モバイルバッテリーの普及によって2019年からPSEマークの表示が義務付けられているのですが、そもそもPSEマークが何なのかわからない人もいるのではないでしょうか。
PSEマークとは、電気用品安全法を満たしていることを示すマークで、モバイルバッテリーなどでも必ず必要となるマークです。
この記事では、モバイルバッテリーのPSEマークとは、安全に使用する方法、危険性、よくある質問をわかりやすく解説します。
モバイルバッテリーのPSEマークについて知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
モバイルバッテリーのPSEマークとは?
モバイルバッテリーに表示が義務付けられているPSEマークは、電気用品安全法を満たしていることを示すマークです。
ここでは、モバイルバッテリーのPSEマークについて詳しく解説します。
PSEマークが表すもの
PSEマークは、電気用品安全法を満たしていることを示すマークの一つとなっています。
電気用品安全法は、日本独自の基準で電気用品の安全確保について定めた法律です。
電気用品による危険を防止するために制定された法律で、特定電気用品(116品目)と特定電気用品以外の電気用品(341品目)の二つに分類されています。
対象の電気用品は工場での検査が義務付けられており、モバイルバッテリーだけでなくテレビや冷蔵庫など身近にある家電にもPSEマークの表示が必要です。
モバイルバッテリーへの表示義務化が行われたのは2019年2月1日のことで、現在ではどのメーカーのものでもPSEマークが必要となるため、ご注意ください。
PSEマークの主な種類
PSEマークは、主にひし形と丸形の2種類があります。
- ひし形のPSEマーク:より安全性が求められるものに表示され、登録検査機関による適合検査が要求される
- 丸形のPSEマーク:自社においてPSE適合基準に基づいた管理・生産を行っているものに表示される
電気用品によってどちらのPSEマークが表示されるかが変わってくるため、購入するものごとに確認が必要です。
一方で、モバイルバッテリーは主に丸形のPSEマークが表示されているため、購入の際は適切なPSEマークが表示されているか確認しましょう。
PSEマークがないとどうなる
PSEマークの表示が義務づけられている対象電気用品にPSEマークがない場合、製造・販売・輸出入のすべてが違法となります。
仮にPSEマークが表示されていない電気用品を個人で陳列したり売買したりすると、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金またはその両方が課せられるため、注意が必要です。
法人の場合は1億円以下の罰金が課せられることがあるため、PSEマークの表示は必ず必要といえるでしょう。
MCPCマークとの違い
モバイルバッテリーの安全を示すマークには、MCPCマークというものもあります。
MCPCマークは、モバイルコンピューティング推進コンソーシアムが定めるモバイル充電安全認証に合格したものに与えられるマークです。
MCPCは通信キャリアをはじめ、ソフトウェアメーカーやハードウェアメーカーなどが参画する組織で、充電規格などの進化に対応した制度を設けている団体です。
マークの取得には所定の試験に合格する必要がありますが、製品の安全を証明できるため、最新モデルのモバイルバッテリーにはMCPCマークを表示しているものもあります。
もちろん、電気用品安全法で定められているPSEマークの方がより安全であることの証明となりますが、MCPCマークも安全基準の一環として考えて良いでしょう。
モバイルバッテリーを安全に使用する方法
どれほど安全に設計されているモバイルバッテリーでも、乱暴に扱うと爆発することがあるため、扱いには十分注意が必要です。
ここでは、モバイルバッテリーを安全に使用する方法について詳しく解説します。
安全基準を満たしていても乱暴に扱わない
PSEマークのあるモバイルバッテリーは安全基準を満たしていることが証明されていますが、乱暴に扱うのはお避けください。
故意に乱暴に扱う人はいないと思いますが、誤って落とすことはあるのではないでしょうか。もしくは間違ってぶつけることもあるため、丁寧な使用を心がけましょう。
リチウムイオン電池が組み込まれているモバイルバッテリーは、ちょっとした圧力や衝撃を与えるだけで可燃性のガスが発生することがあるため、注意が必要です。
適切な使用方法を守らないと爆発することもあるからこそ、扱いには十分注意しましょう。
モバイルバッテリーの使い方については以下の記事でも解説しているため、あわせてお読みください。
→モバイルバッテリーの使い方を徹底解説!正しい充電方法、充電時の注意点
過酷な環境で保管しないようにする
モバイルバッテリーを安全に使用するためには、過酷な環境で保管してはいけません。
過酷な環境で保管するとバッテリーが劣化し、いずれ充電できなくなります。充電できる量にも限りが出てくるため、通気性に優れているところで保管するのが良いです。
特に高温多湿の環境はモバイルバッテリーの劣化につながるため、冷暗所で保管すると良いでしょう。
故意に落としたりぶつけたりしない
PSEマークのあるモバイルバッテリーは安全基準を十分に満たしていますが、故意に落としたりぶつけたりするのは避けましょう。
デバイスに接続する際に手を滑らせることがあるため、慎重に扱うのが良いでしょう。
何度も圧力や衝撃が加わると可燃性のガスが発生して引火することがあるため、充電する際は手を滑らせないよう注意してください。
過充電・過放電しないようにする
過充電・過放電はモバイルバッテリーの劣化を招くため、避けるのが望ましいです。
- 過充電:電池残量100%の状態で充電し続けること
- 過放電:電池残量0%の状態で放置し続けること
過充電は電池残量が100%の状態で充電すること、過放電は電池残量が0%の状態で放置することを意味し、どちらもバッテリーの劣化につながります。
最近のモバイルバッテリーは過充電にならないよう工夫されていますが、過放電を防ぐことはできないため、持ち主が定期的に充電しなければいけません。
モバイルバッテリーの性能にかかわらず、過充電・過放電を繰り返すとバッテリーの劣化につながるため、常に電池残量は30〜80%を意識しましょう。
一度バッテリー部分が劣化するとデバイスに充電できなくなるなどの不具合が発生しやすくなるため、常に注意しなければなりません。
モバイルバッテリーで充電できない原因とその対処法、正しい充電方法については以下の記事でも解説しているため、あわせてご覧ください。
→モバイルバッテリーで充電できない原因とその対処法!長く使うためのコツも紹介
→モバイルバッテリーの正しい充電方法を解説!充電時の注意点や長く使うための工夫を紹介
モバイルバッテリーの危険性
モバイルバッテリーは乱暴に扱うと可燃性ガスが発生したり、稀に爆発したりするため、扱いには十分に注意が必要です。
ここでは、モバイルバッテリーの危険性について詳しく解説します。
安全に配慮されて作られている
PSEマークが表示されているモバイルバッテリーは安全に配慮されて作られているため、普通に使用する分には危険が及ぶことはありません。
スマホの普及に伴いモバイルバッテリーの普及も広まってきており、最近ではどちらもバッテリー部分の安全を確保できるよう設計されています。
定期的にスマホやモバイルバッテリーが爆発する事案が発生していることを受け、最近ではより安全に配慮する動きが強化されているほどです。
そのため、危険はほとんどないと考えて良いでしょう。
可燃性ガスが発生することがある
PSEマークのあるモバイルバッテリーは安全ですが、外部から圧力や衝撃を与えると内部で可燃性ガスが発生することがあります。
本体が膨らんでいる場合、なかに可燃性のガスが溜まっている恐れがあるため、買い替えが必要です。
稀に爆発することがある
PSEマークのあるモバイルバッテリーでも、何度も落としたりぶつけたりすると可燃性ガスに引火して爆発することがあります。
本体が膨らんでいる状態で何らかのダメージを受けると爆発する可能性があるため、すぐに使用を控えるべきです。
PSEマークに関するよくある質問
モバイルバッテリーを使用する場合、PSEマークへの疑問は解消しておくべきです。
ここでは、PSEマークに関するよくある質問について詳しく解説します。
PSEマークはどこに表示されている?
PSEマークは、モバイルバッテリーの表面か裏面のどちらかに表示されています。
大抵はわかりやすい場所に表示されているため、購入したモバイルバッテリーごとにPSEマークがどこにあるのかを一度ご確認ください。
PSEマークがあれば絶対に安全なの?
PSEマークがあれば絶対に安全とはいえません。
乱暴に扱っていると可燃性ガスが発生して、爆発することがあります。さすがに爆発することは稀ですが、乱暴な扱いは故障の原因となるため、扱いに十分な注意が必要です。
PSEマークの偽物は出回っている?
PSEマークは、偽物が出回っていることがあるため注意が必要です。
偽物かどうかの見分け方としては、デザインをよく見比べる他、メーカー名についてもよく確認しておくと良いでしょう。その他、サイズや配置が一定かもチェックしましょう。
線がかすれていたり、文字がぼやけていたり、十分なスペースがあるにもかかわらず省略されていたりするものも偽物の疑いがあるため、注意深く見ておくのが良いでしょう。
PSEマークの対象外となるものはある?
PSEマークの対象外となるものとしては、乾電池で充電するもの、シガーソケットで充電するもの、ソーラーパネルで充電するものなどがあります。
一方、2019年にモバイルバッテリーへの表示が義務化されたように、今後新たにPSEマークの表示が義務付けられることが考えられるため、適宜情報を確認しておくべきです。
PSEマークなしのものは避けるべき?
PSEマークなしのものは安全基準を満たしているかわからないため、避けるべきです。
購入してからPSEマークがないと気づいた場合はメーカーに問い合わせる他、家電量販店や自治体、不用品回収業者に引き取ってもらえないか確かめてみることが求められます。
PSEマークがあってもなくてもモバイルバッテリーは使用できますが、不測の事態が発生しないとも限らないため、PSEマークのあるもののみ購入するのが良いでしょう。
まとめ
モバイルバッテリーのPSEマークとは、安全に使用する方法、危険性、よくある質問を解説しました。
2019年からモバイルバッテリーにも表示が義務付けられたPSEマークは、電気用品安全法を満たしていることを示すマークです。
以前まではPSEマークがなくてもモバイルバッテリーを販売できたのですが、2019年からは表示が義務化されたため、購入する際にはマークの有無を確認する必要があります。
もしPSEマークがない場合は、購入を避けましょう。
なお、これからモバイルバッテリーを購入する人は、安全基準を満たしているEcoFlowのEcoFlow RAPID Magnetic Power Bank (5000mAh)をご検討ください。
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安全に使用するための工夫が盛り込まれているため、初めてモバイルバッテリーを購入する人もぜひ一度お声がけいただけると幸いです。
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