「蓄電池を購入したいけど、どのような種類を選べばいいの?」と悩んでいる方はいるのではないでしょうか。
蓄電池は種類がいくつかあるため、購入の際はきちんと比較検討を重ねたいです。蓄電池によって使用できる場面が変わってくるからこそ、目的に併せて選ばなくてはいけません。
この記事では、蓄電池の種類の他、選び方とメリット・デメリットについて解説します。蓄電池の購入を検討中の方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
蓄電池とは?
まずは、蓄電池とはどのようなものなのかを解説します。
蓄電池は、電気を蓄電しておける電池を指します。私たちの日常生活で使用されている乾電池も蓄電池の一種で、日々の生活に欠かせないものです。
蓄電池の種類は主に4種類あり、次のようなものが一般的です。
- 鉛蓄電池
- ニッケル水素電池
- リチウムイオン電池
- NAS電池
ここで挙げた蓄電池は、私たちの日常に使用されており、無数のシーンで活躍しています。
しかし、実際に鉛蓄電池・ニッケル水素電池・リチウムイオン電池・NAS電池といわれても、あまり実感は湧かないかもしれません。
それもそのはずで、日常で使用される蓄電池は乾電池が一般的で、その他の蓄電池はあまり馴染みがありません。
それでも、蓄電池には他にもいくつかの種類があり、次のような形でジャンル分けされることもあります。
- 一次電池:アルカリ乾電池やマンガン乾電池
- 二次電池:何度でも充電して使用できる蓄電池
- 燃料電池:次世代の蓄電システムを搭載する蓄電池
- 太陽電池:光エネルギーを電気に変換する蓄電池
一次電池や二次電池は、日々の生活でも頻繁に目にするでしょう。最近では燃料電池や太陽電池も耳にすることがあるかもしれません。
このように蓄電池は幅広い種類を持っており、今後も新たな製品が開発される可能性があります。
太陽光発電の仕組みや発電量については以下の記事でも解説しているため、併せてご覧ください。
→太陽光発電とは?仕組みや発電量、簡単に導入する方法を詳しく解説
蓄電池の種類は主に4種類
蓄電池は日常生活に欠かせないものです。ここでは、主な4種類について詳しく解説します。
種類1.鉛蓄電池
代表的な蓄電池の一つ、それが鉛蓄電池です。
鉛蓄電池は1859年にプランテによって発明された蓄電池で、蓄電池の歴史上最も古い蓄電池システムとして知られています。
現在でも自動車を中心に広く利用されており、他の二次電池と比べて電力容量あたりの価格が低いのが特徴です。
古いシステムの蓄電池ではあるものの、コストパフォーマンスに優れていて安定した範囲で放電できるのが魅力で、現役で活躍している蓄電池の一種といえるでしょう。
ただし、過放電が発生すると性能が激減してもとに戻らなくなるため、注意しなければいけません。
電解液として硫酸を使用しているため、破損が起こると周囲への危険がある点にも気を付けておきたいです。
種類2.ニッケル水素電池
蓄電池には他にも、ニッケル水素電池があります。
ニッケル水素電池は比較的安全に使用できる蓄電池で、充電・放電の速度と電力も安定しているのが特徴です。
ただし、放っておくと内蔵電力が減少してしまうため、放置できないという点には注意しなければいけません。
種類3.リチウムイオン電池
蓄電池には他にも、リチウムイオン電池があります。
リチウムイオン電池は比較的小さいにも関わらず高い電圧を供給できる蓄電池で、最近では主力の蓄電池として使用されているのが特徴です。
他の蓄電池と比べても約2倍〜3倍の電圧を蓄えられるため、どのようなシーンにも応用できる性能を誇る蓄電池といえるでしょう。
ただし、安定した放電のためには安全性の確保や電圧の管理が必要となるため、適正な対応が必要となる点には注意しなければいけません。
種類4.NAS電池
蓄電池は海外で開発されたものが主流ですが、国内で開発されたものもあります。その蓄電池がNAS電池です。
NAS電池は世界で唯一日本の蓄電池メーカーが開発した蓄電池で、東京電力と共同で開発されたことでも知られています。
最大の特徴はメガワット級の電力を貯蔵できるシステムを搭載している点で、高密度のエネルギーを大容量で貯蔵できるにもかかわらず、サイズは鉛蓄電池の1/3ほどです。
長時間の安定した電力供給が可能なため、幅広い分野で活躍できる次世代の蓄電池といえるでしょう。
蓄電池の選び方
蓄電池を購入する際には、選び方を理解しておくことが重要です。ここでは、蓄電池の選び方について解説します。
蓄電できる容量で選ぶ
まずは、蓄電できる容量で選ぶようにしましょう。
蓄電池は種類ごとに蓄電できる容量が決まっており、基本的に大容量の蓄電池ほど長時間使用できるのが特徴です。
長時間使用することを前提に選ぶ場合、蓄電できる容量に余裕を持っておきたいです。
一方、大容量となればなるほど本体価格は高くなり、1kWhあたりの単価も低くなるため、用途に合った蓄電容量で選ぶことが必要となるでしょう。
本体のサイズで選ぶ
次に、本体のサイズで選ぶことも忘れてはなりません。
蓄電池は種類ごとに本体のサイズが変わります。蓄電池によっては場所を取ることもあるため、購入してから「スペースがない」と気付くこともあるかもしれません。
小型の蓄電池であれば、屋内に設置することも可能です。しかし、大型の蓄電池は、基本的に屋外に設置するしかありません。
そのため、購入する前に採寸を計測しておくことが必要となるでしょう。感覚としては、新居に引っ越しする際に家具家電の寸法を計測するのと同じです。
スペースに見合った本体サイズの蓄電池を選ばないとスペースを圧迫するため、サイズ選びには十分に注意しましょう。
場合によっては隣家に近すぎるあまり、騒音などの問題が発生してしまうこともあるかもしれません。
蓄電池による騒音は近所の方の迷惑になることもあります。
設置する場所によっては「人の会話レベル」の騒音に感じられるケースもあるため、スペースには十分な余裕を持っておくことが重要です。
耐用年数で選ぶ
蓄電池は、耐用年数で選ぶことも欠かせません。
蓄電池の寿命はサイクル数によって決まります。サイクル数は、充電量「0%⇒100%⇒0%」を1サイクルとする数え方が基本です。
平均して蓄電池の寿命は「サイクル数=6,000回〜12,000回(最長約20年)」とされており、目安となるサイクル数を超えると電力量は徐々に減っていきます。
最終的には寿命を迎え、蓄電池としての役目を終えるわけです。
蓄電池の寿命は蓄電池の種類によっても変わるため、選ぶ際には各蓄電池の耐用年数にも注目してみましょう。
保証内容で選ぶ
蓄電池は、保証内容で選ぶことも必要となるでしょう。
蓄電池の保証はメーカーによって決まります。保証は、平均して5年〜15年の保証を行っているメーカーが一般的です。
保証内容は販売会社によって変わるため、事前に確認しておきたいです。なかには、保証が充実している業者もあれば、充実していない業者もあるかもしれません。
こればかりは蓄電池を扱っている販売会社によって変わるため、購入時に「保証はどのようなものがありますか?」と聞いておきましょう。
「保証はなくても構わない」と考えている人もいるかもしれませんが、蓄電池に不具合や不備が生じた場合、何も保証がないというのは心許ないです。
想定していないトラブルが発生する可能性もゼロではないため、購入する際は保証付きのものを選ぶことを推奨します。
太陽光発電と併用できるかで選ぶ
蓄電池はそのまま使用しても役立つ場面は多々ありますが、太陽光発電と組み合わせることでよりパワーを発揮します。
太陽光発電とは、いわゆるソーラーパネルによって電力を生み出す発電システムで、太陽からの光エネルギーを電気に変換する発電方法です。
しかし、ソーラーパネルによって発電したとしても、電力を貯めておく蓄電池がなければ自由に電気は使用できません。
蓄電池は、太陽光発電の要といえるでしょう。
そのため、蓄電池を購入する際は太陽光発電と併用できるかどうかを基準に選ぶのがおすすめです。蓄電池が最大限の力を発揮するのは太陽光と組み合わせた時といえます。
太陽光と組み合わせることで「発電と蓄電」の両方を一手に行えるため、無数のシーンに応用できるでしょう。
例えば、太陽光発電と蓄電池があれば災害時や停電時などの緊急時であっても電気が比較的自由に使用可能です。
緊急時でなくても、普段の生活で電気代の節約になることはもちろん余った電力を売電することも可能です。
そのため、蓄電池を導入するなら太陽光発電も検討しましょう。
EcoFlowでは、蓄電池(ポータブル電源)と太陽光発電(ソーラーパネル)がセットになった商品を取り扱っていますので、ぜひご検討ください。
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蓄電池のメリット・デメリット
蓄電池を活用するためには、メリットとデメリットを把握しておくことが重要です。ここからは、蓄電池のメリット・デメリットについて解説します。
蓄電池のメリット
蓄電池のメリットは以下の通りです。
- 災害時や停電時も電気が使用できる
- 電気代がある程度まで節約できる
- 発電した電力を売買できる
蓄電池は、災害時や停電時にも電気が使用できるのがメリットです。日本は災害大国ということもあり、地震や台風による停電も頻発します。
その際、電気が使用できないのは心許ないものです。ライフラインを失うと生命維持に直接関わるため、電気は常に使用できる状態にしておくことが望まれます。
蓄電池は緊急時にこそ役立つため、常に常備しておいて損はないでしょう。
他にも、蓄電池は電気代がある程度まで節約できる他、発電した電力を電力会社に売電することも可能です。
また、うまく売電できれば副収入にもなるため、長い目で見ると設置しておく魅力は大いにあります。
蓄電池があることで日常生活の安心感がアップするだけでなく、太陽光発電と組み合わせることで電力会社への依存からも脱却できる…それだけでも設置する価値は十分にあるといえるでしょう。
蓄電池のデメリット
蓄電池のデメリットは以下の通りです。
- 発電量が天候で左右される
- 充放電回数に寿命がある
- 設置場所が必要となる
蓄電池は、発電量が天候で左右されるのがデメリットです。太陽光発電と組み合わせる場合、晴れている時・雨が降っている時・曇っている時でそれぞれ発電量が左右されます。
電気を貯めておくだけであれば蓄電池は便利ですが、太陽光をフル活用したい場合、どうしても天候に左右されてしまう点は念頭に置いておかなければいけません。
他にも、蓄電池には充放電回数に寿命があること、設置場所が必要となることがネックとなります。
もちろん、蓄電池は永久機関ではないため、使用し続ければいずれは寿命を迎えます。そのため、半永久的に使用できるわけではないと覚えておきたいです。
また、設置場所によっては近隣住民から苦情が入る場合もあるため、騒音などの問題も加味して設置しなければなりません。
その点は購入の際にじっくりと検討しておく必要があるでしょう。
蓄電池のメリットやデメリットは以下の記事でも解説しているため、併せてご覧ください。
→家庭用蓄電池とは?導入するメリット・デメリット、簡単に設置できる方法を解説
まとめ
本記事では、蓄電池の種類の他、選び方やメリット・デメリットを解説しました。
蓄電池には主に4種類あり、鉛蓄電池・ニッケル水素電池・リチウムイオン電池・NAS電池などがあります。これらの蓄電池は開発された年代が異なるだけでなく、構造も性能も違うのが特徴です。
他にも蓄電池には、一次電池・二次電池・燃料電池・太陽電池などがあります。
特に最近では燃料電池や太陽電池が注目されており、ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせることで賢くエネルギーを利用している方も珍しくありません。
蓄電池は太陽光発電と組み合わせることで、より力を発揮できるため、蓄電池の購入を検討している方は太陽光発電も併せて導入してみてはいかがでしょうか。
EcoFlowでは、ポータブル電源だけでなくソーラーパネルも取り扱っているため、ぜひ一度ご検討ください。
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