「0円ソーラーって何?どんなメリットやデメリットがあるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。0円ソーラーは、初期費用0円で太陽光発電システムを導入できるプログラムで、電力販売、屋根借り、リースの3つのプランがあります。
0円ソーラーを利用することで、太陽光発電システムや蓄電システムを手軽に設置でき、電力コストの削減や環境負荷の軽減などのメリットが見込めます。一方で、複数のデメリットもあるため、利用する際には良い点と悪い点の事前理解が必要です。
本記事では、0円ソーラーの仕組みや導入できる機器、メリット・デメリット、利用までの流れについて解説します。0円ソーラーの利用を検討している方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
0円ソーラーとは?
0円ソーラーとは、初期費用0円で太陽光発電システムを導入できるプログラムのことです。このプログラムでは、太陽光発電システムの設置にかかる費用を事業者が一部負担、もしくは全額負担します。
一般的に、太陽光発電システムの導入には高額な初期投資が必要となりますが、0円ソーラーを利用することで初期費用を抑えつつ、太陽光発電のメリットを享受できるようになります。ただし、事業者は将来的な電力売買やリース料での回収を目的としているため、トータルの費用を0円にできるとは限りません。
また、0円ソーラーを利用する際は、事業者と一定期間の契約が必要となります。契約期間中は、発電した電力を事業者に売電したり、リース料を支払ったりすることで、初期費用の回収に貢献することになります。
0円ソーラーは、初期投資の負担を軽減しつつ、再生可能エネルギーの導入を促進するシステムといえるでしょう。ただし、長期的な収支や契約内容を十分に検討した上で、導入を決定することが重要です。
0円ソーラーの仕組み|3つのプラン
0円ソーラーには、電力販売、屋根借り、リースの3つの主要プランが存在します。利用者のニーズや条件に応じて、各プランを選択することが求められます。ここでは、それぞれのプランの仕組みとメリット・デメリットについて見ていきましょう。
プラン1.電力販売
電力販売プランは、設置されたソーラーパネルから生成される電力を電力会社にわたすことで、太陽光発電システムを使用できる仕組みです。利用者は発電した電力を安価で購入できるため、通常の電気料金に比べてトータルコストを抑えられます。
太陽光発電システムの所有者は事業者であり、メンテナンスにかかるコストもすべて事業者が負担します。電力販売プランの契約期間は10〜20年が目安です。
電力販売プランのメリットは、初期投資が不要な点と、電力購入によって電気代の削減効果が見込める点です。一方、デメリットとしては、電力会社との長期契約が必要であり、自家消費分はすべて有料となる点が挙げられます。
プラン2.屋根借り
住宅の屋根を太陽光発電システムの設置場所として事業者に提供する代わりに、事業者から屋根を貸す際の賃料を受けられる仕組みを屋根借りプランといいます。利用者は屋根のスペースを提供するだけで、一定の賃料を受けることが可能です。
ほかのプランとは違い、設置場所を事業者に提供するだけなので、契約期間終了後に太陽光発電システムを自己保有することはできません。契約期間は10〜20年と長く、受けられる賃料は年間で1〜3万円程度です。
屋根借りプランの主なメリットは、初期費用が不要で、毎年一定の賃料を受けられる点にあります。ただし、受けられる賃料は微々たるもので、契約中に太陽光発電システムを自ら設置しようと思っても設置できないなどの点を考慮する必要があります。
プラン3.リース
リースプランは、利用者が月々のリース料を支払いながら、太陽光発電システムを使用する仕組みです。リース期間は通常10年程度で、契約期間終了後は利用者にシステム一式が無料譲渡されます。
ほかのプランと異なる点として、発電した電力を使用する際には追加で費用がかかりません。余剰電力についても、売電収入を受け取ることが可能です。
リースプランのメリットは、初期費用0円で太陽光発電システムを設置できる点と、メンテナンス費用が通常かからない点です。また、リース料は固定されているため、電力料金の変動に影響されにくい傾向にあります。
主なデメリットとして、契約期間中はリース料を事業者に払い続けなければなりません。発電効率によっては、発電で得たメリットよりもリース料が上回ってしまうリスクが存在します。
0円ソーラーで導入できる機器
0円ソーラーのプログラムを利用することで、初期費用を抑えながら特定の機器を設置することが可能です。主に、太陽光発電システムと蓄電システムの導入が含まれます。
これらの機器は、再生可能エネルギーの活用と電力の安定供給を実現し、長期的な電力コストの削減にもつながります。ここでは、それぞれのシステムの特徴について見ていきましょう。
太陽光発電システム
太陽光発電システムは、太陽光のエネルギーを直接電力に変換するシステムです。太陽光パネルを利用して発電を行うため、環境にやさしく、化石燃料に依存しない持続可能な電力供給が可能となります。
また、一度設置すれば長期間にわたって電力を生成し続けるため、電力コストの削減効果に期待できます。ただし、太陽光発電システムしかない場合は、電気を貯めておくことができません。
発電した電気は自家消費したり、電力会社に売電したりすることとなるため、非常用電源として機能しづらい点があります。
→太陽光発電とは?仕組みや発電量、簡単に導入する方法を詳しく解説
蓄電システム
蓄電システムは、太陽光発電で生成された電力を貯蔵し、必要に応じて供給できる機能を持ちます。太陽光発電システムと併用すれば、発電量が少ない夜間や天候不順の日でも、安定的に電力を供給することが可能となります。
また、蓄電システムは電力需要のピーク時に使用することで、電力会社からの電力購入量を抑制できる効果もあります。さらに、蓄電システムは停電時の非常用電源としても活用可能です。
蓄電システムには大きく分けて、ポータブル蓄電池と定置型蓄電池の2種類があり、それぞれ用途や目的が異なります。導入する際は、状況を加味した上で選択するようにしましょう。
→蓄電池とは?放電と充電の仕組み、メリット・デメリットを徹底解説
0円ソーラーのメリット
0円ソーラーには、コストの削減や環境負荷の軽減など、多くのメリットがあります。以下、代表的なメリットを4つ紹介します。
- 住宅所有者は0円で設備を設置できる
- 契約期間後は設備が無償譲渡される
- 非常用電源として使用できる
- 環境にやさしい生活を送れる
各メリットの詳細について見ていきましょう。
メリット1.住宅所有者は0円で設備を設置できる
0円ソーラーの最大のメリットは、初期費用がかからずに太陽光発電システムを導入できる点です。0円ソーラーを利用すれば、高額な初期費用が必要になる太陽光発電システムの負担を軽減できます。
このメリットは、特に初期投資を抑えたい利用者にとって大きな魅力となります。「太陽光発電に興味はあるものの、費用面で踏み切れない」という方でも、0円ソーラーなら手軽に始められるのです。
メリット2.契約期間後は設備が無償譲渡される
0円ソーラーのリースプランを選択した場合、契約期間終了後には設備が所有者に無償で譲渡されるというメリットがあります。つまり、一定期間のリース料を支払うことで、最終的には太陽光発電システムを自分のものにできるのです。
毎月リース料がかかるという難点はあるものの、長期的に見れば、これは大きな資産価値となります。譲渡された太陽光発電システムは、その後も長期間にわたって電力を生み出し続けるため、電力コストの削減に寄与するでしょう。
メリット3.非常用電源として使用できる
太陽光発電システムは、災害時などの非常時にも予備電源として機能するため、防災の観点からも大きなメリットがあります。停電が発生した際にも、太陽光パネルで発電した電力を利用すれば、一定の電力供給が可能となり、最低限の生活を維持することができます。
特に小さな子どもやペットがいる家庭では、太陽光発電システムを用いた非常用電源の活用が非常に重要です。0円ソーラーで導入した太陽光発電システムは、こうした非常時の備えとしても役立ちます。
→緊急時に非常用電源が求められる理由とは?選び方やおすすめ製品を紹介
メリット4.環境にやさしい生活を送れる
0円ソーラーを利用することで、再生可能エネルギーを活用した環境にやさしい生活を送れます。太陽光発電は発電時にCO2を排出しないクリーンなエネルギーであり、化石燃料への依存を減らすことに寄与します。
環境問題への意識が高まるなか、再生可能エネルギーの利用は持続可能な社会の実現に不可欠です。こうした環境にやさしいライフスタイルを手軽に始められる点で、大きな魅力を持っています。
0円ソーラーのデメリット
0円ソーラーには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、0円ソーラーの主なデメリットについて見ていきましょう。
- 年齢や築年数に制限がある
- 毎月定額のリース料金が発生する
- 購入するよりも割高になる
これらのデメリットを理解した上で、自身の状況に合ったプランを選ぶことが重要です。各デメリットを1つずつ解説していきます。
デメリット1.年齢や築年数に制限がある
0円ソーラーのプログラムを利用する際、契約者の年齢や住宅の築年数に関する制限が設けられていることがあります。例えば、「築20年以内の住宅のみが対象となる」といったケースです。
こうした制限により、すべての住宅が0円ソーラーの対象となるわけではありません。古い住宅や、一定の築年数を超えた物件では、プログラムを利用できない可能性があるのです。
デメリット2.毎月定額のリース料金が発生する
0円ソーラーのリースプランを選択した場合、契約期間中は毎月定額のリース料金が発生します。この費用は、太陽光発電システムの利用料として支払うことになります。
リース料金は長期にわたって発生するため、トータルの費用としては大きな出費となる場合があるのです。特に電力料金の削減効果が限定的な場合、リース料金の支払いが負担と感じることもあるでしょう。
デメリット3.購入するよりも割高になる
0円ソーラーのリースプランやそのほかのプランを利用し、長期間にわたって支払いを続ける場合、最終的なトータルコストが一括で購入した場合よりも高くなることがあります。
例えば、20年間のリース契約で毎月一定額を支払い続けると、その総額は初期に一括で購入する費用を上回る可能性があるのです。そのため、0円ソーラーを利用する際はこうした点を考慮し、長期的な経済性を判断することが重要となります。
→太陽光発電システムを設置するまでの流れ|必要な設備と初期費用の目安を解説
0円ソーラーを利用するまでの流れ
最後に、0円ソーラーを利用するまでの流れを各手順に分けて解説します。適切な手順を踏むことで、太陽光発電システムをスムーズに導入できるでしょう。
- プラン選択
- 資料請求
- 契約
- 設置
以下、0円ソーラーを利用するまでの流れを詳しく解説します。
手順1.プラン選択
0円ソーラーを利用する第一歩は、自身のニーズに合ったプランを選択することです。電力販売、屋根借り、リースなど、さまざまなプランがあるため、それぞれの詳細と条件を理解することが重要です。
プランを選ぶ際は、自宅の条件や電力使用量、長期的な費用対効果などを考慮しましょう。また、事業者によってプランの内容が異なる場合があるため、複数の選択肢を比較検討することをおすすめします。
手順2.資料請求
プランを選択したら、次は詳細資料を請求します。この資料には、提供されるサービスの全容が記載されているため、具体的なサービス内容や契約条件を確認することができます。
資料請求の方法は、事業者のWebサイトからオンラインで行うことが一般的です。必要な情報を入力し、0円ソーラーの資料を取り寄せましょう。
手順3.契約
資料を確認し、プランの内容に納得できたら、事業者との正式な契約を結びます。契約書には、サービスの詳細や料金体系、契約期間などが明記されているため、注意深く内容を確認することが大切です。
また、契約前に不明点や懸念事項があれば、必ず解消しておきましょう。契約内容に同意してサインをすることで、正式に0円ソーラーの利用が開始されます。
手順4.設置
契約が完了したら、いよいよ太陽光発電システムの設置作業が行われます。この作業は専門の技術者によって行われるため、利用者が直接関与する必要はありません。
ただし、設置作業の品質は太陽光発電システムの性能や耐久性に直結するため、信頼できる業者を選ぶことをおすすめします。事業者が提携する設置業者の実績や評判を確認し、安心して任せられる業者を選びましょう。
まとめ
本記事では、0円ソーラーの仕組みや導入できる機器、メリット・デメリットについて解説しました。
0円ソーラーには、電力販売、屋根借り、リースの3つのプランがあり、それぞれ特徴が異なります。0円ソーラーを利用することで、太陽光発電システムや蓄電システムを設置でき、電力コストの削減や環境負荷の軽減などのメリットが得られます。
一方で、物件の条件による制限や、長期的な費用負担などのデメリットもあるため、これらを事前に理解しておくことが重要です。0円ソーラーを利用する際は、事業者と相談しながら、自身の状況に合ったプラン選択を進めていきましょう。
なお、0円ソーラーではなく、太陽光発電システムの買い切りを検討している場合は、EcoFlowが販売するソーラーパネルとポータブル電源のセット商品の導入をご検討ください。一般的な蓄電池に比べて、導入時の費用を抑えられる点が特徴です。
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