「地震が起きたとき何を持って避難すればいいの?」「最低限必要な持ち物がわからない」という不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
地震による避難時には、飲料水や食べ物といった生命維持に直結する基本的なアイテムから、懐中電灯や軍手などの便利グッズまで幅広い準備が必要となります。
適切な防災グッズを段階別に準備することで、災害時の生存率向上と避難生活の質的改善を同時に実現できます。
しかし、刃物類やアルコール類など避難所への持ち込みが適さないアイテムも存在するため、正しい知識に基づいた選択が重要です。
本記事では、地震避難時に最低限必要な持ち物や便利グッズ、条件別の必要アイテムについて詳しく解説します。
非常時に役立つ防災グッズとは?

防災グッズは、被災後の生存確率を大きく左右する重要なアイテムです。基本的な生活必需品から避難生活を快適にするための補助的なアイテムまで幅広い種類があり、それぞれが異なる役割を担っています。
災害発生直後は公的な支援体制が整うまでに時間がかかるため、最低72時間は自力で生活できる準備が必要です。
食料や水といった生命維持に直結するものから、情報収集や連絡手段の確保、体温保持や衛生管理に至るまで多岐にわたる準備が求められます。
近年の災害事例を踏まえると、従来の防災リストに加えてスマートフォンの充電器やマスク、消毒液などの新たなアイテムの重要性も高まっており、時代に応じた防災グッズの見直しが欠かせません。
防災ポーチとは?
防災ポーチとは、外出先での災害に備えて常時携帯する小型の防災用品セットのことです。通勤バッグやハンドバッグに入れて持ち歩くコンパクトサイズの緊急時対応キットです。
自宅にいる時間よりも外出している時間のほうが長い現代人にとって、外出先での被災リスクに対応するためのアイテムとなっています。
防災ポーチには最低限の応急処置用品や緊急連絡先リスト、小額の現金、身分証明書のコピーなどを収納し、災害発生から帰宅または避難所到達までの短時間をしのぐための用品を厳選して入れておきましょう。
ポーチ自体は防水性能があり耐久性に優れた素材を選ぶことで、災害時の厳しい環境下でも内容物を保護できます。
⇒【あってよかった】災害時に活躍する防災ポーチ!おすすめの中身と本当に必要なもの
地震による避難で最低限必要な持ち物7選

地震が発生した際に、持ち物をひとまとめにしている時間はありません。慌てて準備すると、重要な物を忘れて避難所で不便な生活を送らざるを得なくなります。事前に揃えておくべき、地震による避難で最低限必要な持ち物は、以下のとおりです。
- 飲料水
- 食べ物
- 携帯トイレ
- 衛生用品
- 携帯ラジオ
- 救急用品
- モバイルバッテリー
それぞれの持ち物の重要性を理解し、非常用持ち出し袋に収納しておきましょう。
飲料水
飲料水は、避難時に最も必要な持ち物と言っても過言ではありません。人間は水が一滴も飲めない状況に置かれると、2〜3日で生命維持が困難になると言われています。避難所では支援物資の到着が遅れる恐れもあります。
飲料水として、500㎖のペットボトルを2本以上は用意しておきましょう。500㎖のペットボトルは軽量かつコンパクトなので、持ち運びに最適です。衛生面や飲みやすさにも優れています。
食べ物
避難した先で栄養を補給するために、食べ物も用意しておきましょう。地震発生時には精神的なストレスや避難による身体的な疲労によって体力を消耗しやすく、栄養補給が欠かせません。避難所生活は偏食になりがちなので、以下のような食べ物を選んでください。
分類 | 食べ物 |
主食 | パックご飯、パン、カップ麺 |
主菜 | 肉・魚・豆などの缶詰、レトルト食品、乾物 |
副菜 | インスタント味噌汁、野菜ジュース、果物の缶詰 |
調理不要でゴミが出づらいコンパクトなタイプがおすすめです。
携帯トイレ
人間が健康的な生活を送るためには、毎日排泄する必要があります。避難所にトイレが設置されていない場合に備えて、携帯トイレを用意しておきましょう。東日本大震災で、3日以内に避難所までトイレが届いた自治体は、わずか3割に留まりました(※1)。
※1参考:名古屋大学「災害時における自治体の仮設トイレの調達等に関する調査研究」
衛生用品
地震によって水道管が損傷すると、断水が発生します。水が使えない状況でも衛生的な状態を保つために、アルコール消毒液やウェットティッシュ、マスクなどの衛生用品を持参しましょう。
3日以上の避難所生活を余儀なくされる場合もあるため、水を使わずに体が洗えるドライシャンプーもあると便利です。女性は生理用品も忘れないでください。
携帯ラジオ
地震発生時には迅速な情報収集が欠かせません。携帯ラジオがあると、防災リュックに入れていつでも災害情報を収集できます。自宅を出る前に最適な避難所・避難経路を確認できれば、安全な避難が可能です。
地震発生時には通信障害が起きている可能性があるため、スマ-トフォンで情報収集できるとは限りません。災害用の携帯ラジオには、手回し式や充電式のタイプがおすすめです。
救急用品
怪我や病気に備えて、救急用品も必要です。地震が起きると、家具・家電の転倒や避難時の飛来物などによって、怪我を負う可能性があります。
慣れない環境のストレスから体調を崩すケースもあるでしょう。避難時の持ち物として、以下の救急用品があると安心です。
- 絆創膏
- 消毒液
- はさみ
- ピンセット
- 包帯
- ガーゼ
- 携帯用ホイッスル
- 使い捨て手袋
- 常備薬
- 市販薬(風邪薬、胃腸薬、頭痛薬、解熱鎮痛剤)
災害時にすぐに医療機関を受診できるとは限らないため、常備薬や市販薬は多めに用意しておきましょう。
モバイルバッテリー
避難時の情報収集源になる携帯ラジオや家族との連絡手段になるスマホを充電するために、モバイルバッテリーも必要です。地震と同時に停電が発生していたり、避難所に被災者が使用できるコンセントがなかったりすると、電化製品を動かせません。
モバイルバッテリーは軽量コンパクトで携帯性に優れているため、避難時の持ち物に最適です。スマホを1〜2.5回充電できる5,000〜10,000mAhのモデルを選ぶと良いでしょう。
本サイトを運営するEcoFlowでは、高性能なモバイルバッテリー「EcoFlow RAPID Magnetic Power Bank」を提供しております。製品の特長を詳しく見ていきましょう。
- 内蔵ケーブルを使うと、30W/60Wの急速充電ができる
- Qi2 15Wワイヤレス充電で、充電速度が2倍になっている
- 角度調節可能なキックスタンドで、スマホを縦置き/横置きできる
- 1か月に放電するバッテリー容量は3%未満のため、災害時にすぐ使える
わずか33分で本体を0%から70%まで充電できるので、非常時に必要な電力を自宅や避難所で速やかに充電できます。地震発生時に携帯ラジオやスマホの充電残量がない場合に備えたい方は、ぜひ製品の購入を検討してみてください。
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地震による避難で役立つ便利な持ち物9選

避難生活をより快適にし、緊急時の対応力を高めるための補助的な防災グッズの準備も重要です。ここでは、特に実用性が高く避難時に重宝する便利なアイテムを9種類紹介します。
懐中電灯
停電は地震発生後に発生する問題の1つであり、夜間の安全確保や救助活動において懐中電灯は絶対に欠かせない照明器具となります。
手動充電式やソーラー充電機能付きのLEDライトを選択することで電池切れの心配を解消でき、長期間の避難生活でも安定した光源を確保することが可能です。
ヘッドライト型の製品を選べば、両手が完全に自由になるため、がれきの除去作業や応急処置、荷物の整理などを効率的に行えるようになります。
軍手・作業用手袋
災害現場での作業や避難所生活では、鋭利な破片や粗い表面から手を保護するための丈夫な手袋が必要です。濡れた物体や重量のある荷物でもしっかりと掴むことができ、作業の安全性が飛躍的に向上します。
特に手のひら部分にゴムコーティングが施されたタイプは握力の向上に大きな効果があり、工具の使用や重い物の運搬時に真価を発揮するでしょう。
レインコート
避難活動において、高い防水性能を持つレインコートの重要性は計り知れません。ポンチョタイプのレインコートを選択すれば、荷物も一緒に覆うことができて実用性が格段に高まります。
また、避難用品の濡れを効果的に防ぐことも可能です。軽量でコンパクトに折りたためる素材の製品であれば携帯時の負担を最小限に抑えられ、強風を伴う豪雨のなかでも雨水の侵入を阻止できます。
⇒アウトドア用レインコート(レインウェア)の選び方!持参するメリットも徹底解説
アルミシート
緊急時のブランケットとして機能するアルミシートは、その軽量性とコンパクト性に反して驚異的な保温効果を発揮する便利アイテムです。
地面からの冷気を遮断し、人体から放射される熱を効率的に反射します。その結果、寒冷環境における体温保持能力を大幅に向上させることが可能です。
また、防風効果も併せ持つため屋外での一時的な避難時には簡易的な風除けとしても機能します。
現金
電力供給の停止により電子決済システムが使用できなくなった場合、現金が唯一頼りになる決済手段となるため、適切な金額を事前に準備しておくことが重要です。
小銭を含めて3万円程度を目安として用意し、自動販売機での飲料購入や公衆電話の利用を想定して硬貨も適量確保しておきましょう。
千円札を中心とした小額紙幣での構成が最も実用的であり、防水性の高いケースやジップロックに入れて保管することで、濡れや汚損による使用不能リスクを効果的に軽減できます。
身分証明書
避難所への入所手続きや各種行政サービスの利用において、本人確認のための身分証明書提示を求められるケースが多いのが実情です。
運転免許証、健康保険証、マイナンバーカードといった主要な身分証明書のコピーを防水ケースに収納しておくことで、原本の紛失や損傷リスクを軽減できます。
家族全員分の身分証明書コピーを一箇所にまとめて保管する際は、緊急連絡先の情報や既往症などの医療情報も併せて記載することをおすすめします。
ビニール袋
ビニール袋は、多種多様な用途に柔軟に対応できる万能アイテムです。荷物の防水保護、汚物や廃棄物の処理、簡易的な水の運搬や貯蔵など、想像以上に幅広い場面で活躍してくれます。
厚手の材質で複数のサイズを揃えておけば、状況に応じて最適なサイズを選択できるため、無駄なく効率的に活用することが可能となるでしょう。
ガムテープ
応急的な補修作業の強力な味方として、ガムテープは災害現場での修理や固定作業に欠かせません。厳しい使用環境下でも確実な接着性能を維持してくれます。
ダンボール箱の固定、破損した配管の緊急補修、案内標識の作成など、避難生活で遭遇するさまざまな修理場面において真価を発揮します。
タオル
体の清拭から応急処置における止血まで、基本的な用途から災害時特有の多様な場面まで幅広くカバーする重要アイテムです。
マイクロファイバー素材のタオルであれば卓越した吸水性により、限られた水でも効率的な清拭作業を行うことができます。水が貴重な災害時には特に重宝するでしょう。
快適な避難生活を実現するポータブル電源

電気のない避難所生活が長期化すると、家電が使えない不便さを感じるでしょう。モバイルバッテリーは、スマホや携帯ラジオを1〜2.5回分充電するだけで精一杯です。そこで、避難所生活を快適に過ごしたい方には、ポータブル電源の購入を推奨します。
ポータブル電源とは、モバイルバッテリーを超える大量の電気を蓄電し、コンセントが使えない状況でも電化製品に給電できる機器のことです。自宅と同様のAC出力が可能なので、調理家電や冷暖房機器も使用できます。
地震による避難時の持ち物に、ポータブル電源を含めるメリットは以下のとおりです。
- 扇風機や電気毛布などの冷暖房機器を使い、体温の低下や上昇を防げる
- ケトルや小型炊飯器で簡単に調理ができる
- ランタンや懐中電灯を灯して、避難時の安全を確保できる
- 携帯ラジオを避難所生活中、常に稼働して情報収集できる
- スマホを稼働して、家族や友人と連絡を取り続けられる
また、万が一在宅避難になった場合でも、地震による停電時に大活躍します。在宅避難や避難所で家電をフル活用したい方は、ポータブル電源を導入しましょう。
非常時に活躍するEcoFlowのポータブル電源
ここでは、非常時に活躍するEcoFlow製のポータブル電源を2種類紹介します。ポータブル電源の導入を考えている方は、以下の製品情報を参考にしてみてください。
避難所避難の場合:EcoFlow RIVER 3 Plus

避難所での電力確保において、コンパクトながらパワフルな性能を発揮するのが「EcoFlow RIVER 3 Plus」です。
300Wh容量帯のポータブル電源として際立つ存在であり、最大600Wの定格出力により避難所生活で必要となるさまざまな電化製品を安定稼働できます。
本体には便利なライトが内蔵され、停電した避難所内でも確実に明かりを確保できるため、夜間の安全性向上に大きく貢献します。さらにワイヤレス接続により最大858Whまで容量拡張が可能です。
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自宅避難の場合:EcoFlow DELTA 3 Plus

自宅での避難生活を支える強力な電源として、「EcoFlow DELTA 3 Plus」は圧倒的な性能を誇ります。
業界最速レベルの充電速度を実現しており、独自のX-Stream充電テクノロジーと1,500WのAC入力により、わずか40分で80%、56分で100%の充電完了を実現します。
1,500Wの高出力により冷蔵庫、テレビ、コンピュータ、オーブンなど家庭内の99%の電化製品に安定した電力を供給できる点もポイントです。
また、X-Boostテクノロジーの搭載で最大2,000Wの高消費電力機器まで稼働可能となっています。被災後の自宅生活を少しでも快適にしたい方は、「EcoFlow DELTA 3 Plus」の導入を検討してみてください。
⇒ポータブル電源「EcoFlow DELTA 3 Plus」はこちら
【条件別】地震による避難時の持ち物リスト

地震による避難時には、万人共通の必需品に加えて、年齢や家族構成、ペット有無などに応じた持ち物も必要です。条件別に避難時の持ち物リストを紹介します。
- 犬・猫などのペットがいる家庭
- 中学生未満の子供を連れている家庭
- 赤ちゃんを連れている家庭
それぞれの持ち物について、詳しく見ていきましょう。
犬・猫などのペットがいる家庭
ペットがいる家庭では、災害時の同行避難が原則です。飼い主はペットを連れて避難所まで避難する必要があります。ペットと安全に避難し、他の被災者も考慮した生活が送れるよう、以下の持ち物を準備しておきましょう。
- リード
- キャリーバッグ
- ペットフード
- ペットシーツ
- 常備薬
- 予防接種証明書
避難所では他の被災者も生活しているので、むやみに吠えないように避難時のキャリーバッグに慣れさせておいてください。ペットシーツの上で排泄する習慣も付けておく必要があります。
中学生未満の子供を連れている家庭
中学生未満の子供と一緒に避難する場合は、子供のストレスを少しでも緩和できるように遊び道具や本を用意するのがおすすめです。不安で泣き出してしまうと、他の被災者の迷惑にもなりかねません。
また、いざという時に子供1人で持ち物を扱えるように、防災リュックの荷造りは親子で行うと良いでしょう。
赤ちゃんを連れている家庭
赤ちゃんと一緒に避難する場合は、揃えるべき持ち物が多くあります。赤ちゃんを連れての避難や授乳、おむつ替え、離乳食、沐浴など、想定されるシーンごとに以下のような持ち物を用意しておきましょう。
地震による避難で想定されるシーン | 必要な持ち物 |
避難所までの避難 | 抱っこ紐 |
授乳 | 水、液体ミルク、哺乳瓶、授乳ケープ、除菌用品 |
おむつ替え | おしりふき、オムツ、ビニール袋 |
離乳食 | ベビーフード、使い捨てカイロ |
沐浴 | バスタオル、ドライシャンプー、ワセリン |
衛生管理 | 清浄綿、コットン、アルコール消毒液 |
避難所に持って行かない方がいいもの8選

避難所生活で役立ちそうだからといって持ち物を増やし過ぎると、荷物が重くなり逃げ遅れるリスクが高まります。避難所に持って行かない方がいいものは、以下のとおりです。
- ロープ
- コンパス
- テント
- ろうそく
- 毛布
- 刃物類
- アルコール類
- 大型家電
それぞれの避難所に持って行かない方がいい理由を理解し、持ち物を厳選しましょう。
ロープ
人を救助したり、荷物を下ろしたりする場面を想定して、ロープを用意する方も多いのではないでしょうか。ロープは扱いに慣れていなければ、実用的ではありません。
たとえロープの結び方や運用方法を知識として覚えたとしても、ロープ1本でできる範囲は限られます。使用頻度の低さと扱いの難しさから、持ち物に含める必要はないでしょう。
コンパス
地震によって通信障害が起こると、スマホで避難所までの経路を確認できません。スマホが使えない事態を想定してコンパス(方位磁石)を用意する方がいますが、実用性は低いと言えるでしょう。
コンパスによって方角が分かったとしても、避難所までの道が分かるわけではありません。コンパスを用意するよりも、ナビ代わりになるスマホを充電できるモバイルバッテリーを持っていた方が実用的です。
テント
避難所がたとえ満員だったとしても、野外で寝るように言われることはほとんどないので、テントは必要ありません。使用頻度が低いにも関わらず、重たくかさばるため、避難の邪魔になります。
避難所内でプライバシーを確保するために使用したい場合も、スペースを取るためテントが禁止されている可能性もあります。
ろうそく
地震による停電対策として、ろうろくを用意する方がいます。ろうそくがあれば停電中も明かりを確保できますが、火災のリスクは侮れません。
特に避難所には他の被災者もいるので、非常に危険です。停電中の明かりには、ランタンや懐中電灯を用意しましょう。
毛布
寒さが厳しい季節の地震を想定して、体を温められる毛布を準備している方もいるのではないでしょうか。毛布があれば確かに避難所で暖をとれますが、かさばるので避難時の邪魔になります。
持ち物が大きくなればなるほど行動は制限され、逃げ遅れるリスクが高まります。防寒グッズには、使い捨てカイロやアルミブランケットがおすすめです。
刃物類
ナイフやカッターナイフといった刃物類は、避難所において危険物として厳格に管理される対象となるため、持ち込みは避けるべきアイテムです。
避難所は多数の人々が集まる共同生活の場であり、刃物の存在はほかの避難者に不安や恐怖を与える可能性があります。トラブルの原因となるリスクもあるため、調理で必要な場合は別のアイテムで代用することをおすすめします。
アルコール類
避難所では火災リスクの観点から、飲酒が全面的に禁止されているケースがほとんどです。アルコール度数の高い酒類は引火しやすく、災害時の混乱した状況では予期しない火災事故を引き起こす危険性があるのです。
消毒用アルコールは衛生管理の観点から必要ですが、飲用の酒類については避難所のルールを尊重して持参を控えることが賢明です。
大型家電
避難所の限られたスペースと電源事情を考慮すると、テレビや炊飯器、電子レンジなどの大型家電は持ち込みに適していません。
避難所では電源確保が困難な場合が多く、個人の大型家電を稼働させるだけの電力供給には期待できないのです。
多くの避難所では共用の調理設備やテレビなどが設置されているため、これらの施設を有効活用することで必要な機能を確保できます。
防災グッズを用意する前に知っておくべきポイント

防災グッズの準備を効果的に進めるためには、単にアイテムを集めるだけでなく、体系的なアプローチが必要不可欠です。ここでは、事前に理解しておくべき重要なポイントを5つ解説します。
- 0次・1次・2次の防災グッズを理解しておく
- ローリングストックを実践する
- 取り出しやすい場所に保管する
- 避難経路・避難場所を確認しておく
- 家具や家電の転倒防止対策を行う
以下、各ポイントについて順番に見ていきましょう。
0次・1次・2次の防災グッズを理解しておく
防災グッズは使用場面と目的に応じて0次から2次までの3段階に分類され、それぞれ異なる役割と準備方法が求められます。
【防災のための3段階の備え】
- 0次:外出先での被災に備えた日常携帯品
- 1次:自宅からの緊急避難時に持ち出す防災リュック
- 2次:長期間の在宅避難に備えた備蓄
それぞれの用途と保管場所を明確に区別し、重複や不足が生じないよう計画的に準備することで災害時の対応力を最大化できます。
ローリングストックを実践する
食料品や日用品を普段の生活で使いながら備蓄を維持するローリングストック法は、効率的かつ経済的な防災対策として注目されています。
この方法では、備蓄品を定期的に消費して新しいものを補充するサイクルを確立することで、賞味期限切れや品質劣化を防ぎながら、常に新鮮な状態で備蓄品を保持できます。
缶詰やレトルト食品、冷凍食品、調味料などを多めに購入して普段の料理で消費し、減った分だけ新しく買い足すことで自然に備蓄が更新されていく仕組みです。
取り出しやすい場所に保管する
災害発生時に防災グッズへ素早くアクセスできるかどうかは、その後の避難行動や生存率に直結します。玄関や寝室、リビングなど、家族がよく利用する場所に防災グッズを分散配置することがポイントです。
防災グッズを分散配置することで、建物の一部が損壊した場合でもほかの場所から必要な用品をすぐに取り出せます。初動対応の迅速化において決定的な意味を持ちます。
避難経路・避難場所を確認しておく
自宅から指定避難所までの安全なルートを事前に確認しておきましょう。実際に家族全員で歩いて確認しておくことは、防災対策における基本中の基本です。
普段使っている道路が地震で通行不能になったり、橋が落下したりする可能性を考慮して、メインルートとサブルートの両方を設定しておきます。夜間や悪天候での避難も想定し、危険箇所の把握も忘れずに行いましょう。
家具や家電の転倒防止対策を行う
地震による家具や家電の転倒は、人命に関わる重大な危険をもたらすと同時に避難経路を塞ぐ原因にもなります。特にタンスや本棚、冷蔵庫などの大型家具は注意が必要です。
大型家具には転倒防止器具を設置し、テレビや電子レンジなどの家電製品も耐震マットや固定ベルトで確実に固定しておくことが重要です。
寝室には倒れやすい高い家具を置かず、避難経路となる廊下や玄関周辺も同様に安全な配置を心がけることで、地震発生時の安全性を向上させることができます。
⇒冷蔵庫の転倒防止対策を徹底解説!いますぐできる効果的な地震対策
地震による避難時の持ち物に関するよくある質問

最後に、地震による避難時の持ち物に関するよくある質問を紹介します。
地震が起きたら持ち物はどうやって持っていく?
地震発生時に避難する際には、必要な持ち物を防災リュックにひとまとめにして持っていくのがおすすめです。両手が自由に使えるので、避難時に障害物が目の前に現れても手で防げます。
夜に避難する際には、片手で避難所までの道を確認しながら、片手で懐中電灯を使い辺りを照らすことも可能です。地震が起きたらすぐに避難できるように、防災リュックは玄関の近くに準備しておきましょう。
地震が来る前にしておくことは?
地震が起きる前に備えを万全にしておけば、焦らず迅速に避難ができます。地震が来る前にしておくべきことは、以下のとおりです。
- ハザードマップで避難所と避難経路を確認する
- 家族と災害時の連絡方法を決めておく
- 家具や家電の転倒防止対策を行う
- 窓ガラスの飛散防止対策を行う
- 防災訓練に参加する
- 防災グッズを準備する
避難時の持ち物を増やし過ぎるリスクとは?
これまで地震によって避難した経験がなければ、必要な物とそうではないものの選別は難しいでしょう。避難時の持ち物を増やし過ぎると、以下のようなリスクが高まります。
- スムーズな移動が妨げられ、逃げ遅れる
- 障害物の飛散や転倒時に両手を使った対応ができない
- 必要な物をすぐに取り出せない
避難時の持ち物は必要最低限に留める工夫が重要です。
まとめ
本記事では、地震避難時に最低限必要な持ち物や便利グッズ、条件別の必要アイテムについて解説しました。
地震による避難では飲料水や食べ物、携帯トイレなど7つの基本アイテムに加えて、懐中電灯や現金など9つの便利グッズが生活を支える重要な役割を果たします。
0次から2次までの段階別防災グッズの理解やローリングストックの実践、避難経路の確認といった事前準備が重要です。また、避難生活において電力確保は極めて重要な要素となります。
本サイトを運営するEcoFlowでは、避難所避難から自宅避難まで多様なシーンに対応するポータブル電源を販売しております。災害対策の充実にぜひご検討ください。