太陽光発電は、主に産業用と家庭用の2種類があるため、両者の違いを知っておくことが重要です。
実際に導入する際は、両者のメリット・デメリットを比較検討しながら選ぶのが良いでしょう。
この記事では、太陽光発電の産業用・家庭用の違い、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。
太陽光発電の産業用・家庭用について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
太陽光発電の産業用・家庭用の違い
太陽光発電の産業用・家庭用は、出力・期間・設備・売電・補助金・目的などの違いがあるため、それぞれ理解しておくことが重要です。
ここでは、太陽光発電の産業用・家庭用の違いについて詳しく解説します。
出力の違い
産業用・家庭用の太陽光発電は、出力が違います。
- 産業用：10kW以上のもの
- 家庭用：10kW以下のもの
基本的に産業用は10kW以上、家庭用は10kW以下のものを指すのが一般的です。
出力が大きいと消費電力の大きな家電、出力が小さいと消費電力の小さな家電を使用できるため、導入の際は何を使用するのか一度検討するのが良いでしょう。
期間の違い
FIT制度の適用期間は、産業用・家庭用の太陽光発電でそれぞれ違います。
- 産業用：FIT制度の適用期間が20年間
- 家庭用：FIT制度の適用期間が10年間
FIT制度の適用期間は産業用で20年間、家庭用で10年間となっているため、両者で10年もの差がある点に注意が必要です。
FIT制度とは、太陽光発電など再生可能エネルギーで生み出した電気を電力会社に固定価格で買い取ってもらえる制度で、安定した売電収入に欠かせません。
そのため、より本格的な事業として導入する場合は産業用、家計の助けとして導入する場合は家庭用を選ぶのが良いでしょう。
設備の違い
産業用・家庭用は、必要となる太陽光発電の設備が違います。
- 産業用：大規模な設備が必要
- 家庭用：小規模な設備で可能
産業用は大規模な設備が必要ですが、家庭用は小規模な設備で可能なため、両者で導入の難易度が変わるでしょう。
太陽光発電にはソーラーパネルとパワーコンディショナーの他、固定するための架台や接続するためのケーブルが必要です。
規模に応じたスペースも必要となるでしょう。
大規模な設備を投入する場合、より大掛かりな工事が必要となり、コストがかかります。一方、小規模な設備は工事自体がコンパクトで約1日で終わるため、コストを抑えられます。
売電の違い
売電する場合、産業用・家庭用では電気の売り方が違います。
- 産業用：自家消費が基本で余剰分を売電（余剰売電）
- 家庭用：売電が基本で余剰分を自家消費（全量売電）
産業用は自家消費が基本で余剰分を売電（余剰売電）が王道ですが、家庭用は売電が基本で余剰分を自家消費（全量売電）が王道です。
もちろん、売電方法については売電事業者が自分自身で決められるため、どちらを選ぶかは比較的自由といえるでしょう。
余った分だけ売りたい場合は余剰売電、すべての分を売りたい場合は全量売電など方法によって使い分けるのが良いかもしれません。
補助金の違い
産業用・家庭用の太陽光発電を導入する場合、利用できる補助金が違います。
- 産業用：国や自治体が補助金を用意していない（税制優遇は揃っている）
- 家庭用：国や自治体が補助金を用意している（税制優遇は限られる）
産業用は税制優遇は揃っているものの国や自治体が補助金を用意していないケースが多いです。
一方で、家庭用は税制優遇は限られるものの国や自治体が補助金を用意しているパターンが少なくありません。
どちらを利用するかによって受けられる補助金が変わるため、それぞれどのような措置が取られているのか知っておくのが良いでしょう。
ただし、税制優遇は定期的に変更されるため、適宜合わせることが求められます。制度自体が変更された場合は、補助金の対象そのものが変わる場合があるため注意が必要です。
目的の違い
産業用・家庭用の太陽光発電は、それぞれ導入の目的が違います。
- 産業用：売電がメインで自家消費がサブ
- 家庭用：自家消費がメインで売電がサブ
売電がメインで自家消費がサブと捉える産業用に対して、自家消費がメインで売電がサブなのが家庭用です。
もちろん、どちらをメインにしてどちらをサブにするかは売電事業者の自由ですが、産業用は売電をメイン、家庭用は自家消費をメインにするのが良いでしょう。
大規模なシステムを構築できる産業用は、賢く売電すれば多額の収入を得られます。
一方、小規模なシステムしか構築できない家庭用は、自家消費に回して節約した方が経済的です。
そのため、構築するシステムの規模によって売電をメインにするのか、自家消費をメインにするのか検討するのが良いでしょう。
なお、太陽光発電の産業用と家庭用については他の記事でも解説しているため、あわせてご覧ください。
→太陽光発電設備には産業用と家庭用がある！費用相場を詳しく解説
→太陽光発電は10kW以下と10kW以上でどのくらい違う？相違点を比較して解説
→余剰売電と全量売電はどっちがお得？売電量を増やす方法を詳しく解説
→太陽光発電の主要メーカー10選｜メーカーを選ぶ際のポイント
産業用太陽光発電のメリット・デメリット
産業用太陽光発電には、メリット・デメリットがそれぞれあるため、両方を理解してから導入することが重要です。
ここでは、産業用太陽光発電のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
メリット
産業用太陽光発電のメリットは、以下の通りです。
- 売電収入を得やすい
- 大規模な発電ができる
- イメージアップにつながる
- ビジネスに向いている
- FIT制度の適用期間が長い
- 優遇制度が充実している
産業用太陽光発電は、売電収入を得やすいとされています。大規模な発電ができるため、まとまった売電収入を得たい人にとっては経済的です。
また、イメージアップにつながる点やビジネスに向いている点もメリットとなります。
太陽光発電のようなクリーンエネルギーを導入すれば「環境保護に積極的な企業」という印象を顧客に与えられ、社会的な評価につながるでしょう。
結果的にイメージアップがビジネスを加速させてくれるのではないでしょうか。
他にも、産業用太陽光発電はFIT制度の適用期間が長い点や優遇制度が充実している点など、産業用太陽光発電はメリットが豊富といえるでしょう。
デメリット
産業用太陽光発電のデメリットは、以下の通りです。
- 初期費用が比較的高め
- 限られた敷地ではできない
- 環境に柔軟に対応できない
- メンテナンスが簡単にはできない
- 設備が多い分廃棄しにくい
産業用太陽光発電は、初期費用が比較的高めとなります。大規模なシステムを構築するとなると、数百万円〜数千万円単位での予算が必要です。
また、限られた敷地ではできない点や環境に柔軟に対応できない点もデメリットとなります。
太陽光発電はソーラーパネルやパワーコンディショナーなどを設置しなくてはならないのですが、敷地が限られている場合は設置すらままなりません。
場合によっては周辺環境の破壊につながる可能性もあるでしょう。
他にも、産業用太陽光発電はメンテナンスが簡単にはできない点や設備が多い分廃棄しにくい点など、デメリットも考慮しなければなりません。
家庭用太陽光発電のメリット・デメリット
家庭用太陽光発電にも、メリット・デメリットがそれぞれあるため、両方を理解してから導入することが大切です。
ここでは、家庭用太陽光発電のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
メリット
家庭用太陽光発電のメリットは、以下の通りです。
- 自家消費に回しやすい
- 初期費用が比較的低め
- 限られた敷地でできる
- 環境に柔軟に対応できる
- メンテナンスが簡単にできる
- 設備が少ない分廃棄しやすい
家庭用太陽光発電は、自家消費に回しやすいとされています。小規模な発電となるため、自家消費しきれる人にとっては経済的です。初期費用もあまりかかりません。
また、限られた敷地でできる点や環境に柔軟に対応できる点もメリットとなります。
一般家庭で使用するソーラーパネルやパワーコンディショナーは屋根や庭に簡単に設置できるため、敷地や周辺の環境に左右されることがありません。
他にも、メンテナンスが簡単にできる点や設備が少ない分廃棄しやすい点など、家庭用太陽光発電はメリットが豊富といえるでしょう。
デメリット
家庭用太陽光発電のデメリットは、以下の通りです。
- 小規模な発電しかできない
- 近隣住民とトラブルになる
- ビジネスには向いていない
- FIT制度の適用期間が短い
- 優遇制度が不足している
家庭用太陽光発電は、小規模な発電しかできないのがネックとなります。発電量自体が限られるため、蓄電池がないと効率的に使用するのは難しいです。
また、近隣住民とトラブルになる点やビジネスには向いていない点もデメリットとなります。
太陽光発電は一般家庭でもソーラーパネルやパワーコンディショナーを設置しなくてはならないため、近所の人に悪影響を与える可能性が否めません。
場合によってはうまく稼働させられず、初期費用を回収できない可能性もあるでしょう。
他にも、家庭用太陽光発電はFIT制度の適用期間が短い点や優遇制度が不足している点など、デメリットも考慮しなければなりません。
太陽光発電と併用できるポータブル電源
一般家庭に太陽光発電を導入するなら、ポータブル電源を併用するのはいかがでしょうか。
ポータブル電源は蓄電池の一種で、一定期間・一定量の電気を貯めておける装置です。据え置きとしてはもちろん持ち運びとしても利用できるため、幅広いシーンで活躍します。
例えば、電源の取れない場所でもスマホ・タブレット・パソコンなどのデバイスを充電できるため、アウトドアやリモートワークに適しています。
緊急時には非常用電源にもなるなど防災グッズとしても便利です。
産業用のように大規模な敷地で発電する場合はあまり必要ありませんが、家庭用のように小規模な敷地で発電する場合は蓄電池があった方が便利でしょう。
むしろ、一般家庭の場合は蓄電池がないと太陽光発電で生み出した電力を貯めておけず、余った電気が無駄になります。
無駄を防いで効率的に使用するためには、蓄電池が必要不可欠です。
そのため、もし一般家庭で太陽光発電の導入をご検討中の場合は、ぜひポータブル電源など蓄電池の導入もご検討ください。
なお、EcoFlowではEcoFlow DELTA Pro 3など高性能なポータブル電源を販売しています。
EcoFlow DELTA Pro 3はより便利に進化したポータブル電源で、大容量で数日間の外出に対応でき、高出力でほとんどの家電に対応できる製品です。
高速充電対応で1時間ほどの充電で約80％まで電気を貯められる他、簡単接続で約30％の電気代を節約できるなど、家計の助けにもなるでしょう。
安全性・耐久性にも優れているため、外に持ち出して使用したい人にも便利といえます。
詳しくは、以下の公式ホームページからご覧いただけます。
ソーラーパネルとのセット販売も行っているため、太陽光発電そのものがない人はぜひセット販売をご利用ください。
まとめ
太陽光発電の産業用・家庭用の違い、メリット・デメリットを解説しました。
産業用・家庭用は、出力・期間・設備・売電・補助金・目的などの違いがあります。
どちらが優れているかは状況によって変わるため一概にはいえませんが、それぞれメリットとデメリットがあるため、比較検討しながら導入するかどうかを考えるのが望ましいです。
なお、すでに太陽光発電を導入している人やこれから導入する人は、ポータブル電源などの蓄電池を一緒に導入してみてはいかがでしょうか。
太陽光発電は優秀な発電方法の一つですが、発電はできても蓄電はできません。
蓄電できなければ、せっかく生み出した電気が無駄になる可能性があるため、予算に余裕がある場合は導入をご検討ください。
EcoFlowでは、高性能なポータブル電源を中心に取り扱っており、大容量・高出力で幅広いシーンに対応できます。
キャンプや車中泊を伴うレジャーの電力源としてはもちろん、緊急時の非常用電源にもなるため、災害が頻発する日本では導入しておいて損はありません。
当社の製品は最大10日間ほど充電できるため、大規模な停電が発生しても安心です。
大人から子供まで持ち運びできるサイズだけに、防災グッズとしても役立つでしょう。