台風のニュースでよく目にするヘクトパスカルは、hPaで表記されるもので、災害の規模を示す単位の一つです。
しかし、具体的にどれくらいの気圧なのかについてはわからない人もいるでしょう。
この記事では、台風のヘクトパスカルとは、ヘクトパスカルの基準、台風の大きさや強さの判断基準、防災方法、被害で想定されるもの、よくある質問をわかりやすく解説します。
台風のヘクトパスカルとは？
ヘクトパスカルは、台風の気圧を表す指標です。
ここでは、台風のヘクトパスカルについて詳しく解説します。
台風の気圧を表す指標
ヘクトパスカルは、台風の気圧を表す指標の一つです。
台風は中心気圧が低いほど勢力が強く、高いほど勢力が弱いという特性があり、ヘクトパスカルはその台風の中心気圧を指すのに使用されます。
この単位が高ければ台風は弱く、低ければ台風は強いと判断できるでしょう。
しかし、台風は雨だけでなく、風や雷を伴う場合もあり、ひとえにヘクトパスカルの値だけで台風の威力を判断することはできません。
気象条件によっては甚大な災害につながる可能性があるため、注意しましょう。
ヘクトパスカルの単位
ヘクトパスカルの単位としては、hPaが使用されます。
これは大気の圧力を示す単位で、どれくらいの気圧かを表現するものです。
それぞれの数値を見ることである程度まで災害の規模を推測できるため、ニュースなどで台風の威力について報道されていた場合は、注目して見ておくことをおすすめします。
なお、大雨・豪雨・台風ではどのような災害が起こるか、台風とハリケーンの違いについては以下の記事で解説しているため、あわせてご覧いただけると幸いです。
⇒大雨・豪雨・台風ではどのような災害が起こる？災害時に推奨される行動と対策
⇒台風とハリケーンの違いは？風害に関する言葉や備え方を詳しく解説！
台風のヘクトパスカルの基準
台風のヘクトパスカルは、一定の数値によって弱い・中程度・強い・非常に強いという具合に分けることが可能です。
ここでは、台風のヘクトパスカルの基準について詳しく解説します。
1,000hPa以上：弱い
1,000hPa以上の台風は、弱いと判断されます。
1,000hPa以上の台風では大雨や強風こそ発生するものの、甚大な被害をもたらすことは稀です。避難などに関しても、原則は不要とされています。
しかし、徐々に勢力を拡大することがあるため、油断は禁物です。
980〜999hPa：中程度
980〜999hPa以上の台風は、中程度と判断されます。
大雨と強風が予想されるため、一部地域によっては避難が必要です。
960〜979hPa：強い
960〜979hPa以上の台風は、強いと判断されます。
大雨と強風の他、洪水や高潮のリスクが発生するため、該当地域では避難が必要です。
950hPa以下：非常に強い
950hPa以下の台風は、非常に強いと判断されます。
大雨や強風に伴い、甚大な被害をもたらすことがあるため、避難が必須です。この規模の台風となると、家屋の倒壊や発電所の停電を引き起こすなど、非常に危険です。
そのため、状況に応じて迅速に避難しましょう。
もし避難できそうもない場合は、災害情報を確認しつつ備えることが求められます。
台風の大きさや強さの判断基準
台風の大きさに関しては大型・超大型、強さに関しては強力・超強力・猛烈などの言葉で表現されるのが一般的です。
ここでは、台風の大きさや強さの判断基準について詳しく解説します。
大きさの判断基準
台風の大きさの判断基準については、以下の表を見てみましょう。
| 大きさ | 強風域の半径 |
| 大型（大きい） | 500km以上～800km未満 |
| 超大型（非常に大きい） | 800km以上 |
台風は、強風域の半径が500km以上〜800km未満のものを大型（大きい）、800km以上のものを超大型（非常に大きい）と表現します。
強さの判断基準
台風の強さの判断基準については、以下の表を見てみましょう。
| 強さ | 最大風速 |
| 強力（強い） | 33m/s以上～44m/s未満 |
| 超強力（非常に強い） | 44m/s以上～54m/s未満 |
| 猛烈 | 54m/s以上 |
台風は、最大風速が33m/s以上〜44m/s未満のものを強力（強い）、44m/s以上〜54m/s未満のものを超強力（非常に強い）、54m/s以上を猛烈と表現します。
特別警報による判断基準
日本では、一定の規模を超えた台風が到来すると6種類の特別警報を発令します。
以下は、国土交通省の気象庁から発表されている6種類の区分です。
- 大雨特別警報：台風や集中豪雨により数十年に一度の降雨量となる大雨が予想される場合に発表されるもの
⇒特に警戒すべき事項は大雨特別警報（土砂災害）、大雨特別警報（浸水害）、大雨特別警報（土砂災害、浸水害）のように発表される - 大雪特別警報：数十年に一度の降雪量となる大雪が予想される場合に発表されるもの
- 暴風特別警報：数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により暴風が吹くと予想される場合に発表されるもの
- 暴風雪特別警報：数十年に一度の強度の台風と同程度の温帯低気圧により雪を伴う暴風が吹くと予想される場合に発表されるもの
- 波浪特別警報：数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により高波になると予想される場合に発表されるもの
- 高潮特別警報：数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により高潮になると予想される場合に発表されるもの
以上の他に、日本では気象の警報として7種類、注意報として16種類の区分があるため、気になる人は国土交通省気象庁の情報を参考にしましょう。
台風の備えとなる防災方法
台風に備えるためには、いくつかの防災方法を知っておくと安心です。
ここでは、台風の備えとなる防災方法について詳しく解説します。
飲料水や食料品を備蓄する
台風が迫っている場合、飲料水や食料品を備蓄しましょう。
備蓄する量は、3日分〜1週間分が目安とされています。飲料水は1人あたり1日3リットルが目安、食料品は1日3食分が目安です。
台風によって停電が発生した場合、復旧までに1〜2日かかることもあるため、電気を使用しなくても調理できるものを備えておくと良いでしょう。
しかし、大勢の人が備蓄品を買い占めると他の人に当たらなくなる可能性があるため、大量に売られていたとしても独り占めはしないよう注意しましょう。
SNSの投稿を鵜呑みにしない
SNSの投稿を鵜呑みにしないことも、重要です。
台風のような災害が発生すると、誤った情報がSNSを中心に拡散されやすくなります。
なかには、個人が発信した誤情報やデマが出回っていることもあるため、災害情報についてはテレビやラジオなど発信源が明確なところのもののみ信じるようにしましょう。
危険な場所から離れる
台風は、二次災害として洪水や土砂崩れを引き起こすことがあるため、危険な場所からは離れるようにしましょう。
短時間の台風でも条件が重なると二次被害を引き起こすことがある他、長時間の台風となるとさらにリスクがあるため、すぐに避難するのが望ましいです。
ハザードマップや避難経路については日頃から家族と共有しておくことを推奨します。
災害用バッグを準備する
日常生活では、災害用バッグを準備しておきましょう。
台風が到来してから荷物をまとめていては逃げ遅れる可能性があるため、常に災害用バッグを持ち出せるようにしておきたいです。
枕元など、すぐに持っていけるところに置いておくとより安心できます。
情報収集を徹底する
日頃から、ニュースなどで情報収集を徹底しておくとより安心です。
情報収集の手段は様々なものがありますが、テレビやラジオなど、発信源が明確なところの情報のみを信じるようにしましょう。
SNSなど個人が発信しているものに関しては、注意が必要となります。
飛ばされそうなものは片付ける
台風が迫っている場合、飛ばされそうなものは片付けておきましょう。
例えば、庭に置いている植木鉢や傘立て、ゴミ箱、自転車、物干し竿（洗濯バサミ・ハンガーを含む）などは片付けておくのが望ましいです。
なお、庭木がある場合は、台風で枝が折れたり幹が倒れたりする可能性があるため、剪定や補強も行っておくことを推奨します。
不要不急の外出を控える
台風が到来することが予想されている場合、不要不急の外出は控えましょう。
不要不急の外出とは、用事がないのに出歩くことです。例えば、屋外でスポーツをしたり、公園に散歩に行ったり、飲み会を開いたりすることをいいます。
一方、日テレで放送された東京都知事の会見によると医療品や飲食物の買い出し、公共交通機関での通勤、病院への通院などは不要不急の外出には含まれません。
ポータブル電源を充電する
ポータブル電源をお持ちの人は、台風が到来前に充電しておきましょう。
ポータブル電源を充電しておくことで、仮に停電が発生しても平時と同じように電気が使用できます。スマホの充電も電気製品への給電もできるため、停電しても安心です。
なお、ポータブル電源についてはEcoFlowの製品があると便利です。
例えば、EcoFlow DELTA 3 PlusやEcoFlow DELTA 3 1500など高出力・大容量のモデルがあると、仮に復旧までに時間がかかっても数日間は耐えられます。
EcoFlow DELTA 3 PlusやEcoFlow DELTA 3 1500は、EcoFlowが販売している製品のなかでもトップクラスの充電速度を誇るため、台風が接近していることがわかった時点で充電し始めても間に合うでしょう。
家電の使用状況によっても変わりますが、ポータブル電源によっては数日〜10日分の電力を貯められるため、1台置いておくとより安心できます。
もし興味がある場合は、公式ホームページをご覧いただけると幸いです。
身内と連絡を取り合う
もし身内と離れて暮らしている場合は、頃合いを見て身内と連絡を取り合いましょう。
台風で二次被害が発生した場合、洪水や土砂崩れに巻き込まれる可能性が否めません。場合によっては緊急事態に陥っていることもあるため、生存確認の意味でも連絡を取るのが良いでしょう。
情報共有の意味でも連絡を取り合うことは命を守るのにもつながるため、定期的に連絡を取り合っておくと安心です。必要に応じて、災害の情報も共有しておくとより安心できます。
台風の被害で想定されるもの
台風の被害で想定されるものとしては、以下のようなものがあります。
- 交通機関への影響
- ライフラインへの影響
台風は他の災害と比べても甚大な被害になる可能性があり、交通機関への影響やライフラインへの影響にも注意が必要です。
台風によって大雨や強風が発生すると電車やバスの運行ダイヤに乱れが生じる可能性がある他、ガス・水道・電気などの設備にも不具合が生じる可能性があります。
よくあるのが、台風に起因した停電により交通機関やライフラインが停止することです。
他にも怪我や事故が発生することもあるため、注意しておきましょう。
台風でよくある質問
台風については、よくある質問にも目を通しておくと安心です。
ここでは、台風でよくある質問について詳しく解説します。
避難所までは何で移動する？
避難所までは、徒歩で移動するのが暗黙の了解となっています。
自動車やバイクで避難すると避難所までのルートが渋滞となる可能性があり、かえって避難できなくなることがあるため、特別な理由がない場合は徒歩移動が理想です。
避難所にはペットを同伴できる？
避難所には、ペットを同伴できる場合とできない場合があります。
盲導犬などは例外ですが、避難所によってはペットを置いておけるほどスペースのないところもあるため、事前に確認が必要です。
まとめ
台風のヘクトパスカルとは、ヘクトパスカルの基準、台風の大きさや強さの判断基準、防災方法、被害で想定されるもの、よくある質問を解説しました。
台風は、ヘクトパスカルという単位で気圧を表現します。
ヘクトパスカルは、数値が低くなると台風が大きく強くなり、数値が高いと台風が小さく弱くなるのが一般的です。
しかし、どの規模の台風でも停電などのリスクはあるため、備えは万全にしましょう。
なお、停電に備えるにはEcoFlowのポータブル電源、EcoFlow DELTA 3 Plus、EcoFlow DELTA 3 1500などがあると安心です。EcoFlow DELTA 3 PlusやEcoFlow DELTA 3 1500は、高出力・大容量のポータブル電源で、停電にも備えられます。
日本の停電は早くて1日、遅くても2日で復旧することが大半とされているため、ポータブル電源が1台あるだけで電力の不安は解消できるでしょう。
まだ導入していない人は、ぜひ防災のためにも導入を検討してみましょう。