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電気料金は過去10年の推移で上昇傾向!高騰する原因やコストを抑える対応を解説

昨今、値上げが続く電気料金によって家庭の経済的負担は大きなものになっています。

燃料価格や再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上がり、消費税アップの影響、発電施設の減少などの原因によって過去10年間の推移は上昇傾向にあります。

また、電気料金の高騰を受け、政府が2023年2月から始めていた激変緩和措置も2024年5月分で終了。2024年6月からは値引きがなくなり、さらなる負担増加が懸念されます。

しかし、電気料金の高騰そのものは家庭で対応できるものではありません。

高騰を踏まえ、節電対策を実施し、電気使用量を減らすことが電気料金の削減につながります。

この記事では、過去10年の電気料金の推移や比較、高騰する原因、家庭でできる電気料金を抑えるための対応についてわかりやすく解説します。

過去10年の電気料金の推移を知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。

過去10年電気料金の推移

電気料金 推移 10年

東京電力ホールディングスによると、過去10年の平均的な電気料金は以下のように推移しています。

年度電気料金
2023年7,306円
2022年8,244円
2021年6,408円
2020年7,109円
2019年7,454円
2018年6,721円
2017年6,305円
2016年7,315円
2015年8,562円
2014年7,963円

出典:東京電力ホールディングス(平均モデルの電気料金)

2014年から2017年ごろにかけては、原油価格の低下や電力自由化が始まったことが関係し、低下傾向が見られます。

しかし、2018年以降は電気代は年々上昇傾向にあり、2022年には2014年の7,963円を超える8,244円となりました。

この電気代の高騰を受け、政府は国民の負担を下げるために電気・ガス料金の激変緩和措置を行いました。

2023年2月から始まった激変緩和措置によって、2023年の電気代は急激に下落。2014年の7,963円をさらに下回る7,306円の電気代となっています。

しかし、激変緩和措置は2024年5月使用分の電気料金で支援が終了しています。2023年1月~8月までは7円/kWh、2023年9月~2024年4月までは3.5円/kWh、2024年5月分は1.8円/kWhがそれぞれ割引を受けていましたが、2024年6月使用分からは値引きがありません。

また、2024年4月からは再エネ賦課金単価も値上がりしているため、さらなる電気料金高騰の影響が懸念されます。

2014年と2023年の電気料金を比較

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電気料金は、基本料金や電気使用量、再生可能エネルギー発電促進賦課金などから計算されます。東京電力エナジーパートナーにおける電気料金の計算方法は以下の通りです。

基本料金 + 電力量料金 + 再生可能エネルギー発電促進課金

このように、契約内容や電気使用量に応じて電気料金が計算される仕組みです。

電気料金の高騰が家庭への負担として問題視されていますが、10年前の2013年と比較するとどの程度の上昇が見られるのでしょうか。

ここでは、2014年と2023年の電気料金を世帯人数別に比較します。

1人暮らしの場合の電気料金を比較

1人暮らしの場合の2023年と2014年の平均電気料金は、以下の通りです。

2023年の1人暮らしの月額平均電気料金6,726円
2014年の1人暮らしの月額平均電気料金5,565円

出典:総務省統計局(2023年家計調査 / 家計収支編 単身世帯 詳細結果表)(2014年家計調査 / 家計収支編 単身世帯 詳細結果表

1人暮らしの世帯の場合、2023年のほうが1,161円ほど電気料金が増加しています。1年間で14,000円ほどの増加が懸念され、家計にも大きな影響を与えています。

2人暮らしの場合の電気料金を比較

2人暮らしの場合の2023年と2014年の平均電気料金は、以下の通りです。

2023年の2人暮らしの月額平均電気料金10,940円
2014年の2人暮らしの月額平均電気料金11,203円

出典:総務省統計局(2023年家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表)(2014年家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表

2人暮らしの世帯に限っては、2014年の平均電気料金のほうが安くなっています。差はわずか263円となっており、2人暮らし世帯には電気料金高騰の影響が少なくなっているようです。

3人家族の場合の電気料金を比較

3人家族の場合の2023年と2014年の平均電気料金は、以下の通りです。

2023年の3人家族の月額平均電気料金12,811円
2014年の3人家族の月額平均電気料金9,830円

出典:総務省統計局(2023年家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表)(2014年家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表

3人家族の場合は、2,981円もの差が生じています。もっとも差が大きく、電気料金高騰の影響を受けています。

4人家族の場合の電気料金を比較

4人家族の場合の2023年と2014年の平均電気料金は、以下の通りです。

2023年の4人家族の月額平均電気料金13,532円
2014年の4人家族の月額平均電気料金11,406円

出典:総務省統計局(2023年家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表)(2014年家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表

4人家族の場合は、2,126円ほど2023年のほうが高くなっています。人数が増えたことによって、全体の電気料金は増加傾向にありますが、家庭内で共有する電化製品があるため、4人家族以上の電気料金の上昇はゆるやかです。

電気料金が高騰する原因

電気料金 推移 10年

さまざまな原因によって、電気料金は高騰しています。燃料価格の値上がりや発電施設の減少、さらに消費税アップなどの外的要因も電気料金が高騰する原因です。

ここでは、電気料金が高騰する原因について解説します。

燃料価格の値上がり

電気料金高騰の大きな理由のひとつが燃料価格の値上がりです。

新型コロナウイルスによって経済が停滞、2022年にはウクライナ侵攻によって経済制裁を受けたロシアが化石燃料の輸出量を減らしたことなどが主な原因です。

石炭、天然ガス、石油などの化石燃料の価格の値上がりが電気料金の高騰を招いています。

消費税アップの影響

2019年に消費税が8%から10%に上がったことも、電気料金高騰の原因です。

電気料金には消費税が含まれているため、増税とともに金額も上がります。

2019年に8%から10%に増税されたことによって、電気料金が2%増えて負担額も増加しています。実際に2018年の平均的な電気料金は6,721円であったものの、2019年から7,454円と月に733円ほどの増加傾向がみられました。

再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上げ

再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上げも電気料金の高騰に関係しています。

再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを固定単価で買い取るFIT制度の費用を国民に負担してもらい収集するための仕組みです。金額は年度ごとに決まり、1kWhごとに電気料金へ加算されます。

値上げされる再生可能エネルギー発電促進賦課金の推移は以下の通りです。

年度再生可能エネルギー発電促進賦課金(1kWhあたり)
2012年度0.22円
2013年度0.35円
2014年度0.75円
2015年度1.58円
2016年度2.25円
2017年度2.64円
2018年度2.90円
2019年度2.95円
2020年度2.98円
2021年度3.36円
2022年度3.45円
2023年度1.40円
2024年度3.49円

出典:東京電力エナジーパートナー(賦課金等について)

制定されたばかりの2012年度は、1kWhあたりわずか0.22円の負担でしたが、2024年度には3.49円となり、約16倍もの金額に値上げされています。例えば、1ヶ月の電気使用量が300kWhだった場合、2012年度では月額66円程度の負担で済んでいたものの、2024年度には月額1,047円ほどが必要となり、経済的な負担が大きく高まっています。

発電施設の減少にともなう供給不足

日本では年々発電施設が減少し、電力の供給不足になっていることも電気料金高騰の原因です。

2010年までは全体の約25%を占めていた原子力発電ですが、2011年に発生した東日本大震災の影響によって多くの施設が停止。いくつかの原子力発電所が再稼働をしましたが、2020年度の段階で全体の3.9%ほどしか占めていません。

また、火力発電所の稼働率低下も供給不足の原因です。コスト的な採算性の悪さや施設の老朽化の問題によって休廃止する火力発電所が増えています。

世界的に進められているカーボンニュートラルの流れもあいまって、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量が多い火力発電は減少傾向にあります。

このような発電施設の休廃止は電力の供給不足におちいり、結果的に電気料金が値上げされる原因となってしまうでしょう。

家庭でできる高騰する電気料金を抑える対応

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電気料金の高騰そのものは、各家庭で抑えられるものではありません。しかし、普段から家庭内で使用する電化製品で節電対策を行ったり、電力会社やプランの見直しによって電気料金の削減が可能です。

また、家庭に太陽光発電と蓄電池を導入すれば、さらなる節電効果を得られるでしょう。

ここでは、家庭でできる高騰する電気料金を抑える対応について解説します。

節電対策を行う

高騰する電気料金に対応するためには、日ごろからの節電対策が大切です。節電対策によって電気使用量が減れば、結果的に電気料金を抑えられます。

家庭でできる簡単な節電対策は以下の通りです。

電化製品の種類節電方法
エアコン設定温度を上げる(下げる)フィルターの清掃を行う扇風機やサーキュレーターを併用する遮熱カーテンで窓から入る熱を抑える
照明人がいない部屋の照明を消す日中は明るさを下げるLEDライトを導入する
冷蔵庫冷蔵庫の温度設定を弱くするドアの開閉回数を減らす冷気が循環しやすいように冷蔵庫内に空間を作る熱いものをそのまま入れない
テレビ部屋の大きさに画面サイズを合わせる省エネモードを設定画面の輝度を下げる長時間使用しない場合はコンセントから抜く
洗濯機1回に洗う量を増やして回数を減らすお急ぎコースを使う
トイレ夏場は便座の保温機能をオフにする温水のオフやタイマー機能を使う

これらの節電対策を実施すれば電気使用量を減らせるため、電気料金が下がり経済的な負担は低くなるでしょう。

また、古い電化製品を使用している場合は省エネ性能の高い製品への入れ替えもひとつの手段です。省エネ性能の高い電化製品であれば、同じ使い方でも消費電力が低くなるケースもあるため、節電対策には効果的です。

より詳しい節電方法を知りたい方は、以下の記事をご覧ください

一般家庭でできる効果的な節電方法15選!節電前に知っておくべきポイントも紹介

電力会社やプランの見直し

現在契約する電力会社やプランの見直しは、場合によって電気料金の削減につながります。電力会社やプランによって基本料金や電力単価が異なるため、ライフスタイルに合わせて比較検討するのもよいでしょう。

例えば、世帯人数が少なく同時に使用する電化製品が少ないようなケースでは、今よりも低いアンペア数の契約に切り替えれば基本料金を抑えられます。東京電力エナジーパートナーでは、10~60アンペアの範囲で変更が可能となっており、アンペア数を下げるほど基本料金も下がります。

東京電力エナジーパートナーのアンペア数ごとの基本料金は以下の通りです。

アンペア数基本料金(2024年4月1日以降)
10A295.24円
15A442.86円
20A590.48円
30A885.72円
40A1180.96円
50A1476.20円
60A1771.44円

出典:東京電力エナジーパートナー(従量電灯B・C)

ほかにも、新電力会社であればガスや水道、インターネットやスマートフォンなどと同時契約によって割引になるプランがあるため、うまく活用すれば電化製品の使い方を変えずに電気料金を抑えられます。

太陽光発電と蓄電池の導入を検討

電気料金を抑えるために、太陽光発電と蓄電池の導入もおすすめです。

太陽光発電と蓄電池を導入すれば、発電した電力を効率よく自家消費できるサイクルを実現できます。電力会社から購入する電力量を減らせるため、電気料金の削減につながるでしょう。

もし、発電した電力を使い切れない場合でも余剰電力として売電も可能なため、電気料金と相殺すれば相対的に支払う金額を抑えられます。

また、家庭に蓄電池を備えておけば、災害にともなう停電時にバックアップ電源として活用できるため、万が一の備えにもなるでしょう。

ただし、太陽光発電と蓄電池の導入は設置環境の確保が必要です。

マンションなどで設置環境の確保が難しい場合は、ポータブル電源と折りたたみ可能なソーラーパネルのセットによってベランダなどの空間でもシステムの構築が可能となります。

電気の自給自足生活を始めるメリットとデメリットを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

電気の自給自足生活を始める方法は?メリットとデメリットを徹底解説!

まとめ

過去10年の電気料金の推移や比較、高騰する原因、家庭でできる電気料金を抑えるための対応について解説しました。

電気料金は、燃料価格や再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上がり、消費税アップの影響、発電施設の減少などのさまざまな要因によって、過去10年間上昇傾向にあります。

また、2023年2月から始まった激変緩和措置によって電気料金は下がりましたが、2024年5月に終了し、2024年6月使用分からは割引の恩恵を受けられなくなりました。

そのため、電気料金を抑えるためには家庭内で節電対策を実施したり、太陽光発電と蓄電池の導入で自家消費のサイクル実現が重要になるでしょう。

もし節電対策のために蓄電池の導入を検討中であれば、EcoFlowのDELTA Pro 3がおすすめです。

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さらに、太陽光発電でDELTA Pro 3へ充電、夜間に蓄えた電力を活用すれば1台で毎月約30%もの電気代削減を期待できます。電化製品の節電だけでは電気料金の削減がものたりないという場合は、ぜひ導入をご検討ください。

DELTA Pro 3の詳しい製品情報については、以下のページをご覧ください。

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