オール電化でガスをやめて電気に一本化したはずなのに、想定よりも電気代が高かった経験がある方も多いでしょう。オール電化の電気代が高い原因には、家電の種類や使い方、電気料金プランが関係しています。家計の負担を和らげるには、節電対策が欠かせません。
そこで本記事では、オール電化で電気代が高い原因について解説します。オール電化の電気代を節約する方法や、節電対策の必須アイテムも掲載しているので、オール電化のメリットを生かして光熱費を抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
オール電化住宅の電気代平均はいくら?

家庭内の全てのエネルギーを電気でまかなうオール電化。ガス代がかからない分、非オール電化に比べると電気代は高くなります。関西電力のデータが示す、オール電化住宅にかかる電気代の平均は、以下のとおりです(※1)。
家族の人数 | 月々の電気代 |
1人暮らし | 10,777円 |
2人暮らし | 13,406円 |
3人暮らし | 14,835円 |
4人暮らし以上 | 16,533円 |
自宅の電気代が平均額よりも高い場合は、何気ない日常生活の中に電気代を圧迫している原因が潜んでいる可能性があります。
オール電化で電気代が高い原因5選

オール電化における電気代の計算式は「基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金」です。電気代が高い主要な原因といえる電力量料金には、家電の消費電力と使用時間が関係しています。オール電化で電気代が高い原因は、以下のとおりです。
- 原因1|日中帯に電気を使い過ぎている
- 原因2|古い家電を使用している
- 原因3|消費電力の高い家電を使用している
- 原因4|多くの待機電力を消費している
- 原因5|電気料金プランが合っていない
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
原因1|日中帯に電気を使い過ぎている
オール電化向けの電気料金プランに加入している場合は、夜間帯の電力が安く、日中帯の電力が高く設定されています。そのため、日中帯に電気を使い過ぎている場合は、電気代が高くなるでしょう。
東京電力のオール電化プランを参考に、時間帯で変わる電気代の差を紹介します(※2)。電気代は、消費電力1000Wの家電を1日3時間使用した場合で計算しています。
時間帯 | 1kWh当たりの単価 | 1カ月の電気代 |
日中帯(午前6時~午前1時) | 35.76円 | 約3,218円 |
夜間帯(午前1時~午前6時) | 27.86円 | 約2,507円 |
※2参考:東京電力エナジーパートナー株式会社「スマートライフ(オール電化)」
原因2|古い家電を使用している
購入してから年数が経過している古い家電を使用している場合も、電気代は高くなります。最新の家電に比べると、古い家電は消費電力が高い傾向にあるのが特徴です。
10年前の家電と比べて、最新の冷蔵庫は約28〜35%、照明器具は約86%、エアコンは約15%の省エネが実現しています(※3)。
※3参考:一般財団法人 家電製品協会「2024スマートライフおすすめBOOK」
原因3|消費電力の高い家電を使用している
日常的に使用している家電の消費電力は、電気代に直結します。電気代が高い原因として挙げられるのは、同じ種類でも消費電力の高い製品を使っていたり、消費電力の高い家電を頻繁に使用していたりする場合です。消費電力が特に高い家電を紹介します。
家電 | 消費電力 |
炊飯器 | 1000W |
ドライヤー | 600W~1200W |
電子レンジ | 1300W |
エアコン | 45W~2000W |
給湯器 | 1000W~1500W |
IH調理器 | 3000W |
原因4|多くの待機電力を消費している
家電のスイッチをオフにしていたとしても、コンセントに繋いでいるだけで多くの待機電力を消費しています。待機電力が家庭の消費電力に占める割合は、約1割です(※4)。主な家電における平均の待機電力(W)を紹介します。
家電 | 消費電力 |
ノートパソコン | 1.7W |
テレビ | 1.8W |
電気炊飯器 | 1.8W |
電子レンジ | 3.4W |
エアコン | 3.1W |
温水洗浄便座 | 3.1W |
原因5|電気料金プランが合っていない
現在契約している電気料金プランがオール電化住宅や生活スタイルに合っていない場合も、電気代は高くなります。特に一般住宅向けのプランは、夜間に給湯器で多くの電力を消費するオール電化住宅には適していません。
また、契約アンペア数が人数の割に高すぎる場合も、電気代の基本料金が高くなります。契約アンペア数とは、同時に使用できる電力の量です。
オール電化で電気代を節約する方法6選

エネルギーの全てを電気でまかなっているオール電化住宅では、電気代の節約が家計に大きく影響します。オール電化で電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- 方法1|オール電化向けの電力料金プランに変更する
- 方法2|電気代が安い夜間に使用する
- 方法3|最新の省エネ家電に買い替える
- 方法4|消費電力の低い家電に買い替える
- 方法5|家電のプラグをコンセントから抜く
- 方法6|太陽光発電を導入する
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
方法1|オール電化向けの電力料金プランに変更する
真っ先に行うべき節電対策は、オール電化向けの電力料金プランへの切り替えです。一般的なオール電化向けプランでは、午前1時〜午前6時にかけて電気代が安くなります。
エコキュート(給湯機)の沸き上げには多くの電力を要しますが、電気代が安くなる夜間帯に予約しておけば、電気代を最小限に抑えられます。
方法2|電気代が安い夜間に使用する
オール電化向けの電力料金プランに契約したら、家電はできるだけ電気代が安い夜間に使用しましょう。エコキュートや洗濯機、エアコンなどは、寝静まった夜間帯に稼動するよう予約ができます。電気代が安い時間帯は、プランによって異なるので注意してください。
方法3|最新の省エネ家電に買い替える
家電の省エネ性能は年々進化してきているので、最新の省エネ家電に買い替えれば、年間で大幅な電気代の節約につながります。古い家電を最新の家電に買い替えた場合、エアコンは約4,150円、冷蔵庫は約3,190円~約4,430円、照明器具は約2,880円もお得です(※3)。
方法4|消費電力の低い家電に買い替える
同じ種類の家電であっても消費電力の低い製品に買い替えれば、電気代を抑えられます。家庭によっては、生活スタイルや家族の人数に見合わないオーバースペックの家電を使用しているケースもあるでしょう。
日常的に使用している家電の消費電力を把握し、家電量販店でよりエネルギー効率の良い製品がないか確認してみてください。
方法5|家電のプラグをコンセントから抜く
家庭で消費する待機電力を削減するために、家電のプラグはこまめにコンセントから抜くようにしましょう。特にエアコンは、オフシーズンにプラグを常時抜いておける家電です。
プラグの抜き差しが面倒に感じる方は、節電タップを利用しましょう。節電タップには、コンセント口ごとにスイッチが付いているため、簡単に待機電力をカットできます。
方法6|太陽光発電を導入する
オール電化住宅と相性の良い節電方法が、太陽光発電です。自宅の屋根やベランダ、庭などにソーラーパネルを設置すれば、日中帯は発電した無料の電力で生活できます。
日が沈んだ夜間帯は太陽光発電ができませんが、電気代は割安になるのでお得です。電力会社から買い取る割高な電力の量を最小限に抑えられ、大幅な節約につながるでしょう。
オール電化住宅の必需品「ポータブル電源」とは

オール電化住宅で、年間の電気代を抑えるために欠かせないアイテムといえば、ポータブル電源です。ポータブル電源とは、内部に大量の電気を溜め込み、コンセントを経由せず電化製品に給電できる機器を指します。
ポータブル電源でオール電化の電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- 電気料金が安い夜間帯に蓄電した電気で、日中帯に電化製品を動かす
- ソーラーパネルで発電した電気を蓄電し、昼夜問わず電化製品を動かす
電気料金が安い時間帯にポータブル電源を充電しておけば、電気料金が高くなる時間帯に電力会社から電気を買い取らずに済みます。また、ソーラーパネルで発電した電気を溜めておくと、太陽が沈んだ夜間帯にも発電した電気が使えます。
家庭の全てのエネルギーを電気でまかない、夜間帯に電気代が割引価格になるオール電化住宅。ポータブル電源とソーラーパネルは、家計を支える必需品と言えるでしょう。
オール電化に必要な性能|おすすめの製品
オール電化住宅で、ポータブル電源からほとんどの家電に給電するには、最低でも出力3000Wを備えたタイプが必要です。出力が3000Wあれば、消費電力の高いエアコンや電子レンジ、ドライヤーなども同時に動かせます。
また、太陽光発電で節電効果を最大化するには、高出力のソーラーパネルも必要です。
本サイトを運営するEcoFlowでは、高出力・大容量のポータブル電源と400Wのソーラーパネルを以下のセットで販売しています。
- DELTA Pro 3+400Wソーラーパネルセット
- DELTA Pro Ultra + ソーラーパネル400W*2 ソーラー発電セット
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
DELTA Pro 3+400Wソーラーパネルセット
ポータブル電源の出力は最大5100W、容量は最大12kWhです。2,600Wソーラー入力とデュアルPVポートによって、高電圧と低電圧の両方が使用できます。アプリを使えば、電気料金が安くなる時間帯に自動で充電が可能です。
99%のMPPT効率を誇り、日常生活で最大限のソーラー発電を確保できます。4人家族なら、電気代が年間で約22万円もお得です。100V/200V出力にも対応しているので、大型エアコンやIHクッキングヒーターも動かせます。

DELTA Pro Ultra + ソーラーパネル400W*2 ソーラー発電セット
ポータブル電源の出力は最大6000W、容量は最大30kWhです。5.6kWのソーラー入力に対応し、わずか1時間の発電でおよそ1日分のエネルギーを創出できます。
容量を30kWhまで拡張すれば、太陽光発電で約10日分の電気を溜められます。ポータブル電源にはインバーターが備わっているため、施工費用は一切かかりません。

【家電別】オール電化の電気代を節約する方法

オール電化の電気代を大幅に節約するためには、家電別に節電対策を実施する必要があります。家族全員で協力して、節電対策に取り組みましょう。家電別にオール電化の電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- IHクッキングヒーター
- エコキュート
- エアコン
- 冷蔵庫
- 洗濯機
それぞれの節電方法について、詳しく見ていきましょう。
IHクッキングヒーター
オール電化住宅に必ず備わっているIHクッキングヒーター。消費電力は最大3000Wと、自宅にある全ての家電の中でも、トップクラスに電気代のかかる家電と言えるでしょう。IHクッキングヒーターの電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- 熱伝導率の高い鉄製・ステンレス製の鍋で調理する
- なべ底の汚れや水滴を拭き取ってから調理する
- 余熱を利用して調理時間を短縮する
エコキュート
オール電化住宅では、お湯を沸かすのにエコキュートを使っている家庭も多いでしょう。エコキュートは、電気代の安い夜間に沸かしたお湯を日中帯に使うのが基本です。エコキュートで電気代を節約する方法を紹介します。
- 数日間お湯を使わない時は「沸き上げ休止設定」にする
- 1日に使ったお湯の量を毎日確認する
- 「ふろ自動」をオフにして、保温機能を使わない
- お風呂は入浴する直前に沸かす
- 食器洗いや洗顔の時は、設定温度をなるべく下げる
- ヒートポンプユニットの周りにものを置かない
エアコン
エアコンは、夏季と冬季に最も電力の使用量が多くなる家電です(※5)。日中帯は、常に冷暖房をつけっぱなしにしている方も多いでしょう。オール電化でエアコンの電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- 設定温度を1℃でも和らげる
- 短時間の外出なら、冷暖房をつけっぱなしにする
- 風向きを冷房は水平に近い角度、暖房は下向きに設定する
- エアコンの風量を「自動」に設定する
- サーキュレーターと併用する
- フィルターや室外機の掃除を行う
※5参考:経済産業省「夏季の省エネ節電メニュー」「冬季の省エネ節電メニュー」
冷蔵庫
24時間365日稼働し続けている冷蔵庫は、少しの工夫で大幅な電気代の削減につながります。冷蔵庫の電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- 温かいものは冷ましてから入れる
- 冷蔵庫内に食品や飲料品を詰め込み過ぎない
- 冷凍庫の中に隙間なくものを詰める
- ドアの開閉回数を最小限に抑える
- 冷蔵庫の周りに放熱スペースを確保する
洗濯機
1年中使用する洗濯機は、家族の人数が多くなればなるほど多くの電力を消費します。オール電化で洗濯機の電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- まとめ洗いで洗濯の回数を減らす
- 重たい洗濯物は下の方に入れる
- フィルターをこまめに掃除する
- お急ぎコースで洗濯する
- 電気料金が安い時間帯に洗濯する
まとめ

本記事では、オール電化住宅で電気代が高い原因について解説してきました。
オール電化で電気代が高い原因として、日中帯に電気を使い過ぎている可能性があります。オール電化向けの電気料金プランでは、夜間帯の電気代が安く、日中帯の電気代が高く設定されているため、日中帯に電力を使うのは極力避けるべきです。
また、消費電力の高い家電を使用している場合も、電気代は高くなります。古い家電は省エネ性能が低いため、最新の機種への買い替えがおすすめです。エコキュートや洗濯機、エアコンは、できるだけ夜間帯に稼働しましょう。
本サイトを運営するEcoFlowでは、自家発電でオール電化の電気代を大幅に削減できるポータブル電源とソーラーパネルのセットを販売しています。オール電化住宅に太陽光発電を導入したい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。