防災設備とは?具体的な種類と特徴、自分で導入できる防災設備を紹介

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防災設備とは?具体的な種類と特徴、自分で導入できる防災設備を紹介

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「防災設備とは?具体的にどんな種類があるの?」という疑問がある方もいるでしょう。防災設備は、災害発生時に建物・人・財産への被害を抑えるための設備です。

法律的に決められた定義はありませんが、消火設備・警報設備・避難設備・消防活動上必要な設備・防火設備の5種類に分けられます。一般家庭で採用されている防災設備としては、消化器・火災報知器・炎センサーなどが挙げられます。

本記事では、防災設備における基礎概要、具体的な種類について解説します。防災設備の知識を深めたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。

防災設備とは?

防災 設備1

防災設備は、災害発生時に建物・人・財産への被害を抑えるための設備です。防災設備の目的は、災害の早期発見や早期対処により、災害から建物とその利用者を守ることです。安全のための設置基準は、以下のように定められています。

規則名内容
消防法・防火・避難・消火の基本について
・消防機関の権限、消防用設備等の設置義務・更改義務、建物の規制内容など
消防法施行令・消防法を施行するための政令
・消防用設備等が満たすべき技術的基準、救急業務、消防用設備等の検査など
火災予防条例・各地方公共団体の制定する条例
・地方の事情により必要とされること、自主的に安全性向上のため規制すべきことなど
建築基準法・防火、延焼拡大の防止、在館者の避難を支援する設備、消火活動上必要な設備等の防災設備について
・調査・検査・報告の義務について
建築基準法施行令・建築基準法を施行するための政令
・耐火、防火、排煙設備、非常用の照明装置、昇降機・避雷針を含む建築設備など
建築安全条例・各地方公共団体の制定する条例
・地方の気候もしくは風土の特殊性、土地の状況等により必要なこと

規則の内容をみると、火災の発生を想定した設備が多いことがわかります。総務省消防庁の調査によれば、令和4年度の1年間における出火件数は36,375件でした。

これは、およそ1日あたり100件、14分ごとに1件の火災が発生していることと同じです。防災設備は、このような火災をはじめとする災害の被害拡大を抑え、建物や人々を守っています。

防災設備の種類と具体例

防災 設備3

防災設備と一言で言っても、その種類は多岐にわたります。法律的に決められた定義はありませんが、大きく以下の5つに分けられます。

  1. 消火設備
  2. 警報設備
  3. 避難設備
  4. 消防活動上必要な設備
  5. 防火設備

それぞれの役割と具体的にどんな設備があるのかを見ていきましょう。

種類1.消火設備

消火設備とは、主に建物内で発生した火災に対して、初期消火を行ったり周辺への延焼を防いだりするための設備の総称です。具体的には、以下のような設備が挙げられます。

  • 消火器
  • 貯水槽
  • スプリンクラー設備
  • 屋内消火栓設備
  • 粉末消火設備

屋内の設備だけでなく、駐車場やサーバルームなどに設置される特殊な設備も含まれます。火災が起きたとき、設置されている消火設備を使用すれば、小さい火のうちに鎮火できる可能性が高まります。

種類2.警報設備

警報設備とは、災害や異常が発生した際に、速やかに周囲へ知らせるための装置のことです。災害の早期発見や迅速な情報伝達を目的としています。具体的な設備は以下の通りです。

  • 自動火災報知設備
  • ガス漏れ火災警報設備
  • 拡声装置
  • 消防機関に報知できる電話
  • 非常警報設備

火災が発生した際にサイレンを鳴らす機械などが該当します。多くの場合、建築基準法や消防法に基づき、警報設備の設置が義務付けられています。

種類3.避難設備

避難設備とは、災害時に人々が安全に避難するための設備や道具のことです。安全かつ迅速に避難するためのサポートを目的とした設備です。避難設備は、大きく「避難器具」と「誘導灯・標識」に分けられます。

種類具体例
避難器具・避難階段
・避難すべり台
・救助袋
誘導灯・標識・避難場所の案内表示
・避難口の表示

誘導灯は「非常口」へ誘導するための緑のランプで、避難経路をわかりやすく示しています。避難設備の存在により、混乱のなかでも冷静に行動できるようになります。

種類4.消防活動上必要な設備

消防活動上必要な設備は、火災発生時に消防士が迅速かつ効果的に活動するための設備を指します。消防活動が難しいと予想される場所に設置されます。具体的な設備は以下の通りです。

  • 無線通信補助設備
  • 排煙設備
  • 連結送水管
  • 非常用コンセント設備

これらの設備により、火災現場での消防士の作業効率が上がり、人命救助を行いやすくなります。特に地下街などにおいては、水の運び込みや通信が困難になるため、この設備が重要な役割を果たします。

種類5.防火設備

防火設備とは、延焼や煙の拡散を防ぐための設備のことです。火災が発生した際の被害を最小限に留めることを目的としています。具体的には、以下のようなものが有名です。

  • 防火壁
  • 防火シャッター
  • 防火スクリーン

火災が発生した際の安全を確保するために重要な役割を果たします。また広い意味では、警報設備や消火設備を含めて防火設備と呼ぶこともあります。

一般家庭で採用されている防災設備

防災 設備6

防災設備のなかには、一般家庭に設置されているものがあります。本項では、一般家庭で採用されている防災設備について解説します。

  • 消化器
  • 火災報知器
  • 炎センサー

各種類の特徴や目的、利用用途を詳しく見ていきましょう。

消化器

消化器は初期消火に有効な手段として、一般家庭に多く設置されています。有効な射程距離は3〜5メートルだとされており、火災発生場所に吹きかけることで鎮火を促します。

消火器には、粉末タイプや泡タイプ、水タイプ、強化液タイプなどさまざまな種類があり、火災原因によって適した消火器のタイプが異なります。総務省消防庁によると、一般家庭で起こりえる火災の多くに対応できるABC粉末消火器が適切だとされます。

ただし、一般的に消化器で消火できるのは天井に火がまわるまでと言われているため、火がすでに大きくなっている場合は速やかに逃げなければなりません。

火災警報器

火災警報器は、異常な熱や煙を検知して音や光で警告を出す装置です。火災警報器が重要視されるのは、火の初期段階での早期発見を行い、住民に速やかに避難すべきことを伝えられるためです。

火災では直接の火傷などのほかに、逃げ遅れも致命傷になる場合があります。火災警報器によって警告を出すことで、火災による逃げ遅れのリスクが減少します。

実際に、住宅用火災警報器を設置したことで以下のような効果が出ています。(平成30年度から令和2年度までの3年間)

設置なし設置あり
住宅火災100件あたりの死者数11.5人5.5人
焼損床面積(1件あたり)64.1平方メートル31.0平方メートル
損害額(1件あたり)3,299千円1,984千円
引用:住宅火災からいのちを守る10のポイント。「逃げ遅れ」を防ぐために。|政府広報オンライン

設置なしとありでは、3年間で死者数・焼損床面積ともに約半分に減少しています。また、損害額も約4割減となっていることからも、火災警報器の効果が大きいことがわかります。

炎センサー

炎センサーとは、炎特有の光を感知して火災を検知するセンサーのことです。火災発生の初期段階で炎を検知し、警報音を鳴らして火災を知らせることができます。

炎センサーは製品にもよりますが、紫外線や赤外線を検知しているため、太陽光やそのほか熱源による誤動作が少ないのが特徴です。消火設備などと組み合わせることで、火災による被害を最小限に食い止めることが可能です。

施設・企業で採用されている防災設備

防災 設備4

規模の大きな建物では、一般家庭とは異なる設備が主に採用されています。本項では、施設・企業で採用されている5種類の防災設備について解説します。

  1. スプリンクラー設備
  2. 自動火災報知設備
  3. 耐震構造玄関扉
  4. 誘導灯
  5. 非常用照明

各種類の特徴を1つずつ見ていきましょう。

スプリンクラー設備

スプリンクラー設備は、火災時に自動的に散水する装置です。火災を感知して作動し、初期消火をサポートします。

スプリンクラーが問題なく作動すれば、火災の拡大を防ぎ、避難者の安全確保につながります。また、トンネルのような密閉された場所では、煙の発生を抑える役割もあります。

自動火災報知設備

自動火災報知設備とは、火災を早期に感知し、警報を発する設備のことです。以下のようなセンサーが搭載されており、異常を検知するとアラームが鳴る仕組みです。

  • 煙感知器
  • 熱感知器
  • 炎感知器

火災の初期段階での発見が可能となり、建物内にいる人の避難を促します。逃げ遅れによる被害を低減し、安全確保のための重要な役割を果たします。

耐震構造玄関扉

耐震構造玄関扉は地震による建物の揺れに強く、ゆがみにくいという特性を持った玄関扉です。地震が起こってもドアやドア枠が歪まないため、避難経路を安全に確保できます。

特にマンションのような構造の建物では、脱出するルートが玄関扉に限定されているケースがあります。玄関扉が開かずに取り残されるリスクを防ぐため、耐震構造玄関扉が主に採用されます。

誘導灯

誘導灯は、停電時や緊急時に避難経路を示すための照明設備です。停電や煙で視界が悪化した状況でも、誘導灯により避難経路が明確になります。よく似た名前で「非常灯」という設備がありますが、以下のようにそれぞれ役割が異なります。

設備の種類役割
誘導灯避難経路を示す
非常灯消防隊の救助作業時の照明を確保

誘導灯は非常時の避難をサポートするため、公共施設やビル、マンションへの設置が義務付けられています。近年の誘導灯は電池式のものから、太陽光を利用するタイプまで、さまざまな種類が展開されています。

非常用照明

非常用照明とは、停電時に点灯する照明のことです。最低限の明るさを確保できるため、安全を確保しながら速やかに避難を行えます。

電源が途絶えた際、バックアップ電源を利用して瞬時に点灯するものが多く、階段や通路だけでなく、エレベーターホールやトイレにも取り付けられています。近年では、LEDタイプの非常用照明も増えています。

自分で導入できる太陽光発電システムとは?

停電時に活躍する防災設備として、太陽光発電システムが挙げられます。太陽光発電システムとは、ソーラーパネルと蓄電池(ポータブル電源)を用いた発電システムのことです。

ほかの発電システムに比べて初期費用が安く、導入までのハードルが低いため、近年では太陽光発電システムを導入する一般家庭が増加傾向にあります。システムを導入すれば、電力の自給自足が可能になるため、停電時でも家電製品を使って快適な生活を送ることが可能です。

【太陽光発電システムを導入するメリット】

  • スマートフォンやラジオを充電して情報収集を行える
  • 電子レンジを利用して温かいご飯を食べられる
  • エアコンや電気毛布を利用して気温調節ができる
  • 電気ケトルを利用して手軽にお湯を用意できる

ソーラーパネルとポータブル電源を用いた太陽光発電システムであれば、導入時の初期費用を大幅に抑えられます。また、避難所や車内に持ち運んで利用できるため、自宅が被災した場合でも電力を活用することが可能です。

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まとめ

本記事では、防災設備における基礎概要、具体的な種類について解説しました。

防災設備とは、災害発生時に建物・人・財産への被害を抑えるための設備のことです。具体的な種類として、​消火設備・警報設備・避難設備・消防活動上必要な設備・防火設備の5つに分けられます。

一般家庭でも構築できる停電時の防災対策として、太陽光発電システムが挙げられます。太陽光発電システムを導入することで、停電時でも電力供給が可能となり、家電製品を動かして快適な生活が送れます。

ソーラーパネルやポータブル電源の導入を検討している方は、EcoFlowのセット商品の導入を検討してみてください。蓄電池を導入する場合に比べて、初期費用を大幅に抑えることが可能です。

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