品の種類が豊富で、単機能型の大容量蓄電池から太陽光とのハイブリッド型蓄電池、小容量のポータブル蓄電池などがあります。中でも注目されているのが、トライブリッド蓄電システムです。この商品は電気自動車の蓄電も可能にします。電気自動車のエネルギーが自家製電気でまかなえるのが特徴です。

伊藤忠商事

伊藤忠商事は、単機能型蓄電池のシェアが40%という、業界第1位を誇っているメーカーです。商品には、「スマートスター」「スマートスターL」「スマートスター3」があります。AI(人工知能)を利用した次世代の蓄電システムであることが商品の特徴です。これにより、電力の需要パターンを学習させ、電気の活用を効率化できます。全負荷型であるため、停電時でも分電盤全てのバックアップが可能です。

京セラ

京セラは、1975年から太陽電池の研究開発に取り組んでいる、老舗といえるメーカーです。商品には、ハイブリッド型や単機能型などを取りそろえています。2020年に販売が開始されたエネレッツァ(世界初のクレイ型リチウムイオン蓄電システム)は、長寿命・高安全性・低コストや製造工程の簡略化と部材の削減を実現しました。それにより、「日経優秀製品・サービス賞2020日経産業新聞賞」を受賞しています。

オムロン

オムロンは、太陽光発電のパワーコンディショナーのシェアが業界第1位のメーカーです。太陽光発電と連携した蓄電池でもシェアを獲得しています。ちなみに、パワーコンディショナーとは、太陽電池で発電した直流電力を家庭やビルで使える交流電力に変換する機器のことです。商品としては、マルチ蓄電プラットフォームKPBP-Aシリーズを取り扱っています。これは、蓄電池業界初のマルチ蓄電プラットフォームを有する商品です。1つのプラットフォームで単機能型・ハイブリッド型・全負荷対応型に対応しています。特徴は、小型で高出力なこと、蓄電池の設置場所にも困らないことなどです。ネットワーク接続を利用して、電力の効率化も実現しています。

蓄電池とポータブル電源の違いを解説

ここでは、蓄電池とポータブル電源の違いを、それぞれの特徴やメリット、デメリットから解説していきます。

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蓄電池の特徴とメリット・デメリットとは

蓄電池とは、電力会社に電気代を支払って電気をためる蓄電装置をいいます。利用するには設置工事が必要であり、太陽光発電との併用も可能です。メリットは、自家発電の割合を増やして電気代を抑えられることや、災害時に停電になっても電気が使えることでしょう。国が定めた固定価格買取制度(FIT・FIP制度)によって、電気を一定額で買い取ってもらえるのもメリットといえます。

デメリットは、初期費用が高いことと設置スペースが必要なことなどです。太陽光発電と併用しないと有効に活用できないのも、デメリットといえるでしょう。これは、蓄電池単体では、単に電気会社から買った電気をためるだけしかできないのが理由です。使い切ったらまた買わなくてはなりません。しかし、太陽光発電を併用すれば、電気を作ってためることが可能です。

ポータブル電源の特徴とメリット・デメリットとは

ポータブル電源とは、コンセントやソーラーパネル、シガーライターなどから充電して電気をためるタイプの蓄電池のことです。メリットは、おもに「持ち運びができる」「工事の必要がない」「本体価格も数万~数十万円で済む」「工事の必要がない」などでしょう。ポータブル電源の重さは、数キログラムから数十キログラムくらいです。そのため、家だけではなく外出時にも使え、アウトドアにも活用できます。その場合、太陽光や移動中の車の中でも充電できるため、非常に重宝するでしょう。

デメリットは、「充電を忘れると使えない」「漏電や発火のおそれがある」「処分方法が面倒」「メーカーや商品が多いために最適な商品を見つけにくい」などです。充電するのを忘れると、突然発生する災害に対応できません。充電を忘れないようにしておくことが大切です。漏電や発火に対しては、PSE認証マークでの保証のほか、メーカー独自の工夫によって危険性を小さくしています。なお、ポータブル電源は、普通のゴミや粗大ゴミとしての処分は不可です。捨てるには、自治体のルールを確認する必要があります。よい商品を選ぶには、販売実績が豊富で信用のおけるアフターケアを行っているメーカーを選ぶことが大切です。

ポータブル電源にEcoFlowを選ぶ理由とは?おすすめの商品を紹介

ここでは、ポータブル電源としてEcoFlowのおすすめ商品を紹介していきます。ポータブル電源にEcoFlowを選ぶのは、ポータブル電源のデメリットを限りなく小さくできることが大きな理由でしょう。独自のテクノロジーによって短時間での急速充電に対応し、充電を忘れた場合に対処しています。それに、全製品に安全な電池素材を採用し、漏電や発火の危険性に対応しているのです。10年使える長寿命バッテリーを採用することで買い替える必要性を減らし、処分する場合の問題に対処しています。また、最大5年間の保証をつけるなど、安心して使うことができるのもEcoFlowの特徴です。

DELTA Pro(デルタプロ)

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DELTA Proの大きな特徴は、3,600Whという大容量にあります。しかも、専用のエクストラバッテリーを接続すれば、最大で10,800Wまで増やすことが可能です。これは、一般的な家庭の使用電力の6日分に相当します。そのうえ、DELTA Proをもう1台接続し、21,600Whにすることも可能です。出力は、定格出力が3,000W、瞬間出力が6,000Wもあるため、電気製品の99.9%の稼働を可能にしています。最大15台のデバイスの同時充電に対応し、災害時の複数台のスマホへの充電や冷暖房器具への給電が可能です。もちろん、キャンプなどのアウトドアにも活躍するでしょう。

充電は、独自の急速充電システム「X-Streamテクノロジー」により、2時間で80%までの充電、3.1時間でのフル充電が可能です。充電方法は、AC・シガーソケット・ソーラー・EVステーション・スマート発電機から充電と、5種類に対応しています。そのため、移動中の車内での充電も可能です。便利な特徴として、専用アプリによりスマホからの遠隔操作を可能にしています。本体から離れた場所でも、リアルタイムで想定利用時間や出入力数、周波数などの確認・設定が可能です。

DELTA 2 Max(デルタ2マックス)

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DELTA 2 Maxは、2,048Whもの容量があります。最大出力は2,400Wを誇り、電化製品の99%に対応可能です。独自のテクノロジーで過負荷やオーバーヒートを防ぎ、より多くの電化製品に電力を供給できます。冷蔵庫の場合なら、最大14時間もの間、電源の供給が可能です(120Wの場合)。DELTA Pro同様、専用のエクストラバッテリーを接続することで、最大6,144Whまで拡大できます。充電は、AC充電の場合は84分で80%まで可能です。そのうえ、最大1,000Wのソーラー充電の場合は、わずか43分で80%まで充電できます。これは、世界最速と呼べるレベルです。

DELTA 2 Maxは、充電時の動作音が静かなことも特徴です。わずか30dbしかありません。ほかの2,000Whクラスのポータブル電源に比べても、はるかに静かといえるでしょう。

DELTA 2

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DELTA 2は、ポータブル電源の新たなスタンダードともいえるモデルです。バッテリー容量が最大1,024Whあるため、日常からキャンプなどのアウトドア、そして災害時などの緊急時まで、これ1台で電力がまかなえます。1,500Wの高出力にも対応するため、複数の電化製品を同時に使用可能です。わずか50分で80%まで充電する性能は、一般的なポータブル電源の充電時間を約7倍上回ります。これは、活動的な人にとっては嬉しい機能でしょう。充電方法も、AC・シガーソケット・ソーラーパネル・スマート発電機と4通りに対応しています。

多くの電力が必要なシーンでは、エクストラバッテリーを接続して最大3,040Whを利用可能です。そのうえ、DELTA 2も専用アプリを介してスマホからの設定・操作・管理ができます。この機能は、DELTA 2を目立たない場所に設置した場合に、とても重宝するでしょう。

蓄電池だけではなくポータブル電源も考えてみよう

災害時に発生しがちな停電などに、蓄電池は大いに役立つシステムです。そのため、蓄電池システムを設置する家庭は増えつつあるとされています。しかし、蓄電池のデメリットを考えたうえで、ポータブル電源という選択肢があることも知っておきましょう。ポータブル電源は、蓄電池にありがちなデメリットを極力小さくする可能性をもったアイテムです。蓄電池だけではなく、ポータブル電源も考えてみる必要があるでしょう。

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