大規模な地震が起きると、二次災害のリスクから迅速な避難が求められます。避難時に慌てないためには、持ち物を前もって準備しておく必要があります。必要な持ち物は、性別や年齢、家族構成によって異なるのが特徴です。
そこで今回は、地震による避難時に最低限必要な持ち物を紹介します。属性別に必要な持ち物や反対に持っていかない方がいいものも解説しているので、いつ地震が来ても速やかに避難できる体制を整えておきたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
地震による避難で最低限必要な持ち物7選
地震が発生した際に、持ち物をひとまとめにしている時間はありません。慌てて準備すると、重要な物を忘れて避難所で不便な生活を送らざるを得なくなります。事前に揃えておくべき、地震による避難で最低限必要な持ち物は、以下のとおりです。
- 飲料水
- 食べ物
- 携帯トイレ
- 衛生用品
- 携帯ラジオ
- 救急用品
- モバイルバッテリー
それぞれの持ち物の重要性を理解し、非常用持ち出し袋に収納しておきましょう。
飲料水
飲料水は、避難時に最も必要な持ち物と言っても過言ではありません。人間は水が一滴も飲めない状況に置かれると、2〜3日で生命維持が困難になると言われています。避難所では支援物資の到着が遅れる恐れもあります。
飲料水として、500㎖のペットボトルを2本以上は用意しておきましょう。500㎖のペットボトルは軽量かつコンパクトなので、持ち運びに最適です。衛生面や飲みやすさにも優れています。
食べ物
避難した先で栄養を補給するために、食べ物も用意しておきましょう。地震発生時には精神的なストレスや避難による身体的な疲労によって体力を消耗しやすく、栄養補給が欠かせません。避難所生活は偏食になりがちなので、以下のような食べ物を選んでください。
分類 | 食べ物 |
主食 | パックご飯、パン、カップ麺 |
主菜 | 肉・魚・豆などの缶詰、レトルト食品、乾物 |
副菜 | インスタント味噌汁、野菜ジュース、果物の缶詰 |
調理不要でゴミが出づらいコンパクトなタイプがおすすめです。
携帯トイレ
人間が健康的な生活を送るためには、毎日排泄する必要があります。避難所にトイレが設置されていない場合に備えて、携帯トイレを用意しておきましょう。東日本大震災で、3日以内に避難所までトイレが届いた自治体は、わずか3割に留まりました(※1)。
※1参考:名古屋大学「災害時における自治体の仮設トイレの調達等に関する調査研究」
衛生用品
地震によって水道管が損傷すると、断水が発生します。水が使えない状況でも衛生的な状態を保つために、アルコール消毒液やウェットティッシュ、マスクなどの衛生用品を持参しましょう。3日以上の避難所生活を余儀なくされる場合もあるため、水を使わずに体が洗えるドライシャンプーもあると便利です。女性は生理用品も忘れないでください。
携帯ラジオ
地震発生時には迅速な情報収集が欠かせません。携帯ラジオがあると、防災リュックに入れていつでも災害情報を収集できます。自宅を出る前に最適な避難所・避難経路を確認できれば、安全な避難が可能です。
地震発生時には通信障害が起きている可能性があるため、スマ-トフォンで情報収集できるとは限りません。災害用の携帯ラジオには、手回し式や充電式のタイプがおすすめです。
救急用品
怪我や病気に備えて、救急用品も必要です。地震が起きると、家具・家電の転倒や避難時の飛来物などによって、怪我を負う可能性があります。慣れない環境のストレスから体調を崩すケースもあるでしょう。避難時の持ち物として、以下の救急用品があると安心です。
- 絆創膏
- 消毒液
- はさみ
- ピンセット
- 包帯
- ガーゼ
- 携帯用ホイッスル
- 使い捨て手袋
- 常備薬
- 市販薬(風邪薬、胃腸薬、頭痛薬、解熱鎮痛剤)
災害時にすぐに医療機関を受診できるとは限らないため、常備薬や市販薬は多めに用意しておきましょう。
モバイルバッテリー
避難時の情報収集源になる携帯ラジオや家族との連絡手段になるスマホを充電するために、モバイルバッテリーも必要です。地震と同時に停電が発生していたり、避難所に被災者が使用できるコンセントがなかったりすると、電化製品を動かせません。
モバイルバッテリーは軽量コンパクトで携帯性に優れているため、避難時の持ち物に最適です。スマホを1〜2.5回充電できる5,000〜10,000mAhのモデルを選ぶとよいでしょう。
本サイトを運営するEcoFlowが販売予定のモバイルバッテリー「EcoFlow RAPID Magnetic Power Bank」には、5,000Ahと10,000mAhの2機種が取り揃えられています。製品の特長を詳しく見ていきましょう。
- 内蔵ケーブルを使うと、30W/60Wの急速充電ができる
- Qi2 15Wワイヤレス充電で、充電速度が2倍になっている
- 角度調節可能なキックスタンドで、スマホを縦置き/横置きできる
- 1か月に放電するバッテリー容量は3%未満のため、災害時にすぐ使える
わずか33分で本体を0%から70%まで充電できるので、非常時に必要な電力を自宅や避難所で速やかに充電できます。地震発生時に携帯ラジオやスマホの充電残量がない場合に備えたい方は、ぜひ製品の購入を検討してみてください。
→磁気式高速充電モバイルバッテリー「EcoFlow RAPID Magnetic Power Bank」
快適な避難生活を実現するポータブル電源
電気のない避難所生活が長期化すると、家電が使えない不便さを感じるでしょう。モバイルバッテリーは、スマホや携帯ラジオを1〜2.5回分充電するだけで精一杯です。そこで、避難所生活を快適に過ごしたい方には、ポータブル電源の購入を推奨します。
ポータブル電源とは、モバイルバッテリーを超える大量の電気を蓄電し、コンセントが使えない状況でも電化製品に給電できる機器のことです。自宅と同様のAC出力が可能なので、調理家電や冷暖房機器も使用できます。
地震による避難時の持ち物に、ポータブル電源を含めるメリットは以下のとおりです。
- 扇風機や電気毛布などの冷暖房機器を使い、体温の低下や上昇を防げる
- ケトルや小型炊飯器で簡単に調理ができる
- ランタンや懐中電灯を灯して、避難時の安全を確保できる
- 携帯ラジオを避難所生活中、常に稼働して情報収集できる
- スマホを稼働して、家族や友人と連絡を取り続けられる
また、万が一在宅避難になった場合でも、地震による停電時に大活躍します。在宅避難や避難所で家電をフル活用したい方は、ポータブル電源を導入しましょう。
地震による避難生活で必要な性能|おすすめの製品
主に避難所での使用を想定した場合、コンパクトで軽量なポータブル電源を選ぶ必要があります。取っ手が付いていると、持ち運びの際に落下して破損する心配もありません。
ただし、一般的にサイズが小さくなると容量も少なくなる傾向にあるため、避難生活で十分に家電を使用するためには、最低でも200Whの容量は必要です。200Whあれば、照明器具(9W)を16時間、扇風機(31W)を6時間、スマホ(29W)を8回稼働できます。
EcoFlowが販売するポータブル電源「RIVER 3」は、バッグに収まるコンパクト設計と230Whの容量を実現しています。製品の特長を詳しく見ていきましょう。
- LiFePO4セルを搭載しており、10年以上も地震対策として活躍する
- 最大300Wの出力を持ち、X-Boost使用時には450Wの家電にも給電できる
- Gan素材採用により、長時間バッテリーとコンパクトさを兼ね備える
- 業界平均と比較して、小型電化製品の稼働時間を最大13時間延長する
- 30dBの静音設計により、就寝中にも使用できる
- UPS機能搭載により、停電発生時には20ms未満で電気供給を切り替える
- バッテリーを損傷することなく、1時間で満充電できる
- 防水性、耐火性、耐落下性に優れている
- ソーラー充電やシガーソケット充電にも対応している
アプリからの遠隔操作も可能なので、避難時に防災リュックから取り出す必要がありません。小型電化製品を使った快適な避難所生活を実現したい方は、ぜひ製品の購入を検討してみてください。
→30%小型化した軽量コンパクトなポータブル電源「RIVER 3」
【条件別】地震による避難時の持ち物リスト
地震による避難時には、万人共通の必需品に加えて、年齢や家族構成、ペット有無などに応じた持ち物も必要です。条件別に避難時の持ち物リストを紹介します。
- 犬・猫などのペットがいる家庭
- 中学生未満の子供を連れている家庭
- 赤ちゃんを連れている家庭
それぞれの持ち物について、詳しく見ていきましょう。
犬・猫などのペットがいる家庭
ペットがいる家庭では、災害時の同行避難が原則です。飼い主はペットを連れて避難所まで避難する必要があります。ペットと安全に避難し、他の被災者も考慮した生活が送れるよう、以下の持ち物を準備しておきましょう。
- リード
- キャリーバッグ
- ペットフード
- ペットシーツ
- 常備薬
- 予防接種証明書
避難所では他の被災者も生活しているので、むやみに吠えないように避難時のキャリーバッグに慣れさせておいてください。ペットシーツの上で排泄する習慣も付けておく必要があります。
中学生未満の子供を連れている家庭
中学生未満の子供と一緒に避難する場合は、子供のストレスを少しでも緩和できるように遊び道具や本を用意するのがおすすめです。不安で泣き出してしまうと、他の被災者の迷惑にもなりかねません。また、いざという時に子供一人で持ち物を扱えるように、防災リュックの荷造りは親子で行うとよいでしょう。
赤ちゃんを連れている家庭
赤ちゃんと一緒に避難する場合は、揃えるべき持ち物が多くあります。赤ちゃんを連れての避難や授乳、おむつ替え、離乳食、沐浴など、想定されるシーンごとに以下のような持ち物を用意しておきましょう。
地震による避難で想定されるシーン | 必要な持ち物 |
避難所までの避難 | 抱っこ紐 |
授乳 | 水、液体ミルク、哺乳瓶、授乳ケープ、除菌用品 |
おむつ替え | おしりふき、オムツ、ビニール袋 |
離乳食 | ベビーフード、使い捨てカイロ |
沐浴 | バスタオル、ドライシャンプー、ワセリン |
衛生管理 | 清浄綿、コットン、アルコール消毒液 |
避難所に持って行かない方がいいもの5選
避難所生活で役立ちそうだからといって持ち物を増やし過ぎると、荷物が重くなり逃げ遅れるリスクが高まります。避難所に持って行かない方がいいものは、以下のとおりです。
- ロープ
- コンパス
- テント
- ろうそく
- 毛布
それぞれの避難所に持って行かない方がいい理由を理解し、持ち物を厳選しましょう。
ロープ
人を救助したり、荷物を下ろしたりする場面を想定して、ロープを用意する方も多いのではないでしょうか。ロープは扱いに慣れていなければ、実用的ではありません。
たとえロープの結び方や運用方法を知識として覚えたとしても、ロープ一本でできる範囲は限られます。使用頻度の低さと扱いの難しさから、持ち物に含める必要はないでしょう。
コンパス
地震によって通信障害が起こると、スマホで避難所までの経路を確認できません。スマホが使えない事態を想定してコンパス(方位磁石)を用意する方がいますが、実用性は低いと言えるでしょう。
コンパスによって方角が分かったとしても、避難所までの道が分かるわけではありません。コンパスを用意するよりも、ナビ代わりになるスマホを充電できるモバイルバッテリーを持っていた方が実用的です。
テント
避難所がたとえ満員だったとしても、野外で寝るように言われることはほとんどないので、テントは必要ありません。使用頻度が低いにも関わらず、重たくかさばるため、避難の邪魔になります。避難所内でプライバシーを確保するために使用したい場合も、スペースを取るためテントが禁止されている可能性もあります。
ろうそく
地震による停電対策として、ろうろくを用意する方がいます。ろうそくがあれば停電中も明かりを確保できますが、火災のリスクは侮れません。特に避難所には他の被災者もいるので、非常に危険です。停電中の明かりには、ランタンや懐中電灯を用意しましょう。
毛布
寒さが厳しい季節の地震を想定して、体を温められる毛布を準備している方もいるのではないでしょうか。毛布があれば確かに避難所で暖をとれますが、かさばるので避難時の邪魔になります。
持ち物が大きくなればなるほど行動は制限され、逃げ遅れるリスクが高まります。防寒グッズには、使い捨てカイロやアルミブランケットがおすすめです。
地震による避難時の持ち物に関するよくある質問
最後に、地震による避難時の持ち物に関するよくある質問を紹介します。
- 地震が起きたら持ち物はどうやって持っていく?
- 地震が来る前にしておくことは?
- 避難時の持ち物を増やし過ぎるリスクとは?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
地震が起きたら持ち物はどうやって持っていく?
地震発生時に避難する際には、必要な持ち物を防災リュックにひとまとめにして持っていくのがおすすめです。両手が自由に使えるので、避難時に障害物が目の前に現れても手で防げます。
夜に避難する際には、片手で避難所までの道を確認しながら、片手で懐中電灯を使い辺りを照らすことも可能です。地震が起きたらすぐに避難できるように、防災リュックは玄関の近くに準備しておきましょう。
地震が来る前にしておくことは?
地震が起きる前に備えを万全にしておけば、焦らず迅速に避難ができます。地震が来る前にしておくべきことは、以下のとおりです。
- ハザードマップで避難所と避難経路を確認する
- 家族と災害時の連絡方法を決めておく
- 家具や家電の転倒防止対策を行う
- 窓ガラスの飛散防止対策を行う
- 防災訓練に参加する
- 防災グッズを準備する
避難時の持ち物を増やし過ぎるリスクとは?
これまで地震によって避難した経験がなければ、必要な物とそうではないものの選別は難しいでしょう。避難時の持ち物を増やし過ぎると、以下のようなリスクが高まります。
- スムーズな移動が妨げられ、逃げ遅れる
- 障害物の飛散や転倒時に両手を使った対応ができない
- 必要な物をすぐに取り出せない
避難時の持ち物は必要最低限に留める工夫が重要です。
まとめ
本記事では、地震による避難時に必要な持ち物について解説してきました。
避難時の持ち物として飲料水、食べ物、携帯トイレ、衛生用品、携帯ラジオ、救急用品、モバイルバッテリーが最低限必要です。ペットや子供、赤ちゃんを連れている場合には、さらに必要な持ち物は増えます。
地震が発生してから迅速に避難するためには、持ち物を増やし過ぎない工夫も重要です。玄関の近くに最低限必要な持ち物をひとまとめにした防災リュックを準備しておきましょう。
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