太陽光発電を導入する場合、プロの業者に任せるのが一般的です。
しかし、各装置がどのように接続されているのかを理解しておくと太陽光発電自体の構造を理解しやすくなるため、配線方法については把握しておくのが望ましいでしょう。
この記事では、太陽光発電は配線方法が重要であること、工事の流れ、トラブルをわかりやすく解説します。
太陽光発電の配線方法について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
太陽光発電は配線方法が重要
太陽光発電は、ソーラーパネル・チャージコントローラー間、チャージコントローラー・バッテリー間、バッテリー・インバーター間の正しい配線が重要です。
ここでは、太陽光発電は配線方法が重要であることについて詳しく解説します。
配線がないと太陽光発電は機能しない
配線がないと太陽光発電は機能しません。
太陽光発電にはソーラーパネル、パワーコンディショナー、チャージコントローラー、バッテリー、インバーターが必要で各装置を接続するために配線工事が必要となります。
各装置が正しく配線されていないと太陽光発電を導入しても機能せず、結果的に発電できない状況となるため、注意が必要です。
ただし、配線はプロにやってもらうのが一般的であるため、自分自身が装置同士を接続する機会はほとんどありません。
主な配線方法は3種類とされる
太陽光発電の主な配線方法は3種類とされています。細かく見ると他にもあるのですが、主に必要な配線は以下の3種類です。
- ソーラーパネル・チャージコントローラー間
- チャージコントローラー・バッテリー間
- バッテリー・インバーター間
ソーラーパネルは太陽光を受け止めて電気を生み出す装置で、チャージコントローラーとの接続が必要となります。
チャージコントローラーは回路を自動的に切り離して過充電を防止する装置で、バッテリーとの接続が必要です。
バッテリーは太陽光によって生み出した電気を貯める装置で、インバーターとの接続が必要となります。
インバーターはパワーコンディショナーとほぼ同義の装置で、電流を直流から交流に変換して一般家庭で使用できるようにするための装置です。
以上の装置がすべて正しく接続されていなければ、太陽光発電は稼働しません。なお、各配線を行う際は、電流に耐えられるケーブルが必要となるでしょう。
ケーブルにトラブルが発生すると危険が生じるため、安全性・耐久性に優れたケーブルをお探しください。
主な配線形式は2種類ある
太陽光発電の主な配線形式は2種類とされています。細かく見ると他にもあるのですが、主に必要な形式は以下の2種類です。
- 全量配線:発電分のすべてを売電する形式
- 余剰配線:余剰分だけを売電する形式
全量配線は発電分のすべてを売電する形式、余剰配線は余剰分だけを売電する形式です。
売電目的で太陽光発電を導入する場合、全量配線にするか、余剰配線にするか、シミュレーションしつつ考える必要があるでしょう。
全量配線は発電分のすべてを売電するため、完全に売電をメインにする場合に最適、余剰配線は余剰分だけを売電するため、自家消費をメインにする場合に最適といえます。
どちらにするかはライフスタイルによって変わるため、自分自身の生活に合わせてお選びください。
配線工事はプロに任せる
太陽光発電の配線工事は、プロに任せましょう。
ソーラーパネル・チャージコントローラー・バッテリー・インバーターなど、太陽光発電を正しく行うためには、各装置を正しく接続しなければなりません。
当然ながら、素人の接続はトラブルの原因となるため、避けたいです。むしろ、太陽光発電の配線は電気工事士の資格が必要となります。
自分自身で配線工事を行う人はほとんどいないと思いますが、仮に依頼するときは電気工事士が常駐している太陽光発電業者に任せましょう。
なお、太陽光発電の産業用と家庭用、契約アンペア数の目安などについては他の記事で解説しているため、あわせてご確認ください。
→太陽光発電設備には産業用と家庭用がある!費用相場を詳しく解説
→電気の契約アンペア数の目安は?アンペア数の選び方や変更する方法・手順を解説
太陽光発電の配線工事の流れ
太陽湖発電の配線工事は、各種装置の設置場所を検討し、配線工事について打合せし、電気工事の説明を受け、必要なものを設置して工事修了というのが一般的です。
ここでは、太陽光発電の配線工事の流れについて詳しく解説します。
各種装置の設置場所を検討する
まずは、各種装置の設置箇所を検討することが重要です。主に、ソーラーパネルやパワーコンディショナーの設置場所を考えます。
ソーラーパネルは直射日光が当たる場所、パワーコンディショナーは直射日光を避ける場所に設定しましょう。
太陽光発電はいかに効率的に太陽光を受け止められるかが発電量を左右するため、直射日光がよく当たる場所にソーラーパネルを設置しなければなりません。
ただし、電流の変換に必要なパワーコンディショナーは直射日光を避ける場所に設置するなど、工夫が必要となるでしょう。
詳しくは、工事を担当してくれる業者にご相談ください。
配線工事について打合せする
次に、配線工事について打合せしましょう。
打合せでは、ケーブルをどのように接続するかを話し合っておくのが望ましいです。出入口や危険箇所には設置せず、生活に支障が出ない場所を検討します。
詳しい配線工事については、担当の電気工事士に聞いておくと安心かもしれません。
電気工事の説明を受ける
次に、電気工事の説明を受けましょう。
工事は30〜60分ほど停電を伴う作業が必要となります。分電盤への追加配線工事でブレーカーを落とす必要があるため、電気工事についての理解が必要です。
通常は30〜60分で終わるため、何か特別な対策を講じる必要はありません。
ただし、エアコンやストーブなどの空調が使用できなくなる他、冷蔵庫やテレビなども使用できなくなるため、あらかじめ準備が必要となるでしょう。
電気量計を設置する
次に、電気量計を設置します。電気量計は、売電量・買電量の両方を測定する装置です。現在はスマートメーターで対応できるため、何を設置するか事前に検討しましょう。
ブレーカーを設置する
次に、ブレーカーを設置します。ブレーカーは、太陽光発電のシステムを強い電流から守るための装置です。
ユニットを設置する
次に、ユニットを設置します。ユニットは、送信機としてカラーモニターを表示するための装置です。
センサーを設置する
次に、センターを設置します。センサーは、発電量・消費量を計測する装置で、分電盤のメインブレーカーと太陽光ブレーカーの2箇所に設置するのが一般的です。
送信ユニットのデータから売電量・買電量・発電量・消費量を表示させるなど、太陽光発電のデータが集約されるため、必ず設置しましょう。
モニターを設置する
次に、モニターを設置します。モニターは、自宅で太陽光発電の情報を確認するための装置です。コンセントのある場所であれば移動可能なため、任意の場所に取り付けましょう。
片付けして工事終了
最後に、片付けして工事終了です。ケーブルがすべての装置と確実に接続されているかを確認し、太陽光発電に必要な配線工事は完了となります。
業者によっては各装置を綺麗に掃除してくれるため、依頼できそうな場合は清掃を任せましょう。
ただし、太陽光発電は配線工事をして終わりではありません。設置後には、定期的にメンテナンスが別途必要となるため、依頼できるプロを見つけておきましょう。
なお、太陽光パネルの寿命や処分する方法については他の記事で解説しているため、あわせてご参照ください。
→太陽光パネルの寿命は何年?法定耐用年数と期待寿命、寿命を延ばす方法を解説
→太陽光パネルを処分する方法とは?処分費用や撤去に伴う課題点を解説
配線方法のミスで想定されるトラブル
太陽光発電の配線では、トラブルに注意が必要です。ここでは、配線方法のミスで想定されるトラブルについて詳しく解説します。
ケーブルの配線忘れによる発電量の低下
ケーブルの配線忘れによる発電量の低下には、注意が必要です。配線工事のプロでも配線忘れを引き起こす場合があるため、工事後は一度確認することを推奨します。
太陽光発電の屋根工事と電気工事が別々の会社で、うまく連携が取れていないと配線忘れが発生しやすいため、ご注意ください。
ケーブルの焼損による火災の発生
ケーブルの焼損による火災の発生には、注意が必要です。火災が発生した場合、被害が甚大になるため、必ずケーブルの焼損がないか確認します。
もしケーブルに焼損が見られる場合は、工事担当者に確認しましょう。
ケーブルの断線による機能の停止
ケーブルの断線による機能の停止には、注意が必要です。機能が停止した場合、太陽光発電自体が行えないため、必ずケーブルの断線がないか確認します。
もしケーブルに断線が見られる場合は、工事担当者にご確認ください。
ケーブルの劣化による不具合
ケーブルの劣化による不具合には、注意が必要です。一度不具合が発生すると太陽光発電全体に影響し、まったく稼働しなくなる場合があります。
ケーブルは寿命が20〜30年とされているため、経年劣化にご注意ください。
なお、太陽光発電システムに点検義務があるのか、10年後どうなるのかについて解説した記事があるため、あわせてご覧ください。
→太陽光発電システムに点検義務はあるの?点検の必要性や費用と頻度、点検内容を解説
→太陽光発電は10年後どうなる?検討すべき手続きと売電価格について解説
蓄電池を設置する場合は別途で配線が必要
太陽光発電と一緒に蓄電池を設置する場合は別途で配線が必要となります。蓄電池とは、太陽光発電によって生み出した電力を貯めておく装置です。
蓄電池を導入すれば、太陽光で発電した電力を一定期間・一定量貯めておいて任意のタイミングで使用するなど、さまざまな用途に役立つでしょう。
ただし、発電と蓄電は別の装置が行うため、それぞれの配線が必要です。蓄電池はプロの手で後付けできますが、会社が別々だと配線忘れなどのリスクがあります。
そのため、太陽光発電と同時に蓄電池を導入するのが良いでしょう。
最近の蓄電池は、ポータブル電源など持ち運びできるものがあります。ポータブル電源は持ち運びできる蓄電池で、アウトドアやリモートワークに最適です。
据え置きの蓄電池とは違うものの、最近では持ち運びできる2WAYタイプのポータブル電源が登場しているため、シーンに合わせて導入するのもありかもしれません。
なお、EcoFlowではEcoFlow DELTA Pro 3など高性能なポータブル電源を販売しています。
EcoFlow DELTA Pro 3は、家庭での節電を手軽に実現する蓄電池で、大容量かつ高出力、高速充電にも対応している次世代のポータブル電源です。
高品質で安全性・耐久性に配慮しているため、キャンプや車中泊を伴うレジャーの他、災害時の避難生活にも役立つでしょう。
遠隔操作で制御できるなど、多種多様な機能が搭載されているため、詳しくは公式ホームページからお問合せください。
まとめ
太陽光発電は配線方法が重要であること、工事の流れ、トラブルを解説しました。
太陽光発電はソーラーパネル、チャージコントローラー、バッテリー、インバーターを正しく接続しなければなりません。
各装置は配線方法が決まっており、どの装置とどの装置を接続するか決められています。間違った方法で接続しても稼働しないため、正しく接続することが重要です。
ただし、接続はプロに任せることがほとんどであるため、配線方法について詳しく知っておく必要はありません。
一方で、太陽光発電では基本的な配線方法を知っておくと構造についての理解が深まるため、ある程度の仕組みは把握しておくことを推奨します。
なお、太陽光発電を導入するならポータブル電源などの蓄電池があると便利です。
EcoFlowでは、大容量・高出力で高速充電に対応しているEcoFlow DELTA Pro 3など、高性能なポータブル電源を取り扱っているため、ぜひ一度ご相談ください。
当社の製品は幅広いシーンで活躍するため、アウトドアやリモートワークなど電源の取れない場所で電化製品を使用したい人に最適です。
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