自家発電は災害時など、万が一のときの備えとして注目が高まっています。一般的な家庭の自家発電というと、太陽光発電のイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、実際には自家発電と一口にいっても、さまざまな種類があります。そこで、この記事では自家発電の概要や主な種類、活用方法や注意点について紹介します。

そもそも自家発電とは？

自家発電は普段耳にする機会も多い言葉ですが、実際のところどのようなものなのか知らない人も多いのではないでしょうか。そこで、ここでは自家発電の概要や注目されている背景、メリットについて解説します。

• そもそも自家発電とは

自家発電とは電力会社から電力を供給されるものではなく、企業や一般家庭といった電力の消費者が自ら電気設備を使って発電し、その電気を使う仕組みをいいます。自家発電の解釈は幅広く、単純に自ら発電することを指す場合もあれば、自分で発電した電気を売らずに消費することを指す場合もあります。

• 自家発電が注目されている背景

日本では全国各地で地震や台風などの影響による災害が起きています。直接的な被害を受けていない地域でも、長時間の停電があるなど日常生活のなかで不便さを感じるケースも発生しているでしょう。現代はIT化が進み、電気の需要も高まっています。照明・家電・スマホなど、日常的に使用しているものの多くは電気が必要です。電気が使えないと明かりがなく、スマホで情報を得ることもできません。連絡手段が経たれてしまうため、災害時には大きな不安を感じることになるでしょう。

このような災害への備えとして、自家発電の重要性が見直されるようになりました。自然災害や停電などのリスクを不安視する人が増え、その対策として自家発電機や家庭用蓄電池などに注目が集まるようになったのです。

• 自家発電のメリット

自家発電は災害時の備えとしてはもちろん、「光熱費を抑えられる」ことが大きなメリットです。たとえば、太陽光発電は太陽光により発電できます。発電費用がかからないため、効果的に活用すれば電気料金を節約できるでしょう。

自家発電の種類

自家発電の種類はさまざまであり、大きく分けると「太陽光発電」「ガス発電」「エンジン式発電機」、「風力発電装置」「手動式発電機」などがあります。それぞれ特徴や仕組みが異なるため、希望する条件や目的に合わせて選ぶことが重要です。そこで、ここでは自家発電の種類ごとの特徴について解説します。

• 太陽光発電

太陽光発電とは、建物の屋根など日当たりが良い場所にソーラーパネルを設置し、太陽光が当たることで発電できるものをいいます。ただし、発電した電気はそのまま使うことはできません。パワーコンディショナーと呼ばれる装置を使い、家庭で使える電力へと変換する必要があります。太陽光発電は日中のみ行えるもので、夜や雨の日などは発電ができません。このようなときは電力会社が供給する電力を使う、もしくは日中に発電した電気を蓄電池にためておくことになるでしょう。 太陽光システムを設置するための補助金を出している自治体も多くみられ、一般家庭への普及も広まりつつあります。再生可能エネルギーは地球にも優しく、環境に配慮できます。また、発電した電気は電力会社に買取をしてもらうことも可能です。電気代の節約や売電による収入を見込めるでしょう。

• ガス発電

ガス発電とは、都市ガスやLPガスから抽出した酸素と水素を化学反応させることで発電するものをいいます。別名「家庭用燃料電池システム」「エネファーム」などとも呼ばれます。作った電力は燃料電池に蓄えておき、必要なタイミングで使用することが可能です。ガスを燃やして発電する従来の方法と大きく異なるのは、二酸化炭素が発生しないことです。発電効率が良く、給湯や暖房などに利用することもできます。経済的かつ省エネな発電システムといえるでしょう。

• エンジン式発電機

エンジン式発電機は、ガソリンなどを燃料にしてエンジンを稼働し、発電させるものをいいます。自動車のエンジンをイメージするとわかりやすいでしょう。エンジン式発電機は発電量が大きいことが特徴です。冷蔵庫やエアコンなどを使用することができます。また、野外設置できる小さなサイズのものもあります。屋外でイベントを行うときの電源としても重宝するでしょう。なお、エンジン式発電機は駆動音がやや大きく、ガソリンの独特なニオイが発生します。

• 風力発電装置

風力発電は吹いている風で風車を回し、その動力によって発電するものをいいます。屋外で大きな風力発電機が立ち並ぶ姿を見たことがある人も多いでしょう。このように、風力発電装置は家庭用としてはあまり普及していないものの、企業で活用されているケースが多くみられます。なお、家庭用の風力発電装置は、庭に設置できるような小型タイプや中型タイプなど、さまざまなものが販売されています。サイズが大きくなればなるほど、発電には大きな風力が必要になることが一般的です。風力発電装置は資源再生可能エネルギーによる発電方法であり、風が吹いていれば発電できます。太陽光発電と同様に、電力会社に電気を売電することも可能です。

• 手動式発電機

手動式発電機はハンドルを回したりペダルを漕いだりするように、人力で発電する方法をいいます。人力の発電方法となるため、燃料や資源は必要ありません。クリーンなエネルギーであり、コストがかからないことがメリットといえるでしょう。その反面、発電量は小さい傾向にあります。たとえば、ラジオやスマホなど、小型家電の充電に向いています。用途が限られやすい点に注意しましょう。

自家発電の注意点

自家発電にはいくつか注意点があります。主な注意点には、以下のようなものが挙げられます。

・太陽光発電は蓄電池が必要になる：太陽光発電は原則、太陽が出ている時間のみ発電が可能です。夜間や悪天候などに備えるためには、蓄電池の導入も必要になります。

・住まいによっては設置が難しい場合がある：太陽光発電の場合、ソーラーパネルを設置するためのスペースが必要です。マンションなどの集合住宅では、設置が難しい可能性があるでしょう。

・メンテナンス費用がかかる：太陽光発電など、発電装置を安全に使うためには定期的なメンテナンスが必要になります。

蓄電池を選ぶときの注意点

自家発電装置を導入する際は、あわせて蓄電池の利用も検討すると良いでしょう。蓄電池があれば電気をためられるため、災害があったときなどに有効活用できます。なお、蓄電池を選ぶ際はいくつか注意点があります。気を付けるべきポイントをチェックしていきましょう。

・きちんと用途を考えておく：蓄電池はどのような環境で何に使用するのか、きちんと用途を踏まえて選ぶことが大切です。「停電時の備えとして使いたい」「深夜電力を有効利用したい」など、用途を明らかにしておきましょう。

・設置場所は慎重に決める：蓄電池はサイズ・重量・使用する環境などを考慮して選ぶ必要があります。蓄電池はサイズや重量が大きいため、設置場所が限られやすい点に注意が必要です。設置工事の前に現地調査を行い、設置に向いている場所を見つけておきましょう。

このように、蓄電池を選ぶ際は用途や設置場所に注意する必要があります。思いつきで設置することは避け、慎重に最適な蓄電池を見極めましょう。なお、蓄電池の活用を考えているのなら、「EcoFlow DELTA Pro大容量ポータブル電源+400wソーラーパネル」を選ぶこともおすすめです。EcoFlow DELTA Pro大容量ポータブル電源は3600Whのポータブル電源です。400Wソーラーパネルをあわせて使うことで、さらに性能がアップします。アウトドアはもちろん災害時などマルチに活用できます。家庭に備えておくと、緊急時に頼れるアイテムとなるでしょう。

自家発電を上手に活用して災害に備えよう！

自家発電には太陽光や風力、ガスやエンジンなどさまざまな種類があります。それぞれ特徴が異なるため、住まいの環境やライフスタイルに合うものを選ぶことが大切です。なお、自家発電を有効活用することで、光熱費を抑えられたり、災害時に備えられたりするなどのメリットがあります。より賢く電気を使うため、あわせて蓄電池を導入することもおすすめです。エコで経済的な自家発電で、より快適な暮らしを実現しましょう。