24時間稼働する冷蔵庫は、節電対策が家計に大きな影響を与える家電です。普段の使い方を少し工夫するだけで、電気代を大幅に節約できます。冷蔵庫を長年使っている場合は、新しい冷蔵庫に買い替えることで、高い節電効果が期待できるでしょう。
そこで今回は、冷蔵庫の節電方法について解説します。省エネ効果が高い冷蔵庫の選び方や節電対策になる部品ごとの掃除方法も掲載しているので、冷蔵庫の節電によって毎月の出費を抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
冷蔵庫を節電する方法10選
家庭における消費電力量の内訳で、冷蔵庫はエアコンと並んで上位を占めています(※1)。冷蔵庫の節電対策は家計に直結し、年単位で見ると大きな節約効果が期待できるでしょう。冷蔵庫を節電する方法は、以下のとおりです。
- 方法1|ドアの開閉を最小限に抑える
- 方法2|冷蔵室に食品を詰め過ぎない
- 方法3|冷凍室に食品を隙間なく詰める
- 方法4|熱い食品は冷ましてから入れる
- 方法5|周囲に放熱スペースを確保する
- 方法6|各室を適正温度に設定する
- 方法7|省エネ効果が高い冷蔵庫に買い替える
- 方法8|傷んだパッキンを取り買える
- 方法9|定期的に掃除する
- 方法10|節電モードをオンにする
それぞれの節電方法について、詳しく見ていきましょう。
※1参考:環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査事業委託業務(令和3年度調査分の実施等)報告書」
方法1|ドアの開閉を最小限に抑える
ドアの開閉を最小限に抑えれば、庫内の温度上昇を防げて節電に繋がります。ドアを頻繁に開閉すると庫内の温度が上昇するため、冷却機能に要する電力が多くなるのです。
環境庁が発表した資料によると、冷蔵庫の開閉を半分に抑えた場合、年間で10.40kWhの節約が実現しました(※2)。開閉の回数を最小限にすると共に、開閉1回あたりの時間も短縮するよう心がけてください。
※2参考:資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2023 年版」
方法2|冷蔵室に食品を詰め過ぎない
冷蔵室の詰め過ぎは、電気を無駄遣いする原因の一つです。冷蔵室や野菜室に食品を詰める割合は、全体の70%程度に抑えましょう。
冷蔵室に食品を詰め過ぎると庫内が冷えず、冷やすために多くの電力を消費します。資源エネルギー庁の調査によると、食品の詰め込み量を半分にした場合、年間で43.84 kWhも節約できました(※2)。
方法3|冷凍室に食品を隙間なく詰める
冷蔵室とは反対に、冷凍室には物を隙間なく詰めてください。冷凍室に収納した物は保冷剤としての役割も果たしてくれるので、90%まで収納しても問題ありません。
お店で貰った保冷剤も捨てずに冷凍室に入れておけば、節電対策になります。生鮮食材は、まとめ買いした方が単価が安くなるだけでなく、節電対策にもなるので一石二鳥です。
方法4|熱い食品は冷ましてから入れる
作り置きする料理を、十分冷まさず冷蔵庫に入れている方は多いのではないでしょうか。熱い食品は冷ましてから冷蔵庫に入れると、節電効果が期待できます。
料理を熱いまま冷蔵庫に入れてしまうと、庫内の温度が急上昇し、冷却に多くの電力を要します。他の食品を傷めたり、食中毒を引き起こしたりする原因にもなるので、食品は必ず冷ましてから冷蔵庫に収納してください。
方法5|周囲に放熱スペースを確保する
冷蔵庫を設置する際は、周囲に放熱スペースを確保しましょう。冷蔵庫は、庫内を冷却するために庫外に放熱する必要があります。周囲にスペースがなければ、熱はこもり、庫内を冷やすためにさらに電力を使わなければなりません。
資源エネルギー庁の調査によると、冷蔵を壁から適切な間隔で設置した場合、年間で45.08kWhの省エネ効果を発揮しました(※2)。冷蔵庫を販売するPanasonicが定める、適切な放熱スペースは、以下のとおりです(※3)。
蔵庫のタイプ | 放熱スペース |
3ドア以上 | 上部:50mm以上、左右:5mm以上、背面:不要 |
2ドア | 上部:30cm以上、左右:2cm以上、背面:7cm以上 |
1ドア | 上部:10cm以上、左右:2cm以上、背面:10cm以上 |
※3参考:Panasonic「冷蔵庫の設置に必要なスペース(放熱スペース)は」
方法6|各室を適正温度に設定する
室温を適正温度に設定すると、節電効果が期待できます。資源エネルギー庁の調査によると、周囲温度22℃の環境で温度調整のダイヤルを「強」から「中」に設定した場合、年間で61.72kWhの節電が実現しました(※2)。ただし、温度を上げ過ぎると食品が傷む恐れがあるため、注意してください。
方法7|省エネ効果が高い冷蔵庫に買い替える
近年の冷蔵庫は省エネ性能が進化してきているので、新しい冷蔵庫に買い替えるのも一つの方法です。現代の冷蔵庫は、10年前の製品と比較して約28~35%も省エネです(※4)。
省エネ法に基づいて定められた省エネ性能の目標基準を100%達成した製品には、グリーンのeマークが付与されています。
※4参考:一般社団法人 家電製品協会「2024年度スマートライフおすすめBOOK」
方法8|傷んだパッキンを取り替える
冷蔵庫のパッキンが傷んでいる場合は、早急に取り替えましょう。パッキンは本来、ドアの隙間を埋めて庫内の温度を保つ役割を果たします。
傷んだパッキンの隙間からは冷気が外に漏れ出すため、余計な電力が消費されます。ドアに紙を挟んで抜け落ちる場合は、パッキンの買い替え時です。
方法9|定期的に掃除する
冷蔵庫の節電効果を維持するためには、定期的な掃除が欠かせません。冷蔵庫のお手入れが行き届いておらず、放熱部分にホコリが溜まっていると、庫内の冷却性能が劣ります。
庫内を設定温度にするためには、より多くの電力が必要になるのです。最低でも月に1回は、庫内と外側の掃除を行いましょう。
方法10|節電モードをオンにする
冷蔵庫によっては、節電モードが搭載されている製品があります。節電モードをオンにすれば、消費電力を抑えてゆっくりと冷やせます。
節電モードの節電効果は、通常運転時と比べて約5〜12%ほどです。冷却力は弱くなるので、食品を十分に冷やせていないと感じた場合は解除しましょう。
省エネ性能が高い冷蔵庫の選び方とは
冷蔵庫を思い切って買い替えれば、電気代の大幅な削減に繋がります。特にファミリー向けの大型冷蔵庫は、単身者用の小型冷蔵庫に比べて高い断熱性能を誇ります。容量が増えたからといって、必ずしも消費電力量が増えるわけではないので注意してください。
また、容量に余裕がないと、食品の詰め込み過ぎによって省エネ性能が下がります。冷蔵庫に必要な容量は、以下の計算式で求めましょう。
冷蔵庫の容量 = 70L × 家族の人数 + 常備品分100L + 予備70L
冷蔵庫の節電を実現するポータブル電源とは
冷蔵庫を含むあらゆる電化製品の節電を実現できるアイテムが、ポータブル電源です。ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を蓄え、コンセントを使わずに電化製品を動かせる機器を指します。ポータブル電源を使った節電方法は、以下の2通りです。
- 電気料金が安い時間帯に溜めた電力で日中帯を過ごす
- ソーラーパネルから溜めた電力で日中帯を過ごす
電力会社によっては、深夜帯に電気料金が安くなる電気料金プランが用意されています。電気料金が安い時間帯に1日生活するだけの電気を溜めておけば、料金が高い時間帯にコンセントから給電する必要がありません。
また、ソーラーパネルから太陽光発電した電気は、無料です。日中帯に発電した電気はポータブル電源に蓄えておけるので、太陽が沈んだ夜にも溜めた電気を使用できます。
節電対策に必要な性能|おすすめの製品
家電の節電効果を最大化するためには、日常生活で使用している家電を終日動かせるだけの定格出力と容量が必要です。定格出力(W)とは、装置が安定して出力できる最大の電力量を指します。容量(Wh)とは、1時間に消費する電力の総量です。
例えば、1日に炊飯器(350W)を1時間、冷蔵庫(60W)を24時間、エアコン(150W)を7時間稼働する場合、ポータブル電源は定格出力560Wと容量2,840Whを備えている必要があります。
本サイトを運営するEcoFlowは、定格出力3,600Wと容量4,096Whを備えたポータブル電源「DELTA Pro 3」を販売しています。製品の特長を詳しく見ていきましょう。
- 1台で毎月約30%の電気代削減を実現できる
- エクストラバッテリーを2台接続すると、容量を24.5kWhまで拡張できる
- エクストラバッテリーと組み合わせると、最大90%の節電効果が期待できる
- 並列接続すれば、出力を最大7200Wまで拡張できる
- LFPバッテリー技術を採用により、約11年間の節電生活が実現する
- スマホのアプリ一つで家全体のエネルギーを制御できる
- 握りやすいハンドルを備えており、家中どこでも使用できる
- わずか65分で0%から80%まで充電できる
- 最大2600Wのソーラーパネル充電に対応し、最速2時間10分で満充電できる
- わずか30dbの動作音により、就寝中も節電対策が行える
DELTA Pro 3は13個の出力ポートを備えているので、普段同時に使用している複数台の家電を全てポータブル電源に接続できます。冷蔵庫を含む自宅にある家電の節電対策を万全にしたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
【パーツ別】節電になる冷蔵庫の掃除方法
冷蔵庫は頻繁に食品が出入りする場所です。時間の経過と共に汚れが蓄積していき、無駄な電気代はかさんでいきます。月に1回は以下のパーツごとに掃除することで、節電効率を最大化できます。
- 冷蔵室・野菜室
- 冷凍室
- 給水タンク
- パッキン
- 外側
それぞれの掃除方法について、詳しく見ていきましょう。
冷蔵室・野菜室
まずは、中身を全部出して、不要なものを処分しましょう。傷みやすい食材は冷凍室に退避させてください。冷蔵室・野菜室を掃除する方法は、以下のとおりです。
- 中性洗剤を染み込ませた布で壁面を洗い、水拭き後によく乾かす
- 外せるパーツを全て取り外す
- パーツごとに中性洗剤で洗い、よく拭いてから庫内に戻す
最後に内側をキッチン用アルコール除菌スプレーで水拭きしましょう。
冷凍室
冷凍室の中身を一旦、クーラーボックスや冷蔵室に退避させます。その後、トレイやケースを取り外したら水洗いをして、よく乾いたら庫内に戻しましょう。
壁面は布で水洗いした後に、乾拭きします。冷凍庫に霜が付いている場合は、40度程度のお湯を含んだタオルで拭き取ってください。
給水タンク
自動製氷機の給水タンクは、汚れがひどくない場合に限り、水洗いだけで問題ありません。汚れがひどい場合は、中性洗剤で洗い、よく洗い流してください。
洗う際には傷つかない柔らかいスポンジを使用しましょう。長い間掃除をしていないと、雑菌の繁殖や水垢の発生に繋がるので、注意が必要です。
パッキン
ドアのパッキンにカビや汚れが付着すると、ドアが上手く閉まらなくなり、冷気が外に漏れ出す恐れがあります。中性洗剤を使用して、綺麗に汚れを落としましょう。
こびりついた黒カビを無理に落とそうとすると破損するリスクがあるため、専門業者に依頼するのもおすすめです。
外側
冷蔵庫の外側に溜まったホコリは放熱妨害に繋がり、無駄な電気代が発生します。冷蔵庫の上や底面にはホコリが溜まりやすいので、最初に掃除機で吸い取ってください。
中性洗剤で冷蔵庫の外側を洗い、ぬるま湯を含ませた布で拭きましょう。水滴が残らないよう、仕上げに乾拭きが必要です。
冷蔵庫の節電に関するよくある質問
最後に、冷蔵庫の節電に関するよくある質問を紹介します。
- 冷蔵庫カーテンは節電効果がある?
- 冷蔵庫を買い替えるサイクルは?
- 一人暮らし用に多い直冷式の電気代は安い?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
冷蔵庫カーテンは節電効果がある?
冷蔵庫用のカーテンは、冷気を閉じ込めるため節電効果があるように思われがちですが、実際には逆効果です。カーテンによって中が見えにくくなるために、開閉時間が延びてしまい、余計な電力を消費してしまいます。さらに、カーテンによってドアポケットへの冷気が遮断されてしまうため、食品が傷みやすくなります。
冷蔵庫を買い替えるサイクルは?
冷蔵庫を買い替えるサイクルは14年です(※5)。冷蔵庫を買い替えるタイミングは、以下のとおり4回訪れると言われています。
- 1回目:子供が生まれて、作り置きが増えた時
- 2回目:子供が成長し、食べる量が増えた時
- 3回目:子供が独立し、夫婦の生活に戻った時
- 4回目:高齢になり、食べる量が減った時
※5参考:内閣府「消費動向調査(令和6年3月実施調査結果)」
一人暮らし用に多い直冷式の電気代は安い?
冷蔵庫には、直冷式、間冷式、ペルチェ式の3つの冷却方法が採用されています。一人暮らし用に多い直冷式の冷蔵庫は、庫内に設置された冷却器で直接冷やすため、冷却能力の高さが特徴です。冷却効率が良いために、電気代も比較的安くなります。
まとめ
本記事では、冷蔵庫の節電方法について解説してきました。
冷蔵庫は、家庭で使用する家電の中でも、消費電力量の上位を占めています。冷蔵庫を節電するためには、ドアの開閉を抑えたり、各室を適正温度に設定したりする方法が効果的です。製品によっても省エネ性能は異なるので、慎重な冷蔵庫選びが欠かせません。
節電効果を維持するために、月に1回は各パーツを取り外して、掃除を行いましょう。表面を傷つけないために、中性洗剤を使用するのがおすすめです。
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