車のサブバッテリーは、エアコン・換気扇・照明・冷蔵庫などをエンジン停止中も使用できるようにしてくれる装置です。
サブバッテリーの走行充電システムがあれば、走行中に自動的に充電できるため、エンジンをかけずにエアコン・換気扇・照明・冷蔵庫を使用したい場合に重宝するでしょう。
しかし、サブバッテリー走行充電システムにはメリット・デメリットの両方があるため、導入する前に確認しておかなければいけません。
この記事では、車のサブバッテリー走行充電システムのメリット・デメリット、充電方法、延命方法をわかりやすく解説します。
サブバッテリーの走行充電システムについて知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
車のサブバッテリー走行充電システムのメリット

サブバッテリーの走行充電システムは、システムを自作できる点、車内で家電を使用できる点、走行中に充電できる点、パーツを交換できる点などがメリットです。
ここでは、車のサブバッテリー走行充電システムのメリットについて詳しく解説します。
システムを自作できる
サブバッテリー走行充電システムでは、システムを自作できるのがメリットです。
アイソレーター・サブバッテリー本体・AC/DCインバーターなど必要なものを揃えれば、自力で配線して走行充電システムを作れます。
各設備を接続することで自作のサブバッテリー走行充電システムを構築できるため、DIY感覚で導入できるのがメリットといえるでしょう。
車内で家電を使用できる
車内で家電を使用できるのも、サブバッテリー走行充電システムのメリットといえます。
車にはメインバッテリーとサブバッテリーの両方が搭載されているのですが、メインバッテリーだけで電力供給しようとするとエンジン始動に必要な電気が不足し、いわゆるバッテリー上がりの状態となります。
一度バッテリー上がりを起こすと電力供給ができなくなるのですが、サブバッテリーがあることで防ぐことが可能です。
サブバッテリーがあれば、ガソリン車・ハイブリッドカー・キャンピングカーなどに設置されているエアコン・換気扇・照明・冷蔵庫なども問題なく使用できます。
エンジン停止中でも家電を動かせるなど、アイドリング不要なのもメリットの一つといえるでしょう。
走行中に充電できる
サブバッテリー走行充電システムは、走行中に充電できるのもメリットといえるでしょう。
走行中に自動的に充電できるシステムとなっているため、道路を走っているだけで勝手に電気が貯まります。特別なことは何も必要なく、ただ走るだけです。
走行中に貯めた電力はエアコン・換気扇・照明・冷蔵庫など、車内に設置されている設備を稼働させるのに使用できるため、何かと便利です。
メインバッテリーへの負荷も軽減できるなど、幅広い面で重宝します。
走行中に充電してエンジン停止中に使用できるため、キャンプや車中泊をする人にとっても役立つ機能といえるのではないでしょうか。
パーツを交換できる
パーツを交換できるのも、サブバッテリー走行充電システムのメリットでしょう。
アイソレーター・サブバッテリー本体・AC/DCインバーターなど各設備が必要ですが、古くなったパーツから新しいパーツに交換できるため、丸ごと修理する必要がありません。
故障しても特定の部品だけ交換すれば対応できるため、すべてのシステムを取り替える必要がないのがメリットとなるでしょう。
車のサブバッテリー走行充電システムのデメリット

サブバッテリーの走行充電システムは、異常を突き止めにくい点、車外で使用できない点、初期費用がかかる点、配線がややこしい点などがデメリットです。
ここでは、車のサブバッテリー走行充電システムのデメリットについて詳しく解説します。
異常を突き止めにくい
サブバッテリー走行充電システムは、各設備が独立したパーツとなっているため、部品ごとの異常を突き止めにくいのがデメリットです。
どこかで不具合が発生していても、素人では判断が困難といえるでしょう。
交換や修理が必要となっても、具体的にどこが故障しているのか判明しなければ、一式取り替える必要が出てきます。
プロに依頼すると一定の交換費用・修理費用がかかるため、自作してコストを抑えたい人にとってはややデメリットとなります。
しかし、アイソレーター・サブバッテリー本体・AC/DCインバーターそれぞれに分けて原因を探れば解決策を見つけられるため、対応できないわけではありません。
技術・知識さえ身につければ、自力での対応も可能です。
車外で使用できない
車外で使用できないのも、サブバッテリー走行充電システムのデメリットといえます。
サブバッテリーはあくまでもメインバッテリーの補助を目的にしたものであり、車外に持ち出して使用するのは困難です。
車内に設置されているエアコン・換気扇・照明・冷蔵庫など、基本的な設備を動かすためのものであるため、車内で使用するのが前提となるのがデメリットといえるでしょう。
もし車外でも家電を使用したい場合は、ポータブル電源など持ち出せる蓄電池が必要です。
ポータブル電源はサブバッテリーとは違って持ち運ぶことを前提に開発されているため、車外で家電を使用する場合はポータブル電源を別途持参することを推奨します。
初期費用がかかる
サブバッテリー走行充電システムは、初期費用がかかるのもデメリットといえるでしょう。
自作すれば数万円ほどで構築できますが、より出力・容量を確保するためには数十万円もの初期費用をかけなくてはなりません。
コストは抑えようと思えば抑えられますが、高性能なサブバッテリー走行充電システムを導入しようとすると相応の初期費用がかかります。
どうしても初期費用を抑えたい場合は、中古のアイソレーター・サブバッテリー本体・AC/DCインバーターを購入して自作するのが望ましいです。
配線がややこしい
配線がややこしいのも、サブバッテリー走行充電システムのデメリットでしょう。
素人でも自作できますが、配線を間違うと機能しません。専門的な技術や知識が求められる場面がいくつかあるため、まったくスキルがない状態で自作するのは難しいでしょう。
簡単に導入したい場合は、プロに依頼するのが確実なため、サブバッテリー走行充電システムの設置に対応している整備工場やディーラーにご相談ください。
サブバッテリーの充電方法

サブバッテリーの充電方法は、走行充電の他に外部充電やソーラー充電があるため、他の充電方法についても知っておくことが重要です。
ここでは、サブバッテリーの充電方法について詳しく解説します。
外部充電
サブバッテリーは、外部充電が可能です。
外部充電は家のコンセント、オートキャンプ場やRVパークの電源から可能で、ポータブル電源など持ち運びできる蓄電池からでも充電できます。
電源から直接充電するため、他の充電方法と比べて確実かつ迅速に行えるのが嬉しいポイントといえるでしょう。
以下の記事では、サブバッテリーに採用されているリン酸鉄リチウムイオンバッテリーの充電方法について解説しているため、あわせてお読みください。
→リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの充電方法を解説!寿命を延ばすコツや適切な保管場所
走行充電
走行充電は、サブバッテリーの代名詞といえるでしょう。
ガソリン車・ハイブリッドカー・キャンピングカーなど、サブバッテリーを搭載した車であれば走行中に充電できるため、アウトドアなどに便利です。
キャンプや車中泊するにも役立つ充電方法といえるため、ぜひ活用することを推奨します。
以下の記事では、サブバッテリーと似た特性を持つポータブル電源が走行充電できるのかについて解説しているため、あわせてご覧ください。
→ポータブル電源は走行充電を行える?具体的な方法や注意点を詳しく解説
ソーラー充電
サブバッテリーは、ソーラー充電も可能です。
ソーラー充電はソーラーパネルから可能で、車に搭載しておけば半自動的に充電できます。
太陽光から間接的に充電できるため、電源のないところでもチャージできるのが嬉しいポイントといえるのではないでしょうか。
サブバッテリーの延命方法

サブバッテリーは使用上の注意を守れば、ある程度まで延命可能です。
ここでは、サブバッテリーの延命方法について詳しく解説します。
過充電と過放電を避ける
サブバッテリーは、過充電と過放電を避けるようにしてください。
- 過充電:充電100%の状態で充電し続けること
- 過放電:充電0%の状態で放電し続けること
モバイルバッテリーも同様なのですが、エネルギーを一時的に貯めておける蓄電池は過充電や過放電を繰り返すことでバッテリーそのものが劣化します。
充電が満タンなのにケーブルに接続したまま置きっぱなしにしたり、充電が空なのにそのまま放置したりするのは厳禁です。
高温多湿での保管を避ける
サブバッテリーは、高温多湿での保管を避けましょう。
同じくモバイルバッテリーも同様なのですが、蓄電池は高温多湿の環境に弱いです。ある程度の圧迫や衝撃には耐えられるよう強く設計されているのですが、高温多湿は天敵です。
通気性に優れている場所で保管してください。
走行充電にこだわらない
走行充電にこだわると効率的に充電できないため、無理にこだわらないようにしましょう。
最近の車は燃費の関係で充電制御が行われており、十分な電圧で充電できません。結果的に不十分な電圧で充電が必要となり、バッテリーに負担がかかります。
そのため、家では外部充電、外ではソーラー充電と使い分けることを推奨します。
走行充電はあくまでもアシストとして捉えておいてください。
ポータブル電源を併用する

車で家電を使用する場合は、ポータブル電源の利用がおすすめです。
サブバッテリーはメインバッテリーの補助的な立ち位置であり、車内に設置されているエアコンや照明、冷蔵庫などは動かせても、外部の家電には対応できません。
ポータブル電源は車内外を問わず使用でき、外部の家電も稼働できるため、キャンプや車中泊で電気が必要な場合は非常に重宝します。
EcoFlowでは、発電機のオルタネーターを充電できるEcoFlow Alternator Chargerをはじめ、高出力かつ大容量なポータブル電源を取り扱っています。
EcoFlow DELTA 3 1000 Airは、重量は約10kg前後と軽量設計で、960Whの大容量をコンパクトにまとめたおすすめのポータブル電源です。
定格出力は500W、最大出力は800WのX-Boost機能を備え、照明や冷蔵庫、テレビといった主要家電を安定動作させる能力を持ちます。
持ち運びのしやすさと放熱性能を両立した外装設計により、過酷な環境下でも安心して使用可能。専用アプリと連携すれば、入出力のオンオフやバッテリー残量の確認が気軽に行えます。
さらに、EcoFlow Alternator Charger 600を組み合わせれば、車両走行時の余剰エネルギーを活用し、ポータブル電源へ直接充電できます。
シガーソケットと比べて約6倍の急速充電であり、最大600Wの高出力で、わずか1.9時間で1,000Whチャージすることが可能です。
AC充電、ソーラーパネル入力、そして走行充電の3つの充電経路を組み合わせることで、停車中の充電待ちを減らし、長時間の外出時でも電力不足を抑制できます。
アプリ連携機能を活用すれば、充電状況や残量をスマホでリアルタイムに監視・管理でき、スケジュール設定や通知のカスタマイズも可能です。
詳しくは、以下の商品ページをご覧ください。
まとめ
車のサブバッテリー走行充電システムのメリット・デメリット、充電方法、延命方法を解説しました。
車にはメインバッテリーの他に、サブバッテリーを積むことが可能です。
サブバッテリーがあれば、車内に設置したエアコン・換気扇・照明・冷蔵庫などへの電力供給が可能となり、メインバッテリーへの負担を軽減できます。
ガソリン車・ハイブリッドカー・キャンピングカーで何かと家電を使用する場合は、ぜひサブバッテリーの導入をご検討ください。
なお、サブバッテリーの他に持ち出せるポータブル電源があるとさらに便利です。
ポータブル電源があれば発電機からの充電はもちろん、各設備への電力供給が可能となり、より効率的に給電・充電できるようになります。
例えば、EcoFlowでは発電機のオルタネーターをチャージできるEcoFlow Alternator Chargerの他、高性能ポータブル電源を多数ラインナップしています。
チャージャーとポータブル電源のセット販売も行っているため、気になる方はぜひ公式ホームページをチェックしてください。



