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原子力発電のメリット・デメリット8選!仕組みや他の発電方法との比較も解説

原子力発電といえば、2011年の東日本大震災で放射性物質が漏れ出す事故が起こり、デメリットが大きい発電方法というイメージが強い方も多いでしょう。しかし、現在にいたるまで原子力発電が利用され続けているのは、それだけ大きなメリットがあるからです。

そこで本記事では、原子力発電のメリット・デメリットについて解説します。原子力発電の仕組みや、原子力発電に代わる発電方法との比較も掲載しているので、原子力発電への理解を深めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

原子力発電の仕組みとは

原子力発電 仕組み

2025年1月時点で、全国では14基の原子力発電所が稼働しています(※1)。原子力発電とは、火力発電と同様に蒸気でタービンを回して電力を生み出す発電方法です。原子力発電には、燃料としてウランが使われています。

原子力発電所で電力が生み出される流れは、以下のとおりです。

  • 1.原子炉でウランを核分裂させる
  • 2.高温・高圧の蒸気がタービンを回す
  • 3.復水器で蒸気を水に戻す

それぞれの流れについて、詳しく見ていきましょう。

※1参考:経済産業省 資源エネルギー庁「原子力発電所の稼働状況」

1.原子炉でウランを核分裂させる

まずは、ウラン235を2〜4%程度まで濃縮した後に、直径約1cm、高さ約1cmの円柱状に焼き固めます。ウラン235をいくつも束ねて燃料の集合体にしたら、原子炉に装荷します。

炉内では、ウラン235が中性子を吸収して核分裂が起き、大きな熱エネルギーが発生するのです。核分裂は連鎖的に起こり、膨大な熱エネルギーになります。日本で最も多く建設・運転されている原子炉の種類は、軽水炉です。

2.高温・高圧の蒸気がタービンを回す

原子炉で発生した熱エネルギーは、燃料を取り巻く水に伝わり、高温・高圧の蒸気が生じます。蒸気は主蒸気配管を通じてタービンに送られ、タービン軸に直結する発電機を回して発電するのです。

原子炉の大出力化に伴ってタービンも大容量化されているので、タービン効率が向上し、電力出力は大幅に増加しています(※2)。

※2参考:日本ガスタービン学会「原子力用蒸気タービンの最新技術動向」

3.復水器で蒸気を水に戻す

タービンを回し終えた蒸気は、復水器で冷やされて水になり、再び給水ポンプから原子炉に戻されます。復水器の中にあるのは、4〜5万本もの太さ約3cmの冷却管です。

冷却管の中には海水が通っており、蒸気と混ざり合わずに冷却を行います。復水器は、蒸気を水にして体積を減らすことにより、高い真空によって蒸気の流れを良くしてタービンの効率を上げるのも役割の一つです。

原子力発電のメリット5選

原子力発電 メリット

資源エネルギー庁の資料によると、2024年12月時点で原子力発電の発電電力量は全体の10.9%を占めています(※3)。原子力発電が長く使われ続けている所以とも言える、主なメリットは以下のとおりです。

  • メリット1|発電時に二酸化炭素を排出しない
  • メリット2|発電電力量が安定している
  • メリット3|発電コストと統合コストが低い
  • メリット4|燃料価格の変動による影響が少ない
  • メリット5|燃料をリサイクルできる

それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

※3参考:資源エネルギー庁「電力調査統計 結果概要 【2024年12月分】」

メリット1|発電時に二酸化炭素を排出しない

原子力発電では、発電時に二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しません。日本で使用される発電方法の大半を占める火力発電では、燃焼時に大量の二酸化炭素を排出します。

一方の原子力発電は、ウランの核分裂で発生した熱エネルギーを利用しているため、発電の過程で二酸化炭素は発生しません。発電方法別の二酸化炭素排出量を見てみると、原子力発電は、再生可能エネルギーの太陽光発電や風力発電よりも少ない値です(※4)。

※4参考:日本原子力文化財団「【2-1-09】各種電源別のライフサイクルCO₂排出量」

メリット2|発電電力量が安定している

原子力発電は、他の発電方法と比較して発電電力量が安定しています。燃料のウランは海外からの輸入に依存していますが、特定地域への偏りがないため、資源確保の観点から安定した発電が可能です。

また、燃料投入量に対するエネルギー出力が大きく、数年にわたって保有している燃料だけで安定した電力を供給できます。太陽光発電や風力発電のように気象条件によって、発電量が左右されることもありません。

メリット3|発電コストと統合コストが低い

原子力発電の電力を生み出すための発電コストと電源を電力システムに受け入れるための統合コストは、ともに低いのが特徴です。少量のウランから膨大なエネルギーを生成できる上に、一度輸入すれば核燃料サイクルで長く使用できます。

新たな発電設備を更地に建設・運転した際の1kWhあたりにかかる発電コストは、原子力発電が11.5円と、他の発電方法と比較しても低い水準です(※5)。

※5参考:資源エネルギー庁「基本政策分科会に対する発電コスト検証に関する報告」

メリット4|燃料価格の変動による影響が少ない

原子力発電は、発電コストに占める燃料費の割合が少ないため、燃料費が変動しても影響は小さく済みます。また、原子力発電の燃料となるウランは、世界各国から分散して輸入しているので、情勢の不安定さからくる燃料価格の変動が起こりにくいのもメリットです。

メリット5|燃料をリサイクルできる

使用済みのウラン燃料は、約97%がリサイクルできます。ウランを一度原子炉の中に入れると、1年以上は燃料を取り替えずに済むので、原子力は準国産エネルギーとも呼ばれます。

再処理工場で回収された少量のプルトニウムと、ウランを混ぜた燃料が「MOX燃料」です。MOX燃料を軽水炉で利用することを「プルサーマル」と言います。

原子力発電のデメリット3選

原子力発電 デメリット

環境に優しく、安定した電力を得られる原子力発電ですが、安全面やコスト面でデメリットも存在します。原子力発電のデメリットは、以下のとおりです。

  • デメリット1|事故発生時に多大な被害を及ぼす
  • デメリット2|放射性廃棄物の処理が困難である
  • デメリット3|建設費・人件費が高額になる

それぞれのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。

デメリット1|事故発生時に多大な被害を及ぼす

原子力発電では高レベルの放射性物質が放出されるため、事故発生時に多大な被害を及ぼします。放射性物質が放出された際に起きる主な被害は、以下のとおりです。

  • 【健康】細胞の遺伝子が傷付いて、細胞分裂できずに癌化する
  • 【環境】土壌や海洋などが汚染される
  • 【社会】住民が避難生活を余儀なくされる
  • 【社会】農畜産物が風評被害を受ける
  • 【経済】放射性物質の除去や損害賠償に多額の費用がかかる

デメリット2|放射性廃棄物の処理が困難である

ウランの燃料集合体は原子炉内で4〜5年間利用した後、使用済み燃料となります。使用済み燃料のうち、再利用できない約3%は放射性廃棄物となり、処理が非常に困難です。

放射性廃棄物が安全なレベルに達するまでには、数万〜数十万年の年月が必要とされています。現在も放射性廃棄物の最終的な処分の方法は確立されておらず、地下300mの深さに埋設して一時的に地上の人間や自然環境から隔離しているのが現状です。

デメリット3|建設費・人件費が高額になる

原子力発電は発電コストが低い一方で、建設費・人件費は高額になります。発電所の種類別に建設費・人件費をまとめた図は、以下のとおりです(※6)。

発電所の種類建設費人件費
原子力発電所37万円/kW20.5億円/年
火力発電所12~25万円/kW1.9~6.0億円/年
風力発電所28.4万円/kW0.6万円/kW/年
水力発電所64万円/kW0.2億円/年
太陽光発電所29.4万円/kW0.37万円/kW/年

※6参考:資源エネルギー庁「各電源の諸元一覧」

原子力発電に代わる発電方法のメリット・デメリット比較

原子力発電 メリット デメリット 比較

原子力発電には被ばくのリスクがあり、常に危険と隣り合わせと言っても過言ではありません。原子力発電に代わる放射性物質を一切扱わない発電方法は、以下のとおりです。

  • 火力発電
  • 太陽光発電
  • 水力発電
  • 風力発電

それぞれのメリット・デメリットについて、詳しく見ていきましょう。

火力発電

日本では、電力の約8割を火力発電に頼っています。火力発電とは、石炭や石油、天然ガスを燃焼させた熱で蒸気を作り、タービンを回して発電する方法です。

火力発電には、原子力発電よりも容易に発電所を建設できるというメリットがあります。一方で、燃料を燃やすと大量の二酸化炭素を排出するのが、最大のデメリットです。

太陽光発電

原子力発電と同様に二酸化炭素をほとんど排出しない再生可能エネルギーとして、太陽光発電が挙げられます。太陽光発電とは、太陽の光エネルギーから直接電気を作る方法です。

原子力発電のように有限な燃料を必要としないので、自給率を上げられるメリットがあります。一方で、原子力発電と同等の発電量を得るには、広大な敷地が必要になる点がデメリットです。また、日照時間や天候によって発電量が大きく左右されます。

水力発電

戦前までは火力発電を凌ぐ発電量を誇っていたのが、水力発電です。水力発電とは、水が高い位置から流れ落ちる力を利用し、発電機の風車を回して発電する方法です。

原子力発電のエネルギー変換効率は33%なのに対し、水力発電は80%と高いエネルギー変換効率を誇るというメリットがあります(※7)。一方、水力発電の発電量は、降水量に影響を受けやすい点が大きなデメリットです。

※7参考:関西電力「関西電力の水力発電の概要」

風力発電

再生可能エネルギーの中でも、風力発電の急速な拡大が予想されています。風力発電とは、風車の羽に風が当たった時の回転運動から電気を生み出す方法です。

原子力発電と異なり、燃料が枯渇しない点がメリットとして挙げられます。また、太陽光発電や水力発電のように日照時間や降水量の影響を受けません。一方で、発電所を設置する場所が限定される点がデメリットです。無風の場所や強風が吹く場所には、設置できません。

太陽光発電を気軽に導入!ポータブル電源とは

太陽光発電 導入 ポータブル電源

原子力発電は二酸化炭素を排出しない環境に優しい発電方法ですが、家庭には導入できません。家庭のコンセントから供給される電力は、火力発電によるものが大半です。そこで太陽光発電であれば、環境や家計に優しい再生可能エネルギーを家庭にも気軽に導入できます。

太陽光発電を家庭に導入するために必要なアイテムが、ポータブル電源とソーラーパネルです。ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を溜め込める機器を指します。ソーラーパネルは、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換できるパネルです。

太陽光発電システムがあれば、災害による大規模な停電が発生した際でも、家電への電気供給を継続できます。また、ソーラーパネルで生み出した電気は無料なので、大幅な節電効果が期待できるでしょう。

家庭用に必要な性能|おすすめの製品

家庭用の太陽光発電システムには、用途に応じた出力と容量が必要です。大家族の節電対策や3日以上の停電対策を検討している場合は、最低でも出力3000W以上・容量10kWh以上のポータブル電源を用意する必要があります。

本サイトを運営するEcoFlowでは、高出力・大容量を備える以下のポータブル電源とソーラーパネルのセットを販売しています。

  • DELTA Pro 3+400Wソーラーパネルセット
  • DELTA Pro Ultra + ソーラーパネル400W*2 ソーラー発電セット

それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。

DELTA Pro 3+400Wソーラーパネルセット

ポータブル電源の出力は最大5100W、容量は最大12kWhです。2,600Wソーラー入力とデュアルPVポートによって、高電圧と低電圧の両方が使用できます。

99%のMPPT効率を誇り、ソーラーパネルによる発電量を最適化するのが特徴です。4人家族の家庭では、年間で約22万円も電気代がお得になります。4人家族の節電対策や3日間の停電対策におすすめの機種です。

DELTA Pro 3+400Wソーラーパネルセット
日中は太陽光発電システムやソーラーパネルでDELTA Pro 3を充電し、夜間はDELTA Pro 3に蓄えられた電力を優先して家庭内に供給します。

DELTA Pro Ultra + ソーラーパネル400W*2 ソーラー発電セット

ポータブル電源の出力は最大6000W、容量は最大30kWhです。5.6kWのソーラー入力に対応し、わずか1時間の発電でおよそ1日分のエネルギーを創出できます。

200V・30A出力に対応しているので、給湯器やIH調理器などの消費電力が高い家電にも給電が可能です。オンラインUPSがあれば、停電が起きても0msで電気供給を切り替えます。1週間以上の停電対策やキャンピングカーのサブバッテリーなどに最適な機種です。

DELTA Pro Ultra + ソーラーパネル400W*2 ソーラー発電セット
日中はソーラー入力し、夜間は蓄えた電力で家庭をサポート。最大30kWh容量、6,000W高出力、5.6kWソーラー入力対応で、従来の蓄電システムを超える性能を誇ります。一時間の発電で一日分の電力を確保できます。

原子力発電のメリット・デメリットに関するよくある質問

原子力発電  メリット デメリット 質問

最後に、原子力発電のメリット・デメリットに関するよくある質問を紹介します。

  • デメリットがあっても原子力発電を使い続ける理由は?
  • 原子力発電のデメリットを解決するための方法は?

それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。

デメリットがあっても原子力発電を使い続ける理由は?

原子力発電は、人体や環境に影響を及ぼす危険なデメリットがあるにも関わらず、エネルギー資源の多様性を確保するために使い続けられています。

日本は世界でも有数のエネルギー消費大国であるにも関わらず、エネルギーの約9割を輸入に頼っているのが現状です。原子力発電はわずかな燃料で多くのエネルギーを生み出せるため、国内に備蓄しているのと同等の効果が得られます。

原子力発電のデメリットを解決するための方法は?

原子力発電所から放射性物質が漏れ出す原因となるのが、地震です。発電所に対して安全性の確認や耐震工事を徹底すれば、巨大地震に耐えられる確率が高まります。

また、最悪の事態に備えた防災訓練を実施しておけば、放射性物質による被害を最小限に抑えられるでしょう。炉心損傷防止対策や電源・冷却設備の強化も効果的です。

まとめ

原子力発電 メリット デメリット 解説

本記事では、原子力発電のメリット・デメリットについて解説してきました。

原子力発電には、二酸化炭素をほとんど排出せず、発電電力量が安定しているというメリットがあります。また、ウラン燃料の約97%を再利用できる上に、わずかな燃料から多くのエネルギーを生み出せるので、発電コストを抑えられる点もメリットです。

一方で、燃料のウランは放射性物質なので、事故が起きると人体や環境、社会などに多大な影響をもたらすというデメリットがあります。燃料を慎重に取り扱わなければならないために、建設費や人件費が比較的高くなる点もデメリットです。

本サイトを運営するEcoFlowでは、家庭に安全な太陽光発電システムを構築できるポータブル電源とソーラーパネルのセットを販売しています。停電対策や節電対策を万全にしたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。

最大12kWh「DELTA Pro 3+400Wソーラーパネルセット」

最大30kWh「DELTA Pro Ultra + ソーラーパネル400W*2 ソーラー発電セット」

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