プリウスは、レジャーに適していないと思っている人もいるのではないでしょうか。確かに、プリウスは普段の生活で利用する車という印象があるのも事実です。
ただし、車から緊急通報ができる点、コンセントを通して家電が使用できる点、シートを倒してスペースを確保できる点、収納スペースが豊富にある点を考えると、必ずしも車中泊できないわけではありません。
むしろ、方法次第では快適に過ごせるといっても過言ではありません。
この記事では、プリウスが車中泊向きとされる理由、あると安心なもの、注意点、よくある質問をわかりやすく解説します。
プリウスでの車中泊について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
プリウスが車中泊向きとされる理由

プリウスが車中泊向きとされる主な理由は、車から緊急通報ができる点、コンセントを通して家電が使用できる点、シートを倒してスペースを確保できる点、収納スペースが豊富にある点などが主です。
ここでは、プリウスが車中泊向きとされる理由について詳しく解説します。
車から緊急通報ができる
プリウスが車中泊向きとされる理由の一つが、車から緊急通報ができる点です。
交通事故に遭った場合や不審者に出くわした場合でも、車からダイレクトに通報できるため、すぐに助けに来てもらえます。通報方法は主に、以下の2パターンです。
- エアバッグ作動による自動通報
- ボタン操作による手動通報
本来は運転中のトラブルに備えるための機能ですが、車中泊中に具合が悪くなってもすぐに助けを呼べるため、アウトドアに慣れていない人にとっては安心といえるでしょう。
どのような機能なのかを具体的に知りたい場合は、トヨタの公式ホームページを覗いてみてはいかがでしょうか。
以上二つの通報機能については、プリウスの取扱説明書で確認できます。
コンセントを通して家電が使用できる
プリウスは、コンセントを通して家電が使用できるため、快適に車中泊できます。
車内に1,500Wのコンセントがあり、スマホの充電や電気製品への給電ができるため、スマホ・タブレット・ノートパソコンなどがバッテリー切れを起こしても安心です。
家電の使用も問題ないため、電源のない他の車と比べても安心して車中泊できるでしょう。
シートを倒してスペースを確保できる
プリウスは、シートを倒してスペースを確保できるため、車中泊でも快適に眠れます。
他の天井が高い車と比べると天井が低めで圧迫感はありますが、荷室とつなげることで寝る場所としても十分機能するため、車内での寝泊まりに慣れていない人も安心です。
フルフラットにできるアウトドア仕様の車ほどの快適性には及びませんが、方法次第では不便を感じることなく車中泊できるのではないでしょうか。
収納スペースが豊富にある
プリウスは一般乗用車でありながら、収納スペースが豊富にあります。
主な収納スペースは、以下の通りです。
- カップホルダー・ボトルホルダー
- シートバックポケット・ドアポケット
- 助手席グローブボックス
- フロントコンソールトレイ
- リヤセンターアームレスト
以上の情報からもわかる通り、プリウスは荷物を難なく載せられます。車中泊で必要となる道具はかさばりやすいですが、1〜2人程度の持ち物なら十分に積み込むことが可能です。
プリウスでの車中泊にあると安心なもの

プリウスの車中泊には、LEDランタン・寝床(マットレス)・寝袋(シュラフ)・ポータブル電源・虫除けスプレー・目隠しカーテンなどがあると安心です。
ここでは、プリウスでの車中泊にあると安心なものについて詳しく解説します。
LEDランタン
プリウスに限らず、車中泊する際はLEDランタンを持参すべきです。
就寝時、ライトを点灯させ続けるとバッテリー上がりの原因となるため、車内の照明ではなく別途でLEDランタンがあると重宝します。
車内で何か作業をする場合や本を読む場合は、LEDランタンをいくつかご持参ください。
寝床(マットレス)
プリウスはシートを倒して寝る場所を確保できますが、シートを倒しただけでは快適とはいえないため、別途で寝床(マットレス)を持参すると便利です。
クッション性に優れた寝床(マットレス)があれば、肩や背中を痛めることを避けつつ、より快適に眠れるようになります。
寝袋(シュラフ)
プリウスでより快適に寝るためには、寝袋(シュラフ)が役立ちます。
通気性や保温性に優れた寝袋(シュラフ)があるだけで、寝心地が改善されるだけでなく、首の骨や肩甲骨などの寝違えを防ぐことが可能です。
ポータブル電源

プリウスで車中泊するなら、ポータブル電源も持参すべきです。
ポータブル電源とは、持ち運びできる蓄電池で、スマホ・タブレット・ノートパソコンを充電したり、電気製品に給電したりできる予備電源を指します。
通常、車中泊では電源が取れませんが、ポータブル電源があれば電気が使用できます。
EcoFlowが販売しているEcoFlow DELTA 3 1500やEcoFlow DELTA 2 Maxなど、高出力かつ大容量のモデルがあれば、他の家電を持ち込んでより快適に過ごすことも可能です。
どちらのモデルも中型〜大型サイズに分類されますが、プリウスの荷室に積めないサイズではないため、自由に電力を使用したい人はぜひ持参しましょう。
製品の情報に関しては、公式ホームページをチェックしてみてください。


虫除けスプレー
プリウスで車中泊する場合は、虫除けスプレーも持参してください。
車中泊では車の窓を開け閉めすることもあるかと思いますが、何度も開閉していると虫が侵入してくることがあります。場所によっては蚊や蜂など厄介な害虫もいるため、虫除けスプレーは必須です。
目隠しカーテン
プリウスでの車中泊には、目隠しカーテンも持参しましょう。
フロントガラスには専用のサンシェード、他の窓ガラスにはセカンドカーテンを装備することで、太陽光はもちろん人目も遮ることが可能です。
トヨタでは純正品が販売されているため、車中泊に合わせて購入しておくと重宝します。
プリウスでの車中泊の注意点

プリウスでの車中泊では、エアコンやエンジンは止める、窮屈に感じる場合がある、車上荒らしに警戒する、車内の寒暖差に備えるなどの注意が必要です。
定期的にストレッチする点、荷物は最小限に抑える点なども忘れられません。
ここでは、プリウスでの車中泊の注意点について詳しく解説します。
エアコンやエンジンは止める
プリウスで車中泊する場合、エアコンやエンジンは止めてください。
エアコンやエンジンをかけっぱなしにすると、一酸化炭素中毒やバッテリー上がりの原因となります。燃料を消費するのはもちろん、他の人の迷惑にもなるなど何かとリスキーです。
原則、寝ている間はエアコンもエンジンも切り、静かに過ごしましょう。
なお、エアコンやエンジンをつけっぱなしにするリスクについては以下の記事でも解説しているため、あわせて参考にしてみてください。
⇒車中泊でエアコンをつけっぱなしにするリスク!使用時の注意点や代替案を紹介
⇒車のエンジンつけっぱなしで気を付けたいことは?注意点を詳しく解説!
窮屈に感じる場合がある
プリウスはアウトドアカーではないため、窮屈に感じる場合があります。
天井の高さは他のアウトドアカーより低めとなっており、寝転がると圧迫感を感じることも珍しくありません。人によっては、窮屈にさえ感じるでしょう。
そのため、骨格や体型がガッチリしている人は注意が必要です。
なお、これからプリウスをお求めになる場合は、実際に試乗して寝転がるところまで体験しておくと、安心できるのではないでしょうか。
車上荒らしに警戒する
プリウスだけにいえることではありませんが、車中泊中は車上荒らしに警戒してください。
お風呂やシャワー、トイレなどで車を離れる場合は必ず施錠し、手短に済ませましょう。
もし、何らかの事情で長時間離れる場合は、サンシェードやセカンドカーテンで窓を覆い、なかに人がいるかどうかわからない状態にしておくと安心です。
なお、車中泊でシャワーやお風呂はどうするかについては以下の記事でも解説しています。
⇒車中泊の旅でシャワーやお風呂はどうする?入浴料の節約方法や注意点も解説
車内の寒暖差に備える
車内の寒暖差に備えるのも、プリウスでの車中泊で注意しておきたい点です。
いくらプリウスが優れた技術や知識で作られている車であっても、車中泊する場所によっては、朝晩で気温が大幅に上下することがあります。
アウターもインナーも、暑さと寒さ両方に対応できるようにしておいて損はありません。
定期的にストレッチする
プリウスに限らず、車中泊中は定期的にストレッチしましょう。
車内では、エコノミークラス症候群を引き起こす人が一定数います。
エコノミークラス症候群とは、長時間同じ姿勢でいると足の静脈に血栓ができ、血流に乗って肺に詰まることで、引き起こされる病気です。
最悪の場合、死に至ることがあるため、数時間に一度はストレッチを行ってください。
なお、車中泊のエコノミークラス症候群については以下の記事でも解説しています。
とりわけ生活習慣病のある人、妊娠中・出産後の人、肥満気味の人ほどエコノミークラス症候群になりやすいため、必要に応じて車外に出て伸びをするなど予防対策が必要です。
⇒車中泊はエコノミークラス症候群になるって本当?病気のリスクや対策方法
荷物は最小限に抑える
荷物は最小限に抑えるのも、プリウスでの車中泊では必要となります。
プリウスは収納スペースこそたくさんあるものの、アウトドアカーのように大量の荷物を積めるわけではないため、不要なものは置いていくのが得策です。
プリウスでの車中泊のよくある質問

プリウスで車中泊する場合、よくある質問にも目を向けておくべきです。
ここでは、プリウスでの車中泊のよくある質問について詳しく解説します。
プリウスのような車種でも車中泊できるの?
プリウスのような車種でも車中泊はできますが、他の車種と比べて天井が低い分、若干窮屈に感じることがあります。荷室の高さについては、確認が必要です。
- ·30系プリウス:640mm
- ·50系プリウス:720mm
どちらのプリウスも寝転がれはするのですが、圧迫感は否めません。
絶対に眠れないわけではありませんが、快適性の面を考えるとテントを設営した方が安心です。どちらにするかは、自分もしくは同行者と相談して決めることをおすすめします。
プリウスは荷物をどれくらい載せられる?
プリウスは、ソロキャンプの荷物であれば十分収納できます。
2〜3人でのグループキャンプとなるとやや手狭となるため、最低1人から最高2人までにすると座席も調節しやすくて快適です。
まとめ
プリウスが車中泊向きとされる理由、あると安心なもの、注意点、よくある質問を解説しました。
プリウスは走行性に優れた車で、日常生活で使用されるのが大半ですが、まったくアウトドアに適していないわけではありません。
方法次第では、車中泊の旅を楽しめます。
他方、快適に寝泊まりできるかというと人によって意見が分かれるため、他のアウトドア用品と組み合わせて快適な空間を作るようにしましょう。
例えば、EcoFlowで販売しているEcoFlow DELTA 3 1500やEcoFlow DELTA 2 Maxがあれば、電源の取れないところでも快適に過ごせます。
車中泊では電力が必要な場面がいくつか出てくるため、ポータブル電源は必須です。
もしまだお持ちでない場合は、ぜひEcoFlowの公式ホームページをご参照ください。
なお、EcoFlow DELTA 3 1500やEcoFlow DELTA 2 Maxはアウトドアだけでなく、普段は電気代の節約や災害への備えにもなるため、1台あるだけで安心です。