太陽光発電には定格容量が設定されており、導入するシステムによって電気量が変わるため、設備の導入前の確認が重要です。
しかし、そもそも「定格容量とは何?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。
この記事では、定格容量とは何か、太陽光発電の容量や過積載の話題を交えてわかりやすく解説します。
定格容量について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
定格容量とは?
定格容量とは、指定された条件下で取り出せる、もしくは蓄えられる電気量のことです。
充電完了後の使い始めから使い終わるまでに電池から放電した電気量を表し、 放電時の電流と終止電圧に達するまでの時間を乗算することで求められます。
太陽光発電などで使用される蓄電池(ポータブル電源)の場合は「kWh」という単位が用いられます。
仮に定格容量4.8kWhの蓄電池(ポータブル電源)の場合、消費電力100Wの電化製品を最大48時間使用できることを意味するのが一般的です。
ただし、定格容量は製品によって左右されるため、あくまでも計算上の数字であると理解しておかなくてはなりません。
なお「太陽光発電とはそもそも何?」という方に向けて太陽光発電の仕組みや発電量、メリット・デメリットについて解説した記事もあるため、併せてご覧ください。
→太陽光発電とは?仕組みや発電量、簡単に導入する方法を詳しく解説
→太陽光発電とは?発電の仕組みやメリット・デメリットを詳しく解説
太陽光発電の容量とは?
では、太陽光発電の容量とは何を表すのでしょうか。ここからは、太陽光発電の容量とは何かについて見ていきましょう。
太陽光発電の容量の基本
太陽光発電の容量は「kW」という単位が使用されます。「kW」は太陽光発電で1時間に発電できる最大電力を指す単位です。
仮に「1kW」の太陽光発電の場合は1時間に「1kWh」の電力を生み出せるとされており、容量が大きいほどより多くの電力を供給できる仕組みとなっています。
最近では小さな太陽光発電を導入する方もいますが、比較的大規模な太陽光発電を取り入れて売電収入を得ようと考えている方も少なくありません。
売電収入を得ようと思った際はより大容量の太陽光発電が必要となるため、太陽光発電に何を求めているかによって導入するシステムや設備も変わってくるでしょう。
システムや設備によって発電量そのものが変わるため、まずは太陽光発電の容量を見ながら何を導入するか検討することが重要です。
太陽光発電の容量の重要性
太陽光発電の容量は自家消費と余剰電力を左右します。
太陽光発電で生み出した電力は自宅の電力として消費可能な一方、生み出した電力が余った場合は売電も可能です。
より多くの電力を生み出せば自家消費の分も余剰電力の分も補える形となり、電気代の節約や売電収入のアップにもつながるでしょう。
太陽光発電の発電量を十分に確保できれば投資回収期間の短縮になるため、導入の際は一定期間にどれくらいの発電量が得られるのかを検討することが重要です。
より効率的に発電できれば、投資した金額以上の見返りも期待できるのが太陽光発電の強みといえます。
太陽光発電の容量の選び方
では、太陽光発電の容量はどのように選ぶのが最適なのでしょうか。太陽光発電の容量の選び方は次を参考にしてみてください。
- 電力需要
- 設置面積
- 周辺環境
- 予算
まずは過去の電力使用データから自宅の電力需要(平均的な電力消費量)を把握します。把握した電力需要に合わせて容量を見積れば、最適な容量の太陽光発電設備を選択可能です。
同時に屋根・バルコニー・ベランダ・庭などの設置面積についても考えておきましょう。太陽光発電システムの面積は発電効率に直結するため、設置面積も把握しておきたいです。
他にも地域の日射量や気象条件など周辺環境も把握しておくとより太陽光発電設備を選びやすくなるでしょう。なお、火山灰や積雪のある地域は外的要因の影響も加味しておくのを推奨します。
ある程度の詳細が決まったら、初期費用・FIT制度・補助金などを加味しつつ予算に合わせて判断してみてください。
発電容量と発電量の違い
発電容量は太陽光発電システムが理論的に発電できる最大電力を表すのに対し、発電量は実際に発電された電力の量を表すのが一般的です。
太陽光発電は太陽の光(再生可能エネルギー)を利用して発電するため、実際には環境や天候によって発電量が左右されるため、実際の発電容量と発電量には差が出ます。
そのため「発電容量=設備の能力」を示し「発電量=実際の発電効率を指す指標」となると理解しておきましょう。
なお太陽光発電に必要なソーラーパネルやインバーターなどについては他の記事でも解説しているため、本格的に太陽光発電の導入を検討中の方は併せてご覧ください。
→太陽光発電に必要なソーラーパネルの仕組み|構成要素・素材・原理を徹底解説
→インバーターとは?仕組みや役割、メリット・デメリットを徹底解説
→電源装置(電源回路)とは?代表的な種類や分類、その役割を詳しく解説
太陽光発電の過積載とは?
太陽光発電を導入する場合は、過積載についても知っておかなければなりません。ここからは、太陽光発電の過積載とは何かについて見ていきましょう。
過積載とは?
過積載とは、太陽光発電システムを構築する際、設備の定格容量を超えてソーラーパネルやパワーコンディショナーを設置することを指します。
通常、太陽光発電システムに限らず、定格容量を超えて設置するのはリスキーです。
しかし、上手に活用すれば電力の底上げにつながるなど、過積載は導入次第で太陽光発電そのものの性能を左右します。一方で過積載にはメリットとデメリットの両方があるため、どちらも把握しておくことが重要です。
過積載のメリット
過積載のメリットは次の通りです。
- 発電効率の底上げになる
- 売電収入が安定する
- 柔軟性が向上する
過積載すると太陽光発電は常に最大容量で動作できるため、発電効率の底上げになります。
発電効率を底上げすれば、自家消費や余剰電力を効率的に生み出せるため、結果的に電気代の節約や売電収入のアップにつながるでしょう。
なお、過積載率を高く設計しておけば、将来的に電力需要が増加した場合や新たな用途で使用する場合に必要に応じて新しい設備を追加できるようにもなります。
このように状況に合わせて柔軟に対応できる点が過積載のメリットです。
ただし、必ずしも過積載はメリットばかりではないため、デメリットについても併せて把握しておくことが重要となるでしょう。
過積載のデメリット
過積載のデメリットは次の通りです。
- 初期費用の増加する
- 無駄になる可能性がある
- FIT制度に影響を与える
過積載すると必要な設備が増加する分、初期費用も増加します。
太陽光発電システムをゼロから構築する場合は数十万円〜数百万円の初期費用がかかる他、設備を増設する場合は設置のためのコストだけでなくランニングコストも増加します。
定期的なメンテナンスも必要となるなど負担が増加する可能性は否めません。
また、過積載によって生み出した電力は無駄になる場合もあるため、注意が必要です。
自家消費ですべて使用できない場合や余剰電力を上手に売電できない場合、発電した電力を思うように活用できず費用対効果が低下する可能性があります。
さらに、FIT制度に影響を与える場合もあるため、注意が必要です。
FIT制度とは固定された売電価格で電力会社に買い取ってもらえる制度で「住宅用は10年」「産業用は20年」固定価格で売電できるのですが、過積載を行った場合一部の地域では過剰な容量の売電単価が低くなります。
当然ながら想定よりも低い単価で電力を売った場合、売電収入が思うように得られません。
太陽光発電の過積載はメリットもある一方でデメリットもあるため、導入によって得られる恩恵がどれほどのものなのか、今一度整理しながら検討することが必要です。
なお、太陽光発電と一緒にポータブル電源を導入する場合は、次の記事も参考にしながら検討してみてください。
→災害用バッテリーとは?ポータブル電源の重要性や選び方を徹底解説
→リチウムイオン電池とは?電池の種類や仕組み、寿命、安全性を解説
電力を無駄にしたくない場合は家庭用蓄電池!
太陽光発電で生み出した電力を無駄にしたくない場合は家庭用蓄電池があると便利です。
通常、太陽光発電はソーラーパネルやパワーコンディショナーがあれば行えますが、生み出した電力を蓄電できればさらに用途は広がります。
自家消費できない分や余剰電力として売る分も一定期間・一定量蓄電しておけるため、電気代の節約や売電収入のアップを考えている方に最適な製品といえます。
EcoFlowでは、シンプルでパワフルな家庭用蓄電池『DELTA Pro 3』を販売しています。
DELTA Pro 3はケーブルを挿して電源を入れるだけで使用できる家庭用蓄電池で、太陽光発電エネルギーを充電しながら家庭内へ電力を供給できます。
導入するだけで毎月およそ30%も電気代を削減でき、サイクル寿命4,000回で約11年という長寿命を誇ります。
容量4kWh、出力3.6kW、100V/200V対応で、DVHを使用時最大24kWhまで増量可能であるため、さまざまな用途で活用シーンを見出せるでしょう。
アップグレードされたEcoFlowアプリを使えば、使用エネルギーをモニタリングしながらコントロール可能で、動作時わずか30dBの静音設計です。
家庭用蓄電池の導入を検討している方は、ぜひチェックしてください。
まとめ
定格容量とは何か、太陽光発電の容量や過積載の話題を交えて解説しました。
太陽光発電には定格容量が設定されており、導入するシステムや設備によって容量が変わります。この定格容量が大きいほど多くの発電量を確保可能です。
しかし、定格容量が大規模になればなるほど関連機器の値段も高くなるため、初期費用が負担となってのしかかるかもしれません。
一方で大出力・大容量の太陽光発電を導入すれば電気代の節約や売電収入のアップにもつながるため、運用方法を入念に計画しつつ導入することが重要といえます。
なお、より効果的に太陽光発電を活用したい場合はポータブル電源などの蓄電地もあると便利です。
ポータブル電源は太陽光発電などで生み出した電力を蓄電しておける機器で、電力をいつでもどこでも使用できるようにしてくれる優れものです。
ポータブル電源があれば電源の取れない場所でも電気を難なく使用できるため、利便性の向上に適しています。
EcoFlowの『DELTA Pro 3』は、有毒ガスの排出や騒音、燃料切れの不安なく持ち運びや始動ができるため、さまざまな場面で便利に利用できます。
持ち運び可能な蓄電池の購入を検討している方は、ぜひ以下のリンクよりDELTA Pro 3の詳細をご確認ください。