電気使用量が多すぎる原因は、家庭内で使用する電化製品の数が多かったり、消費電力の高い電化製品を使用している可能性があります。ほかにも家庭内の電化製品の種類、使用頻度、季節変動など、さまざまな要因が考えられるでしょう。
この記事では、電気使用量が多すぎる7つの原因、多すぎる電気使用量を減らす方法をわかりやすく解説します。
電気使用量が多すぎる場合の対策について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
電気使用量が多すぎる7つの原因
電気使用量が多すぎる場合、以下7つの原因が挙げられます。
- 家庭内で使用する電化製品の数が多い
- 消費電力の高い電化製品を使っている
- 省エネ性能が低い古い電化製品を使っている
- 季節によって冷暖房の使用頻度が増えている
- 在宅時間が長い
- 漏電している
- 盗電されている
ここでは、電気使用量が多すぎる7つの原因について詳しく解説します。
家庭内で使用する電化製品の数が多い
家庭内で使用する電化製品の数が多いと電気使用量は増加します。現代の生活ではさまざまな電化製品が日常的に使用されているため、それぞれが少なからず電力を消費しています。
たとえば、リビングルームにはテレビやゲーム機、DVDプレーヤーなどの娯楽機器が集中しており、キッチンには冷蔵庫、電子レンジや炊飯器、食洗機などの家電製品が並んでいるのが一般的です。
寝室にもエアコン、加湿器や空気清浄機などが設置されている場合が多く、これらすべての機器が電力を消費しています。とくにオール電化住宅の場合、調理や給湯もすべて電気で動作するため、電気使用量の増加は当然といっても過言ではありません。
なかでもIHクッキングヒーターや電気温水器は消費電力が高く、使用頻度も多いため、電気使用量全体に大きな影響を与えます。
一般家庭の平均消費電力について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
→一般家庭の消費電力は平均どれくらい?1日の電気使用量と電気代の計算方法を解説
消費電力の高い電化製品を使っている
消費電力の高い電化製品を頻繁に使用すると、電気使用量が多くなります。とくにエアコン、電気温水器、IHクッキングヒーター、電気乾燥機などの大型家電は要注意です。
これらの機器は一回の使用で消費する電力が非常に高く、使用頻度も高いため、電気使用量全体に大きな影響を与えます。
たとえば、一般的なエアコンの消費電力は約1kWで、1日8時間使用すると月に約240kWhの電力を消費します。また、熱帯魚を飼育している場合、水槽用ヒーターを24時間稼働させると、予想以上に電気使用量が増加するケースも少なくありません。
水槽用ヒーターの消費電力は100W程度ですが、1日24時間稼働させると月に約72kWhの電力を消費します。これは一般的な家庭の月間電気使用量の約20%に相当します。
省エネ性能が低い古い電化製品を使っている
省エネ性能が低い古い電化製品を使い続けている場合も、電気使用量が多くなる原因です
最新の家電製品は技術の進歩によって省エネ性能が大幅に向上しています。とくに10年以上前の製品と比較するとその差は顕著です。
たとえば冷蔵庫の場合、10年前のモデルと最新モデルでは年間消費電力量が約半分になっているものもあります。
省エネ性能の向上は電気使用量の削減だけでなく、電気代の節約にも直結するといっても過言ではありません。古い電化製品の使用は再考の余地があるといえるでしょう。
季節によって冷暖房の使用頻度が増えている
季節の変化に伴う冷暖房の使用頻度の増加は、電気使用量が多くなる原因のひとつです。とくに夏と冬の電気使用量は春や秋に比べて著しく増加する傾向があります。
夏場は気温の上昇に伴い、エアコンの使用時間が長くなります。一般的な家庭用エアコンの消費電力は約1kWで、1日8時間使用すると月に約240kWhの電力を消費する計算です。これは平均的な家庭の月間電気使用量の約半分に相当します。
一方、冬場は暖房器具の使用頻度が増えてしまうでしょう。エアコンの暖房機能やファンヒーター、こたつなどが頻繁に使用されるため、電気使用量が増加しやすくなります。
さらに冬場は入浴時間が長くなる傾向があり、電気温水器の使用量も増加しやすいです。これらの季節的な要因により、夏と冬の電気使用量は春や秋に比べて20〜30%以上増加する可能性があります。
在宅時間が長い
在宅時間の長さは電気使用量に直接的な影響を与える原因です。近年は在宅ワークやリモート学習の増加に伴い、多くの家庭で在宅時間が長くなっています。
在宅時間の増加はさまざまな形で電気使用量の増加につながり、1日の電気使用量が従来よりも20%以上増加するケースも珍しくありません。
漏電している可能性がある
電気使用量が異常に多い場合は、漏電している可能性を考慮しなければなりません。漏電とは、電気が本来通るべきルート以外の部分に流れてしまう現象です。
漏電は電気代の増加だけでなく、火災や感電などの重大な事故につながる危険性があるため、早急な対応が必要です。
漏電の兆候としてはブレーカーが頻繁に落ちる、電化製品に触れると軽い電気を感じる、壁や電化製品から焦げた匂いがするなどが挙げられます。とくに古い家屋や長年使用している電化製品がある場合は注意が必要です。
漏電が疑われる場合はすぐに使用を中止し、電気工事業者に点検を依頼しましょう。適切な対応をすれば、不要な電気使用量の増加を防げるほか、安全性も確保できます。
盗電されている可能性がある
極めて稀なケースですが、電気使用量が異常に多い場合は盗電されている可能性も考えられます。盗電とは他人の電気を無断で使用する違法行為です。
盗電は電気代の増加だけでなく、法的な問題にも発展する可能性がある深刻な問題です。典型的な例としては、屋外のコンセントや電源ボックスから無断で電気を引き込むケースが挙げられます。とくに集合住宅や近隣に建設現場がある場合などは注意が必要です。
兆候としては使用した覚えのない大幅な電気使用量の増加、屋外のコンセントや電源ボックス周辺の不自然な配線、知らない延長コードの存在などが挙げられます。また、電気メーターの数値が急激に増加している場合も疑わしいです。
盗電が疑われる場合は、自己判断で対応せず、まず電力会社や警察に相談しましょう。専門家による調査が行われれば、正確な状況把握と適切な対応が可能になります。
多すぎる電気使用量を減らす方法
多すぎる電気使用量を減らす主な方法は以下の通りです。
- 電化製品の使用割合を把握する
- 無駄な電気使用量を減らすために節電する
- 使用していない電化製品はコンセントを抜く
- 省エネ性能の高い電化製品への買い替えを検討する
- 太陽光発電と蓄電池を導入して自家消費のサイクルを実現する
ここでは、多すぎる電気使用量を減らす5つの方法について詳しく解説します。
まずは電化製品の使用割合を把握する
多すぎる電気使用量を減らすためには、まず家庭内で使われる電化製品の使用割合を把握しましょう。一般的な家庭での電力消費の内訳は以下のとおりです。
電化製品 | 使用割合 |
冷蔵庫 | 14.3% |
エアコン | 14.7% |
照明器具 | 13.5% |
テレビ | 9.4% |
これらの電化製品だけでも使用割合の約50%を占めています。この情報をもとに、実際の使用状況を分析すれば、どの電化製品の使用を見直すべきかが明確になります。
電気使用量を効率的に削減する際は、使用割合の高い電化製品から順に対策を講じていきましょう。ただし、家庭ごとに生活スタイルや使用する電化製品は異なるため、住環境に合わせた分析と対策が重要です。
そのほかの節約方法を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
→電気代の節約方法15選!家電の使い方・電力会社・ライフスタイルに分けて解説
無駄な電気使用量を減らすために節電する
多すぎる電気使用量を減らすためには、無駄な使用を減らして節電をする必要があります。以下の電化製品別節電方法を参考に実践してみてください。
電化製品の種類 | 節電方法 |
エアコン | 夏は28℃、冬は20℃を目安に温度設定するフィルターを2週間に1回程度の頻度で清掃する扇風機やサーキュレーターを併用する遮熱カーテンを使用する |
冷蔵庫 | 夏は中、冬は弱の温度設定に変更する食品を詰め込みすぎず庫内に空気の通り道を作るドアの開閉をすばやく行い、開ける時間も短くする冷蔵庫の背面は5cm以上の空間を空けて放熱スペースを確保する。 |
テレビ | 視聴時間を減らす省エネモードを活用する |
これらの方法を実践すれば、無駄な電気使用量の削減につながるため、電気代の節約を実現できます。小さな習慣の積み重ねになりますが、コツコツと続ければ大きな節電効果を生み出せるでしょう。
使用していない電化製品はコンセントを抜く
使用していない電化製品のコンセントを抜くのは、待機電力の削減につながる効果的な節電方法です。
待機電力とは、電化製品が使用されていない状態でも消費される電力を指します。一見小さな電力消費ですが、家庭全体で見ると無視できない量になるでしょう。
たとえば、テレビやDVDプレーヤー、ゲーム機器などのAV機器は、リモコンでの電源オフ時でも待機電力を消費しています。同様にパソコンや周辺機器、充電器なども、使用していない時でも電力を消費し続けています。
これらの機器の待機電力は1台あたり数ワットから10ワット程度です。しかし、複数の機器を常時接続していると、年間で数千円の電気代になる場合もあります。
対策としては使用しない時間帯にはコンセントを抜くか、スイッチ付きの電源タップを使用して一括で電源を切るのが効果的です。とくに長期間使用しない機器や深夜など長時間使用しない時間帯は、積極的にコンセントを抜くようにしましょう。
省エネ性能の高い電化製品への買い替えを検討する
省エネ性能の高い電化製品への買い替えは、長期的な視点で見ると非常に効果的な節電対策です。とくに10年以上経過した古い家電製品を使用している場合、最新モデルへの買い替えによって大幅な省エネ効果を期待できます。
たとえば、400リットル級の10年前の冷蔵庫は年間約450kWhの電力を消費するのに対し、最新モデルでは約220kWhまで削減されているのが一般的です。これは年間で約230kWhの差があり、電気料金に換算すると約6,000円以上の節約になります。
買い替えには初期費用がかかりますが、電気代の節約効果を考慮すると、数年で元を取ることができる場合がほとんどです。また、最新の家電製品は機能面でも進化しているため、生活の質の向上にもつながります。
太陽光発電と蓄電池を導入して自家消費のサイクルを実現する
太陽光発電システムと蓄電池の導入は、電気使用量の削減と自家消費サイクルの実現に向けた効果的な節電対策です。この組み合わせにより、昼間に太陽光で発電した電力を蓄電池に貯め、夜間や曇天時に使用できます。
結果、電力会社から購入する電力量を大幅に減らせるため、電気代を大幅に削減可能です。
たとえば、典型的な家庭用太陽光発電システム(4kW程度)を導入した場合、年間で約4,000kWhの電力を発電できます。平均的な家庭の年間電力消費量の約80%に相当するほか、蓄電池を併用すれば自家消費率を70%以上に高められるでしょう。
ただし、導入には高額な初期費用が必要です。太陽光発電システムと蓄電池を合わせると、200万円以上の投資が必要になる場合もあります。
また、メンテナンスなどのランニングコストも考慮しなければなりません。曇りや雨の日が続くと想定した発電量を得られない可能性も検討する必要があるでしょう。
導入を検討する際は自宅環境や生活スタイルに合わせた最適なシステムを選択してください。
太陽光発電と蓄電池を設置するメリットやデメリットを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
→太陽光発電で蓄電池は必要?両方を設置するメリット・デメリットを解説
電気使用量を減らせないなら電力会社や契約プランの見直しも有効
電気使用量の削減が難しい場合は、電力会社や契約プランを見直すのも効果的な方法です。
近年は電力自由化により、消費者はさまざまな選択肢から自分に合った電力会社や料金プランを選べるようになりました。新電力会社は大手電力会社と比べて電力単価が低めに設定されているケースが多く、契約を切り替えるだけでも年間で数千円から数万円の節約が可能です。
電力会社によってはスマートフォンやガス、インターネットなどとのセット契約で、電力単価や基本料金が割引になるプランが数多く存在します。例えば、ガスとのセット契約で年間5,000円程度の割引が適用されるケースもあるため、検討する価値は大いにあるでしょう。
ただし、新電力会社の中には経営が不安定な企業もあります。選択する際は料金だけでなく、会社の信頼性やサービス内容、契約条件なども十分に比較検討してください。
まとめ
電気使用量が多すぎる7つの原因、多すぎる電気使用量を減らす方法を解説しました。
電気使用量の削減は家庭の電気代を抑えるうえで重要です。日常的な節電対策から省エネ家電への買い替え、太陽光発電システムの導入、電力会社の見直しまで、幅広いアプローチの中から実行できるものを選択しましょう。
もし、大幅な電気使用量の削減を実現したい場合は、EcoFlow DELTA Pro 3の活用をおすすめします。DELTA Pro 3を導入すると、日中は太陽光発電で電気を蓄え、夜間はその蓄えた電力で家電製品に給電が可能です。
これにより、1台で毎月約30%もの電気代削減を実現できるほか、エクストラバッテリーと組み合わせると最大90%の節電効果が期待できます。
電気使用量の削減は家計の節約だけでなく、環境保護にも貢献できる重要な取り組みのひとつです。自身の生活スタイルに合った最適な対策を見つけ、EcoFlow DELTA Pro 3の導入も検討してみてください。
DELTA Pro 3の詳しい製品情報については、以下のページをご覧ください。