冬に車中泊するなら安全に配慮し、危険な行為はしないよう注意が必要です。
しかし、初めての冬の車中泊では、どのような点に気を付ければ良いのかわからない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、冬の車中泊に潜む危険、快適に過ごすための必需品、死亡しないための対策、冬の運転の注意点をわかりやすく解説します。
冬の車中泊について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
冬の車中泊に潜む危険
冬の車中泊は予想だにしない危険に見舞われる可能性があるなど、何かと過酷です。何も知らない状態で冬に車中泊すると、最悪の場合は命を落とすこともあるでしょう。
ここでは、冬の車中泊に潜む危険について詳しく解説します。
一酸化炭素中毒になる可能性がある
冬の車中泊で気を付けておきたいのが、一酸化炭素中毒です。
密室となった車内でエンジンをかけたままにすると、降り積もった雪でマフラーが埋まり、車内に一酸化炭素が充満することがあります。
微量の雪が積もっただけですぐに一酸化炭素中毒を引き起こすことは稀ですが、条件が揃うと死に至ることがあるため、エンジンのかけっぱなしは避けましょう。
あまりの寒さに暖を取ろうとエンジンつけっぱなしにする人もいますが、車内の室温は他の手段で調整してください。
エコノミークラス症候群になる場合がある
冬の車中泊で注意したいのが、エコノミークラス症候群です。
ずっと同じ姿勢で座っていると血行が滞り、関節部分などに血栓ができます。
血液循環が滞った状態で急激に立ち上がると、血管内にできた血栓が詰まって死に至ることがあるため、定期的なストレッチや体操を心がけましょう。
車内で伸びをするだけでなく外に出て全身を動かすなど、定期的に血行を促進できるよう意識的に動いてください。
人によっては稀に凍死することがある
適切な防寒対策をしなければ、稀に凍死することがあります。
人間は体温が約20度以下になると死亡するリスクが急激に高まり、具体的には以下のような症状が発生するため、十分に警戒しておきたいです。
- 体温31度以下:筋肉の硬直・脳の活動の低下
- 体温30度以下:呼吸や脈拍の減少・血圧の低下
- 体温28度以下:昏睡状態
- 体温25度以下:仮死状態
- 体温20度以下:心臓停止
冬の車中泊は以上のような症状が出ることがあるため、車内の温度を一定に保ちましょう。可能であれば、車内が18度以上になるように調節してください。
状況によっては死亡にまで至らずとも低体温症になることがあるため、暖房器具や防寒着を持参して快適に過ごせるようにしましょう。
なお、他の記事では車中泊に潜む危険とは、車中泊の危険な場所と安全な場所について解説しているため、あわせてご確認ください。
→車中泊に潜む危険とは? 安全に楽しむために押さえるべきポイントを解説
→車中泊の危険な場所と安全な場所|快適に楽しむための対策方法も解説
快適に過ごすための必需品
冬の車中泊で快適に過ごすためには、カイロや携帯充電器、寝具、暖房器具、電気毛布、防寒着、湯沸かし器などを持参したいです。
ここでは、快適に過ごすための必需品について詳しく解説します。
カイロ
冬の車中泊に、カイロは必需品といえます。
使い捨てタイプのカイロで構わないため、いくつか持参して暖を取りましょう。腰や背中には貼るタイプのカイロを貼るなど、工夫してみてください。
カイロは一定時間しか寒さを凌げませんが、ものによっては10〜20時間ほど効果が持続するものもあるため、長時間対応のものを購入するのが望ましいです。
携帯充電器
携帯充電器も、欠かせないものの一つです。
スマホ・タブレット・パソコンを充電できるようにしておくことで、何か調べものをする際や暇つぶしをするときに活躍します。
各デバイスは気象状況や天気予報を調べるのにも便利で、雪が降るかどうか、路面が凍結するかどうかといった情報をチェックするのに役立つでしょう。
充電が切れてしまっては何もできないため、ぜひ携帯充電器をご持参ください。
寝具
寝具は、十二分に暖かいものを準備しておきたいです。布団や寝袋など体温を一定に保てる寝具を用意することで、冬の車中泊でも快適に過ごせます。
むしろ、寝具を充実させないと眠りたくても寝られない状況となり、車中泊を楽しむどころではありません。
自動車は地面から車体が離れているため直接冷気が伝わってくることは稀ですが、氷点下ともなるといくら地面から離れていても車内の熱気はすぐに相殺されます。
車内を暖めてもすぐに寒くなるため、寝具を充実させて体温を一定に保つことが重要です。
暖房器具
冬に車中泊するなら、暖房器具は欠かせません。
車内全体を暖められる器具があれば、外気が氷点下でもある程度凌げます。可能であれば、携帯型の電気ストーブや電気ヒーターを持参するのが望ましいです。
自動車備え付けのエアコンでも暖は取れますが、エンジンを切るとただの風しか出てこないため、別途で暖房器具があると良いでしょう。
電気毛布
全身の体温を一定に保つなら、電気毛布もあると良いです。電気毛布は電気の力で体を暖めてくれる道具で、最近では充電式のものも販売されています。
ポータブル電源などがあるならコード付きのものでも構いませんが、もし持っていないならコードレスの電気毛布を持参しましょう。
電気毛布と他の寝具を組み合わせればより快適に過ごせるため、ぜひご持参ください。
防寒着
冬に車中泊するなら、防寒着も欠かせません。
防寒着を着込んで暖を取れば、外の寒さにある程度耐えられるはずです。できれば手袋や帽子、ネックウォーマーやマフラーの持参を推奨します。
アウターはダウンジャケット、インナーはヒートテックなど重ね着をするとより体温を奪われるのを防げるため、別途で防寒着があると良いかもしれません。
湯沸かし器
湯沸かし器があると暖かい食べ物・飲み物をいただけます。
体は外部から暖める方法も効果的ですが、内部から暖めるのがより有効です。
ある程度のカロリーがあるものを摂取するだけで体内に熱が生まれるため、何か食べたり飲んだりするだけでポカポカしてくるでしょう。
体をポカポカさせてくれる食べ物・飲み物は次のようなものがあります。
体を温める食べ物 | 体を温める飲み物 |
・黒糖や胚芽米など未精製食品・納豆や味噌などの発酵食品・肉や魚などのタンパク質食品・ビタミンEが豊富なナッツ類 | ・ココア・ごぼう茶・生姜湯・ルイボスティー |
湯沸かし器を用いればインスタント食品もすぐにいただけるため、何かと便利です。
あわせて、体を温める食べ物・飲み物を持参しましょう。
なお、他の記事では車で寝る「車中泊」を快適にする方法、車中泊で活躍する必需品と便利アイテムについて解説しているため、あわせてご参照ください。
→車で寝る「車中泊」を快適にする方法|注意点や用意すべきアイテムを徹底解説
→これだけは揃えておきたい!車中泊で活躍する必需品と便利アイテムを一挙紹介
死亡しないための対策
冬の車中泊は手段を間違うと命を落とすことがあるため、慎重な行動が必要です。ここでは、死亡しないための対策について詳しく解説します。
エンジンは必ず切る
エンジンかけっぱなしのまま雪が積もるとマフラーが塞がれて一酸化炭素中毒になる可能性があるため、必ず切りましょう。
「起きているから大丈夫」と考える人もいるかもしれませんが、一酸化炭素中毒に陥ると気づかないうちに危険な状態になっている場合があるため、油断は禁物です。
一酸化炭素中毒は意識を失ったまま亡くなる例がよくみられるため、注意が必要となります。
車内にいる間はエンジンをつけっぱなしにせず、アイドリング状態にならないようにしてください。
ストレッチや体操を行う
ずっと座りっぱなしだとエコノミークラス症候群になるため、ストレッチや体操を行うことも忘れてはいけません。
体を動かすことで滞っていた血行が改善され、命を守ることにつながります。重い運動をする必要はありませんが、軽く全身を動かして血流を促すことが重要です。
短くて30分〜1時間に一度、長くて1〜2時間に一度は体を動かすようにしましょう。
ポータブル電源を導入する
ポータブル電源を導入すると車内で家電が使えるようになります。
用途は幅広く、デバイスの充電や電気毛布・ドライヤーへの給電など多種多様です。
最近のポータブル電源は家電の約99%に対応できるものがあるため、ポータブルエアコンなど持ち運びできる空調機器を持参するのが良いでしょう。
冬の車中泊はエンジンを切るのが絶対条件となるからこそ、車載エアコンではなく別途でエアコンを持参するなど工夫してみてください。
その他、ポータブル電源があれば充電式の暖房器具や防寒着にも簡単に給電できるため、冬の車中泊には欠かせません。
なお、EcoFlowではEcoFlow DELTA 3 Plusなど、優れた性能を誇るポータブル電源を販売しています。
EcoFlow DELTA 3 Plusはコンセントに接続するだけですぐに充電できるポータブル電源で、コンパクトなデザインだけに持ち運びにも便利です。
充電時間は約56分と業界でも指折りのスピードで、100%まで充電すれば数日分〜10日分のエネルギーを貯めておけるため、幅広い状況で重宝します。
当社の製品は国際基準の安全性・耐久性テストにも合格しており、車中泊の他にもアウトドアやリモートワークに利用可能です。
災害時には非常用電源としても役立つため、ぜひ購入をご検討ください。詳しくは、公式ホームページからお問い合わせください。
冬の運転の注意点
冬の車中泊は、停車中だけでなく運転中にも注意が必要です。ここでは、冬の運転の注意点について詳しく解説します。
アイスバーン上では操作しない
アイスバーン上では、操作しないようにしましょう。
アイスバーンとは凍結路面のことで、道路が凍っている状態を指します。アイスバーン上は交通事故が多発するため、乗り上げた際は原則操作しないのが望ましいです。
もし乗り上げたときはゆっくりとアクセルを踏んで、抜けだしてください。
急ブレーキ・急ハンドルはしない
雪道での急ブレーキ・急ハンドルは命取りです。
雪道は通常の道路とは異なりタイヤのグリップ力が格段に落ちるため、急ブレーキ・急ハンドルするとかえって滑ります。
急激な操作は後続車や対向車との衝突を誘発するため、可能な限り「急」のつく操作は行わないようにしましょう。
スピン・スリップしても焦らない
雪道でスピン・スリップしても冷静に対応します。
雪道は普通の道路と違ってちょっとした操作でも滑ることがあるため、一度スピン・スリップしたら焦らないことが肝心です。
焦って急激に操作するとさらなる交通事故に発展することがあるため、慎重に動かすようにしてください。
軒下で長時間止まるのは避ける
軒下はつららや氷塊が落ちてくることがあるため、長時間止まるのは避けてください。
晴天と降雪が繰り返されると雪は溶けて固まってを繰り返し、巨大なつららや氷塊にまで成長することがあります。
一見するとつららや氷塊は凍っていて簡単に落ちそうもないですが、車中泊で晩から朝まで過ごすと何かの拍子で落ちてくることがあり危険です。
どこかの軒下で車中泊するのは稀だと思いますが、長時間停止するのは控えましょう。
発進はゆっくりと行う
雪道での発進は、ゆっくりと行うことを意識しましょう。
いつもの感覚で発進しようとすると、タイヤに駆動力がかかりすぎてホイールが空回りすることがあります。なかでも、新雪はスタックを引き起こしやすいため、注意が必要です。
いきなりアクセルを踏むと車体に負担がかかり故障の原因となることもあるため、慎重かつ丁寧に操作するようにしてください。
まとめ
冬の車中泊に潜む危険、快適に過ごすための必需品、死亡しないための対策、冬の運転の注意点を解説しました。冬の車中泊は、一酸化炭素中毒・エコノミークラス症候群・凍死などのリスクを伴います。一酸化炭素中毒は雪でマフラーが塞がれる状況で発生し、エコノミークラス症候群はずっと座っている状況で発生するため、常に注意が必要です。凍死することは稀ですが、十分に準備しないまま車中泊すると命の危険があるからこそ、用意は万端にしておきましょう。
なお、車中泊をより快適にするならポータブル電源があると便利です。ポータブル電源があれば、車内で充電式の暖房器具や防寒着を使用できますし、常に給電が必要な家電も難なく動かせます。EcoFlowで取り扱っているEcoFlow DELTA 3 Plusであれば、ほとんどの家電を動かせるため、より快適に車中泊を楽しめるでしょう。
EcoFlow DELTA 3 Plusは約56分と短時間で充電できる他、1回の満充電で数日分〜10日分のエネルギーを貯められるため、長時間の使用にも対応できます。安心安全で長寿命であるため、幅広いレジャーに活用するのにも便利です。巨大地震が来ると予想されている日本では、非常用電源としてポータブル電源を備えておくのも良いでしょう。