冬登山は正しい服装を選ばないと命を落とすリスクがあるなど、危険を伴うレジャーとなるため、安全に登山できる服装を選ばなくてはいけません。
伸縮性・耐久性・通気性・防寒性・防水性、どれも冬登山に必須の性能です。
この記事では、冬登山の服装選びの重要性、重視すべき性能、レイヤリング例、あると良いものをわかりやすく解説します。
冬登山の服装について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
冬登山の服装選びの重要性
冬登山の服装選びの重要性については、登山をするすべての人が知っておくべきです。
なぜなら、冬の登山では服装選びが命運を分けるためです。
標高の高い山は平地と比べて気温が低く、標高が100m上がるごとに気温は0.6℃下がります。標高1,000mの山だと6℃、標高500mの山でも3℃ほど変わります。
冬は夏と比べて北風の影響などから体感温度もまったく変わってくる他、天候も不安定になりやすいため、低体温症や凍傷に注意が必要となるでしょう。
夏登山と比べて冬登山は命を落とすリスクが格段に変わるからこそ、服装選び一つとっても慎重に行わなくてはなりません。
冬登山の服装選びで重視すべき性能
冬登山の服装は、伸縮性・耐久性・通気性・防寒性・防水性という五つの性能が十分備わっているかを見ながら選ぶべきです。
ここでは、冬登山の服装選びで重視すべき性能について詳しく解説します。
伸縮性
冬登山ではより動きやすさが求められるため、伸縮性を考えて選ぶと良いです。
山は冬になると雪が積もり、歩きにくくなるところもあります。
伸縮性のない服装を選ぶと歩きやすさが失われて効率的に登れない他、柔軟な体の動きが損なわれることで怪我のリスクが発生しやすくなります。
冬登山を行う際は、伸縮性があって動きやすい服装をお選びください。
具体的な素材で選ぶなら、ポリエステルやメッシュが王道です。
耐久性
冬登山では滑落や転倒が起こりやすいため、耐久性も欠かせません。
耐久性のない服装だと、落ちたり転んだりした際に破ける可能性があり、後の登山が過酷になります。こうした事態を防ぐためにも、耐久性は必須です。
耐久性のある素材としては、ナイロンやポリエステルが良いでしょう。
どちらも耐久性だけでなく吸水性や速乾性にも優れているため、よく汗をかく登山では活躍する素材といえるでしょう。
通気性
衣服に汗がこもると不快感の原因となるため、通気性も欠かせません。
通気性のない服装だと、体から発せられる熱がこもる可能性があり、肌にくっつくなど何かと不快です。そのため、通気性も必須となります。
通気性のある素材としては、ナイロンやメッシュが良いでしょう。
どちらも通気性だけでなく透湿性にも定評があるため、汗をかきやすい人は重宝する素材といえるのではないでしょうか。
防寒性
冬登山の服装は、防寒性も必須です。
防寒性のある素材としてはウールなどが定番とされているため、寒冷地での登山を予定している場合はウール素材の服装を選びましょう。
ウールは繊維表面に撥水性があって汗冷えを防ぐのはもちろん、天然繊維で保温性に優れている他、天然抗菌作用で防臭性にも優れているため、冬登山にも適しているでしょう。
防寒性のある服装を選ぶ際は着脱可能なものを中心に選び、すぐに脱ぎ着できるものにしておくと現地の状況にも合わせられます。
防水性
冬登山の服装は、防水性も必須となります。
防水性のある素材としてはエントラント・ゴアテックス・ディアプレックス・ドライテックなどが販売されているため、必要に応じた服装を選びましょう。
どの素材も耐水圧に優れていて雨が染み込まない他、水を弾いて寄せ付けないため、冬登山にも向いているでしょう。
山の天気は変わりやすく急激に悪天候になることもあるからこそ、他の雨具と一緒に持参すると安心です。
冬登山の服装のレイヤリング例
冬の登山では、レイヤリングと呼ばれる重ね着を行うのが常識です。
ここでは、冬登山の服装のレイヤリング例について詳しく解説します。
アウター
アウターは上半身を寒さから守るための上着で、雨風や雪道でも耐えられるよう防寒性や防水性に優れたものを選ぶと良いです。
一般的には、インナーの上から着ることで体温を保つようにレイヤリングします。
インナー
インナーも上半身を寒さから守るための下着で、体温を逃がさないよう保温性に優れたものを選ぶと良いです。
基本的には、アウターの下に着ることで体温を保つようにレイヤリングします。
パンツ
パンツは、下半身を寒さから守るための衣服となります。ある程度の可動域がないと窮屈に感じられるため、動きやすいよう伸縮性や通気性に優れたものを選ぶと良いです。
重ね着するのに備えて、やや余裕のあるサイズを選ぶと良いでしょう。
ベースレイヤー
ベースレイヤーとは、肌に直接触れるウェアのことです。
ベースレイヤーは肌着となるため、可能であれば耐久性に優れているナイロンやポリエステル、もしくは防寒性に優れているウールをお選びください。
肌着は普段着用しているものではなく、登山用のものをあらかじめ購入しておくのが望ましいです。
ミドルレイヤー
ミドルレイヤーとは、上着と下着の間に着るウェアのことを指します。
ミドルレイヤーは中間着となるため、通気性に優れているナイロンやメッシュ、もしくは防水性に優れているエントラント・ゴアテックス・ディアプレックス・ドライテックを選びましょう。
中間着は動きやすさを左右するからこそ、登山用のものを事前に購入しておくのを推奨します。
冬登山にあると良いもの
冬の登山にはグローブやサングラス、ソックスや帽子、ポータブル電源があると良いです。
ここでは、冬登山にあると良いものについて詳しく解説します。
グローブ
グローブは、指先の冷えを防ぐための装備となります。
冬の登山では指先が冷えることで運動機能に影響を与えるため、常に暖かくできるようグローブを着用することも忘れてはいけません。
グローブは指先の怪我を防げる便利なものだけに、標準で装備しておくと安心です。
なお、ポケットにはカイロを忍ばせておくのが良いでしょう。カイロは、主に入れるタイプと貼るタイプの2種類があるため、状況に合わせてご活用ください。
サングラス
冬登山では雪が積もることで照り返しが発生するため、サングラスがあると良いです。サングラスは異物が目に入るのを防いだり、雪目になるのを防いだりできます。
登山では落石によって目を怪我することがあるため、目の防御用としてサングラスを着用しておくとより安心でしょう。
ソックス
ソックスは、足先の冷えを防ぐための装備です。
冬の登山では足先から冷えることがあるため、コンディションに左右されないよう常に暖かさを維持できるソックスの着用も忘れてはなりません。
ソックスは足先の怪我を防ぐのにも役立つなど、標準で装備しておくと安心といえます。
なお、ゲーターと呼ばれるスパッツがあるとなお良いでしょう。ゲーターは、肌に密着して熱が奪われるのを防げるため、状況に合わせて活用しましょう。
帽子
冬登山では登れば登るほど紫外線が直撃するため、帽子があると良いです。帽子は熱射病から身を守ったり、予期せぬ落下物から頭を守ったりできます。
登山では木の枝によって頭を怪我することがあるため、頭の防御用として帽子を着用しておくとより安心ではないでしょうか。
より万全を期すなら、バラクラバと呼ばれる目出し帽もあるとより良いでしょう。
ポータブル電源
冬登山には、ポータブル電源を持参するのも良いでしょう。
ポータブル電源があれば、デバイスをいつでもどこでも充電できます。電源のないところで電力を確保できるため、電気製品にも給電可能です。
ポータブル電源は持ち運びが大変だと思うかもしれませんが、最近では軽量かつ小型の製品も開発されており、比較的持ち運びやすくなっています。
もちろん、高出力・大容量のものを求めるとサイズは大きくなりますが、日帰りもしくは1泊の登山であれば小さいもので十分に対応可能です。
むしろ、冬登山ではデバイスや電気製品が使用できると便利なため、いつでもどこでも役立つポータブル電源は購入しておいて損はありません。
EcoFlowでは携帯性に優れたポータブル電源、EcoFlow RIVER 3などを販売しているため、登山しながらも電力を確保したい場合は、ぜひ購入をご検討ください。
詳しくは、当社の公式ホームページをご覧ください。
冬登山でのポータブル電源の用途
冬登山でのポータブル電源の用途について詳しく解説
カメラを充電する
冬登山にポータブル電源を持参すると、カメラを充電できます。
寒冷地ではカメラのバッテリーを消費しやすいため、何枚も写真を撮っているとすぐに充電が切れますが、ポータブル電源があれば安心です。
画像はもちろん動画を撮影する人もカメラの充電が切れやすくなるため、一緒にポータブル電源を持ち込むのが良いでしょう。
スマホを充電する
冬登山にポータブル電源を持参すると、スマホも充電できます。
寒冷地ではスマホのバッテリーも消費しやすいため、インターネットで調べものをしたりSNSに投稿したりするとすぐに充電が切れますが、ポータブル電源があれば安心です。
スマホは遭難した際に位置情報を発信したり、救助を要請したりするのにも使用するため、ポータブル電源も持ち込むのが良いでしょう。
スマホの場合は、モバイルバッテリーを持参しても良いです。
モバイルバッテリーが登山に必要な理由については他の記事で解説しています。
→モバイルバッテリーが登山に必要な理由は?選び方・長持ちさせる方法・注意点を解説
暖房器具に給電する
冬登山に暖房器具を持参する際も、ポータブル電源は便利でしょう。
電気毛布やホットカーペットを持ち込む場合、電源が取れないところでいつでもどこでも給電できるポータブル電源があると体温調節しやすいのではないでしょうか。
ポータブル電源があるとポータブルエアコンも使えるため、快適に冬登山したい人に適しています。
調理器具に給電する
冬登山に調理器具を持参する際も、ポータブル電源が役立つでしょう。
電気ケトルやホットプレートを持ち込む場合、電源の有無にかかわらず給電できるポータブル電源があると料理しやすいのではないでしょうか。
ポータブル電源があればインスタント食品も作れるため、冬登山での食事を楽しみたい人にも向いています。
ライトに給電する
冬は昼間の登山がメインで夜間に登山する人は滅多にいないと思いますが、ライトが必要な場面でもポータブル電源があると心強いでしょう。
日中は太陽が出ているためライトがなくても平気ですが、夜中は仮に月明かりがあっても山登りには限界があり、身動きすら取れなくなります。
天候によっては吹雪に見舞われて遭難し、日を跨ぐ必要が出てくる可能性もあるため、ライト用にポータブル電源を持参しておくと安心です。
ポータブル電源があればデバイスを充電したり、電気製品に給電したりと命を守る行動ができるため、1台持参するだけでも安心感が変わってくるでしょう。
まとめ
冬登山の服装選びの重要性、重視すべき性能、レイヤリング例、あると良いものを解説しました。
冬登山の服装は、レイヤリングと呼ばれる重ね着をするのが常識です。
服装選びでは伸縮性・耐久性・通気性・防寒性・防水性などの性能を重視し、アウターからインナー、パンツに至るまできちんとコーディネートしましょう。
肌着にはベースレイヤー、上着と下着の間にはミドルレイヤーを挟むことで、より寒さから身を守れます。
上記のように服装を工夫することで、冬登山を快適に過ごせるでしょう。
なお、より万全を期すならEcoFlowで販売しているコンパクトポータブル電源、EcoFlow RIVER 3などを持参するのも良いです。
EcoFlow RIVER 3は従来のシリーズと比べて30%ほどコンパクト化されているため、冬登山に持ち込むのに適しています。
稼働時間も13時間延長されており、日帰りの冬登山に十分な性能といえるでしょう。
充電速度にも優れていて身支度している間に充電するのにも向いているため、アウトドアで使用できるポータブル電源をお求めの方は、ぜひ一度ご検討ください。