「蓄電池の価格相場はいくらくらい?」と気になる方もいるでしょう。蓄電池の価格は、容量やメーカーによって大きく異なります。
おおよその相場は、1kWhあたり15〜20万円程度、総費用は60〜250万円程度とされています。蓄電池の価格選択では、スペックや機能、ローン利用の可否、補助金の有無などを考慮することが大切です。
本記事では、蓄電池の価格相場や導入時の費用、価格選択で重要となるポイントについて詳しく解説します。蓄電池の導入を検討している方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
蓄電池の価格相場
住宅用蓄電池の価格は、容量やメーカーによって異なります。おおよその相場は、1kWhあたり15〜20万円程度、総費用は60〜250万円程度とされています。
基本的に容量が大きければ大きいほど、その分価格も高くなります。蓄電池を導入する際には、本体価格のほかに設置工事費用も必要となるため、その点も留意が必要です。
容量 | 導入価格 |
1kWh | 15〜20万円 |
5kWh | 75〜100万円 |
7kWh | 105〜140万円 |
これらの導入価格はメーカーによって変動することがあるため、導入時にはその詳細を十分に確認するようにしましょう。
蓄電池導入時に発生する3つの費用
蓄電池の導入費用は、大きく分けて以下3つの項目から構成されます。
- 本体機器価格
- 工事費用
- 諸経費・消費税
それぞれの費用について、以下で詳しく解説します。
本体機器価格
蓄電池を導入する際に最も重要な費用の1つが、本体機器価格です。本体機器価格は、蓄電池本体の価格を指しており、蓄電池の容量や機能によって価格は大きく異なります。
一般的に蓄電池の容量が大きくなるほど、本体機器価格も高くなる傾向にあります。例えば、家庭用の小型蓄電池であれば数十万円程度ですが、大容量の産業用蓄電池になると数百万円程度が一般的です。
また、蓄電池の種類によっても価格は変わってきます。リチウムイオン電池は、ほかの種類の蓄電池と比べて価格が高めですが、エネルギー密度が高く長寿命であるため、長期的な視点では費用対効果に優れています。
→リチウムイオン電池とは?電池の種類や仕組み、寿命、安全性を解説
工事費用
蓄電池の導入には本体機器価格だけでなく、設置工事に必要な費用も考慮する必要があります。工事費用には大きく以下3つの費用が含まれます。
- 配線工事
- 電気工事
- 基礎工事
これらの費用は設置場所や工事の難易度によって変動します。工事費用の相場は20万円前後が一般的です。
屋内に設置する場合は配線工事や据え付け作業が中心となりますが、屋外に設置する場合は基礎工事や防水対策などが必要となるため、工事費用が高くなる傾向にあります。また、既存の電気設備との接続作業が複雑な場合も、工事費用が割高になることがあります。
工事費用は設置業者によっても異なるため、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。工事内容や費用の内訳を確認し、適正な価格で信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
諸経費・消費税
蓄電池を導入する際には、諸経費・消費税も発生します。諸経費は、申請手続きや書類作成などに必要な費用で、自治体への申請や図面の作成、各種手続きなどが含まれます。
諸経費は導入する蓄電池の容量や設置場所によって異なりますが、数万円から数十万円程度が一般的です。導入プロセスを円滑に進めるためにも、諸経費を事前に把握しておくことが重要です。
また、蓄電池導入費用全体に対して消費税が課税されます。消費税は、本体機器価格、工事費用、諸経費の合計額に対して課税されるため、導入費用の10%程度を見込んでおく必要があります。
蓄電池の価格選択で重要となる3つのポイント
蓄電池の導入を検討する際、価格は重要な選択基準の1つです。しかし、単に安価な製品を選ぶのではなく、複数のポイントを考慮して最適な蓄電池を選ぶことが求められます。以下、重要となるポイントを3つ紹介します。
- スペック・機能面
- ローン利用の可否
- 補助金の有無
各ポイントの詳細を1つずつ見ていきましょう。
ポイント1.スペック・機能面
蓄電池の価格選択で最も重要なポイントは、スペックと機能面の検討です。蓄電池のスペックと機能面は価格に大きく影響するため、必要な容量や機能を見極めることが重要となります。
例えば、大容量の蓄電池は価格が高くなる傾向にありますが、長時間の停電に対応できるため災害対策として有効です。一方、小容量の蓄電池は価格は抑えられますが、使用できる電力量に限りがあります。
「停電時にどれくらい家電製品を使いたいのか」を基準の1つとして、スペックや機能面を検討することが大切です。
ポイント2.ローン利用の可否
蓄電池の価格は数十万円から数百万円と幅があるため、購入資金を一括で用意できない場合もあります。そのような場合は、蓄電池のローン利用を検討しましょう。
蓄電池の導入にローンを利用できるかどうかは、金融機関によって異なります。また、ローンを利用する際には審査が必要となるほか、金利や返済期間、審査基準なども確認しておく必要があります。
ローン利用が可能な場合、初期費用を抑えて蓄電池を導入できるため、価格面での負担を軽減できるでしょう。ただし、長期的には金利分のコストがかかることから、トータルの費用を考慮することが重要です。
ポイント3.補助金の有無
蓄電池の導入には、国や自治体から補助金が提供されている場合があります。補助金を活用することで、蓄電池の初期費用を大幅に抑えることが可能です。
太陽光発電における補助金には、国から提供されるものと自治体から提供されるものの2種類があります。補助金の有無や申請条件は地域や時期によって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
補助金の活用は、蓄電池の価格選択において重要なポイントの1つです。補助金を上手に活用すれば、より高性能な蓄電池を導入できる可能性が高まります。
蓄電池を導入するメリット
蓄電池を導入することで、さまざまなメリットが得られます。ここでは、蓄電池導入の主要なメリットを3つ紹介します。
- 電気代の節約対策となる
- 非常用電源として活躍する
- 太陽光発電システムとの併用で利用の幅が広がる
以下、各メリットを順番に解説していきます。
メリット1.電気代の節約対策となる
1つ目のメリットは、電気代の節約対策になることです。電気代が高い時間帯に蓄電池に貯めた電力を使用することで、電気代の節約を図ることができます。
特に昼間の電力需要ピーク時に蓄電池を活用すれば、大幅な節約が可能となります。また、深夜の安い電力で蓄電池に充電しておき、昼間に使用するというピークシフトの手法も効果的です。
メリット2.非常用電源として活躍する
蓄電池は、停電時の非常用電源としても大きな役割を果たします。災害などによって電力供給が停止しても、蓄電池に貯めた電力を使用すれば、最低限の生活水準を維持することが可能です。
例えば、蓄電池から供給された電力を使って、以下のような家電製品を動かせます。
- 冷蔵庫
- 照明器具
- テレビ
- スマートフォンの充電器
- 電子レンジ
- 冷暖房器具
これにより、停電による生活への影響を最小限に抑えることが可能となります。災害対策の一環として非常に有効な手段であり、安心と安全を提供してくれます。
→緊急時に非常用電源が求められる理由とは?選び方やおすすめ製品を紹介
メリット3.太陽光発電システムとの併用で利用の幅が広がる
蓄電池は太陽光発電システムとの併用により、さらなる利用の幅が広がります。太陽光発電で生み出した電力を蓄電池に貯めることで、電力の効率的な活用が可能になるのです。
昼間に太陽光発電で発電した電力を蓄電池に貯め、夜間や天候の悪い日に使用すれば、自家消費率を向上させることができます。これにより、電力会社からの電力購入量を減らし、電気代の節約につなげられます。
→太陽光発電とは?仕組みや発電量、簡単に導入する方法を詳しく解説
蓄電池を導入するデメリット
蓄電池の導入は電気代の節約や非常用電源の確保など、さまざまなメリットがあります。しかし、その一方で複数のデメリットがあるのも事実です。ここでは、蓄電池導入の主なデメリットを3つ紹介します。
- 初期投資コストが高い
- 設置スペースの確保が必要
- メンテナンスや維持費が必要
それぞれのデメリットを詳しく見ていきましょう。
デメリット1.初期投資コストが高い
蓄電池を導入する際の最大のデメリットは、初期投資コストが高い点です。蓄電池本体の価格に加え、設置工事費用や周辺機器の費用なども必要となるため、導入には大きな資金が必要となります。
蓄電池の価格は容量やタイプによって異なりますが、一般的な家庭用蓄電池で数十万円から数百万円程度が相場です。この初期投資コストが、蓄電池導入の障壁となるケースが少なくありません。
ただし、蓄電池導入による電気代の節約効果や、非常時の電源確保という付加価値を考慮すると、長期的には投資コストに見合うメリットが得られる可能性があります。そのため、導入の判断は初期コストだけでなく、長期的なメリットを総合的に評価する必要があるでしょう。
デメリット2.設置スペースの確保が必要
設置スペースの確保が必要になる点もデメリットの1つです。蓄電池本体や周辺機器を置くためのスペースが必要で、住宅の広さや設置場所の制約を考慮しなければなりません。
一般的な家庭用蓄電池の大きさは冷蔵庫程度であり、設置には数平方メートルのスペースが必要です。蓄電池は重量があるため、床の強度の確認も求められます。
デメリット3.メンテナンスや維持費が必要
蓄電池は導入したあとも定期的にメンテナンスが必要であり、長期的に維持費が発生します。このメンテナンスが手間と感じる方も少なくなく、維持費が導入の障壁となるケースもあります。
メンテナンスを怠ると蓄電池の性能が低下したり、故障のリスクが高まったりします。また、蓄電池には寿命があり、一般的な家庭用蓄電池の寿命は10〜15年程度が目安です。
寿命が来たらバッテリーの交換が必要となるため、その際にも大きな費用がかかります。蓄電池導入の際は、メンテナンスや維持費も考慮に入れ、長期的な運用コストを見積もっておくことが大切です。
蓄電池はポータブル電源でも代用可能!
蓄電池の導入を検討する際、価格の高さからハードルを感じる方もいるでしょう。そんなときは、蓄電池の代用としてポータブル電源の活用が注目されています。
ポータブル電源は、コンパクトで持ち運びが容易で、導入時の費用が蓄電池に比べて低い点が大きな特徴です。非常時の電源確保に役立つだけでなく、アウトドアでの使用や車中泊など、さまざまなシーンで活躍します。
蓄電池と比べるとポータブル電源は容量が小さいため、長時間の電力供給には向きませんが、スマートフォンの充電やノートパソコンの使用など、短時間の電力需要には十分に対応可能です。
災害対策やアウトドアでの電源確保が目的の場合、ローコストで導入できるポータブル電源が選択肢の1つに入るでしょう。
大容量のポータブル電源ならEcoFlow製品がおすすめ
大容量で高性能なポータブル電源をお探しなら、EcoFlow製品の導入をご検討ください。EcoFlow製品は携帯性と機能性を両立しており、蓄電池に比べてローコストで導入することが可能です。
特におすすめの製品として、「EcoFlow DELTA Pro 3」が挙げられます。本製品はケーブルを挿して電源を入れるだけで簡単に使用でき、電気代の削減が手軽に実現できます。
リン酸鉄リチウムイオン電池の採用により、高い安全性と長寿命も実現。パワフルな容量と高い出力を搭載しており、ほとんどの家電製品の電力供給に対応しています。
「パワフルなポータブル電源を探している」「蓄電池よりもローコストで電源装置を導入したい」という方は、ぜひポータブル電源「EcoFlow DELTA Pro 3」の導入を検討してみてください。
→大容量・高出力のポータブル電源「EcoFlow DELTA Pro 3」はこちら
まとめ
本記事では、蓄電池の価格相場や導入時の費用、価格選択で重要となるポイントについて解説しました。
蓄電池の価格は容量やメーカーによって大きく異なり、1kWhあたり15〜20万円程度、総費用は60〜250万円程度が相場です。導入費用には、本体機器価格、設置工事費用、諸経費・消費税が含まれます。
価格選択では、スペックや機能、ローン利用の可否、補助金の有無などを考慮することが重要です。必要な容量や機能を見極め、長期的なコストメリットを総合的に評価しましょう。
ローコストで電源装置を導入したい場合は、ポータブル電源の利用もご検討ください。EcoFlowが販売する「EcoFlow DELTA Pro 3」では、高い携帯性とパワフルな性能を備えているため、多岐にわたる場面で活用可能です。