「愛犬と一緒に自由な旅を楽しみたい」という願いを叶えられるのが、車中泊です。時間や場所に縛られないので、愛犬のペースに合わせて自由きままな旅が実現します。一方で、慣れない環境に長時間滞在するため、愛犬が安心して過ごせる環境作りも欠かせません。
そこで本記事では、犬と車中泊を行う魅力やリスクについて解説します。犬との車中泊で気を付けるべき注意点や、あると便利なアイテムも掲載しているので、犬も飼い主も快適な車中泊を実現したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
犬と車中泊を行う3つの魅力

愛犬と旅をしようとなると、真っ先に悩むのが宿泊先や移動手段です。車が宿泊先と移動手段の役割を担う車中泊であれば、周りの迷惑を気にすることなく、安心して旅が続けられます。犬と車中泊を行う主な魅力は、以下のとおりです。
- 魅力1|愛犬と車で全国を旅行できる
- 魅力2|コストを削減できる
- 魅力3|愛犬のペースに合わせて休憩できる
それぞれの魅力について、詳しく見ていきましょう。
魅力1|愛犬と車で全国を旅行できる
宿泊先と移動手段が確保された車中泊であれば、愛犬と心置きなく全国を旅行できます。ペット可のホテルや旅館を探す手間は、一切かかりません。ホテルや公共交通機関を利用して、犬が他の人に迷惑をかける心配もなくなります。
海・川・山などのアウトドアで自然を満喫したり、スキー・スノボーなどのレジャースポーツで一緒に体を動かしたり、楽しい旅が実現することは間違いありません。
魅力2|コストを削減できる
車中泊では、宿泊費用や交通費を大幅に節約できます。ペット可のホテルや旅館は数が少ないだけでなく、通常よりも割高です。人気な宿はすぐに予約が埋まってしまうので、さらに高い宿しか空いていない可能性もあります。
また、飛行機や電車では、通常料金に加えて手回り品の料金も追加でかかります。一方、車中泊で停泊するRVパークや道の駅、オートキャンプ場は、ホテルや旅館よりも格安です。交通費は、ガソリン代と高速道路料金しかかかりません。
魅力3|愛犬のペースに合わせて休憩できる
車中泊では時間と場所に縛られず、愛犬のペースに合わせて休憩できます。一方、公共交通機関では運行時刻が定められているので、愛犬の状態によっては乗り遅れるリスクがあります。また、飛行機に乗っている途中で愛犬が体調を崩しても、途中で降りられません。
さらに、ホテルや旅館などの宿泊施設には、チェックイン・チェックアウト時刻が決められているので、どうしても慌ただしくなります。車中泊には時間と場所の制約がないため、愛犬のペースに合わせて、いつでもサービスエリアや道の駅で休憩できます。
犬と車中泊を行う3つのリスク

愛犬との自由な旅が実現する車中泊ですが、車移動のデメリットも把握しておかなければ、せっかくの楽しい旅が台無しになります。犬と車中泊を行うリスクは、以下のとおりです。
- リスク1|愛犬が車酔いする
- リスク2|車内で排泄してしまう
- リスク3|ストレスを感じやすくなる
それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。
リスク1|愛犬が車酔いする
犬は人間と同じように車酔いします。特に車中泊のように長時間の旅では、車の激しい揺れや車内の臭い、車への恐怖心などによって車酔いが発症しやすくなるのです。
犬が車酔いを起こした際の主な症状を紹介します。
症状の度合い | 症状の例 |
初期症状 | ・落ち着きがなくなり動き回る・鳴いたり吠えたりする・あくびの頻度が増える |
軽度症状 | ・呼吸が荒くなる・大量のよだれが出る・体が震える |
重度症状 | ・下痢をする・嘔吐する・グッタリする |
車酔いを起こすと犬にとっても楽しい旅ではなくなってしまいます。
リスク2|車内で排泄してしまう
車中泊で最も起きやすいリスクといえるのが、排泄問題です。高速道路や渋滞で犬にトイレを我慢させてしまっている場合、車内で排泄するリスクが高まります。
車内での排泄は、車を汚すだけでなく、愛犬の肌トラブルにもつながるので注意が必要です。車中泊における車内は生活スペースでもあるので、排泄による悪臭が気になると、旅を断念せざるを得ない事態にもなりかねません。
リスク3|ストレスを感じやすくなる
長距離の車移動は、犬にとって大きなストレスになりえます。ウィーン獣医大学が行った研究によると、ドライブ中の犬はストレス反応を示すコルチゾール値の濃度が増加し、口の周りを舐めるストレス行動が見られました(※1)。
犬がストレスを感じる原因として考えられるのは、慣れない狭い環境やハンドル操作による揺れ、長時間の緊張状態などです。
※1参考:Stress Response of Beagle Dogs to Repeated Short-Distance Road Transport
犬との車中泊で気を付けるべき注意点3選

愛犬と車中泊を楽しむには、車内の安全性や愛犬の体調に十分配慮しなければなりません。安全対策を疎かにすれば、愛犬の健康を害するだけでなく、事故につながる危険もあります。犬との車中泊で気を付けるべき注意点は、以下のとおりです。
- 注意点1|落ち着ける空間を確保する
- 注意点2|トイレ休憩をこまめに挟む
- 注意点3|ドアにチャイルドロックをかける
それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。
注意点1|落ち着ける空間を確保する
犬のストレスを少しでも和らげるために、車内に落ち着ける空間を確保してあげましょう。車の激しい揺れは、犬が車内でストレスを感じる大きな原因です。後部座席はできるだけフラットにし、ペット専用のキャリークッションで揺れを緩和させます。
車内の臭いも車酔いを助長させるため、運転席側の窓を定期的に開けて換気するとよいでしょう。外の景色が気になって落ち着かないようなら、目隠しカーテンも有効です。
注意点2|トイレ休憩をこまめに挟む
愛犬がトイレを我慢して車内で排泄するのを防ぐために、こまめにトイレ休憩を挟みましょう。高速道路に乗ってしまうと、次のサービスエリアまでどれくらいかかるか分からないので、特に意識して休憩を挟まなければなりません。
こまめな休憩は、車移動による愛犬のストレスを緩和させるためにも役立ちます。外の空気を吸って体を動かしたら、心身ともにリフレッシュになるでしょう。
注意点3|ドアにチャイルドロックをかける
犬が車外に飛び出すのを防ぐために、出発前にはドアにチャイルドロックをかけておくと安心です。愛犬の前足がウインドウボタンに触れると、走行中に窓が開いてしまう恐れがあります。万が一、愛犬が車外に飛び出してしまうと、愛犬の命が奪われるリスクだけでなく、車同士の衝突事故にもつながりかねません。
愛犬が車酔いを起こした時の対処法

いくら対策をしていたとしても、車の移動距離が長くなれば、愛犬が車酔いを起こすリスクは高まります。万が一、車酔いの症状を確認できた場合は、早急な対応が必要です。
まずは、車道の脇に車を停めて、外の空気を吸わせてあげましょう。車酔いによって下痢や嘔吐をしていても、焦らず冷静な対応が愛犬の心を落ち着かせます。緊急時に備えて、ペットシーツや防臭袋、除菌スプレーを常備しておくと安心です。
犬との車中泊を快適に!ポータブル電源とは

愛犬との車中泊で、車内を快適な空間にするために大きく貢献してくれるアイテムが、ポータブル電源です。ポータブル電源とは、内部に大量の電気を蓄電し、コンセントがない車内でも電化製品を稼働できる機器を指します。
愛犬との車中泊でポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。
- ポータブルエアコンやペットヒーターを使い、車内の快適な気温を維持できる
- 愛犬が近くにいても、電子レンジや電気ケトルで火を使わず安全に調理できる
- ポータブル冷蔵庫に食材や飲み物、ペットフードを冷蔵保存しておける
- 夜の車内でLEDランタンを灯し、安全を確保できる
- 愛犬との思い出を残すためのカメラを常にフル充電にしておける
冷暖房やライトは車内のバッテリーからも稼働できますが、アイドリング状態で使用するとバッテリー上がりを起こす恐れがあります。特に寒冷地で稼働すると、マフラーに雪が詰まって一酸化炭素中毒を引き起こすリスクもあり危険です。
ポータブル電源があれば、車内のバッテリーを経由せず、いつでもどこでも電化製品が使用できます。愛犬との快適な車中泊を実現するためには、必需品と言えるでしょう。
車中泊に必要な性能|おすすめの製品
愛犬との車中泊で使用するポータブル電源は、複数台の電化製品に給電できる高出力のタイプを推奨します。車中泊では、愛犬だけでなく、飼い主の快適性も重要です。
例えば、愛犬との車中泊では、ペットヒーター(130W)、ケトル(1,000W)、電子レンジ(800W)を同時に使用するシーンが想定されます。全ての電化製品を同時に稼働するには、最低でも1,930Wの出力が必要です。
EcoFlowは、最大2,000Wの高出力を誇るポータブル電源「DELTA 3 Plus」を販売しています。「DELTA 3 Plus」の特徴は、以下のとおりです。
- ソーラー充電では70分、走行充電器では1.3時間で満充電できる
- LFPバッテリーを採用し、10年以上も車中泊やアウトドアで活躍する
- BMS管理システムを搭載し、バッテリー異常からの安全性を確保する
- 600W以下の動作で、稼働音が30dbに抑えられる
- 重量12.5kgの軽量コンパクト設計により、車内スペースを圧迫しない
13個の出力ポートを搭載しているので、冷暖房機器や調理家電など、数多くの電化製品を同時に動かせます。電気が使える快適な車内空間を作りたい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。

犬との車中泊にあると便利なグッズ3選

愛犬との車中泊で長距離の旅に出る場合には、万全な準備が欠かせません。愛犬のストレス対策や排泄への対策として、以下のアイテムがあると便利です。
- ケージ
- 車用カーテン・シェード
- ドンパック
それぞれの便利グッズについて、詳しく見ていきましょう。
ケージ
愛犬の安全性を確保するために、ケージを用意しておきましょう。ケージの中に入れておけば、愛犬の急な飛び出しを予防できます。また、犬は周囲が囲まれた暗い場所を好む生き物なので、ストレスの抑制にもつながります。
ただし、ケージに慣れていない場合は、愛犬が恐怖心を抱く可能性もあるので、日頃からケージに入る練習をしておきましょう。屋外にそのまま出ることを想定して、折りたたみ式の製品を選ぶのがおすすめです。
車用カーテン・シェード
車外の様子を見えなくするために車用カーテンやシェードが役立ちます。目まぐるしく移り変わる車外の様子を犬が見ると、興奮してストレスになる恐れがあります。
また、飼い主が着替える際のプライバシー確保や、真夏の熱中症予防にも最適なアイテムです。商品によってサイズは異なるので、車種に合ったタイプを選びましょう。
ドンパック
ドンパックがあれば、愛犬のうんちを車のボディに貼って走行できます。長期間の車中泊では、車内をいかに衛生的な状態に保つかが重要です。強力マグネットで車外に貼れるので、うんちの臭いが車内に充満する心配はありません。
どんな車種であっても平らな場所があれば、簡単に貼れます。長距離の車移動が想定される車中泊では、大容量の600ccがおすすめです。
犬との車中泊に関するよくある質問

最後に、犬との車中泊に関するよくある質問を紹介します。
- 冬に犬と車中泊する場合の寒さ対策は?
- 犬との車中泊に向いている車種は?
- 犬との車中泊に適している場所は?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
冬に犬と車中泊する場合の寒さ対策は?
犬は、人間と同様に寒がりな生き物です。寒さが厳しい時期に愛犬と車中泊する場合は、以下のアイテムを揃えて寒さ対策を行いましょう。
- 湯たんぽ
- ペットヒーター
- ロンパースタイプのウェア
- ポータブル電源
火傷するほどの高温にならない湯たんぽやペットヒーターであれば、犬の肌に密着させて安全に寒さ対策が行えます。電気供給源にポータブル電源もあると便利です。
犬との車中泊に向いている車種は?
愛犬との車中泊は、キャンピングカーだけでなく、普通車でも問題なく楽しめます。シートがフルフラットになり、広い車内空間を誇る以下のような車種がおすすめです。
車種 | 特徴 |
トヨタ「ハイエース ワゴン」 | ・圧倒的な室内空間を持つ・車中泊アイテムも充実している |
トヨタ「ノア」 | ・後部座席を倒すとフルフラットになる・安全性を高める機能が充実している |
日産「セレナ」 | ・フルフラットにすれば、大人も足を伸ばして寝れる・ラゲッジスペースが広い |
犬との車中泊に適している場所は?
愛犬との車中泊には、ドッグランやペット可の飲食店が併設する道の駅やサービスエリア、オートキャンプ場、RVパークが適しています。
せっかく飲食店や娯楽施設が充実していても、ペット禁止の場合は飼い主も利用できません。また、愛犬はいつ排泄するか分からないので、トイレの24時間利用やごみ処理に対応した場所であれば安心です。
まとめ

本記事では、愛犬と車中泊する魅力やリスクについて解説してきました。
車が移動手段と宿泊施設の役割を担う車中泊では、コストを抑えて、時間・場所に縛られない自由な旅が実現します。愛犬のペースでこまめな休憩も可能です。
ただし、車内は犬にとってストレスフルな環境になりかねないので、十分な対策が欠かせません。車の揺れを防ぐためにクッションを設置したり、車の臭いからくる車酔いを防ぐために換気を行ったり、愛犬にとって快適な環境になるよう心がけましょう。
EcoFlowでは、車内で電化製品が使えるようになる高出力のポータブル電源を販売しています。電気を持ち運び、車内をまるで自宅のように快適な空間にしたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。