サブバッテリーとは?走行充電器の自作やポータブル電源を活用する魅力も解説

「自宅で使っている家電を車内でも使えたら…」と考えた経験がある方は、多いのではないでしょうか。サブバッテリーを搭載すれば、エンジンを停止した状態でも電化製品が稼働できるようになります。走行充電によって、充電切れの心配もありません。

そこで本記事では、サブバッテリーとは何かについて詳しく解説します。サブバッテリーが活躍する場面や、サブバッテリーを選ぶ際のポイントも掲載しているので、長距離のドライブに電気を持ち運びたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

車​に設置する「サブバッテリー」とは

サブ バッテリー

サブバッテリーとは、車内にある電化製品に電力を供給するためのバッテリーを指します。自動車には、メインバッテリーを標準搭載していますが、サブバッテリーは後付けです。

メインバッテリーのエンジンを始動させる役割に対して、サブバッテリーにはエンジンの停止中に電化製品を稼働する役割があります。そのため、サブバッテリーはメインバッテリーと異なり、少ない電力を長時間にわたって供給できるよう設計されているのが特徴です。

メインバッテリーのバッテリー上がりを防ぐ

サブバッテリーは、バッテリー上がりの予防にも役立ちます。バッテリー上がりとは、電力使用量がメインバッテリーに蓄電されている電力量を上回る状態です。バッテリー上がりが起きると、最悪の場合、エンジンがかからなくなる恐れがあります。

サブバッテリーは、メインバッテリーと切り離されているため、バッテリー上がりの心配がありません。そのため、エンジン停止中も心置きなく電化製品が使用できます。

サブバッテリーが活躍する3つの場面

サブ バッテリー

サブバッテリーによってエンジンを停めた状態でも電化製品が動かせるようになれば、車内の快適性は各段に向上します。サブバッテリーが活躍する場面は、以下のとおりです。

  • キャンピングカー・車中泊
  • 長距離ドライブ
  • 車中避難

それぞれの場面について、詳しく見ていきましょう。

キャンピングカー・車中泊

車内に居住スペースを持つキャンピングカーや車中泊では、サブバッテリーの装備が欠かせません。アイドリング状態でメインバッテリーから電力を供給し続けた場合、バッテリー上がりが起きるだけでなく、雪が排気口を塞いで一酸化炭素中毒になる危険もあります。

車内で快適な生活を送る上で、サブバッテリーが必要になる場面は、以下のとおりです。

  • ポータブルエアコンや電気ストーブなどの冷暖房機器で、快適な気温を維持する
  • 電子レンジや電気ケトルを使い、車内で簡単に調理を行う
  • ポータブル冷蔵庫に食品や飲み物を冷蔵・冷凍保存する
  • 夜にLEDライトで暗闇を灯して、安全を確保する
  • 娯楽になるタブレットやゲームを稼働し続けられる
  • ナビ代わりになるスマホを、常にフル充電にしておける

キャンピングカーをビルダーから購入する場合は、基本的にサブバッテリーが標準装備されています。大人数や連泊で車中泊を楽しむ場合は、追加でサブバッテリーを購入しなければなりません。

長距離ドライブ

宿泊を伴わない長距離のドライブでも、サブバッテリーは大活躍します。バッテリー上がりの心配がないので、渋滞によって充電効率が落ちていたとしても、気にせず電化製品をフル稼働できます。サービスエリアに着いたら、調理家電で簡単に調理が可能です。

電気毛布や扇風機を動かしながら仮眠を取れば、運転の疲れをしっかりと回復できるでしょう。エンジンを切った状態で電化製品を稼働でき、一酸化炭素中毒の心配も不要です。

車中避難

災害時に車中避難を余儀なくされた場合にも、サブバッテリーは重宝します。車中避難とは、余震への不安や避難所におけるプライバシーの問題などから選択される避難方法です。

車中避難中に避難指示が出た場合には、車を走らせて迅速に避難しなければなりません。メインバッテリーを電気供給源にしていると、緊急時にはバッテリー上がりによってエンジンが始動しない恐れがあります。

メインバッテリーから切り離されたサブバッテリーであれば、エンジンを停止した状態でも使用でき、電力使用量に限らず迅速に避難できます。

走行充電が可能なサブバッテリーシステム

サブ バッテリー

サブバッテリーシステムとは、走行充電器を経由してサブバッテリーに充電するシステムです。メインバッテリーと同様に、車のエンジンが稼働している間にサブバッテリーの充電を行います。車を走行してさえいれば、充電切れの心配はありません。

ただし、サブバッテリーを走行充電する場合、メインバッテリーの充電後にエンジンの回転数が上がります。ガソリン消費量が増え、燃費も悪くなる点に注意しましょう。

サブバッテリーシステムを自作するための配線図

規模の小さいサブバッテリーシステムであれば、6万円前後で自作できます。サブバッテリーシステムを自作する際に必要な部品は、以下のとおりです。

  • アイソレーター(走行充電器)
  • サブバッテリー
  • DC/ACインバーター
  • ケーブル類
  • 端子類
  • バッテリー固定用ベルト

サブバッテリーシステムの配線図は、車両の設置位置に合わせて作成してみてください。配線図の例は、インターネット上に数多く掲載されているので、参考にするとよいでしょう。

サブバッテリーを選ぶ際のポイント3選

サブ バッテリー

サブバッテリー選びに失敗すると、使用したい電化製品を動かせない恐れがあります。また、走行充電器にはバッテリーの熱暴走を抑えるための機能も必要です。サブバッテリーを選ぶ際には、以下のポイントを押さえましょう。

  • ポイント1|用途に合った出力・容量を備える
  • ポイント2|複数の充電方法に対応する
  • ポイント3|安全機能が備わっている

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

ポイント1|用途に合った出力・容量を備える

サブバッテリーには、使用したい電化製品に合った出力・容量が必要です。出力(W)とは、電化製品に給電できる電力を指します。容量(Wh)とは、1時間あたりに使用できる電気量です。用途に合った出力・容量がなければ、電化製品を十分に稼働できません。

例えば、ポータブルエアコン(700W)とポータブル冷蔵庫(350W)を同時に3時間動かすと仮定します。その場合、サブバッテリーに必要な出力は1,050W、容量は3,150Whです。

ポイント2|複数の充電方法に対応する

複数の充電方法に対応したサブバッテリーを選べば、充電切れのリスクを最小限に抑えられます。例えば、走行充電のみに対応したサブバッテリーの場合、駐車している状況では充電できません。サブバッテリーの主な充電方法は、以下のとおりです。

充電方法特徴
走行充電・エンジンの動力を利用して充電する・オルタネーターで発電された電気が供給される
外部充電・外部の電源設備を利用して充電する・エンジンをかけずに、静かに充電できる
ソーラーパネル充電・太陽光発電した電気をサブバッテリーに供給する・夜間や悪天候下では使用できない

ポイント3|安全機能が備わっている

サブバッテリーの走行充電器は、安全機能が備わったタイプを選びましょう。過放電や過充電からバッテリーを保護する機能が搭載していれば、長くサブバッテリーを使用できます。

また、高温環境に長時間晒したり、消費電力の高い家電を長時間使用したりすると、熱暴走によって発火・爆発のリスクが高まります。バッテリーの状態を常に監視・制御する、BMS管理システムを搭載した走行充電器がおすすめです。

サブバッテリーよりポータブル電源が優れている理由

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車両に搭載できる電気供給源として、サブバッテリーの他にポータブル電源があります。ポータブル電源とは、内部に大量の電気を蓄え、自由に持ち出して電化製品を動かせる機器のことです。サブバッテリーよりもポータブル電源が優れている理由を紹介します。

  • 車両への取り付け工事がいらない
  • サブバッテリーより安価で導入できる
  • 車外に持ち出せる

それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。

車両への取り付け工事がいらない

ポータブル電源はそのまま車内に持ち込んで使えるため、車両への取り付け工事が必要ありません。サブバッテリーの場合は、走行充電器やインバーター、ケーブル類などを用意し、複雑な取り付け工事を行う必要があります。

専門的な知識がない方であれば、業者への依頼が必要です。スケジュールによっては工事期間が長くなるケースもあるでしょう。ポータブル電源の場合は、車両の好きな場所に設置して、電化製品を接続するだけで給電できます。

サブバッテリーより安価で導入できる

ポータブル電源は、サブバッテリーに比べて安価で導入できます。サブバッテリーの場合、サブバッテリー本体以外にも走行充電器やインバーター、ケーブル類などを揃えなければなりません。さらに、ポータブル電源にはない工事費用が別途かかります。

ポータブル電源は、本体料金のみで安価に導入できるため、コストを最小限に抑えたい方にもおすすめです。安価なポータブル電源であれば、3万円前後で導入できます。

車外に持ち出せる

サブバッテリーにはないポータブル電源の魅力として、持ち運びの自由さが挙げられます。ポータブル電源は、サブバッテリーのように車に取り付けていません。そのため、車内だけでなく、旅行先に持ち出して電化製品を稼働できます。

例えば、キャンプや釣り、登山などのアウトドアでは、駐車場からテントまでポータブル電源を持ち運んで、電気のある快適な生活が実現します。在宅している間は、停電時の非常用電源としても大活躍するでしょう。

サブバッテリーの代わりにおすすめのポータブル電源

サブ バッテリー

サブバッテリーの代わりに搭載するポータブル電源は、軽量コンパクトなタイプを選びましょう。大型のポータブル電源を選んでしまうと、荷室空間を圧迫し、快適性が失われます。外出先に持ち出して使用するケースを想定すると、本体の軽さも重要です。

また、サブバッテリーとは異なり、ポータブル電源では走行充電ができません。そのため、ソーラーパネルによる充電に対応したタイプを選ぶと、充電切れの心配がなくなります。

EcoFlowは、小型・軽量設計のポータブル電源「DELTA 3 Plus」と、出力220Wのソーラーパネルのセットを販売しています。製品の特徴は、以下のとおりです。

■DELTA 3 Plus

  • 消費電力2,000Wの電化製品に給電できる
  • 2つの500Wソーラー入力ポートから、最短70分で満充電できる
  • 約12.5kgの軽量コンパクト設計を実現する
  • LFPバッテリーを搭載し、10年以上も車内のバッテリーとして活躍する
  • BMS管理システムにより、発火や爆発から安全を確保する
  • 出力600W未満の動作時に30dbの稼働音に抑えられる

■220W片面ソーラーパネルGen2

  • 業界トップクラスの最大変換効率25%を誇る
  • IP68防水・防塵規格に準拠している
  • 30-60°の角度調節が行える
  • 軽量コンパクト設計で持ち運びしやすい
  • 耐久性に優れたN型TOPConセルを採用する

ポータブル電源には、13個の多彩な出力ポートを搭載しているので、車内や外出先で複数台の家電を同時に動かせます。初期費用を抑えて、持ち運び自由なバッテリーを車内に搭載したい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。

99%の電化製品を稼働できる「DELTA 3 Plus + 220W片面ソーラーパネルGen2セット」

サブバッテリーに関するよくある質問

サブ バッテリー

最後に、サブバッテリーに関するよくある質問を紹介します。

  • サブバッテリーの寿命はどれくらい?
  • サブバッテリーを車内に放置すると危険?
  • サブバッテリーシステムの導入費用は?

それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。

サブバッテリーの寿命はどれくらい?

サブバッテリーの寿命は、3年前後です。満充電の状態からさらに充電する過充電や、終止電圧を超えて放電する過放電によって、バッテリーの寿命は早まります。

ポータブル電源「DELTA 3 Plus」は、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載しているので、10年以上の長寿命を誇ります。BMS管理システムが過放電・過充電によるバッテリー異常を防ぐため、寿命が極端に縮まる心配もありません。

サブバッテリーを車内に放置すると危険?

サブバッテリーにリチウムイオン電池が採用されている場合は、車内に放置しないようにしましょう。車内温度が高まると、リチウムイオン電池内部の回路がショートし、発火する危険があります。

最悪の場合、火災にもつながりかねません。特にポータブル電源をサブバッテリーとして使用する場合、車内への置き忘れに注意してください。

サブバッテリーシステムの導入費用は?

サブバッテリーシステムの導入費用は、6〜30万円ほどです。業者に依頼して設置する場合は、工事費用もかかります。自作すると導入費用を抑えられますが、配線が複雑なので、専門知識が必要です。

コストを抑えてサブバッテリーを導入したい方は、ポータブル電源を選びましょう。ポータブル電源は3万円程度から導入でき、工事費用もかかりません。

まとめ

サブ バッテリー

本記事では、サブバッテリーとは何かについて解説してきました。

サブバッテリーとは、エンジンの停止中に電化製品を動かせるバッテリーです。メインバッテリーから電化製品を動かした場合のバッテリー上がりを防ぐ役割も果たします。

コストを抑えてバッテリーを備えたい方は、サブバッテリーの代わりにポータブル電源を選びましょう。サブバッテリーのように走行充電はできませんが、ソーラーパネルと併用すると、コンセントがない場所でも充電が可能です。

EcoFlowでは、最大2,000Wの高出力を誇るポータブル電源と、変換効率25%のソーラーパネルをセットで販売しています。車内に持ち運び自由なサブバッテリーを搭載したい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。

軽量コンパクト設計を実現「DELTA 3 Plus + 220W片面ソーラーパネルGen2セット」

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