「冬に使用するエアコン(暖房)の電気代はどれくらい?」という疑問を持つ方もいるでしょう。エアコンの種類によって異なりますが、エアコンの暖房にかかる1時間あたりの電気代は54.2円が目安です。
エアコン以外にもさまざまな暖房器具があり、それぞれ電気代が大きく異なります。基本的にはエアコンのほうが電気代が高くなり、月々の電気代を抑えたい場合は、エアコンの使用方法が重要となります。
本記事では、冬に使用するエアコン(暖房)の電気代、暖房器具別の比較、電気代を節約する方法を解説します。エアコンの電気代を知りたい方、または月々の電気代を抑えたい方は本記事を最後までご覧ください。
冬に使用するエアコン(暖房)の電気代
冬に使用するエアコンの暖房機能における電気代は、消費電力をもとにその値を算出できます。その際に使用する計算式は、「消費電力(kW) × 1kWhあたりの電気料金単価」です。
全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価は「31円/kWh(税込)」です。経済産業省の資源エネルギー庁が公表している「省エネ性能カタログ2022 年版」では、15〜23畳用のエアコンの場合、暖房の消費電力は平均1,748Wとされています。
これを基にして計算すると、エアコンの暖房にかかる1時間あたりの電気代は54.2円となります。1時間・24時間・1ヶ月あたりのそれぞれの電気代は以下の通りです。
1時間 | 24時間 | 1ヶ月 |
54.2円 | 1,300.8円 | 39,024円 |
なお、これらの電気代はすべて1時間あたりの電気代から算出しています。例えば、24時間の電気代を求める場合は、「1時間あたりの電気代:54.2円 × 24時間」で計算します。1ヶ月の場合は、1ヶ月を30日と仮定して算出しました。
ただし、これらの数値はあくまで目安です。エアコンの性能や製品によって電気代は大きく異なるほか、1ヶ月間つけっぱなしにすることも少ないため、正確な電気代とは言えません。
→エアコンの送風機能を使用した際の電気代・消費電力は?効果的な節電方法も紹介
エアコンは冷房よりも暖房のほうが電気代が高い!
一般的にエアコンの暖房は冷房に比べて消費電力が大きく、結果として電気代が高くなります。電気代が高くなる主な理由として、外気温と設定温度の気温差が挙げられます。
例えば、外気温が35度の夏季にエアコンの冷房を設定温度28度で使用した場合、外気温と設定温度の気温差は7度です。エアコンの冷房機能により、7度分の冷たい空気を放出するだけで済みます。
一方で、外気温が0度の冬季にエアコンの暖房を設定温度20度で使用すると、外気温と設定温度の気温差は20度となります。つまり、エアコンの暖房を使用する場合は7度分でしたが、冷房を使用する場合は20度分の気温差を埋めなくてはなりません。
冷房使用時 | 暖房使用時 | |
外気温 | 35度 | 0度 |
設定温度 | 28度 | 20度 |
気温差 | 7度 | 20度 |
このように、冷房使用時よりも暖房使用時のほうが気温差が大きくなりやすいため、結果としてエアコンの消費電力が大きくなり、高額な電気代につながってしまうのです。
暖房器具別に電気代を比較|エアコンとの違い
エアコン以外にもさまざまな暖房器具があり、それぞれ電気代が大きく異なります。各暖房器具の違いを理解すれば、状況に合った最適な利用方法が見えてくるはずです。
【1時間あたりの電気代目安】
- エアコンの暖房:約54円
- 電気ストーブ:約24〜32円
- 石油ファンヒーター:約10〜44円
- こたつ:約3〜8円
- ホットカーペット:約5〜13円
上記の電気代はあくまで目安であり、製品によって異なる場合があります。各種詳細について、以下1つずつ見ていきましょう。
電気ストーブ
電気ストーブもエアコンと同じく、部屋を暖めるための家電製品です。基本的にエアコンの暖房よりも電気代は控えめですが、製品の種類によっては電気代がかさむケースもあります。
- 消費電力:900〜1,200W
- 1時間あたりの電気代:約24〜32円
電気代が高くなるケースも考えられることから、電気ストーブをつけっぱなしにするのはあまりおすすめしません。一方で、電気ストーブは購入費用が比較的安く、手軽に導入できるというメリットがあります。
石油ファンヒーター
石油ファンヒーターの電気代は、エアコンと比べると安い傾向にあります。ただし、石油ファンヒーターを利用する際は、電気代と灯油代の両方を考慮しましょう。
火力:小 | 火力:大 | |
電気代 | 約2円 | 約4円 |
灯油代 | 約8円 | 約40円 |
1時間あたりの暖房代 | 約10円 | 約44円 |
初期費用の安さが魅力ですが、継続的に灯油を購入する必要があります。また、換気が必要な点も覚えておきましょう。
こたつ
こたつは一部分だけを温める暖房器具であるため、消費電力は比較的小さく、電気代も安くなりがちです。
- 消費電力:100〜300W
- 1時間あたりの電気代:約3〜8円
こたつは全身を温めることは難しく、長時間の使用は体を冷やす原因にもなります。エアコンとは使用用途が大きく異なる点を留意しましょう。
ホットカーペット
ホットカーペットは足元を温める暖房器具です。こたつ同様、ほかの暖房器具に比べて電気代は経済的です。
- 消費電力:200〜500W
- 1時間あたりの電気代:約5〜13円
直接床面を温めるため、使用用途は限られますが、確かな暖房効果を感じられます。上半身が冷えることもあるため、エアコンとの併用をおすすめします。
冬に使用するエアコンの電気代を節約する方法
冬にエアコンを使用する場合、ほかの季節に比べて電気代は高くなりがちです。そんなエアコンの節電術として、以下5つの方法を紹介します。
- エアコンの自動運転を活用する
- フィルター・室外機を定期的に掃除する
- サーキュレーターを併用する
- 断熱対策を行う
- 新しいエアコンに買い換える
各方法を順番に見ていきましょう。
方法1.エアコンの自動運転を活用する
エアコンの自動運転機能は、電気代の節約に効果的です。自動運転は設定温度を一定に保ち、電力のロスを削減します。
例えば、風量の強弱や設定温度をその都度変更するのではなく、自動運転の設定でそのまま放置したほうが経済的です。特に長時間エアコンを使用する場合は、自動運転を積極的に利用しましょう。
方法2.フィルター・室外機を定期的に掃除する
フィルターや室外機を清掃することは、エアコンの性能維持に必須です。汚れが溜まるとエアコンの冷暖房効率が落ち、電気代が余計にかかってしまいます。
通常、フィルターは2週間に1度、室外機は年に1度の掃除が推奨されています。定期的なメンテナンスを心がけることで、エアコンの性能を最大限に引き出し、電気代の節約につながります。
なお、環境省によれば2週間に1度のフィルター掃除で、冷房使用時で4%、暖房使用時で約6%の節電効果があるとのことです。
方法3.サーキュレーターを併用する
サーキュレーターとエアコンを併用することで、電気代の節約効果が見込めます。サーキュレーターの風によりエアコンの空気が部屋全体に循環し、暖房効果を高めることができます。
エアコンだけを使用する場合、温かい空気は上昇してしまいがちですが、サーキュレーターを使うことで温かい空気が部屋全体に行き渡ります。これにより、エアコンの設定温度を下げられ、結果的に電気代を抑えることが可能です。
→扇風機の電気代は1ヶ月いくら?エアコンとの違いや効果的な節電方法を解説
方法4.断熱対策を行う
4つ目の方法は、断熱対策を行うことです。遮光・遮熱の対策を行うことで、室内の温度低下を防ぎ、エアコンへの負担を軽減できます。主な対策方法は以下の通りです。
- 遮光カーテンを取り付ける
- 遮熱シートをを窓に貼り付ける
- 日よけのシェードを設置する
- 雨戸やシャッターを閉める
- ソーラーパネルを屋根に設置する
寒い外気との間に断熱材を設けることで、室内の空調を快適に保てます。継続的に効果が見込める方法なので、可能であれば断熱対策を徹底しましょう。
方法5.新しいエアコンに買い換える
古いエアコンから新しいものに買い換えることも、電気代節約の有効な手段です。新しいエアコンは省エネ性能が高く、電気代の削減につながります。古いエアコンと新しいエアコンの比較は以下の通りです。
年間の消費電力 | 年間の電気代 | |
2012年製のエアコン | 901kWh | 27,931円 |
2021年製のエアコン | 768kWh | 23,808円 |
上記の場合、2012年製と2021年製のエアコンでは1年間で約4,120円の差が生まれています。新しいエアコンの購入は初期投資が必要ですが、長期的に見れば電気代の節約につながるため、経済的だと言えます。
→エアコンの節電方法を徹底解説!省エネエアコンの魅力、製品の選び方
太陽光発電システムを構築すれば長期的な節電対策に!
太陽光発電システムを構築することで、長期的に節電対策を講じることができます。太陽光発電システムとは、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換するシステムのことです。
ソーラーパネルと蓄電池(ポータブル電源)を利用し、電力の自給自足を行うことで、発電した電力を日常的に使用できます。結果として電力会社から購入する電力量が減るため、効果的な節電につながるのです。
太陽光発電システム構築の初期費用を抑えたい場合は、ソーラーパネルとポータブル電源を用いた方法をおすすめします。初期費用が抑えられ、設置工事や専門知識も不要です。
【ソーラーパネルとポータブル電源を併用する利点】
- 災害時に非常用電源として避難所や車内に持ち運べる
- 娯楽目的でアウトドアに利用できる
- 導入までのハードルが比較的低い
なお、外出先での利用が想定される場合は、携帯性が高い製品を選ぶことをおすすめします。コンパクトで軽量なタイプであれば、荷物の負担が少なく、外出先でもストレスなく利用できるでしょう。
特にEcoFlowのポータブル電源は機能性と携帯性を両立し、リン酸鉄リチウムイオン電池の採用により長寿命も実現しています。持ち運びが可能なため、アウトドアや緊急時の利用にも向いています。
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外出先でエアコン(暖房)を使用したいなら「EcoFlow WAVE 2」
エアコンは備え付けタイプのものが一般的であり、自宅での使用が主とされています。しかし、ポータブルエアコンであればアウトドアや緊急時など、外出先でもエアコンを使用することが可能です。
冷暖房機能を搭載したポータブルエアコンとして、「EcoFlow WAVE 2」をおすすめします。本製品は最新技術を用いて開発されたコンプレッサーの採用により、パワフルな冷暖房機能を実現しています。
5㎥以下の空間温度(30度)を約5分で10度下げる1.5kWの冷却機能と、約5分で10度高める1.8kWの暖房機能を搭載しており、アウトドアや緊急時などの過酷な状況下でも快適に過ごせます。
【ポータブルエアコン「EcoFlow WAVE 2」の利点】
- パワフルな冷暖房機能を実現している
- 工事不要で電源をいれればすぐに使用できる
- 静音で就寝時も快適に過ごせる
- 地球環境に配慮した自然冷媒を使用している
- 複数の充電方法に対応している
省エネモードに設定すれば最長8時間使用できるほか、4通りの充電方法により幅広い状況に対応できます。「暖房機能付きのポータブルエアコンがほしい」という方は、ポータブルエアコン「EcoFlow WAVE 2」を検討してみてください。
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まとめ
本記事では、冬に使用するエアコン(暖房)の電気代、暖房器具別の比較、電気代を節約する方法を解説しました。
エアコンの暖房にかかる1時間あたりの電気代は54.2円が目安となります。1時間・24時間・1ヶ月あたりのそれぞれの電気代は以下の通りです。
1時間 | 24時間 | 1ヶ月 |
54.2円 | 1,300.8円 | 39,024円 |
エアコンの暖房機能は、電気ストーブ・石油ファンヒーター・こたつなどに比べて電気代が高い傾向にありますが、部屋全体を均一に温める暖房器具として活躍します。電気代を少しでも節約したい方は、本記事で紹介した対策を試してみてください。
長期的な節電対策を行いたい場合は、ソーラーパネルとポータブル電源を用いた太陽光発電システムの構築をおすすめします。EcoFlowでは以下のようなセット商品を販売しているため、導入を検討している方はぜひ一度ご確認ください。