タントで車中泊したいと考えた場合、コンパクトカーでできるのかが気になるところです。
タントのようなコンパクトカーでも工夫次第では車中泊できるのですが、いくつか気を付けておきたい点もあるため、当記事で確認しておきましょう。
この記事では、タントで車中泊はできるか、適している理由、快適に過ごすための工夫、注意点、よくある質問をわかりやすく解説します。
タントでの車中泊について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
タントで車中泊はできる？
1〜2人での車中泊であれば、タントでも十分に寝泊まり可能です。ここでは、タントで車中泊はできるかについて詳しく解説します。
タントでの車中泊は可能
タントでの車中泊は、工夫次第で可能といえます。
どのような車にもいえることですが、車中泊仕様でない限りはある程度工夫が必要です。
最近ではアウトドアに向いている車種もいくつか自動車メーカーから販売されていますが、日常生活で用いられる乗用車となると別途準備が必要となります。
タントも車中泊専用の車ではないため、車内の調整が欠かせません。
まずは、どのようなシチュエーションで車中泊するのかを想定して、当日までにじっくりと用意を進めていくと安心です。
1人なら十分といえる
タントは、1人なら十分なスペースとなっています。
軽自動車のなかでも特に車内のスペースが広々としており、窮屈に感じにくいです。
室内高は137.0cm、室内長は212.5cm、室内幅は135.0cmと狭さを感じにくい内装となっているため、1人で過ごす分には何も問題ありません。
なお、ソロ車中泊については以下の記事でも解説しているため、あわせてお読みください。
→車中泊ソロキャンプは初心者でも楽しみやすい！魅力や注意点、便利アイテムを紹介
2人分の寝床を確保できる
タントは、2人分の寝床も比較的確保しやすいです。
前述の通り室内高が137.0cm、室内長が212.5cm、室内幅が135.0cmあるため、運転席と助手席のシートを倒せば、2人寝転がれるスペースが作れます。
後部座席をスライドさせると、身長170cm前後の人で頭上に拳二つ分、足元に拳五つ分の余裕が生まれるなど、工夫次第では2人でも快適に過ごせます。
大柄な人だと狭く感じる可能性はありますが、小柄な人だと快適に過ごせるはずです。
他方、2人だと荷物がかさばりやすいため、持ち物は必要な量にとどめましょう。
タントが車中泊に適している理由
タントは他の軽自動車と比べると、むしろ車中泊に向いている方です。
ここでは、タントが車中泊に適している理由について詳しく解説します。
維持費や本体価格を低めに抑えられる
タントは、維持費や本体価格を低めに抑えられるため、車中泊でも重宝します。
新車で100〜200万円ほど、中古車だとより手頃に手に入るため、アウトドア仕様の車でなくても問題ない人にとっては心強い味方となってくれるでしょう。
本格的なアウトドア仕様の車となると500万円を超えるものもあるからこそ、コスパの面だけで見るとタントの方が経済的です。
維持費に関しても、タントは燃費の良さに定評があるため、扱いやすいです。
普段使いもできるなど、1台で多角的な活躍が期待できます。
タントの情報についてもっと知りたい人は、一度ダイハツの公式ホームページを覗いてみてはいかがでしょうか。
小回りが利いて駐車場を圧迫しない
タントは、小回りが利いて駐車場を圧迫しません。
車中泊する場合、宿泊が許可されている駐車場に停めることになりますが、トヨタのランドクルーザーや日産のエルグランドなど中型〜大型の車種だと小回りが利きにくいです。
他方、ダイハツのタントのような小型乗用車は、混雑していても駐車しやすいのが重宝する理由の一つといえます。
室内が高くてスペースを確保しやすい
タントは、室内高があってスペースを確保しやすいです。
ガラス面を十二分に取り入れている車ということもあって、寝転がってもさほど圧迫感を抱きにくく、窓を開ければ開放感すら覚えます。
車内のシートを倒せばフルフラットにできる
車内のシートを倒せばフルフラットにできる点も、タントが車中泊に適している理由の一つです。若干凸凹していますが、シートアレンジによっては快適な寝床になります。
寝具ほどの快適さは望めませんが、車中泊には十分といえるでしょう。
純正アクセサリーで車中泊仕様に改造できる
タントが車中泊に向いている理由の一つには、純正アクセサリーで車中泊仕様に改造できる点もあります。やや費用がかかるのが難点ですが、シートカバーやフロアマットが装備可能です。
カータープやプライバシーシェードなども販売されているため、車中泊の必需品として揃えておくのはいかがでしょうか。
バックドアと荷室が十分に確保されている
タントは、バックドアと荷室が十分に確保されているのもポイントです。
一般的な軽自動車はバックドアと荷室がどうしても限られますが、タントは比較的荷物を積めるスペースが備わっています。
車中泊に必要な基本的な持ち物だけであれば、わざわざ削る必要もありません。
他の乗用車と比べて燃費に優れている
タントは他の乗用車と比べて燃費に優れており、公式カタログには以下のように記載されています。
- 2WD: 21.2～22.7km/L (WLTCモード)
- 4WD: 19.6～21.4km/L (WLTCモード)
気象状況や道路条件によって変わりますが、2WDも4WDもリッター約20km走るため、ガソリン代を抑えつつ車中泊を楽しむことが可能です。
ミラクルオープンドアを採用している
ミラクルオープンドアを採用しているタントは、荷物も人間も出入りさせやすい構造となっています。持ち物がかさみやすい車中泊でも、十分に余裕のある設計で快適です。
乗り降りが比較的楽なため、親子や恋人同士での車中泊でも重宝するでしょう。
実際の乗り心地などを知りたい場合は、試乗を試してみてはいかがでしょうか。
タントでの車中泊を快適に過ごすための工夫
タントで車中泊する場合、いくつか工夫するとより快適に過ごすことが可能です。
ここでは、タントでの車中泊を快適に過ごすための工夫について詳しく解説します。
運転席・助手席のヘッドレストを取り外す
まず、運転席と助手席のヘッドレストを取り外してください。
運転席や助手席のヘッドレストを取り外すことで、よりフルフラットにできます。ヘッドレストによる凹凸がなくなる分、寝やすくなって快適です。
市販のフックで収納スペースを拡張する
次に、市販のフックで収納スペースを拡張しましょう。
市販のフックで収納スペースを拡張することで、荷物を収納しやすくなります。トランクだけだと不十分な場合は、ウィンドウやフレームに貼り付けられるフックがあると便利です。
収納用品に関しては100円均一ショップでも役立つものが販売されているため、計画の段階で一度見に行ってみても損はありません。
ミラクルオープンドアを開け放つ
ミラクルオープンドアを開け放つことで、息苦しさを軽減できます。車中泊中、窓を閉め切ると息苦しさを感じやすいため、窓を全開にするのがコツです。
タントのミラクルオープンドアは開閉部が大きくデザインされていることも相まって、全開にすると一気に換気を行うことが可能です。
普段は小さく隙間を作って空気を入れ替えるなど、工夫次第でより快適に過ごせます。
タントでの車中泊における注意点
ここでは、タントでの車中泊における注意点について詳しく解説します。
エコノミークラス症候群になる場合がある
タントは他の軽自動車同様、車中泊でエコノミークラス症候群になる場合があります。
- エコノミークラス症候群
⇒長時間同じ姿勢で座り続けることで足の血管に血の塊（血栓）ができ、立ち上がった拍子に肺の血管を詰まらせることで発症する病気
もともとは飛行機で見られる症例だったことからエコノミークラス症候群と名付けられましたが、車などでも起こり得るため、注意が必要です。
タントも例外ではないため、定期的にストレッチや体操を行いましょう。
なお、車中泊でエコノミークラス症候群になるかどうかは以下の記事でも解説しているため、あわせてご覧ください。
→車中泊はエコノミークラス症候群になるって本当？病気のリスクや対策方法
大人数での車中泊には向いていない
タントは、大人数での車中泊には向いていません。
1〜2人といった少人数には適しているのですが、3〜4人を超えると寝床を確保できなくなる可能性があります。単純に手狭に感じるため、広々と過ごしたい場合は要注意です。
車を分けたり人数を削ったりするなど、工夫してください。
どうしても大勢の仲間と一緒に車中泊したい場合は、他の車を選びましょう。
必要なものを削りすぎない
いくらタントの収納が限られていても、必要なものを削りすぎるのは避けるべきです。持ち物を削れば一定のスペースが生まれますが、逆に快適に過ごせなくなります。
車内での活動に備えてLEDランタンがあると便利ですし、カーテンやサンシェードもあると何かと役立つため、持ち物は削りすぎないようにしてください。
その他、シュラフやマットレスなどの寝具は必ず持参し、トランクに余裕があればポータブル電源も持参しましょう。
なお、ポータブル電源はEcoFlowで販売されているEcoFlow DELTA 3 1500やEcoFlow DELTA 2 Maxだと積みやすいです。
EcoFlow DELTA 3 1500もEcoFlow DELTA 2 Maxも、高出力・大容量のポータブル電源と比べて比較的軽量かつ小型で、タントにも楽に積み込めます。
1台でスマホの充電から電気製品への給電までできるため、より車中泊が快適になります。
まだお持ちでない人は、公式ホームページを一度覗いていただけると幸いです。
タントでの車中泊のよくある質問
タントで車中泊する場合、よくある質問にも目を通しておきたいです。
ここでは、タントでの車中泊のよくある質問について詳しく解説します。
車でサイトに入れるようなキャンプ場はある？
車でサイトに直接入れるキャンプ場として、オートキャンプ場があります。
オートキャンプ場とは、サイトまで車で行けるキャンプ場のことです。
テントに車を横付けできるため、荷物の運搬や人間の出入りが楽に行えます。他には、車中泊が許可されている道の駅などを利用すると、車に乗ったまま宿泊可能です。
車中泊中にエアコンをつけっぱなしにしても大丈夫？
車中泊中、エアコンをつけっぱなしにするのは避けましょう。
エアコンのつけっぱなしはバッテリー上がりだけでなく、一酸化炭素中毒や騒音被害につながります。涼を取りたい場合は、窓の開閉で対応するのがマナーです。
車中泊でエアコンをつけっぱなしにするリスクについては以下の記事でも解説しているため、あわせて参考にしてみてください。
→車中泊でエアコンをつけっぱなしにするリスク！使用時の注意点や代替案を紹介
車中泊の旅でお風呂やシャワーはどうする？
温泉や銭湯、日帰り入浴施設など温浴施設付きの施設を利用しましょう。
コインシャワーやネットカフェで済ませるという手もあります。場合によっては、サウナが併設されている温浴施設もあり、ストレス緩和や疲労回復にもぴったりです。
車中泊の旅でお風呂やシャワーをどうするかについては以下の記事でも解説しているため、ぜひご参照してみてください。
→車中泊の旅でシャワーやお風呂はどうする？入浴料の節約方法や注意点も解説
まとめ
タントで車中泊はできるか、適している理由、快適に過ごすための工夫、注意点、よくある質問を解説しました。
タントは意外にも車中泊に適している車で、工夫次第では快適に過ごすことが可能です。
もちろん、車中泊にはアウトドア仕様の車の方が向いているのは事実ですが、1〜2人ほどの車中泊はタントでも十分といえます。
なお、より快適に過ごしたい場合は、ポータブル電源があると安心です。
EcoFlowのコンパクトなポータブル電源として知られる、EcoFlow DELTA 3 1500やEcoFlow DELTA 2 Maxを持ち込めば、スマホの充電や電気製品への給電ができます。
本体自体は軽量かつ小型ながらも安定した電力源となるため、電源の取れない場所で車中泊する人ほど重宝するでしょう。
どちらもAC充電だけでなく、ソーラー充電や走行充電にも対応しているため、車中泊との相乗効果は十分、有効活用すれば電力確保の課題から解放されます。
商品情報については、以下のリンクからチェックしていただけると幸いです。