停電への備え、あなたは十分ですか? ご家庭で用意したい防災グッズ

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停電への備え、あなたは十分ですか? ご家庭で用意したい防災グッズ

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筆者:丸井汐里
フリーアナウンサー・ライターとして活動中。局アナ時代、主にニュース番組のキャスターを担当し、地震・台風・大雨など数々の災害報道に従事。その経験を広く役立てたいと、2019年末に防災士の資格を取得。

自然災害時に困ることの1つが『停電』です。特に地震の時は停電が起こりやすく、私たちが経験する可能性が高いと言えます。皆さんは、停電への備えは万全でしょうか? 今回は直近で発生した地震による停電を振り返り、停電の時に発生すると想定される困りごとや、急な停電に備えてご家庭で用意しておきたい防災グッズの数々を見ていきます。

大地震で大規模停電が発生

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地震による停電で記憶に新しいのが、2022年3月16日の夜遅くに起こった、福島県沖を震源とする地震です。宮城県と福島県で最大震度6強、関東でも震度5弱を観測しました。この影響で、東京電力の管内では、一時210万戸以上で大規模な停電が発生。首都圏では約3時間にわたり、電気が使えない状態に陥りました。

2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震の際には、日本で初めて、札幌市を含む北海道エリア全域で大規模停電(ブラックアウト)が発生しました。停電した約300万戸のうち99%が復旧するまでに、約2日かかっています。

2011年3月11日の東日本大震災では、津波で太平洋側の沿岸部にある発電所は稼働停止を余儀なくされたほか、福島第一原子力発電所で原発事故が発生しました。そのため、東北電力管内で約470万戸、東京電力管内で約410万戸が停電しました。東京電力管内では3月18日に停電が全て解消、東北電力エリアでも地震発生から8日で94%の地域の停電が解消されましたが、全ての地域で解消されたのは、地震発生から3ヶ月以上が経った6月18日でした。

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さらに、送電線や変電所の修復には数日から数か月かかることから、電力の供給力が足りず大規模停電に陥る可能性が指摘されていました。そのため、関東地方では3月28日までに計画停電が32回実施され、約6870万世帯が影響を受けました。

このように、国内では大きな地震の度に大規模停電が発生したり、広域で計画停電が実施されたりしています。発電所や変電所などが被害を受けてしまうと、地震で大きな被害が出たいわゆる被災地だけでなく、発電所がカバーしているエリア全体に停電の恐れがあるのです。

停電したら困ること

いざ停電した時に困ることは、大きく分けて2つ。照明がつかないことと、家電製品が使えないことです。

照明がつかない!

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照明がつかないと、特に夜には部屋が真っ暗になってしまうため、できることに制限が出てしまいます。料理をするにも明かりで手元を照らす必要がありますし、本を読もうにも明かりがなければ文字が見えません。足元が見えないため転倒の可能性もあるほか、緊急時に迅速な行動ができないことも想定されます。さらに、暗闇の中何もできず過ごすことで思い詰めてしまうなど、心の安定を保てなくなることもあります。

家電製品が使えない!

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家の中にあるものの多くは電気で動いています。そのため、停電すると様々なものが使えなくなります。

動かないと最も困る家電製品が、冷蔵庫です。冷凍庫の中のものは溶けてしまいますし、扉を開け閉めすることで冷気が逃げてしまうため、数時間で保冷効果が失われてしまいます。そのため、災害時に貴重な食材を破棄せざるを得なくなることも想定されます。

また、IH調理器や電子レンジ、ポットなどの調理に必要な家電も使えなくなってしまいます。お湯すら沸かせなければ、せっかく災害時用に食品を備蓄していても食べられない可能性があります。

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冷暖房器具が使えなくなってしまうことも死活問題です。エアコンやこたつなどを使用している家が大半ですが、それらが使えなくなると、夏の暑さや冬の寒さにひたすら耐えなければならず、体調不良に陥る人も出てきます。

さらに、テレビやパソコンが使えなかったり、スマホの充電ができなかったりする点でも不便です。連絡や情報収集ができなくなってしまい、避難行動の遅れに繋がる危険性もあります。

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意外に思うかもしれませんが、マンションやアパートの高層階では、停電でトイレの水が流せなくなることもあります。トイレの水は、電動のポンプで屋上まで汲み上げてから、各階に送っているためです。他にも、洗濯機が使えず洗濯物がたまったり、ヘアドライヤーが使えなかったりと、電気がなければできなくなることがたくさんあります。

防災グッズの紹介

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停電で困ることについてはご理解頂けたかと思いますが、これに対する備えは、果たして万全でしょうか。停電は突然起こります。いざという時に困らないよう、各ご家庭で揃えておきたい防災グッズを紹介します。

懐中電灯・ランタン

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まず明かりを確保して、安全に動けるようにしましょう。懐中電灯は直線的に光を放つので、足元から少し遠くまで照らすのに適している一方、部屋全体を照らすのには向きません。そのため、ランタンなど部屋を照らすための明かりも別途用意しておくと良いでしょう。

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懐中電灯や首からさげるタイプの明かりは1人1つ、ランタンなど部屋全体を照らすための明かりは各部屋に1つあると安心です。また、いざという時に使えないことがないよう、定期的に電源を入れて明かりがつくかどうか確認しましょう。

防災ラジオ

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停電するとテレビが見られなくなる他、インターネットも基地局が被災すると繋がらなくなることがあります。特に、災害発生から6~8時間は、安否確認やデータ通信料の増加などで接続障害が起こりやすいため、防災ラジオを1台揃えておくのが望ましいです。

ワイドFM対応のものを選ぶと、マンションや山間部でも雑音の影響を受けにくいため便利です。なお、手回し充電式のものもありますが、充電の手間がかかるため、聞きたい時に聞けない可能性もあります。すぐに使える乾電池式の方が便利でしょう。

乾電池

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懐中電灯やランタン、ラジオなどを使う際に乾電池が必要です。コンビニなどで手に入ると思っていても、停電時に買いに行くと、皆同じことを考えているために売り切れているかもしれません。最低限必要な分はあらかじめ揃えておく方が良いでしょう。

備蓄する電池の本数は、例えば単3形だと、3日分で1人あたり17本以上が目安です。これは、明かりに3本、スマホの充電に12本、ラジオに2本必要と想定した数字です。機器によっては単2形や単4形が必要な場合もあるため、自分が持っている防災対策用の機器に合わせて必要な種類と本数を計算し揃えましょう。

なお、乾電池は直射日光や高温多湿を避けて保管し、使用推奨期限内に使用を始めて下さい。また、しばらく機器を使わない場合は乾電池を取り出し、機器とは別に保存しましょう。

カセットコンロ

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キッチンがIHの家では、停電すると調理ができなくなってしまいます。そのため、カセットコンロを1台揃えておくと良いでしょう。カセットコンロがあれば、調理はもちろんお湯も沸かせるので、食材を使い切った後も、レトルト食品を湯煎で温めたりカップ麺やスープを作ったりでき、非常食として食べられる食品の幅が広がります。

カセットボンベは、食糧と同じく7日分備蓄することが推奨されています。夏は大人2人で約6本、冬は大人2人で約9本が目安です。備蓄しているカセットボンベの使用期限は、日ごろから忘れずにチェックしましょう。

携帯トイレ

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携帯トイレとは、袋の中に用を足して燃えるゴミとして捨てる、水を使わないトイレです。自宅の便器に被せて使うことができます。携帯トイレには、袋の中に給水シートが入っているタイプと、用を足した後に凝固剤を入れて固めるタイプがあります。

災害時の備えとして、内閣府は最低3日分、推奨1週間分の携帯トイレの備蓄を呼び掛けています。日本トイレ協会によると、1日のトイレ回数の平均は、大人で5回。つまり、最低でも大人1人あたり15個の備蓄が必要です。トイレを我慢して水分補給を控えてしまうと、熱中症など体調に異変をきたす恐れもあるため、各家庭で人数分備えておきましょう。

ポータブル電源

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スマホの充電などに活躍するのが、ポータブル電源。自宅で停電した際、モバイルバッテリーだと1~2回しか充電できないため、停電が長引いた時のことを考えると大容量のものを揃えておくのが理想です。ポータブル電源なら、1度に数台のスマホの充電ができる他、扇風機も電子レンジも動かすことができるため、停電時の生活の質は格段に上がります。

EcoFlowのポータブル電源DELTA Proは3,600Wh、DELTA Max 2000は2,016Whの大容量で、外付けのエクストラバッテリーを取り付けて容量を拡張することが可能です。家族の人数や家の大きさに合わせ、カスタマイズして使うことができます。また、最大15台の機器に同時給電することも叶います。フル充電されるまでにかかるのは、DELTA Proで3.1時間、DELTA Maxで2時間と、急速充電が可能な他、DELTA Proにはキャスターがついているため、使いたい場所まで楽に運べます。各家庭の実情に合わせて備えておくと安心です。

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DELTA Pro
デルタプロ

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DELTA Max 2000
デルタマックス 2000

ソーラーパネル

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停電の長期化を見据えてプラスαで揃えておきたいのが、ソーラーパネルです。太陽光発電で電気を生み出すことができれば、充電切れの心配をせずにスマホや家電製品を使うことができます。

EcoFlowのソーラーパネルは折り畳み式で持ち運びにも便利な他、かさばらないため狭いスペースにも設置が可能です。容量は各家庭の人数や停電時にも使う家電の数などに合わせて揃えておくと良いですが、両面受光型の220Wソーラーパネルや発売中の製品で最も入力が大きい400Wソーラーパネルがあると安心です。EcoFlowのソーラーパネルは、ポータブル電源のDELTA ProやDELTA MAXに繋げて使うこともできる他、400Wソーラーパネルは3枚を直列接続することで最大1,200Wもの発電が叶います。ポータブル電源とセットで揃えておくと良いでしょう。

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220W ソーラーパネル

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400W ソーラーパネル

停電時に困らないように、お手元に防災グッズのご用意を

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停電したら何が困るのかを想像して備えていたつもりでも、実際に必要なものは思ったより多かったり、必要な数が多かったりしたかもしれません。ただ、災害時すぐに避難所に行けないこともあるでしょう。また、避難所の物資もすぐには揃わなかったり、状況によっては在宅避難の継続を余儀なくされたりする可能性もあります。

いざという時に自分や家族を守るのは、日ごろからの備えに他なりません。今一度見直して、必要なものを必要な分備蓄することを心がけましょう。

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