冷蔵庫は、一度購入すると約10年間も毎日稼働する家電です。製品選びに失敗しないためには、家族構成や設置場所に合ったサイズを見極める必要があります。サイズが大きすぎると電気代がかさみ、逆に小さすぎると収納に不便を感じることもあるでしょう。
そこで今回は、冷蔵庫の適切なサイズ選びのポイントを紹介します。サイズ以外に見るべきポイントも掲載しているので、機能・性能・経済面で家庭に合った一台を見つけたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
冷蔵庫のサイズを決める要素
家庭に合った冷蔵庫のサイズを見極めるには、以下の3つの要素に着目してください。自宅の寸法を正確に測り、家族構成から必要な容量を割り出す必要があります。
- 家族構成|計算式で必要な容量を把握する
- 設置場所|横幅・奥行き・高さを確認する
- 搬入経路|設置場所までの広さを確認する
それぞれの要素について、詳しく見ていきましょう。
家族構成|計算式で必要な容量を把握する
冷蔵庫の目安となる容量を計算する上で必要になる情報は、家族の人数です。一般社団法人日本電機工業会は、以下の冷蔵庫目安容量計算式を公開しています(※1)。
容量 = (70L × 家族人数)+ (常備品容量120~170L)+ 予備100L
例えば、3人家族で常備品容量150Lの場合は、460Lの容量が必要です。常備品容量は、生活スタイルや家族の年齢などを考慮して見積もるとよいでしょう。
※1参考:一般社団法人日本電機工業会「電気冷蔵庫」
設置場所|横幅・奥行き・高さを確認する
家族構成に合う冷蔵庫を購入しても、自宅の設置場所に入りきらなければ意味がありません。家電量販店に行く前に、設置場所の横幅・奥行き・高さを確認しておきましょう。
設置場所の寸法を測る際には、周囲の放熱スペースを考慮する必要があります。冷蔵庫の周囲に十分な隙間がなければ、放熱の効率が悪くなり、余計な電力を消費します。冷蔵庫を販売するPanasonicが示す必要な放熱スペースは、以下のとおりです(※2)。
冷蔵庫のタイプ | 放熱スペース |
3ドア以上 | 上部50mm以上、左右5mm以上、背面なし |
2ドア | 上部30cm以上、左右2cm以上、背面7cm以上 |
1ドア | 上部10cm以上、左右2cm以上、背面10cm以上 |
また、ドアや引き出しの開閉スペースも考慮して、設置場所のサイズを見積もりましょう。
※2参考:Panasonic「冷蔵庫の設置に必要なスペース(放熱スペース)は」
搬入経路|設置場所までの広さを確認する
冷蔵庫の設置場所だけでなく、搬入経路の広さも重要です。玄関や廊下、階段、エレベーターなど、冷蔵庫が通る道をたどって各寸法を測っておきましょう。冷蔵庫がギリギリ収まるサイズだと、冷蔵庫を持つ配達員の手が入らない恐れがあります。
冷蔵庫の横幅・奥行き・高さにそれぞれ+10cmした余裕が必要です。階段や廊下の手すりも考慮して、サイズを測りましょう。玄関に入りきらない場合は、ドアを外す作業に別途料金が発生するケースもあるので注意してください。
【世帯人数別】冷蔵庫の適切なサイズ
世帯人数が同じでも、自炊の有無や家族の年齢、ライフスタイルによっても必要なサイズは変わってきます。一般社団法人日本電機工業会が定める規格に則り、世帯人数別に最適な冷蔵庫のサイズを見ていきましょう。
- 一人暮らし|290L~340L
- 2人暮らし|360L~410L
- 3~4人家族|430L~550L
- 5人家族以上|570L~
あなたに必要な冷蔵庫のサイズを特定するための参考にしてみてください。
一人暮らし|290L~340L
一人暮らしで使う冷蔵庫として、自炊をする方は290L~340L、外食をする方は150L以下を選ぶのがおすすめです。週末に平日分を作り置きする場合や、食材をまとめ買いする場合には、大容量の冷蔵庫が必要になるでしょう。
一方で、家のキッチンスペースが狭かったり、自炊している時間がなかったりで、出前や外食が多くなる方は、150L以下の容量で問題ありません。コストを抑えて、家を圧迫しないサイズ感を求めている方は、100L以下の冷蔵庫もおすすめです。
2人暮らし|360L~410L
2人暮らしで自炊する場合は、360L〜410Lの冷蔵庫があるとよいでしょう。2人分のまとめ買いや作り置きに対応できるので、買い物に行く回数を最小限にできます。冷蔵室・野菜室・冷凍室と分かれているタイプが多いのも特徴です。
新しく家族が増えることを計画されている場合にも、子供が成長するまで使用できます。ただし、若者世代と高齢者世代の2人暮らしでは食べる量が異なるので、必要になる冷蔵庫の容量も変わってくるでしょう。
3~4人家族|430L~550L
3〜4人家族は、まとめ買いや作り置きする機会が増えるので、430L〜550Lの冷蔵庫があると安心です。子供が幼ければ430L以下でも十分ですが、食べ盛りの年齢まで成長すると容量不足になる恐れがあります。
430L〜550Lの冷蔵庫になると、設置場所や搬入経路に収まらないケースもあるので、必ず寸法を測った上で製品選びを行いましょう。高機能な製品も多くあるので、冷蔵室や冷凍室、野菜室など使用頻度の高い各室に特化した機能があると便利です。
5人家族以上|570L~
5人家族以上の冷蔵庫は、容量570Lから選ぶとよいでしょう。親世帯と子世帯が一緒に住んでいて、若年層から中年層の大人で構成される場合は、より多くの容量が必要です。
一方で、親2人に対して幼い子供が3人いる場合は、570L前後で問題ありません。570Lクラスの冷蔵庫が十分入る広い住宅に住んでいたとしても、搬入経路で突っかかって設置場所まで運べない恐れもあるので注意してください。
【冷蔵庫のサイズ別】1年にかかる電気代一覧
冷蔵庫のサイズを選ぶ上で、日々の電気代も重要な要素です。サイズの大きさに比例して、電気代も高くなっていくと思われている方は多いのではないでしょうか。
実際は、350Lクラスまではサイズの大きさに比例して電気代も上がりますが、400Lクラスを超えると電気代は下がっていきます(※3)。各サイズ別に1年にかかる電気代を見ていきましょう。
定格内容積 | 年間消費電力量(kWh/年) | 年間電気代(円/年)※ |
201~250L | 312 | 9,672円 |
301~350L | 337 | 10,447円 |
401~450L | 287 | 8,897円 |
501L以上 | 278 | 8,618円 |
※1kWhあたりの電気代は31円として計算
※3参考:経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2023年版」
冷蔵庫のサイズ以外に見るべき4つのポイント
冷蔵庫を購入する際に見るべきポイントは、サイズだけではありません。サイズだけで冷蔵庫を選んでしまうと、早期の買い替えを余儀なくされる恐れがあります。冷蔵庫のサイズ以外に見るべきポイントは、以下のとおりです。
- ポイント1|ドアの開き方が自宅に合っているか
- ポイント2|省エネ性能が高いか
- ポイント3|冷凍室や野菜室に十分収納できるか
- ポイント4|機能性に優れているか
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
ポイント1|ドアの開き方が自宅に合っているか
ドアの開き方は、購入前に確認しておくべき項目の一つです。冷蔵庫の設置場所に合っていない開け方を選んでしまうと、開ける度に窮屈な思いをしかねません。一度購入してしまうと、ドアの開き方は変更できないので注意してください。
ドアの開き方には、右開き・左開き・両開き・観音開きの4種類があります。右開き・左開きは、壁のある方向に向かう開き方がおすすめです。両開きは、場所や利き手を選ばずに開けられます。観音開きは、ドアが分割した構造をしているのが特徴です。
ポイント2|省エネ性能が高いか
冷蔵庫は24時間稼働する家電であり、年間にかかる電気代の大部分を占めます。そのため、ランニングコストがより少ない省エネ性能の高い冷蔵庫選びが重要です。
近年の冷蔵庫は省エネ性能が進化しているため、古い冷蔵庫を買い替えるだけで電気代は安くなるでしょう。しかし、省エネ性能の高さは製品によって異なるので、統一省エネラベルの評価点がより5.0に近い製品を選ぶのがおすすめです。
ポイント3|冷凍室や野菜室に十分収納できるか
冷凍室や野菜室の収納量は、製品によって異なります。普段から野菜をたくさん摂る方は、野菜室の容量が大きいタイプを選びましょう。大量の料理を作り置きする方や冷凍食品のストックが多い方は、冷凍室の容量を増やす必要があります。
ポイント4|機能性に優れているか
冷蔵庫は製品によって搭載されている便利機能が異なります。冷蔵庫に搭載されている以下のような機能のうち、あなたの家庭にはどれが必要かを確認しておきましょう。
冷蔵庫の機能 | 内容 |
鮮度長持ち機能 | 生鮮食品の鮮度をより長持ちさせられる |
急速冷凍機能 | 冷凍室よりも低い温度で素早く冷凍できる |
スマホ連携機能 | スマートフォンと連携して遠隔で庫内を管理できる |
冷蔵庫の節電に役立つポータブル電源とは
24時間365日稼働する冷蔵庫は、年間にかかる電気代の大部分を占めます。ポータブル電源があれば、冷蔵庫のサイズによらず大幅な節電が可能です。ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を蓄電し、どこでも電化製品に給電できる機器を指します。
ポータブル電源には複数の出力ポートが搭載されており、高出力かつ大容量なタイプが多いので、冷蔵庫以外の家電に対しても節電効果を発揮します。ポータブル電源を使った家電の節電方法は、以下の2通りです。
- 電気料金が安い時間帯に蓄電した電気で生活する
- ソーラーパネルから蓄電した電気で生活する
時間帯に応じて電気料金が変動するプランを契約している場合、電気代が安い時間帯にポータブル電源を満充電にしておけば、電気代が高い時間帯に給電する必要がありません。
ソーラーパネルで発電した電気もポータブル電源に蓄えられるので、日中帯に発電した電気を夜に使用することも可能です。太陽光発電した電気には、一切費用がかかりません。
冷蔵庫への給電に必要な性能|おすすめの製品
冷蔵庫の節電対策に使用するポータブル電源は、電気代が高い時間帯に給電し続けられるだけの容量(Wh)が必要です。容量とは、1時間あたりの消費電力量を指します。
冷蔵庫の消費電力量は、製品によりますが一般的に100Wh程度です。電気料金の安い時間帯が6時間あると仮定すれば、6時間でポータブル電源を満充電にし、18時間をポータブル電源からの給電に切り替える必要があります。
冷蔵庫を18時間稼働するには、最低でも1,800Wh以上の容量が必要です。
本サイトを運営するEcoFlowが販売するポータブル電源「DELTA Pro 3」は、冷蔵庫を含む複数の家電を同時に給電できる4kWhの大容量を誇ります。
「DELTA Pro 3」の主な特徴は、以下のとおりです。
- 3600Wの高出力により、冷蔵庫やエアコン、ドライヤーなどを同時に動かせる
- 1台で4kWhの大容量を誇り、毎月約30%の電気代削減を実現できる
- エクストラバッテリーで最大24kWhまで容量を拡張できる
- X-Stream 3.0高速充電テクノロジーを導入し、65分で80%まで充電できる
- ソーラーパネルを使えば、最速2時間10分で満充電できる
- 動作音はわずか30dBなので、就寝中も安心して稼働できる
13個の出力ポートを搭載しているので、日常生活で使用しているあらゆる家電の節電対策が行えます。握りやすいハンドルを備えており、持ち運びも楽ちんです。
ポータブル電源を導入し、最大90%の節電効果を得たい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
冷蔵庫のサイズに関するよくある質問
最後に、冷蔵庫のサイズに関するよくある質問を紹介します。
- 冷蔵庫のサイズが大きいほど省エネ性能は高い?
- 大型サイズの冷蔵庫を安く購入する方法は?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
冷蔵庫のサイズが大きいほど省エネ性能は高い?
冷蔵庫は、350Lクラスまではサイズが大きいほど省エネ性能は低いですが、400Lクラスあたりからサイズが大きいほど省エネ性能は高くなります。
そのため、400Lクラス以上の冷蔵庫を購入する際に、節電のためと小さめを選んでしまうと、むしろ電気代は高くなるでしょう。使い勝手も悪くなり、買い替える羽目にもなりかねません。
大型サイズの冷蔵庫を安く購入する方法は?
一定のサイズを超えると、大きさに比例してランニングコストは下がりますが、製品自体の価格は上がります。大型サイズの冷蔵庫を安く購入するためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 家電量販店で値下げ交渉を行う
- 価格.comで製品の最低販売価格を確認する
- 通販サイトのお得なセールを活用する
家電量販店は表示価格から下がる可能性があるので、値下げ交渉を行わなければ損です。価格.comでは、目当ての製品を市場における最低価格で販売している事業者を特定できます。通販サイトのセールを活用すれば、大幅値下げも期待できるでしょう。
まとめ
本記事では、冷蔵庫のサイズを選ぶ際のポイントについて解説してきました。
冷蔵庫のサイズを決めるためには、容量と大きさを考慮する必要があります。家庭に適した目安容量を計算するために必要な情報は、家族の人数です。自炊の有無やライフスタイルなどの要素によっても必要な容量は増減します。
冷蔵庫は、設置場所と搬入経路に収まるかも重要です。各場所の横幅・奥行き・高さを測り、それぞれ-10cmに収まる製品を購入しましょう。
本サイトを運営するEcoFlowでは、冷蔵庫の節電対策で活躍するポータブル電源を販売しています。年間にかかる電気代を大幅に削減したい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。
→エクストラバッテリーと組み合わせて最大90%節電効果が期待できる「DELTA Pro 3」