SDGsが注目されるなか、家庭用風力発電に注目が集まっています。しかし、そもそも家庭用風力発電が何か分からない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、家庭用風力発電の3つの種類、メリット・デメリット、注目されている理由、太陽光発電との違いをわかりやすく解説します。
家庭用風力発電について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
家庭用風力発電の3つの種類
家庭用の風力発電は主に3種類あり、導入するタイプによって形状や特性が変わります。ここでは、家庭用風力発電の3つの種類について解説します。
水平軸型の風力発電
水平軸型の風力発電は、ブレードが上下にクルクル回転するタイプです。羽根が回る向きは上下であるものの回転軸は地面と水平で、主に次の形状に分けられます。
- プロペラ形:羽根を3枚~6枚組み合わせた形状
- オランダ形:羽根が木製&布製でできている形状
- 多翼形:羽根が20枚ほど組み込まれた形状
水平軸型の風力発電は条件次第で大きな出力を出せるのが魅力ですが、風向きが頻繁に変わる地域には不向きであるため、導入の際には立地も考慮する必要があるでしょう。
垂直軸型の風力発電
垂直軸型の風力発電は、ブレードが手前から奥へと回転するタイプです。羽が回る際の回転軸は地面と垂直で、主に次の形状に分けられます。
- クロスフロー型:細長く湾曲した羽根を上下の円盤で挟み込んだ形状
- サポニウス型:半円筒形の羽根を2枚組み合わせた形状
- ダリウス型:細く曲がった羽根を数枚組み合わせた形状
垂直軸型の風力発電は風向きの変化に対応できるのが魅力ですが、広い場所が必要となるのが難点といえるでしょう。
ブレードレスタイプの風力発電
ブレードレスタイプの風力発電は、羽根がないタイプです。
直立した棒の内部にコイルと磁石が内蔵されており、風を受けると振動して発電機が作動することで電力が生まれます。
羽根がない分風切り音が発生せずとても静かなのが魅力で、鳥類など動物への悪影響もありません。ただし、一般家庭で導入しているところはあまりありません。
それでもブレードレスタイプは環境に優しく安全なため、今後さらに普及していくのではないかと考えられています。
風力発電をはじめとするクリーンエネルギーについてより知りたい方は、次の記事も併せてご覧ください。
→クリーンエネルギーの特徴とは?一般家庭に導入する方法を紹介
→クリーンエネルギーとは何か?
→再生可能エネルギーの一覧
家庭用風力発電の4つのメリット
家庭用風力発電には、いくつかのメリットがあります。ここでは、家庭用風力発電の4つのメリットについて解説します。
一定の風量さえあれば発電できる
家庭用風力発電は一定の風量さえあれば電気を生み出せる発電方法で、ある程度の風量が必要ではあるものの天候に左右されにくいのがメリットです。
風は一日中吹いているため、早朝や夜中も安定して発電できます。
風量は地域によって左右されますが、まったくの無風である地域はほとんどありません。特に丘や山の上にある地域であれば、安定して発電できるでしょう。
停電しても電気が使用できる
家庭用風力発電は、停電しても電気が使用可能です。風さえ吹けば発電できるため、電力会社からの電力供給が一時的にストップしてもある程度の家電は動かし続けられます。
災害時の備えとして設置しておけば万が一の際も電気を失わずに済むため、生活を維持する意味でも導入する価値は十分あるといえるでしょう。
電気代が節約できる
家庭用風力発電は電気代が節約できます。電力会社から購入する分を自家発電によって賄えるため、発電すればするほど購入する電気代を抑えられます。
ポータブル電源と組み合わせれば発電した電気を蓄電しておけるため、日中に発電した電力を夜中まで蓄電しておき、自由なタイミングで使用が可能です。
環境に優しい
家庭用風力発電は、環境に優しいのも魅力の1つです。自然エネルギーを利用した発電方法だけに二酸化炭素を発生せず、化石燃料を消費することもありません。
まさに未来のエネルギーといえるのではないでしょうか。持続可能な社会を目指すSDGsにも積極的に取り組めるため、環境に対する意識改革にもつながります。
今後はさらに再生可能エネルギーへの注目が集まると予想されるため、今から積極的に取り組んでみるのはいかがでしょうか。
自家発電については以下の記事でも詳しく解説しているため、併せてご覧ください。
→自家発電とは?主な種類・活用法・注意点について解説
→自家発電とは?代表的な種類・メリット・注意点について徹底解説
家庭用風力発電の4つのデメリット
家庭用風力発電には、いくつかのデメリットもあります。ここでは、家庭用風力発電の4つのデメリットについて解説します。
風がなければ発電はできない
家庭用風力発電は、風がなければ発電できません。天候には左右されにくいものの風の強弱によって左右されるため、発電量は日々のコンディションに任せるしかありません。
設置場所によっても発電量が影響を受ける他、風があまり当たらない場所に設置しても効率的に発電できないため、場所選びに苦労する可能性がある点はデメリットです。
騒音・振動による迷惑につながる
家庭用風力発電は、騒音・振動による迷惑につながる場合があります。
装置自体は静かですが特有の振幅変調音が鳴るため、近所の人から苦情が入る可能性も否めません。
「シューシュー」といった家庭用風力発電特有の騒音・振動が発生するため、周辺環境への配慮を忘れないようにしましょう。
暴風・落雷・塩害による破損がある
家庭用風力発電は暴風・落雷・塩害による破損が度々発生する他、外部環境によって装置が壊れる可能性もあるため、万全の予防対策と定期的なメンテナンスが必要です。
外に設置するからこそ多種多様な天候に配慮しなければならず、周辺環境についても考慮して設置しなければいけないのがデメリットといえるでしょう。
鳥に被害が及ぶ可能性がある
家庭用風力発電は鳥に被害が及ぶ可能性があり、実際にブレードと呼ばれる羽根部分がぶつかる事故も多数発生しています。
鳥がぶつかると発電機が故障する可能性があるだけでなく、何より鳥の命を奪う可能性もあるため、設置する場所には十分な配慮が必要です。
再生可能エネルギーは未来のエネルギーとして注目されているものの、動物たちに対する課題もあるなど、考えるべき問題はまだまだあるといえるでしょう。
グリーンエネルギーの詳しい現状や未来については、以下の記事をご覧ください。
→グリーンエネルギーの現状と未来|個人で活用する具体的な方法とは?
家庭用風力発電が注目されている理由
家庭用風力発電は、SDGsへの関心も相まって多くの人から注目されています。ここからは、家庭用風力発電が注目されている理由について解説します。
自宅で電気を発電できるため
家庭用風力発電が注目されている理由の1つとして、自宅で電気を発電できる点が挙げられます。
基本的に電気は、地域を管轄する電力会社から購入するのが一般的で、毎月電気料金を支払って「電気を使用させてもらっている状態」です。
しかし、家庭用風力発電があれば一部の電気をカバーできるため、電力会社だけに頼る生活から脱却できます。ポータブル電源があれば充電も可能で、用途も幅広いです。
電力自由化によって電力会社の競争が激化している現代、いざというときは「自宅でも発電できる」という安心感があるのは魅力的ではないでしょうか。
定期的に災害が発生するため
家庭用風力発電が注目されている背景には、日本で定期的に災害が発生していることも関係しています。地震や台風など、日本は災害が起こりやすい地域です。
特に巨大な災害が発生した場合は停電を伴う被害にまで拡大し、電気が一切使用できなくなる状況に追い込まれることもあるでしょう。
しかし、家庭用風力発電があれば停電中でも自家発電が可能です。自宅に発電機があれば電気を発電して使用できるため、発電所がストップしても生活を維持できます。
こうした災害への備えとして、家庭用風力発電が注目されているといえるでしょう。
軽量かつ小型の製品が登場したため
家庭用風力発電が注目されている背景には、軽量かつ小型の製品が登場したことも関係しているといえるでしょう。
風力発電に限らず、従来まではどうしても一定の電力を生み出すためには相応の発電機が必要でしたが、メーカーの努力により軽量化・小型化が進んでいます。
製品によっては持ち運び可能で設置場所も比較的自由であるため、集合住宅でも一戸建てでも難なく設置可能です。
一定の発電効率を確保できるため
一定の発電効率を確保できる点も大きく関係しています。
風力発電の発電効率は、約30〜40%と他の家庭用発電機と比べても比較的高効率です。最近は風速2〜3mのそよ風でも発電できる製品が開発されるなど、日々進化しています。
「風力発電=風がないと発電できない」と認識されていますが、微風でも発電できるようになれば、今後さらに注目されるのではないでしょうか。
他の自家発電について知りたい方は、次の記事も参考にしてみてください。
→「自家発電」導入で災害時も安心!自分に合ったタイプの選び方も提案
家庭用の風力発電と太陽光発電の違い
再生可能エネルギーを活用した発電方法としては、風力発電と太陽光発電が代表的ですが、それぞれにはどのような違いがあるのでしょうか。
風力発電と太陽光発電の特徴は以下の通りです。
- 風力発電:風の力を活用して電力を生み出す発電方法
- 太陽光発電:太陽の光を活用して電力を作る発電方法
風力発電と太陽光発電は「電気に変換するエネルギー」が異なります。
どちらも自然エネルギーを活用する点は共通していますが、風力発電は風力、太陽光発電は太陽光から発電するため、風の状況と太陽の状況によって左右されるのが相違点です。
両者を一般家庭で導入する際はそれぞれ適した条件もあるため、併せて見ておきましょう。
- 風力発電:いつも風が吹いている・戸建てで広い庭がある・住宅密集地ではない
- 太陽光発電:日当たりがいい・戸建てで広い庭がある・周辺に高層ビルがない
このように風力発電と太陽光発電では設置に適した条件も違うため、どちらを導入するかは自宅の状況や周辺の環境に合わせて選択するのが良いでしょう。
EcoFlowでは、家庭用ポータブル電源を取り扱っています。発電した電力を無駄にしないためには、ポータブル電源など蓄電しておくための設備が必要です。
せっかく発電しても蓄電しておく設備がなければ、電気が無駄になってしまうため、これから風力発電や太陽光発電の導入を検討している方は、併せてポータブル電源の導入も検討してみてください。
EcoFlowはセット販売にも対応しているため、詳しくは次のリンクをご覧ください。
→EcoFlow DELTA Pro+400Wソーラーパネル
→EcoFlow DELTA 2+220W両面受光型ソーラーパネル
→EcoFlow RIVER 2 Pro + 220W両面受光型ソーラーパネル
まとめ
家庭用風力発電の3つの種類、メリット・デメリット、注目されている理由、太陽光発電との違いを解説しました。
風力発電は家庭用のものが日々開発され、一般家庭でも比較的簡単に導入できるようになっています。自宅に風力発電があれば、電力会社だけに頼る生活から脱却可能です。
結果的に電気代がお得になるだけでなく、停電時などの備えにもなるでしょう。
他にもクリーンエネルギーとしては太陽光発電なども家庭用のものがあるため、ぜひポータブル電源など電気を溜めておく設備と併せて導入を検討してみてください。
EcoFlowでは、ポータブル電源とソーラーパネルのセットはもちろん、それぞれ単体での販売にも対応しています。
当社のポータブル電源は高速充電可能で持ち運びが可能な他、ソーラーパネルも持ち運び可能で汎用性抜群です。
両方組み合わせることで発電&蓄電が可能となるため、自宅への導入を検討中の方は気軽にお問い合わせください。
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