蓄電池システムとは、電気を蓄電池に一定期間・一定量貯めておくためのシステムです。
一般的な家庭では電力会社から電気を購入する形で供給されたものを使用していますが、蓄電池システムがあれば太陽光発電などで生み出した電気を使用できるでしょう。
しかし、具体的にどのような仕組みなのかはわからない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、蓄電池システムとは、メリット・デメリット、太陽光発電との同時設置の効果、メンテナンスの方法をわかりやすく解説します。
蓄電池システムについて知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
蓄電池システムとは
蓄電池システムは、電気を貯めておけるシステムのことです。一時的に電気を貯めて、自由なタイミングで使用できるため、工夫次第で電気代の節約につながるでしょう。
ここでは、蓄電池システムとは何かについて詳しく解説します。
蓄電池システムとは何か
蓄電池システムとは、電気を蓄電池に一定期間・一定量貯めておけるシステムのことです。
通常、電気は電力会社から購入したものを使用するのですが、蓄電池があれば購入した電気を別途で貯めておき、自由なタイミングで使用できます。
蓄電池によっては1時間の充電で1日分のエネルギーを貯められるものがあり、最大10日分の電気を貯められるなど、防災グッズとしても有効活用できるでしょう
太陽光発電と組み合わせれば、電気の自給自足が実現するため、エコやSDGsを考えるなら蓄電池の導入は検討しておきたいです。
単純に蓄電池があることで電気代の節約にもなるため、導入する価値は十分にあるといえます。
蓄電池システムの仕組み
蓄電池システムの仕組みは、基本的に一般的な電池と同じ構造となっています。主な流れは、以下の通りです。
- 亜鉛版が電解液と化学反応を起こして電子を放出する
- 電子が導線を伝ってプラス板の方に流れる
- プラス板に伝わった電子が電解液と結合して消費される
- 途中、電子を取り出して電気として使用する
以上が蓄電池システムの簡単な流れとなるため、今後導入する予定の人はどのような仕組みなのかを理解しておくと安心かもしれません。
なお、蓄電池とはどのようなものなのかについては他の記事でも解説しているため、あわせてご確認ください。
→蓄電池とは？放電と充電の仕組み、メリット・デメリットを徹底解説
→家庭用蓄電池とは？導入するメリット・デメリット、簡単に設置できる方法を解説
蓄電池システムのメリット・デメリット
蓄電池システムを導入する場合、メリット・デメリットの両方を理解しておくことが重要です。ここでは、蓄電池システムのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
メリット
蓄電池システムのメリットは、以下の通りです。
- 太陽光発電との相性に優れている
- 電気自動車との相性に優れている
- 電気代の削減を実現できる
- 効率的に自家消費できる
- 一定の売電収入を得られる
- 緊急時の非常用電源になる
- 環境保護に貢献できる
蓄電池システムは、太陽光発電や電気自動車との相性に優れています。
太陽光発電で生み出した電力を蓄電池システムに充電したり、あらかじめ充電した電力を電気自動車の充電に転用したりと活用方法が幅広いです。
仮に太陽光発電で生活に必要な電気をすべて生み出せれば、電気代の削減につながるため、節約したい人にも適しているでしょう。
本来、太陽光発電で生み出した電力は自家消費しきれないと無駄になるのですが、蓄電池システムがあれば一度貯めておいて後から使用できます。
結果的に電気代を抑えつつ、余剰電力を売電して収入を得ることも可能です。
緊急時には非常用電源にもなるため、災害が多発する日本では心強い味方となってくれるでしょう。環境保護にも貢献できるなど、メリットは豊富といえるでしょう。
デメリット
蓄電池システムには、以下のようなデメリットもあります。
- ある程度の初期費用がかかる
- 容量・出力に限りがある
- 一定の寿命がある
- 設置場所を取る
蓄電池システムは、ある程度の初期費用がかかります。
太陽光発電と組み合わせる場合は、ソーラーパネル・パワーコンディショナー・蓄電池の他、固定のための架台や接続のためのケーブルが必要です。
すべての設備を整えるとなると数十万円〜数百万円の初期費用が必要となるでしょう。
製品によっては蓄電池ごとに容量・出力が決められており、すべての家電に対応できるとは限りません。製品ごとに寿命があるため、適切な保守点検も欠かせません。
設置に際しては一定のスペースが必要で、賃貸物件では設置できない可能性があります。屋根付きの戸建ては問題ないものの、やや設置条件が限られる点はデメリットです。
なお、蓄電池の種類や費用相場、必要性については他の記事でも解説しているため、あわせてご参照ください。
→蓄電池の種類は主に4種類！選び方とメリット・デメリットを解説
→蓄電池の費用相場や必要性を解説
太陽光発電との同時設置の効果
蓄電池システムは、太陽光発電と同時設置することで真価を発揮するため、予算に余裕のある場合は一緒に導入したいです。
ここでは、太陽光発電との同時設置の効果について詳しく解説します。
設備導入によるコストの軽減
蓄電池システムは、太陽光発電と同時に設置することで設備導入によるコストの削減につながります。
蓄電池を別途で設置すると工事にかかる材料費・人件費が倍かかるのですが、同時に設置すれば工事にかかる費用を一本化可能です。
結果的に導入コストを軽減できるため、初期費用を抑えたい場合は太陽光発電と蓄電池システムを同時に設置するのが良いでしょう。
時間帯を問わず電気を使用
蓄電池システムは、太陽光発電と同時に設置することで時間帯を問わず電気を使用できます。
太陽光発電のみだと発電している日中にしか電気が使用できないのですが、蓄電池があれば夜中まで電気を貯めて使用することが可能です。
ピーク時に貯めてピークアウト時に使うことで電気代の節約になるため、太陽光発電と蓄電池は同時設置が経済的といえるでしょう。
売電による安定収入を確保
太陽光発電と蓄電池システムがあれば、売電による安定収入を確保できるでしょう。
日本は再生可能エネルギーの普及のためFIT制度（固定価格買取制度）を導入しており、適用期間中は余剰電力を買い取ってもらうことが可能です。
FIT制度とは、自宅で生み出した電力を固定価格で電力会社に売れる制度で、家庭用のものは10年間が適用期間となります。
売電単価は低下傾向にあるものの、安定して売電できれば生活費の足しになるため、ぜひ太陽光発電と蓄電池システムを組み合わせて上手に運用しましょう。
自家消費による電気代節約
太陽光発電と蓄電池システムがあれば、自家消費による電気代節約になります。FIT制度の適用期間は家庭用で10年となるため、卒FIT後は自家消費に回すのが効果的です。
特に、オール電化住宅の場合は月の電気代を大幅に節約できるため、蓄電池システムを導入するなら太陽光発電と一緒に導入するのが良いでしょう。
一般住宅でも自家消費に回すだけで電気代の節約になるため、予算に余裕があれば太陽光発電と蓄電池システムを同時に導入することを推奨します。
工夫次第では数千円〜数万円の電気代節約になるため、積極的に導入して電気代を節約するのが望ましいです。
ライフラインの安定化
太陽光発電と蓄電池システムを同時に設置しておけば、ライフラインの安定化につながるでしょう。
電気は、生活に欠かせないガス・水道と肩を並べるライフラインの一つで、地震や台風などの大規模災害によって停電すると生活そのものが困窮します。
なかでも、日本は災害大国で停電が定期的に発生し、災害の規模によっては数日間電気が使用できない状況となりやすいです。
しかし、太陽光発電と蓄電池システムがあれば生活インフラが途絶えるのを避けられる他、復旧までの生命線として活用できるでしょう。
発電＆蓄電は晴れている場合に限りますが、うまく活用すれば緊急時の非常用電源として役立つため、ぜひ同時に導入してみてください。
なお、太陽光発電の種類については他の記事でも解説しているため、あわせてご覧ください。
→太陽光発電の種類とは？太陽光パネルと蓄電池の特徴・仕組みを徹底解説
→太陽光発電設備には産業用と家庭用がある！費用相場を詳しく解説
メンテナンスの方法
太陽光発電や蓄電池システムは、適切にメンテナンスを行わないと不具合が発生する可能性があるため、定期的な保守点検が必要です。
ここでは、メンテナンスの方法について詳しく解説します。
定期的に各種設備の掃除を行う
太陽光発電も蓄電池システムも、定期的に各種設備の掃除を行う必要があります。
ゴミや埃が溜まった状態では効率的に発電＆蓄電できないため、ソーラーパネルやパワーコンディショナー、蓄電池は汚れないよう定期的に掃除することが重要です。
特に、太陽光パネルが汚れていると発電量に直結するため、定期的に掃除しましょう。
ただし、屋根に設置している場合はプロに代行してもらうのが望ましいです。高所作業は危険を伴うため、経験と実績のあるプロに依頼することを推奨します。
劣化がないか確認する
劣化がないか確認することも太陽光発電・蓄電池システムのメンテナンスでは重要です。
設置したソーラーパネルやパワーコンディショナー、蓄電池が劣化していないか確認するのはもちろん、架台やケーブルが劣化していないかどうかの確認も重要となります。
経年劣化に気づかずに放置していると、最悪の場合は本体の落下や倒壊が発生するため、設置者は必ず定期的に状態をチェックしましょう。
動植物による断線が発生する場合もあるため、あわせてチェックしてください。
設備は丁寧に扱う
設置した設備は、丁寧に扱うようにしましょう。
ソーラーパネルやパワーコンディショナーは触れる機会がほとんどないため、扱いに気を付ける必要はあまりないかもしれません。
しかし、ポータブル電源のように外に持ち出す設備の場合、外部からの圧迫や衝撃によって壊れる可能性があります。
最近のポータブル電源は安全性・耐久性に優れているため、ちょっとした圧迫や衝撃で壊れることはまずないですが、だからといって乱暴に扱うのはNGです。
太陽光パネルも頑丈ではあるものの、雪や雹などで割れる可能性があるため、定期的にプロに頼んでチェックしてもらいましょう。
なお、高性能なポータブル電源が欲しい場合はEcoFlowにご相談ください。
EcoFlowでは、大容量・高出力のポータブル電源を用意しています。なかでもEcoFlow DELTA Pro 3は高速充電に対応しており、1時間弱で80％の充電が可能です。
アウトドアやリモートワークで電源が必要なときに便利なため、電源の取れない場所で使用したい際は、ぜひEcoFlow DELTA Pro 3をご検討いただけると幸いです。
まとめ
蓄電池システムとは、メリット・デメリット、太陽光発電との同時設置の効果、メンテナンスの方法を解説しました。
蓄電池システムとは、電気を蓄電池に一定期間・一定量貯めておけるシステムで、太陽光発電と組み合わせることで電気の自給自足が可能となります。
導入には初期費用がかかったり場所を取ったりとデメリットがあるものの、電気代の節約になったり自家消費に回せたり売電できたりとメリットが豊富です。
もし太陽光発電を導入するなら、ぜひ蓄電池システムの導入もお考えください。
なお、蓄電池を導入する場合はポータブル電源がおすすめです。ポータブル電源とは持ち運びできる蓄電池で、電源の取れない場所で電気を使用できます。
EcoFlowでは、EcoFlow DELTA Pro 3など高性能なポータブル電源を取り扱っており、平時・緊急時の両方で使用できる蓄電池として定評があります。
EcoFlow DELTA Pro 3は高速充電対応で即座に充電できるため、電気が必要となる多種多様な場面で役立つ他、万が一に備える防災グッズとしても優秀です。