アウトドア用シングルバーナーは、キャンプや登山などのアウトドア活動で活躍する1口タイプの携帯調理器具です。数百グラム程度の軽量設計で持ち運びやすく、屋外での調理を可能にします。
シングルバーナーには一体型と分離型の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。製品を選ぶ際は、人数や用途、燃料のタイプなどを考慮することが重要です。
本記事では、アウトドア用シングルバーナーの特徴や選び方、おすすめの商品について解説します。シングルバーナーの購入を検討している方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
アウトドア用シングルバーナーとは？
アウトドア用シングルバーナーとは、キャンプや登山などで使用する1口タイプの携帯調理器具のことです。家庭のキッチンから離れた場所でも手軽に温かい料理や飲み物を楽しめる便利なアイテムとして、多くのアウトドア愛好家に愛用されています。
コンパクトな設計で持ち運びやすく、さまざまなアウトドアシーンでの調理を可能にする実用的な装備です。一般的に数百グラム程度の軽量設計で、バックパックのなかにも簡単に収まるサイズが主流となっています。
ソロキャンプブームの影響もあり、近年はデザイン性や機能性に優れた多様なモデルが登場しています。災害時の非常用調理器具として活躍する側面も持ち合わせています。
アウトドア用シングルバーナーの特徴
家庭用コンロとは異なる特性を持ち、アウトドア環境に適した設計がされています。ここでは、アウトドア用シングルバーナーの主な特徴を紹介します。
特徴1．どこでも手軽に持ち運べる
軽量でコンパクトな設計により、バックパックにも収納しやすい携帯性を実現しています。多くのモデルは100g〜300g程度と非常に軽く、専用ケースに収められて保護されるため、アウトドア活動での携行も容易です。
ハイキングの休憩ポイントでコーヒーを淹れたり、釣った魚をその場で調理したりと、使用場面は多岐にわたります。
特に登山やトレッキングでは、装備の軽量化が重要なポイントとなりますが、シングルバーナーはそのニーズに応える理想的な調理器具と言えるでしょう。
特徴2．一体型と分離型の2つのタイプがある
一体型はガスボンベとバーナーが直結するため、セットアップが簡単で初心者に最適です。組み立て作業がほとんど不要で、ガスボンベを取り付けるだけですぐに使用できるという手軽さが魅力です。
一方、分離型はホースでガスボンベとバーナーを接続して利用します。安定性と風に強い特性を持つほか、ガスボンベを地面に置けるため重心が低くなり、転倒リスクが減少するというメリットもあります。
それぞれのタイプに長所と短所があるため、使用環境や好みに応じて選択することが大切です。
特徴3．大きめの鍋を使う場合は安定性が低い
小型設計ゆえに五徳（ごとく）のサイズが限られ、大型の調理器具との相性に注意が必要です。一般的なシングルバーナーは小さめの鍋やフライパンの使用を想定しており、それ以上のサイズになると安定性が低下します。
特に一体型は重心が高くなるため、不安定な場所での使用には十分な配慮が求められます。大きな鍋を使用する際は、バーナーの転倒防止策を講じるか、より安定性の高いモデルを選ぶことが賢明です。
アウトドア用シングルバーナーの選び方
用途や環境に合わせた適切な選択が、アウトドア調理の満足度を大きく左右します。以下のポイントを参考に、自分のニーズに最適な1台を見つけることが重要です。
- 人数に応じてタイプを選ぶ
- 目的に合わせて最大出力を選ぶ
- 燃料のタイプで選ぶ
- 五徳の足の数で選ぶ
- 点火装置の有無で選ぶ
各ポイントを1つずつ順番に見ていきましょう。
ポイント1．人数に応じてタイプを選ぶ
少人数なら一体型の小型モデルがシンプルで使いやすく、荷物も最小限に抑えられます。特にソロキャンプや2人程度の使用であれば、軽量でコンパクトな一体型が効率的な選択肢となるでしょう。
一方、グループキャンプには安定性の高い分離型や、出力の大きいモデルが適しています。多人数分の食事を準備する場合、調理時間の短縮や大きめの調理器具の使用が求められるため、安定した火力と耐久性が重要になります。
ポイント2．目的に合わせて最大出力を選ぶ
インスタント食品の調理やコーヒーなどの飲み物を作る程度であれば、2,000〜3,000kcal/hの出力で十分対応可能です。
一方、本格的な炒め物や大人数の調理には3,500kcal/h以上のハイパワーモデルが便利です。より高出力のモデルが調理の時間短縮につながります。
ただし、高出力モデルは燃料消費も早いため、長期間のアウトドア活動では燃料の持ち運び量や補給計画も考慮する必要があります。
ポイント3．燃料のタイプで選ぶ
シングルバーナーの燃料は大きく以下の3つに分けられます。
- CB缶
- OD缶
- ガソリン
CB缶は入手しやすく扱いやすいですが、低温環境での性能低下に注意が必要です。OD缶は低温に強く、高地でも安定した火力を維持する特性があります。
ガソリンは火力が高く、多少寒くても安定した火力を発揮します。ただし、現地調達が難しく、点火までにやや手間がかかるのが難点です。
使用環境や入手のしやすさを考慮して、最適な燃料タイプを選びましょう。
ポイント4．五徳の足の数で選ぶ
三本足は軽量ながら安定性にやや欠け、平坦な場所での使用が基本となります。シンプルな構造で携帯性に優れているため、重量制限の厳しいバックパッキングや登山向きと言えるでしょう。
四本足以上は安定性が高く、不整地でも安心して調理できる利点があります。キャンプサイトの地面は必ずしも平らとは限らないため、より安定した構造は調理の安全性を高めます。
また、五徳の素材や設計も重要なポイントです。耐熱性や耐久性に優れた素材が使われているか、折りたたみ機構は頑丈かなど、長期使用を見据えて選択しましょう。
ポイント5．点火装置の有無で選ぶ
点火装置付きは、マッチやライターが不要で雨天時や風の強い環境でも確実に点火できます。ボタンやレバーを操作するだけで着火できるため、特に悪天候下での使用には大きな利点となります。
点火装置は経年使用によって劣化することもあるため、シンプルさと耐久性を重視する方には、外部着火式のモデルも選択肢に入るでしょう。自動点火装置付きのモデルでも、予備の着火道具を携行しておくと安心です。
アウトドア用シングルバーナーのおすすめ商品5選
ここでは、アウトドア用シングルバーナーのおすすめ商品を5つ紹介します。それぞれの特徴や強みを参考に、自分の活動スタイルに合った製品を探してみてください。
1．Coleman バーナー ファイアーストーム
画像引用元：Amazon
「Coleman」のファイアーストームは、わずか150gという超軽量設計と3,300kcal/hの高出力を両立させた優れたバーナーです。「ハイパーフレーム」と呼ばれる風に強い安定した火力と、360度のウインドシールドにより、厳しい条件下でも確実な調理が可能です。
驚異的な火力を発揮するため、短時間でお湯を沸かしたり、本格的な調理を行ったりできる点が魅力です。
2．EPI REVO-3700ストーブ
画像引用元：Amazon
「EPI」のREVO-3700ストーブは、3,700kcal/hの高出力を実現した高性能バーナーです。最高出力時には4,200kcalまでパワーを発揮でき、素早い湯沸かしや本格的な調理を可能にします。
また、使用時のサイズは直径152mm、高さ86mmと比較的コンパクトです。収納時はさらに小さくなり、バックパックのなかでもほとんど場所を取りません。
3．CAPTAIN STAG バーナー オーリック
画像引用元：Amazon
「CAPTAIN STAG」のバーナーオーリックは、実用性と使いやすさを重視した万能型バーナーです。最大火力は2,700Kcalで、一般的な調理に十分な性能を発揮し、火力調節も可能なためさまざま料理に対応できます。
特筆すべきは開閉式の五徳で、シェラカップから大きめの鍋まで幅広い調理器具に対応できる柔軟性を持っています。使用時には安定した土台となり、収納時はコンパクトに折りたためる実用的な設計です。
4．snow peak ギガパワーストーブ
画像引用元：Amazon
軽量設計のアウトドア用シングルバーナーを探しているなら、「snow peak」のギガパワーストーブを検討してみてください。重量はわずか75gでありながら、2,500kcal/hの出力を誇る高性能バーナーです。
アルミニウム素材を使用した洗練されたデザインと、極限までシンプル化された構造が特徴です。
5．MSR アウトドア バーナー ポケットロケット2
画像引用元：Amazon
「MSR」のポケットロケット2は、73gという超軽量ボディに2,143kcal/hの火力を詰め込んだ、ミニマリスト向けの高性能バーナーです。サイズはわずか3.4×4.4×7.9cmと非常にコンパクトで、携帯性を極限まで追求した設計となっています。
アルミニウム素材を使用した耐久性のある構造は、ハードな使用にも耐えるタフさを備えています。わずかな重量増加も気になるユーザーにとって有効な選択肢となるでしょう。
ポータブル電源があればアウトドア調理がより快適に！
ポータブル電源があれば、電気式の調理器具を使ってアウトドア調理が快適になります。ここでは、特におすすめのポータブル電源を2つ紹介します。
ポータブル電源を使って快適なアウトドア調理を行いたい方は、ぜひ以下の製品を確認してみてください。
EcoFlow DELTA 3 Plus
画像引用元：EcoFlow
「EcoFlow DELTA 3 Plus」は、最短56分でフル充電可能という驚異的な充電速度が魅力のハイスペックポータブル電源です。定格1500Wの高出力で、ほとんどの調理家電を問題なく稼働させることが可能です。
さらにX-Boost機能を使えば最大2000Wまでの家電も使用できるため、電気グリルやホットプレートなどの消費電力が大きい調理器具も活用できます。キャンプやアウトドアクッキングを本格的に楽しみたい方におすすめの1台です。
EcoFlow RIVER 3 Plus
画像引用元：EcoFlow
「EcoFlow RIVER 3 Plus」は、コンパクトなサイズながら定格出力600Wを実現した、携帯性に優れたポータブル電源です。ワイヤレス接続による容量拡張に対応しており、最大858Whまで容量を増やせます。
これにより、長時間のアウトドアクッキングや複数日のキャンプでも十分な電力をまかなえます。便利なアウトドア活動を手軽に楽しみたい方や、ソロキャンパーにぴったりのポータブル電源です。
アウトドア用シングルバーナーに関するよくある質問
最後に、アウトドア用シングルバーナーに関するよくある質問を3つ紹介します。
シングルバーナーの燃費はどのくらい？ガスはどれくらい持つ？
一般的なOD缶（250g）は、最大火力で約1時間、弱火では約3〜4時間の使用が目安となります。この数値はあくまで平均的な条件下での参考値で、メーカーや製品によって異なる場合があります。
実際の燃費は外気温や風の条件に大きく左右されるため注意が必要です。特に気温が低い環境では、ガスの気化効率が下がるため燃費が悪化する傾向にあります。
シングルバーナーの安全な使い方は？
平らな場所に設置し、周囲の可燃物から1メートル以上離して使用することが基本的な安全対策となります。テントのなかや狭い場所での使用は一酸化炭素中毒や火災の危険があるため、必ず屋外の風通しの良い場所で使用してください。
また、市販の風防スクリーンや専用スタンドを併用すれば安定性が向上します。使用後は完全にガスを遮断し、バーナー本体が冷めてから収納することも重要です。
シングルバーナーはどんな調理に向いている？
湯沸かし、ラーメン調理、焼き物、簡単な炒め物など、短時間で完結する調理に最適で、1人〜2人分の食事準備に十分な性能を発揮します。
反対に長時間の煮込み料理や、大量の油を使うフライ調理は火力調整の難しさや安定性の問題から避けるべきです。これらの調理は燃料消費が多くなる上、調理中の転倒リスクも高まります。
複雑な料理を行う場合は、より安定性の高い分離型バーナーやツーバーナーの使用を検討することをおすすめします。
まとめ
本記事では、アウトドア用シングルバーナーの特徴や選び方、おすすめの商品について解説しました。
シングルバーナーはコンパクトで軽量な携帯調理器具として、さまざまなアウトドア活動で活躍します。選択する際は、使用人数、出力、燃料タイプ、五徳の構造や点火方式など、自分のニーズに合った製品を選ぶことが重要です。
アウトドア調理をさらに快適にするなら、ポータブル電源の活用も検討する価値があります。「EcoFlow DELTA 3 Plus」や「EcoFlow RIVER 3 Plus」は急速充電機能と高出力を備え、電気調理器具も使えるようになるため、調理の幅が大きく広がります。
アウトドアでの調理体験をより豊かにするために、EcoFlowのポータブル電源の導入をぜひご検討ください。