車で寝る「車中泊」は、自由度の高いアウトドアとして注目を集めています。キャンプや登山、ハイキングなど、多数の目的がある場合でも、車中泊ならそれらを一度に実現できます。
しかし、車内で睡眠を快適に取るためには、適切な寝方、注意点、用意すべきアイテムに関する知識が欠かせません。そこで今回は、車で快適に寝る方法や意識すべきポイント、気をつけるべき注意点を解説します。
これから車中泊を行い、快適な睡眠を実現したい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
車で寝る方法｜車中泊における寝方
車中泊で寝る方法は、大きく以下3つのパターンに分けられます。それぞれ特徴が異なるため、事前に以下の詳細を押さえておきましょう。
- 背もたれを倒して運転席・助手席で寝る
- 後部座席で横になって寝る
- 座席をフルフラットにして寝る
各方法を詳しく解説します。
寝方1．背もたれを倒して運転席・助手席で寝る
まずは、背もたれを倒して運転席・助手席で寝るという方法を紹介します。この寝方なら、車内が多少狭くても寝ることが可能です。
また、寝床をわざわざ作る必要がないため、手間を掛けずに手軽に睡眠を取れます。しかし寝返りを打つことが難しく、長時間同じ体勢で寝るため、腰を痛めるリスクがあります。
この方法で寝る場合はシートベルトを外し、寝袋や布団を使って寝心地を良くしましょう。長時間の睡眠には向いておらず、短時間の仮眠などに適しています。
寝方2．後部座席で横になって寝る
2つ目は、後部座席で横になって寝るという方法です。シートを倒したり、クッションを利用したりすれば、どんな車でも寝るスペースを確保できます。
ただし、大人の場合は足を曲げる必要があり、寝心地があまり良くないのが難点です。また寝る際は横向きになる必要があるため、人によっては熟睡できない、なんてことも。
この方法で寝る場合は、頭と足のところにクッションを置き、寝心地を調整しましょう。車内が広く、足を伸ばせるスペースを確保できる場合に推奨されます。
寝方3．座席をフルフラットにして寝る
身体への負担を減らし、快適な睡眠を実現したいなら、座席をフルフラットにして寝る方法がおすすめです。足を十分に伸ばせるほか、寝返りを打つこともできます。
ただし、すべての車が座席をフルフラットにできるわけではありません。また座席をフルフラットにする際、荷物を移動させたり、座席を倒したりなどの手間が発生するのも難点です。
この方法で睡眠を取る際は、時間をかけてでも荷物を移動させるなどして、十分なスペースを確保しましょう。またマットレスや寝袋を敷くことで、さらに快適な睡眠を実現できます。長時間の車中泊にも適しています。
快適に車で寝るためには？意識すべき5つのポイント
ここまでに解説した方法を実践すれば、どんな車でも睡眠を取ることができます。しかし、睡眠が取れることと熟睡できるかどうかは別の問題です。さらに睡眠の質を向上させるためには、以下の5つのポイントを意識する必要があります。
- 空調管理や光対策を徹底する
- シートの凸凹を極力なくす
- 車内スペースを十分に確保する
- 静かで過ごしやすい駐車場に停める
- 防寒・防暑対策を万全にする
より快適な睡眠を実現し、アウトドアを満喫したい方は各ポイントを押さえましょう。
ポイント1．空調管理や光対策を徹底する
1つ目のポイントは、空調管理や光対策を徹底することです。空調が整っておらず、窓から朝日が差している状態では、快適な睡眠を取ることは困難です。
そのため、窓の開閉や空気清浄機などで車内の空調を管理し、その上でカーテンやシェードを利用して光を遮りましょう。また、アイマスクや耳栓を使って外部の光や音を遮断するのも1つの手です。
ポイント2．シートの凸凹を極力なくす
快適な睡眠を得るためには、シートの凸凹を極力なくすことも大切です。シートが凸凹しているとそれが気になってしまい、普段と同じように寝ることができません。腰を痛める原因にもなるので、寝る際は凸凹をなくし、フラットにしてから睡眠を取りましょう。
さらに寝心地を良くしたいなら、マットレスや座布団を使ってシートの凹凸を補うという手があります。自身の寝やすい環境にカスタマイズすることで、快適な睡眠につながります。
ポイント3．車内スペースを十分に確保する
車中泊では、十分なスペースを確保することが大切です。そのためには持ち込む荷物や衣類を整理し、車内のスペースに余裕を持たせましょう。
十分なスペースができれば寝返りを打つことができるほか、複数人の車中泊でも問題なく睡眠が取れます。窮屈感を減らし、リラックスして寝るためにも、持っていく荷物をできるだけ減らすことがポイントです。
ポイント4．静かで過ごしやすい駐車場に停める
周りの音が気になる方は、静かで過ごしやすい駐車場に停めましょう。場所によっては、アウトドアを楽しむ人の声、鳥や虫の鳴き声など、さまざまな音が鳴り響きます。
それらの音が気になってしまうと、安心して睡眠を取ることができません。そのため車の振動や騒音が少ない場所を選び、ほかの車や建物としっかり距離を取ることが望ましいのです。
また安全性を確保するためにも、周囲の状況を把握し、信頼できる駐車場を利用することも大切です。
ポイント5．防寒・防暑対策を万全にする
場所や季節によっては、車内の温度が極端に下がったり上がったりすることがあります。「寒くて寝られない！」「暑すぎて車内にいられない！」という状況を避けるためにも、防寒・防暑対策を万全にしておきましょう。
車内の温度を適切に保つことができれば、快適な睡眠が実現します。寒さ対策には寝袋や毛布、暖かい衣類を、暑さ対策にはポータブルクーラーや小型扇風機を用意し、快適に過ごしましょう。
冷暖房器具を車内に持ち込む際は、安全性や電源の確保が必要です。有効な方法として、ポータブル電源の持ち込みが挙げられます。
車で寝る際に気をつけるべき3つの注意点
車中泊を楽しむ上では、気をつけるべき注意点が3つ存在します。快適な睡眠を取ろうとするあまり、周囲の人に迷惑をかけてしまったり、トラブルに巻き込まれたりする可能性があります。
それらのリスクを避けるため、事前に注意点を把握しておくことが大切です。これから解説する以下3つの注意点を押さえ、快適な車中泊を実施しましょう。
注意点1．エンジンをつけっぱなしにしない
1つ目の注意点は、エンジンをつけっぱなしにしないことです。エンジンをつけたまま寝ると、燃料の無駄遣いになるだけでなく、排気ガスが車内に入り込み、一酸化炭素中毒になるリスクがあります。
またエンジンの騒音により、周囲の人に迷惑をかけてしまう可能性も考えられます。場合によっては、運転席で仮眠をしている人が無意識にアクセルを踏み、空ぶかし状態が続くことで車両火災などの大事故につながる恐れも。
そのため車中泊をする際は、エンジンを切って安全確認を徹底しましょう。
注意点2．車上荒らしや盗難の対策をする
車中泊の最中は、車上荒らしや盗難に遭うリスクが常にあります。安心して寝るためにも、車上荒らしや盗難の対策を徹底しましょう。
具体的には、見えるところに貴重品を置かない、カーテンやシェードで車内を隠す、ドアロックを確実にかける、などの対策が挙げられます。盗難が不安な方は、防犯カメラやドライブレコーダーを活用し、万全な準備を整えておくことをおすすめします。
注意点3．車中泊が禁止されているスポットに駐車しない
車中泊が禁止されているスポットに駐車しないことも大切です。車中泊ができそうな場所でも、騒音や周りへの迷惑から車中泊が禁止されている場合があります。
また、仮眠は良くても長時間の睡眠は禁止されているスポットもあるため、しっかり下調べしてから車中泊を行いましょう。車中泊が禁止されているスポットで睡眠を取ると、場合によっては罰則が科せられることもあります。
また、近隣住民や施設管理者から苦情が寄せられるケースもあるため、必ず適切なスポットで車中泊を楽しみましょう。
快適な車中泊を実現するために用意すべき7つのアイテム
意識するだけで車中泊は快適なものに変わりますが、以下のアイテムを用意すればさらに快適になります。これから車中泊を実施する方は、各アイテムの用意を検討しましょう。
- カーテン・シェード
- 耳栓・アイマスク
- タオル・ブランケット
- マット・枕
- ポータブルエアコン
- LEDランタン
- ポータブル電源
それぞれのアイテムを順番に解説します。
アイテム1．カーテン・シェード
カーテンやシェードは、車内のプライバシーを保つだけでなく、外部からの光や熱を遮断して快適な睡眠環境を作り出すのに役立ちます。
遮光性や断熱性のあるカーテンやシェードを選びましょう。また、簡単に取り付けられるものであれば、寝る準備や手間が省けるためおすすめです。
アイテム2．耳栓・アイマスク
耳栓とアイマスクは、車中泊での快適な睡眠をサポートするアイテムです。耳栓は外部からの騒音を遮断し、アイマスクは光を遮ってくれます。
持ち運びが容易で、収納がコンパクトであるのも耳栓・アイマスクの利点です。より深い眠りを実現するためにも、必ず耳栓とアイマスクを用意しておきましょう。
アイテム3．タオル・ブランケット
タオルやブランケットは、寒さ対策や汗を拭き取る用途で役立ちます。「少し肌寒い」「暑くて汗をかいてしまった」という場面で重宝されます。
車内での寝具としても使用できるため、柔らかくて肌触りの良いものを選びましょう。また、コンパクトに畳めるものを選ぶことで、持ち運びも楽になります。
アイテム4．マット・枕
快適な睡眠を実現するためには、マットと枕が欠かせません。マットがあればシートの凸凹を軽減でき、睡眠中のストレス軽減に役立ちます。
枕は大切な頭を支えて睡眠をサポートしてくれます。可能であれば、車中泊用に設計されたマットや枕を選び、睡眠環境の向上を図りましょう。
アイテム5．ポータブルエアコン
暑い季節・寒い季節に車中泊を行う場合、ポータブルエアコンが有効な対策となります。ポータブルエアコンにはバッテリーで動作するものや、シガーソケットに接続して使用できるタイプなど製品によってさまざまです。
性能やサイズ、重量も異なるため、必要な冷却力や携帯性を考慮して選びましょう。なお、本サイトを運営するEcoFlowは、冷暖房機能付きのポータブルエアコンを販売しております。長時間の利用にも適しており、真夏や真冬の車中泊で活躍します。
アイテム6．LEDランタン
LEDランタンを持っていけば、車中泊がより快適になります。コンパクトで省エネのLEDランタンは、車内の明るさ調整や夜間の移動時に役立ちます。
充電式で複数の明るさ調整ができるタイプなら、より利便性が高く、車中泊に最適です。またコンパクトな製品であれば、車内のスペースを圧迫しないためおすすめです。
アイテム7．ポータブル電源
電気機器を使って快適に車中泊を行いたいなら、ポータブル電源の用意をおすすめします。ポータブル電源を持っていけば、車内でスマートフォンやタブレットの充電、ポータブルクーラー、LEDランタンの電源として活用できます。
製品によって容量や出力、充電方法などが違うため、用途に合わせてポータブル電源を選択しましょう。高性能かつ携帯性に優れた製品をお求めの方は、以下のEcoFlow製品をご検討ください。
関連記事：車中泊初心者に必要なもの一覧！基本知識や気を付けたいポイントも解説
まとめ
本記事では、車で快適に寝る方法や意識すべきポイント、気をつけるべき注意点を解説しました。車内での睡眠時に意識すべきポイントは以下の5つです。
- 空調管理や光対策を徹底する
- シートの凸凹を極力なくす
- 車内スペースを十分に確保する
- 静かで過ごしやい駐車場に停める
- 防寒対策を万全にする
車中泊は、アウトドアや長距離ドライブにおいて便利で自由度の高い宿泊方法です。しかし、快適な睡眠を取るためには、車中泊に適した寝方や注意点を把握し、必要なアイテムを準備する必要があります。
これから車中泊を実施する方は、ぜひ本記事の内容を参考にし、快適で心地の良い睡眠を実現しましょう。