• 三相発電機（200V）が最適って聞くけど本当？
• 発電機の種類と特徴を詳しく知りたい
• 失敗しない発電機の選び方を教えてほしい

このような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。発電機の種類によって特徴が大きく異なるため、選択すべき発電機は状況や目的によってまったく異なります。

そのため、自身の状況や使用用途を加味して種類を選択することが大切です。また、最適な発電機を選択するためには電気機器の消費電力や起動電力を考慮し、その上で選び方のポイントを押さえることが求められます。

そこで今回は、発電機の種類や出力・消費電力、製品を選ぶ際の重要ポイントについて解説します。発電機の選択で迷っている方は、本記事を最後までご覧ください。

三相発電機（200V）の発電機が最適？各種類の特徴

三相発電機（200V）は、高電力を必要とする場面での使用に適しています。しかし、発電機にはほかにも複数の種類があり、状況によって適した選択肢がそれぞれ異なります。本項では、三相発電機を含む各種発電機の特徴を解説します。

1. 三相発電機
2. インバーター発電機
3. サイクロコンバーター発電機
4. スタンダード発電機

各種類の特徴を詳しく見ていきましょう。

種類1．三相発電機（200V）

三相発電機は、大規模な工業用機械や重機など、高電力を要する機器に適しています。電圧・電流・周波数の位相が120度の間隔で異なる3つの単相交流を組み合わせた発電機で、電圧は200Vです。

このタイプの発電機は高い効率と安定した電力供給が特徴で、大量の電力が必要な場面で重宝されます。三相発電機は連続的かつ均一な電力を供給することが可能で、電力の変動が少ないことから、機器への負担が軽減されます。

種類2．インバーター発電機

インバーター発電機は安定した電力供給を可能にするため、電子機器にも安全に使用できます。家庭用のコンセントから供給する電力に最も近く、軽量で持ち運びやすいことから、キャンプや非常用電源として人気です。

インバーター発電機は変動する負荷に対応しやすく、敏感な電子機器への利用にも適しています。また、稼働音が比較的小さいため、環境への配慮が求められる場所での使用にも向いています。しかし、変換時に電力のロスが発生するため、コストパフォーマンスはそこまで高くありません。

種類3．サイクロコンバーター発電機

サイクロコンバーター発電機は、変動する負荷に対応しやすい点が特徴です。50Hzと60Hz両方の周波数を出力できることから、家庭用電気機器や小型の工具などの使用に適しており、柔軟な電力供給が可能です。

この性質を持つため、サイクロコンバーター発電機は一般家庭での使用や電力需要が頻繁に変わる現場など、幅広い場面で活躍します。ただし、パソコンやマイコン制御の精密機器への利用には向いていません。

種類4．スタンダード発電機

スタンダード発電機は基本的な電力供給ニーズを満たす発電機です。シンプルな構造で扱いやすく、一般家庭や小規模の業務での利用に適しています。

発電量あたりのコストパフォーマンスが高いため、大量の電力を必要とするシーンにも向いています。また、メンテナンスの容易さもこのタイプの大きな利点です。しかし、出力される電力は安定していないので、精密機器に使用すると故障するリスクがあります。

発電機で使用する電気機器の電力

発電機を選ぶ前に、使用する電気機器の電力要件を理解することが重要です。家電製品から業務用機械まで、さまざまな機器の電力に合わせた発電機の選定が求められます。以下、家電製品と業務用機械・DIY工具に分けて電力の詳細を解説します。

家電製品

一般的な家電製品の消費電力は製品によって大きく異なるため、どんな家電製品を何台使用するかで発電機の出力を考慮します。また、家電製品の消費電力だけでなく、起動時に消費する起動電力の考慮も必要です。以下、各家電製品ごとの消費電力の目安を紹介します。

家庭用の電気毛布やテレビなどの低電力家電製品には、インバーター発電機がよく用いられます。インバーター発電機は安定した電力を供給し、音も小さいため、屋内での使用にも適しています。

ただし、機器によっては電力の変動に敏感なため、安定した電源供給が可能な発電機の選定が重要です。起動電力にも注意して発電機を選ぶようにしましょう。

業務用機械・DIY工具

業務用機械やDIY工具の消費電力は、家電製品に比べて大きくなる傾向があります。例えば、業務用のエアコンプレッサーは750〜2,500、大型のドリルは1,000W程度の電力を消費します。具体的な消費電力は以下の通りです。

業務用機械やパワーツールなどのDIY工具には高出力の発電機が必要になることが多く、三相発電機や大容量のインバーター発電機の利用が適しています。三相発電機は大規模な工業用機械や重機など、高電力を必要とする機器への利用に向いており、高い効率と安定した電力供給を実現します。

発電機を使用する前に覚えておくべきポイント

発電機を使用する前には、いくつかの重要ポイントを把握しておく必要があります。効率的かつ安全に発電機を使用するためには、以下のポイントを事前に理解し、適切に対応することが求められます。

1. 起動電力（起電力）を知っておく
2. 起動電力が高い電気製品から接続する
3. コンセントの種類と使用可能出力の違いを理解する
4. 使用燃料の特徴を把握する
5. 使用時の騒音・振動に注意する

各ポイントの詳細を1つずつ見ていきましょう。

ポイント1．起動電力（起電力）を知っておく

電気機器の起動時に必要な最大電力（起動電力）を理解し、発電機の選定に反映させることが重要です。例えば、エアコンや大型の電動工具などは起動時に大きな電力を必要とします。

スマートフォンの充電器や作業灯などは、消費電力と起動電力に大きな差はありませんが、エアコンや家庭用冷蔵庫については大きな差がある場合があります。起動電力が高い機器を使用する場合、それに見合った出力の発電機を選ぶことが大切です。

ポイント2．起動電力が高い電気製品から接続する

発電機への機器接続は、起動電力が高い製品から順に行うことが望ましいです。この工夫により、発電機にかかる負担を最小限に抑えることができます。

最後に接続した電気機器の起動電力が高い場合、一時的に発電出力をオーバーし、電力供給に失敗する可能性が高くなります。その点、最初にエアコンや大型の電動工具などを接続し、そのあとに照明器具や小型の家電製品を接続すれば、出力をオーバーする可能性が減り、結果的に安定して電力を供給できるようになるのです。

ポイント3．コンセントの種類と使用可能出力の違いを理解する

3つ目のポイントは、コンセントの種類と使用可能出力の違いを理解することです。発電機にはさまざまな種類のコンセントが搭載されており、それぞれに異なる出力値があります。適切なコンセントを使用することで、機器を安全に動作させることが可能です。

【コンセントの主な種類】

• 単相100V：15A・20A
• 単相200V：15A・20A・30A
• 三相200V：15A・20A・30A

例えば、三相200Vのコンセントは高出力を必要とする機器に適していますが、一般的な家庭用製品の利用には適していません。コンセントの種類と使用可能出力を正確に理解し、それに合わせた機器を接続することが大切です。

ポイント4．使用燃料の特徴を把握する

使用する発電機の燃料とその特徴を理解しておきましょう。燃料の種類によって維持コストや使用環境が変わります。燃料の主な種類とその特徴は以下の通りです。

• ガソリン：小型発電機でよく使用する一般的な燃料
• 軽油（ディーゼル）：ガソリンに比べてエネルギー効率が良い
• ガス：携帯性が高くて使い勝手が良い

それぞれの特徴として、ガソリンは入手しやすく扱いやすいのに対し、軽油はより長時間の使用に適しています。ガスはクリーンで安定した供給が可能ですが、専用の設備が必要となる場合があります。これらの特徴を理解し、用途に応じた最適な燃料を選ぶようにしましょう。

ポイント5．使用時の騒音・振動に注意する

発電機の使用時の騒音や振動に注意し、適切な設置場所や使用環境を選ぶべきです。特に住宅地域での使用では、騒音の大きさに最大限配慮する必要があります。

騒音は環境への影響だけでなく、利用者の健康にも害を及ぼす可能性があるため注意が必要です。発電機の騒音レベルは製品によって異なりますが、一般的に大型の発電機ほど騒音レベルが高くなる傾向にあります。

騒音を抑えるためには、防音カバー・ボックスを使用する、設置場所を工夫する、エコスロットルを使用するなどの対策が効果的です。また、振動による影響を最小限に抑えるため、安定した平面に設置することも大切です。

失敗しない発電機の選び方

発電機の選択で失敗しないためには、種類やその特徴を理解した上で選び方を工夫することが大切です。状況に適さない発電機を選ぶと、必要な電力が得られない、機器にダメージを与えるなどの問題が生じる可能性があります。本項では、失敗しないための発電機の選び方を紹介します。

インバーターで選ぶ

正弦波インバーターを搭載した発電機を選ぶという方法があります。このタイプの発電機は、変動の少ない安定した電力を供給できるため、パソコンや精密機器などのデリケートな機器にも安全に使用できます。

また、家庭で使われるような良質な電力供給を可能にすることから、業務用だけでなく家庭用としても向いています。低騒音で運用できる点も利点です。

出力で選ぶ

使用する電気機器の合計消費電力に基づき、適切な出力の発電機を選ぶことが重要です。消費電力の合計には起動時の電力を考慮する必要があり、予備の容量を考慮して、余裕を持った出力の発電機を選定するようにしましょう。

例えば、複数の電動工具を同時に使用する場合や、エアコンなどの高電力を要する機器を使用する場合には、より高出力の発電機が必要です。発電機の出力が不足していると、機器が正常に動作せず、発電機に過負荷がかかるリスクもあります。

メーカーで選ぶ

信頼性や品質、アフターサービスを考慮してメーカーを選ぶことも重要ポイントです。実績のあるメーカーの製品は、長期的な使用において安心感が得られます。また、耐久性や信頼性が高く、万が一の際のサポートや修理サービスも充実していることが多い傾向にあります。

メーカーを選択する際は、製品のレビューや評判を事前に確認し、サポートが充実しているものを優先的に選ぶようにしましょう。

アクセサリーで選ぶ

発電機に付属するアクセサリーで選ぶという手もあります。発電機のアクセサリーは、利便性や安全性を高める重要な要素です。追加の燃料タンクや防音カバーなど、使用環境に合わせたアクセサリーを選ぶことが推奨されます。

【発電機のアクセサリーの一例】

• 大容量の燃料タンク
• 防音カバー
• 防振マット
• 運搬用のキャスター
• 延長コード

用途に応じたアクセサリーを選ぶことで、発電機の使用効率と安全性を向上させることができます。

発電機ではなくポータブル電源という選択肢も

電気機器に電力を供給する際、発電機が有力な選択肢として挙げられますが、ポータブル電源も選択肢の1つに入ります。ポータブル電源は発電機と異なり、ガソリンや軽油などの燃料が不要で、かつ騒音の心配が必要ないという利点があります。

【ポータブル電源の主なメリット】

• 環境に優しい：排気ガスを排出しない
• 迷惑になりづらい：動作音が小さい
• 即座に使用可能：事前に充電しておけばすぐに使用できる
• 持ち運びが容易：軽量でコンパクトな設計
• メンテナンスが容易：発電機に比べて簡単なメンテナンスで済む

ポータブル電源のなかには、高出力・大容量を備えている製品もあります。例えば、「EcoFlow DELTA Pro Ultra」の場合、単体で最大30kWhまで拡張可能であり、かつ合計最大6,000Wの出力を誇ります。これにより、消費電力の大きな電気機器にも同時に電力を供給することが可能です。

さらに「EcoFlow DELTA Pro Ultra」は、蓄電池業界で初めて12本の高品質焼結ヒートパイプを搭載し、放熱・均熱のスピードが向上しました。また、24時間の連続使用にも耐えられるという利点も備えています。

→かつてないほど大容量！「EcoFlow DELTA Pro Ultra」の詳細はこちら

まとめ

本記事では、発電機の種類や出力・消費電力、製品を選ぶ際の重要ポイントについて解説しました。

発電機には主に、三相発電機、インバーター発電機、サイクロコンバーター発電機、スタンダード発電機の4種類があり、それぞれ異なる特徴を有しています。「三相発電機（200V）が最適」という声もありますが、状況によって最適な選択肢は異なるため、自身の状況を加味した上で選択するようにしましょう。

電気機器に電力を供給する場合、発電機ではなくポータブル電源という選択肢もあります。高出力・大容量のポータブル電源を探している方は、以下の「EcoFlow DELTA Pro Ultra」の導入をご検討ください。

→かつてないほど大容量！「EcoFlow DELTA Pro Ultra」の詳細はこちら