一人暮らしで家計を圧迫する痛い出費といえば、電気代です。自宅に届いた請求書を見て、あまりの高額さに驚いた経験がある方も多いでしょう。普段、他人の電気代を聞く機会はそうそうないので、余計な電気代が発生していても気付けていない可能性があります。
そこで本記事では、一人暮らしにかかる電気代を季節・地域・住宅の分類別に紹介します。一人暮らしの電気代が高くなる原因や節電対策も掲載しているので、一人暮らしの電気代を最小限に抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
一人暮らしの電気代は平均どれくらい?

総務省の家計調査によると、一人暮らしの月々にかかる電気代は、平均6,756円です(※1)。年間では81,074円もかかっているので、電気代を抑えるだけで家計の負担は大幅に和らぎます。請求書を取り出して、自宅の電気代が平均より高いかどうか確認してみましょう。
※1参考:総務省統計局「家計調査 年次 1世帯当たり年間の品目別支出金額」
一人暮らしの電気使用量とは
電気使用量(kWh)は、一人暮らしの電気代に直結する要素です。家電の消費電力(W)と使用時間(h)を掛け合わせて求められます。一人暮らしにおける月々の電気使用量は、平均で186kWhです(※2)。1日に6,200Whの電力を使用している計算になります。
※2参考:アルパック「平成26年度 東京都家庭のエネルギー消費動向実態調査 報告書」
【条件別】一人暮らしの1ヶ月にかかる電気代

電気使用量は、季節や地域、住宅の分類、生活スタイルなどによって差が生じます。そのため、普段支払っている電気代が高いかどうかを正確に判断するには、自分の条件に合致した平均額と比較しなければなりません。一人暮らしの電気代を、下記の条件別に紹介します。
- 季節別(夏・冬)の電気代
- 地域別の電気代
- オール電化の電気代
- 大学生の電気代
それぞれの電気代について、詳しく見ていきましょう。
季節別(春・夏・秋・冬)の電気代
季節によって気温や日照時間が異なるので、家電の種類や使用時間に差が生じます。季節別の一人暮らしにかかる電気代の平均は、以下のとおりです(※3)。
季節 | 電気代 |
春(3~5月) | 6,276円 |
夏(6~8月) | 6,460円 |
秋(9~11月) | 6,494円 |
冬(12~2月) | 6,885円 |
消費電力が高い暖房機器の使用頻度が増える冬が、最も電気代は高くなります。
※3参考:総務省統計局「家計調査 四半期 1世帯当たり1か月間の収入と支出」
地域別の電気代
地域によって気象条件や部屋の広さが異なるため、電気代は増減します。特に都会から離れた地方では、地価が安いために部屋が広くなり、家電の出力も大きくなるでしょう。地域別の一人暮らしにかかる電気代の平均は、以下のとおりです(※1)。
地域 | 電気代 |
北海道地方 | 7,500円 |
東北地方 | 7,500円 |
関東地方 | 6,566円 |
北陸地方 | 6,794円 |
東海地方 | 6,794円 |
近畿地方 | 6,648円 |
中国地方 | 7,437円 |
四国地方 | 7,437円 |
九州地方 | 6,274円 |
沖縄地方 | 6,274円 |
日本海側に位置する北海道や東北、中国地方などでは、暖房機器の使用時間が長くなるため、電気代も高くなると考えられます。四国地方の電気代が高い理由は、夏と冬に電気を熱源とする機器を多く使用するためと予想できます。
オール電化の電気代
一人暮らしのオール電化にかかる電気代は、平均10,777円です。オール電化住宅では、家庭で使用するエネルギーの全てを電気でまかないます。
オール電化ではない住宅における電気代とガス代の平均を合計すると9,812円なので、一人暮らしではオール電化にした方が割高です。
大学生の電気代
総務省が実施する家計調査では、大学生という括りはありませんが、34歳以下の一人暮らしにおける電気代の平均は4,787円です(※1)。大学生の電気代が平均よりも低い理由としては、以下が挙げられます。
- 授業、バイト、サークル活動などで家にいる時間が短い
- 一人暮らし向けの小さい部屋に住んでいる
- 必要最低限の家電だけで生活している
一人暮らしの電気代を計算する方法

日々、電気代を計算しながら生活が送れれば、臨機応変に軌道修正して月々にかかる電気代を最小限に抑えられるでしょう。即座に電気代を計算するためには、電気料金の仕組みと家電の消費電力、使用時間を把握しておく必要があります。
電気代の計算に必要な要素を詳しく見ていきましょう。
電気代を構成する3つの項目
電気代は、電力の使用量に応じて変動する従量課金型の料金です。電力会社によって異なる電気代ですが、以下の構成要素と計算式は共通しています。
電力代 = ①基本料金 + ②電力量料金 + ③再生可能エネルギー発電促進賦課金
② =(電力量料金単価 × 使用電力量)± 燃料費調整額(燃料費調整単価 × 使用電力量)
それぞれの構成要素について、詳しく紹介します。
構成要素 | 内容 |
基本料金 | ・電力会社、プラン、アンペア数で異なる ・電力使用量に関わらず発生する |
電力量料金 | ・使用電力量に応じて金額が変わる ・多くの電力会社で3段階料金制度が採用される |
再生可能エネルギー発電促進賦課金 | 再生可能エネルギーで発電された電気を買い取るために課される料金 |
一人暮らしで多用する家電の消費電力一覧
電気代を構成する電力量料金には、使用電力量が大きく影響します。使用電力量の計算式は「使用電力量(kWh)= 家電の消費電力(W)× 使用時間(h)÷ 1000」です。
一人暮らしで頻繁に使用する家電の消費電力一覧を見ていきましょう。
家電 | 消費電力 |
扇風機 | 40W |
50インチテレビ | 110W |
冷蔵庫 | 150W~500W |
洗濯機 | 500W |
炊飯器 | 1000W |
ドライヤー | 600W~1200W |
電子レンジ | 1300W |
エアコン | 45W~2000W |
一人暮らしの電気代が高くなる4つの原因

請求書に記載された電気代と平均を比べて、自宅の方が高かった方も多いのではないでしょうか。一人暮らしの電気代が高くなる原因は、普段使っている家電の種類や、家電の使い方に潜んでいることが大半です。一人暮らしの電気代が高くなる原因を紹介します。
- 原因1|古い家電を使っている
- 原因2|消費電力の高い家電を使っている
- 原因3|家電のつけっぱなしが多い
- 原因4|電気料金プランが合っていない
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
原因1|古い家電を使っている
製造年月が古い家電は、消費電力の大きいタイプが多く、電気代は高くなります。一人暮らしでは、初期費用を抑えるために中古品で家電を揃えた方も多いでしょう。10年前の製品と比較した場合、家電の省エネ性能は以下のように向上しています(※5)。
家電の種類 | 10年間での省エネ率 |
エアコン | 15% |
冷蔵庫 | 約28~35% |
照明 | 約86% |
※5参考:一般財団法人 家電製品協会「2024スマートライフおすすめBOOK」
原因2|消費電力の高い家電を使っている
消費電力の高い家電を日常的に使用していると、電気代は簡単に跳ね上がります。例えば、家電A(300W)と家電B(1000W)を1日5時間使った場合、1カ月にかかる電気代は、家電Aが1,395円なのに対し、家電Bは4,650円です(※)。年間で39,060円の差が生まれます。
※1kWhあたりの料金単価は31円とする
原因3|家電のつけっぱなしが多い
家電の電源を消し忘れて、つけっぱなしにしている時間が長いと、電気代は高くなります。LED照明(40W)を例に挙げると、1時間つけっぱなしにした時の電気代は約1.2円です。
外出中の12時間つけっぱなしにしていると、1日約15円かかります。電源は切っていても、コンセントを挿しっぱなしにしているだけで待機電力が発生するので注意してください。
原因4|電気料金プランが合っていない
電気料金プランが一人暮らしに合っていないと、電気代は無駄に高くなります。例えば、一定の使用量までは定額制で、それ以上は従量料金制になるプランの場合、一人暮らしでほとんど電力を使用していなくても定額を支払わなければなりません。
契約アンペア数も使用状況に合っていなければ、基本料金は割高になります。契約アンペア数とは、ブレーカーを落とさずに使える限界の電流値です。
一人暮らしの電気代削減に欠かせないポータブル電源

一人暮らしの電気代を節約するために役立つアイテムが、ポータブル電源です。ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を溜め込み、コンセントを使わずに電化製品を動かせる機器を指します。ポータブル電源で節電対策を行う方法は、以下のとおりです。
- 電気料金の安い深夜帯に蓄電した電気で、日中帯を過ごす
- ソーラーパネルで発電した電気で生活する
電気料金が安い時間帯にコンセントからポータブル電源に充電しておけば、割引価格の電気代しかかかりません。さらに、ソーラーパネルから発電した電気は無料です。ポータブル電源は持ち運びできるので、家庭だけでなく、屋外でも大活躍します。
節電対策に必要な性能|おすすめの製品
一人暮らしの節電対策には、高出力のポータブル電源がおすすめです。ポータブル電源から消費電力の高い家電にも給電できれば、大幅な電気代の削減が期待できます。例えば、以下の電化製品を同時に動かす場合、出力2000Wのポータブル電源が必要です。
- 電子レンジ(600W)
- 冷蔵庫(150W)
- 炊飯器(350W)
- ドライヤー(900W)
本サイトを運営するEcoFlowは、最大出力2000Wのポータブル電源「DELTA 3 Plus」と「220W片面ソーラーパネルGen2」のセットを販売しています。
製品の主な特徴は、以下のとおりです。
■DELTA 3 Plus
- 容量1,024Whを最大5kWhまで拡張できる
- ACコンセントから56分、ソーラーパネルから70分で満充電できる
- LFPバッテリーによって、10年以上も節電対策として活躍する
- BMS管理システムにより、爆発や火災からの安全を確保する
- 600W以下では30db以内の雑音レベルに抑えられる
- 電気が止まったら、UPSにより10ms以内に電気供給源を切り替える

■220W片面ソーラーパネルGen2
- 30°~60°の角度調節ができる
- N型TOPCon技術を採用し、変換効率25%を実現する
- IP68防⽔・防塵規格に準拠し、厳しい気象条件下でも高性能を維持する
- 最適な設置角度が分かるガイド機能が付いている
ポータブル電源は重量12.5kg未満、ソーラーパネルは重量5.1gと軽量コンパクト設計を実現しており、使いたい場所まで自由に持ち運べます。一人暮らしの電気代を最小限に抑えたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
→13台を同時に稼働できる「DELTA 3 Plus + 220W片面ソーラーパネルGen2」
一人暮らしの電気代を節約する方法3選

一人暮らしの電気代を節約するポイントは、無駄な電気代の削減です。家電の種類や電気料金プラン、待機電力を見直すだけで、大幅な節約につながるでしょう。一人暮らしの電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- 方法1|最新の省エネ家電に買い替える
- 方法2|こまめにコンセントを抜く
- 方法3|電気料金プランを見直す
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
方法1|最新の省エネ家電に買い替える
省エネ性能は年々進化してきているので、最新の機種に買い替えるだけで電気代を節約できます。10年前の機種から買い替えれば、エアコンは年間で約4,150円、冷蔵庫は最大約4,430円、照明器具は約2,880円もお得になります(※5)。
初期費用はかかりますが、長期的に見ると大幅な節約につながるでしょう。不具合が生じるまでと買い替えを渋っていると、無駄な電気代を払い続けることになります。
方法2|こまめにコンセントを抜く
家電の未使用時はこまめにコンセントを抜く習慣を付けると、電気代の節約につながります。待機電力が家庭の消費電力量に占める割合は約1割です(※6)。一人暮らしの年間にかかる電気代の平均は81,074円なので、8,107円も無駄に消費している計算になります。
※6参考:北陸電力送配電「節電などでよく聞く「待機電力」ってなに?」
方法3|電気料金プランを見直す
電気料金プランを一人暮らしや生活スタイルに合ったものに変えれば、不要な電気代を削減できます。一人暮らしでは電力の使用量が比較的少ないため、使用量に応じた従量課金型のプランがおすすめです。契約アンペア数は、20A〜30Aが適しています。
【家電別】一人暮らしの電気代を抑える方法

電気料金プランや家電の種類を最適化したら、家電別の節電方法を実践しましょう。コストはかからず、使い方を見直すだけで節電効果が期待できます。家電別に一人暮らしの電気代を抑える方法は、以下のとおりです。
- エアコンの節電対策
- 冷蔵庫の節電対策
- 洗濯機の節電方法
それぞれの節電方法について、詳しく見ていきましょう。
エアコンの節電対策
夏・冬の家庭で最も使用頻度の高い家電が、エアコンです(※7)。エアコンは他の家電と比べて消費電力も高いので、一人暮らしの家計を圧迫する主要因と言っても過言ではありません。エアコンにかかる電気代を抑える方法は、以下のとおりです。
- 室外機の前に広いスペースを確保する
- 2週間に1度はフィルターを掃除する
- こまめにスイッチをオンオフしない
- 暖房は床から最初に暖める
- サーキュレーターと併用する
※7参考:資源エネルギー庁「夏季の省エネ節電メニュー」「冬季の省エネ節電メニュー」
冷蔵庫の節電対策
冷蔵庫は唯一、24時間365日稼働しっぱなしにする家電です。消費電力を抑えられれば、年間で見て大きな節約につながるでしょう。冷蔵庫の節電対策は、以下のとおりです。
- ドアの開閉を最小限にする
- 冷蔵庫内に詰める食品を7割程度に抑える
- 冷凍庫内は隙間なく詰める
- 熱い料理は冷ましてから入れる
- 冷蔵庫の周囲にスペースを確保する
洗濯機の節電方法
洗濯機は、日常生活に必要不可欠な家電です。乾燥機能が付いている場合は、特に多くの電力を消費します。洗濯機の節電方法は、以下のとおりです。
- 重たいものを下に、軽いものを上に入れる
- 数日分の洗濯物をまとめ洗いする
- 一度に多くの量を詰め込み過ぎない
- お急ぎコースを活用する
まとめ

本記事では、一人暮らしにかかる電気代について解説してきました。
一人暮らしの1カ月にかかる電気代は、平均6,756円です。暖房機器の使用頻度が増える冬や寒冷地では、さらに多くの電気代がかかります。電気代を節約するためには、家電の種類や使い方、電気料金プランを見直さなければなりません。
家電の省エネ性能は年々進化しているので、最新の家電に買い替えるだけでも節電効果が期待できるでしょう。コンセントをこまめに抜けば、待機電力を削減できます。
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