寒い冬に大活躍する電気毛布は、消費電力が低く、家計に優しい暖房機器です。電気代が高くなりがちな冬にエアコンの代わりに使うと、電気代を大幅に削減できます。寝る前に布団の中に入れておけば、ポカポカの布団で気持ちよく眠りにつけるでしょう。
そこで本記事では、電気毛布の消費電力と電気代について解説します。その他の暖房機器との比較や、電気毛布の電気代を節約する方法も掲載しているので、今年の冬にかかる電気代を最小限に抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
電気毛布とは
電気毛布とは、電熱線に電気を通して温められる毛布です。電気毛布には「敷くタイプ」と「掛けるタイプ」の2種類があります。敷くタイプでは、敷布団の上に電気毛布をのせ、その上からシーツを掛けます。
寝る前に電源をオンにしておけば、寝る頃には布団がポカポカです。掛けるタイプは、冷えた部分に直接掛けて暖房効果を発揮します。自宅でのくつろぎ時間やデスクワークなど、利用シーンはさまざまです。
電気毛布の消費電力と電気代は低い?
電気毛布の消費電力は、エアコンや電気ストーブなど、他の暖房機器と比較して低めです。電気代は、消費電力×時間×料金単価で計算されます。電気毛布の消費電力と電気代を、以下の単位で見ていきましょう。
- 1日あたりの消費電力と電気代
- 1ヵ月あたりの消費電力と電気代
電気毛布と他の電化製品にかかる電気代を見比べてみてください。
※1kWhあたりの料金単価は31円として計算します。
1日あたりの消費電力と電気代
電気毛布の消費電力は75W程度なので、1日に8時間使用したとすると、1日あたりの消費電力量は600Whです(※1)。電気代は、31×600/1000=18.6円と計算できます。仮に24時間つけっぱなしにしたとしても、55.8円しかかかりません。
※1参考:Panasonic「電気かけしき毛布 DB-RMH10M-H」
1ヵ月あたりの消費電力と電気代
消費電力75Wの電気毛布を1日8時間稼働した場合、1ヵ月(30日間)あたりの消費電力量は18kWh、電気代は558円です。総務省統計局が実施した「家計調査」によると、2024年1月〜3月に単身世帯でかかった電気代の平均は、1ヵ月あたり7,150円でした(※2)。
電気毛布の電気代が全体に占める割合は、わずか8%程度です。消費電力の高い暖房機器から切り替えれば、大幅な節電効果が期待できるでしょう。
※2参考:総務省統計局「家計調査」
電気毛布とその他の暖房器具の電気代を比較
冬に活躍する暖房機器の中でも、電気毛布は高い省エネ性能を誇ります。一方で、電気毛布の暖房能力は他の暖房機器より劣る場合もあるため、用途に応じた使い分けが重要です。電気毛布と以下の暖房器具にかかる電気代を比較します。
- エアコン
- ホットカーペット
- 電気ストーブ
それぞれの消費電力と電気代について、詳しく見ていきましょう。
エアコン
寒い冬に欠かせないエアコンは、部屋全体を温めるのに最適な暖房機器です。エアコンの消費電力は、畳数によって異なります。日立が販売するルームエアコン(暖房)を例にとると、定格消費電力は430Wです(※3)。
1日8時間稼働した場合に、3,440Whの消費電力量を要します。電気代は106.6円と、電気毛布の約6倍かかる計算になりました。
ホットカーペット
冬の寒い床下を温めてくれるホットカーペット。こたつと組み合わせて使われている方も多いのではないでしょうか。ホットカーペットの消費電力は490W程度なので、1日8時間使用した場合の消費電力量は3,920Wh、1日あたりの電気代は121.5円です(※4)。ホットカーペットは、電気毛布の約6.5倍の電気代がかかります。
※4参考:Panasonic「着せかえカーペット用ヒーターDC-2NK」
電気ストーブ
発熱体に電気を通して体をピンポイントで温める暖房機器が、電気ストーブです。スイッチを入れたらすぐに温まる速暖性に優れています。部屋全体は温められませんが、外から帰ってきた直後に冷えている箇所を素早く温められます。
電気ストーブの種類別に1日8時間使った場合の電気代は、以下のとおりです。
電気毛布を使用する3つのメリット
電気毛布は、冬の電気代を安く抑えたい方や屋外に持ち出したい方にぴったりな暖房機器です。エアコンによる空気の乾燥に悩まされる心配もありません。電気毛布を使用する主なメリットは、以下のとおりです。
- メリット1|初期費用・電気代が安い
- メリット2|空気が乾燥しない
- メリット3|携帯性に優れている
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
メリット1|初期費用・電気代が安い
電気毛布は、2,000円前後から購入できます。エアコンの本体価格は安くても5万円前後するので、初期費用を極力抑えたい方にとって最適な選択肢となるでしょう。
月々の電気代においても、他の暖房機器と比べて安く済みます。ただし、電気毛布は、エアコンのように触れていない空気を温める効果はありませんので、注意してください。
メリット2|空気が乾燥しない
電気毛布は、温風で空気を温めるエアコンと違い、空気を乾燥させません。エアコンを長時間稼働して室温が上がると飽和水蒸気量は増えますが、空気中に含まれる水蒸気の量は変わらないため、相対的に乾燥します。
電気毛布は触れている箇所のみを温めるので、飽和水蒸気量は変動せず、湿度は保たれます。湿度が下がるとウイルスが活発になるため、電気毛布は風邪予防にも効果的です。
メリット3|携帯性に優れている
電気毛布は重量が1kg前後なので、誰でも気軽に持ち運べます。折り畳んでコンパクトになるため、リュックに収納も可能です。充電式の電気毛布を選べば、使用時にコンセントから給電する必要はありません。
特に体が冷えやすい女性やお年寄りは、外出先で手軽に温かさを確保でき、重宝するでしょう。冬にキャンプや釣りなどのアウトドアを楽しむ場合も必需品です。
電気毛布を使用する2つのデメリット
コストパフォーマンスに優れ、屋外でも使用できる電気毛布ですが、デメリットも存在します。電気毛布を正しく使用しなければ、健康状態を損ねる事態になりかねません。電気毛布を使用するデメリットは、以下のとおりです。
- デメリット1|低温火傷のリスクがある
- デメリット2|脱水症状のリスクがある
それぞれのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
デメリット1|低温火傷のリスクがある
電気毛布を長時間掛けていると、低温火傷のリスクが高まります。低温火傷は、電気毛布のように比較的低い温度が長時間皮膚に触れていると起きる火傷です。
一般財団法人製品安全協会によると、44℃で3〜4時間、46℃で30分〜1時間、50℃で2〜3分皮膚に触れていると低温火傷を引き起こします(※5)。
デメリット2|脱水症状のリスクがある
電気毛布で体を温め続けると、脱水症状に陥るリスクがあります。通常の睡眠で、人はコップ1杯分程度の汗をかきますが、電気毛布を使用すると発汗量が増えてしまうのです。
体内の水分量が減ると、血圧も上がりやすくなり、脳梗塞や狭心症などの重大な疾患を引き起こすリスクも高まります。特に体内の水分量が減っているお年寄りや、高血圧や高脂血症と診断を受けている方は、注意が必要です。
電気毛布の電気代を節約する方法3選
他の暖房機器と比べて省エネ効果の高い電気毛布ですが、少しの工夫でさらに電気代を節約できます。電気毛布の電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- 方法1|体に合ったサイズを選ぶ
- 方法2|こまめに温度調節をする
- 方法3|タイマー機能を活用する
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
方法1|体に合ったサイズを選ぶ
必要以上に大きなサイズの電気毛布を使うと、余計な部分にも電力が供給されてしまい、無駄な電気代が発生します。体に合ったサイズの電気毛布を選べば、必要な部分のみに電力が供給され、電気代を最小限に抑えられるでしょう。
掛け・敷きタイプの電気毛布は、縦180〜190cm前後、横幅130〜140cm前後が一般的です。一方の敷きタイプは、縦130〜190cm、横幅80cm以上と豊富なサイズバリエーションが展開されています。
方法2|こまめに温度調節をする
ほとんどの電気毛布には温度調節機能が付いており、電気代を抑えるにはこまめな温度調節が欠かせません。高温の設定で稼働している時間が長くなるほど、電気代は高くなります。冷たい部分が温まるまでは「強」で運転し、十分温まったら「弱」に切り替えましょう。
方法3|タイマー機能を活用する
タイマー機能が付いている電気毛布を選べば、就寝して数時間後に自動で電源をオフにできます。夜から朝まで電源をつけっぱなしにしていると、電気代は高くなります。
眠りについて睡眠が安定した頃に電源が切れれば、不要な電力を削減できるだけでなく、快適な睡眠が期待できるでしょう。
冬キャンプを快適にする電気毛布とポータブル電源
寒さが厳しい冬キャンプでは、寒さ対策が重要です。キャンプ場によっては氷点下を下回るので、充電式の電気毛布では、暖房能力や容量が足りない可能性もあります。
そこでおすすめのアイテムが、ポータブル電源です。ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を溜め込み、コンセントがない場所でも電化製品に給電できる機器を指します。ポータブル電源を冬キャンプに持参するメリットは、以下のとおりです。
- 電気毛布や電気ストーブなどの暖房機器を稼働し、快適な気温で過ごせる
- 電子レンジや電気ケトルを使い、簡単に温かい料理が作れる
- ポータブル冷蔵庫にキャンプ料理で使う食材や飲み物を保存しておける
- LEDランタンを点灯し、夜の暗闇を照らせる
- 周辺情報や料理のレシピを調べるためのスマホを常にフル充電にしておける
ソーラーパネルも用意しておけば、キャンプを楽しみながらポータブル電源に蓄電できます。アウトドアに電気を持ち運びたい方は、ぜひポータブル電源を導入してみてください。
冬キャンプに必要な性能|おすすめの製品
冬キャンプで暖房機器をフル稼働させるには、高出力のポータブル電源が必要です。例えば、電気毛布(75W)、電気ストーブ(800W)、電子レンジ(1,100W)を同時に稼働するには、1,975Wのポータブル電源を用意しなければなりません。
EcoFlowは、最大出力2,000Wを誇るポータブル電源「DELTA 3 Plus」を販売しています。「DELTA 3 Plus」の特徴は、以下のとおりです。
- キャンプ場に向かう前の56分で満充電できる
- ソーラーパネルを使えば、キャンプを楽しみながら70分で満充電できる
- LFPバッテリーを採用し、10年以上もアウトドアで活躍する
- 600W以下で30dbに抑えられるため、就寝中も暖房機器を稼働できる
- 重量12.5kgの軽量コンパクト設計により、屋外まで気軽に持ち運べる
AC出力やUSB-A、USB-Cなど多彩な出力ポートを13個搭載しているので、暖房機器だけでなく、調理家電やスマホなども同時に動かせます。冬キャンプを温かく快適に過ごしたい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。
電気毛布の消費電力に関するよくある質問
最後に、電気毛布の消費電力に関するよくある質問を紹介します。
- 電気毛布の電気代計算に必要な消費電力量とは?
- 電気毛布を使用する際の注意点は?
- キャンプや車中泊で活躍する電気毛布の選び方は?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
電気毛布の電気代計算に必要な消費電力量とは?
消費電力量(Wh)とは、電気毛布の消費電力に対して実際に使用した時間をかけたものです。電気代は、消費電力量(kWh)× 料金単価(円/kWh)で計算されます。
消費電力75Wの電気毛布を8時間使用した場合、消費電力量は0.6kWhです。料金単価を31円/kWhとすると、電気代は18.6円と計算できます。
電気毛布を使用する際の注意点は?
電気代が安くて、持ち運びにも便利な電気毛布ですが、低温火傷や脱水症状のリスクも潜んでいます。電気毛布を使用する際の注意点は、以下のとおりです。
- 皮膚の同じ部分に長時間接触させない
- 就寝中は高温で使用しない
- 就寝中に自動で電源が切れるようタイマーを設定する
就寝してから電源を入れるのではなく、就寝の30分前に電源を入れておけば、電気毛布が肌に接触する時間を最小限にできます。
キャンプや車中泊で活躍する電気毛布の選び方は?
アウトドアで使用する電気毛布は、丸洗いができるタイプを選びましょう。屋外で使用すると汚れや臭いが付く恐れがあり、衛生的に使用するためには丸洗いが必要です。
また、屋外の温度は、標高や季節、天候などの要素によって左右されるため、温度調節機能の付いたタイプが活躍します。冬キャンプで使用する場合は、暖房能力の高いコンセントタイプにポータブル電源から給電する方法もおすすめです。
まとめ
本記事では、電気毛布の消費電力と電気代について解説してきました。
電気毛布の消費電力は他の暖房機器と比べて低く、75W程度です。電気代を安く抑えられる上に、初期費用は2,000円前後しかかかりません。携帯性に優れているので、外出時や仕事、アウトドアなどでも大活躍します。
ただし、電気毛布が長時間肌に触れると低温火傷のリスクがあるため、注意してください。夜から朝まで稼働していると脱水症状のリスクも高まるので、一定時間が経過すると自動で電源が切れるタイマー機能を利用するのがおすすめです。
EcoFlowでは、電気毛布を含むあらゆる暖房機器を外出先で使えるようになる高出力のポータブル電源を販売しています。自宅にある電化製品を外出先でフル稼働させたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
→電気毛布含む99%の電化製品に電力を供給できる「DELTA 3 Plus」