太陽光発電と蓄電池は、今後の生活で役立つアイテムとして注目を集めています。電気代の高騰で家計が苦しくなっているなか、自家発電によって節電できるのは大きなメリットです。
さらに太陽光発電と蓄電池を取り入れたシステムは、地震が多い日本では災害が起こったときの非常用電源としても注目されています。
この記事では、太陽光発電や蓄電池の必要性、近年話題のポータブル電源とソーラーパネルの特徴と人気の理由、自家消費にシフトする家庭が増えている現状について分かりやすく解説します。
太陽光発電と蓄電池が本当に必要なものなのか詳しく知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
太陽光発電や蓄電池は今後の生活で必要か?
太陽光発電と蓄電池は、電気代の高騰による家計の負担を抑えるアイテムとして注目されています。節電対策としての効果はもちろんのこと、地震大国である日本では災害時の非常用電源としても重要な役割を担います。
太陽光発電と蓄電池の注目度は年々高まっており、2009年にスタートしたFIT制度の影響によって導入数が増加傾向にあります。さらには国を挙げての普及が進められているほか、地方自治体も補助金制度を設けて積極的に推進しているのが実情です。
太陽光発電と蓄電池は、今後もさらなる導入拡大が期待されています。環境にやさしく、持続可能な社会の実現に貢献するアイテムとして、今後私たちの生活に欠かせない存在になるでしょう。
太陽光発電の特徴と種類
太陽光発電とは自宅の屋根にソーラーパネルを設置し、太陽光を電力に変換する装置です。
発電した電力は家庭内で消費できるため、電気代の節約につながります。余った電力があれば、余剰電力として電力会社に売って収入を得ることも可能です。
また、家庭に備え付ける大型システムだけではなく、ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせた小型システムも存在しています。
小型のシステムでは、売電よりも自家消費が主な目的です。ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせは、コンパクトで持ち運びができるため、自宅以外でもアウトドアや非常用電源としても活用できます。
太陽光発電は設置場所や目的に応じて、大型システムと小型システムから自由に選べます。
蓄電池の特徴と種類
蓄電池は主に太陽光発電で生成した電力を蓄え、発電できない時間帯や停電時に電力供給を可能にする設備です。さまざまな容量があり、太陽光発電の発電量に合わせて導入するのが一般的です。
また、家庭用蓄電池には特定負荷型と全負荷型の2種類があります。
特定負荷型は、停電時に一部の機器にのみ電力を供給するタイプでコストを抑えられる特徴があります。
一方、全負荷型は停電時に家庭内のすべての機器に電力を供給できるタイプです。コストは高くなりますが、利便性に優れています。
最近ではポータブル電源を蓄電池として利用するケースが増えてきており、自宅での使用はもちろん、アウトドアや非常時の電源確保としても選ばれています。
近年話題のポータブル電源と小型ソーラーパネルとは
小型の太陽光発電システムとして、ポータブル電源と小型ソーラーパネルの組み合わせが今話題です。
ここでは、ポータブル電源とソーラーパネルの特徴を詳しく解説します。
ポータブル電源
ポータブル電源は、持ち運びができるタイプの蓄電池です。大型設備に導入するような規模の大きい装置ではなく、簡易的に使用できるバッテリーとして注目を集めています。
売電目的でなく、電気の自給自足によって電気代の節約が主な目的です。
販売されているポータブル電源の種類は多種多様で、大容量のポータブル電源であれば電子レンジやエアコンにも使用できます。
日常生活の節電対策に有効なほか、アウトドアや非常時の電源確保にも効果的です。
さらにコンパクトな本体は持ち運びが可能なため、屋外でも電力を必要とするシーンでも活躍するでしょう。
小型ソーラーパネル
ソーラーパネルは、太陽光を電力に変換する設備です。自宅の屋根に設置する大型設備が主流でしたが、近年では折りたたみ式の小型タイプが注目を集めています。
利便性が非常に高く、ポータブル電源に接続して充電できるほか、小さなスペースでも電気の自給自足が可能です。
従来の太陽光発電システムのように、設備を構築する必要がないため、工事の必要はありません。マンションにお住まいの方でも手軽に設置可能です。
また、ポータブル電源と同様にコンパクトな設計になっているため、持ち運びが可能です。自宅での発電と節電はもちろん、屋外でアウトドアを楽しむときも使用できます。
ポータブル電源との組み合わせで太陽光発電による充電が可能になります。エコな電力供給システムをかんたんに構築できるため、今後はさらに需要が高まるでしょう。
ポータブル電源とソーラーパネルが注目されている理由
ここでは、ポータブル電源と小型のソーラーパネルが注目されている理由について詳しく解説します。
電気代の高騰による節電対策
近年、世界的なエネルギー情勢の変化により、電気代が高騰しています。家計が圧迫されている状況のなか、多くの家庭が節電対策に取り組んでいるのが実情です。
なかでも太陽光発電による自給自足の電力確保には、大きな注目が集まっています。ポータブル電源とソーラーパネルを取り入れることで、日中に発電した電力を蓄電できるほか、夜間や停電時など、電力が必要な時に使用が可能です。
ポータブル電源とソーラーパネルによる簡易システムの導入は、電力会社から購入する電力量を減らし、電気代の削減につながります。また、蓄電池の活用によって、ピーク時の電力需要を抑制し、電力システムの安定化にも貢献可能です。
災害時の非常用電源として確保
日本は地震大国であり、大規模な自然災害が発生するリスクが常に存在しています。災害時は電力供給が停止する可能性が高いため、非常時の生活に備えた環境づくりが重要です。
そこで、ポータブル電源とソーラーパネルが、災害時の電源確保に有効な手段として注目されています。いずれもコンパクトな設計になっているため、避難所などでも使用可能です。
また、大規模な太陽光発電システムを導入できないマンションにお住いでも、ベランダなどを利用して発電と蓄電を行えます。
災害に備えた非常用電源の確保は、安全な生活を送るために欠かせません。将来に起こり得るリスクを考えて導入を検討しましょう。
キャンプブームなどによる影響
近年はアウトドアの人気が高まっており、特にキャンプはブームの真っただ中です。
しかし、キャンプをはじめとする野外活動では、電力を必要とするシーンが少なくありません。
例えば、スマートフォンの充電、照明や冷蔵庫などの使用には電力が不可欠です。
屋外で電力が必要なときは、発電と蓄電ができるポータブル電源とソーラーパネルが重宝します。アウトドアシーンでの電力需要には最適といっても過言ではなく、コンパクトで持ち運びができるうえに、太陽光発電による長時間の使用が可能です。
製品のラインナップが非常に豊富で、用途に応じた選択ができます。キャンプブームを背景に、ポータブル電源とソーラーパネルの需要は今後さらに高くなるでしょう。
太陽光発電の売電ではなく自家消費する時代へ
太陽光発電は、かつて売電を目的とした導入が主流でしたが、近年では自家消費にシフトする動きが加速しています。
ここでは売電ではなく自家消費へシフトしている現状について解説します。
売電価格の低下に伴って目的を変えるケース
太陽光発電の売電価格は、年を追うごとに低下傾向にあります。2009年に開始されたFIT制度により、当初は高い売電価格が設定されていましたが、太陽光発電の普及に伴い、買取価格は段階的に引き下げられていきます。
このような現実を理由に、売電収入を目的とした太陽光発電の導入は、経済的なメリットがほとんどありません。投資回収に長い時間がかかるようになったほか、当初の予想よりも収益性が下がってた家庭がほとんどです。
そのため、昨今では多くの家庭が、売電から自家消費へと目的をシフトさせています。自家消費を中心にすれば、電気代の削減や災害時の電源確保など、さまざまなメリットを得られます。
蓄電池の導入や容量を増やす家庭も多い
太陽光発電を自家消費で活用するために蓄電池の導入や容量を増やす家庭が増えています。
太陽光発電システムの構築には欠かせない蓄電池ですが、以前は価格が高く容量が限られていたため、導入するハードルが高めでした。しかし、近年では蓄電池の価格が低下し、容量が大きくなってきたことから、多くの家庭が導入を進めています。
既に蓄電池を導入している家庭でも、容量を増やすことで効率化を図り電力の自給自足率をアップさせているのが現状です。
また、政府や地方自治体も、蓄電池の導入を支援する補助金制度を設けるなど、普及に向けた取り組みを進めています。初期費用を抑えられる補助金は、導入のハードルを下げる要因となっています。
太陽光発電で得られる平均収入
ここでは、太陽光発電で得られる平均収入について詳しく解説します。
2023年度の売電単価(FIT単価)は1kWhあたり16円
2023年度の太陽光発電の売電単価(FIT単価)は、1kWhあたり16円です。10年前の固定価格買取制度(FIT制度)がスタートした当初と比べると、およそ半分の水準まで下落しています。
近年では太陽光発電の普及に伴い、買取価格は段階的に引き下げられてきました。現在の売電単価では、買電価格を下回るため、売電収入を目的とした導入にメリットがありません。
ただし、自家消費を中心とした活用であれば、電気代の削減などのメリットが得られます。
出典:調達価格等算定委員会 令和5年度以降の調達価格等に関する意見
年間の平均売電価格は1kWあたり2万円前後
日本における太陽光発電の平均的な発電量は、容量1kWにつき年間1,215kWhです。2023年度の売電単価が1kWhあたり16円であることを考慮すると、年間の平均売電価格は1kWhあたり約19,440円となります。
容量5kWの太陽光発電システムを導入した場合は、年間の発電量は6,075kWhとなるため、年間の平均売電収入は約97,000円です
ただし、これらの数値はあくまでも平均値でしかありません。実際の売電収入は設置場所や環境、システムの性能などによって大きく異なります。
また、太陽光発電システムを導入するためにはランニングコストが必要です。売電収入だけでは、初期投資を回収するまでに長い時間がかかる可能性があります。
出典:環境省 令和元年度再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報等の整備・公開等に関する委託業務報告書
太陽光発電の維持コスト
資源エネルギー庁のデータによると、1年間にかかる太陽光発電の維持コストは1kWあたり約4,690円です。
そのため、5kWの住宅用システムを導入した場合は、年間約23,450円がかかります。維持コストの内訳には4回の定期点検費用と1回のパワーコンディショナー交換費用が含まれています。
また、太陽光発電システム導入後は放置というわけにはいかず、定期的なメンテナンスが必要です。
4年に1回の定期点検が推奨されており、かかる費用は1回あたり約3.5万円です。また、パワーコンディショナーは20年に1回の交換が推奨されており、約29.2万円が必要になります。
ほかにも、実際の運転時には故障した際の修理代、パネルの清掃や設備周辺の除草などが発生するため、実際の運転にかかる維持コストは資源エネルギー庁のデータを上回るケースも少なくありません。
例えば、パネル清掃費は基本料金1万円前後で1枚につき500円~1,000円、除草は1㎡あたり50円~150円が相場です。
蓄電池の平均価格
ここでは、蓄電池の平均価格について解説します。
家庭用蓄電池の平均価格は1kWhあたり18.7万円(税別)
家庭用蓄電池の平均価格は1kWhあたり18.7万円(税別)です。
例えば、容量が10kWh前後の製品は、100万円〜200万円が相場です。ただし、製品や性能、メーカーによって異なり、基本的に容量が大きくなるほど価格も高くなります。
また、訪問販売、ハウスメーカー、家電量販店、ネット販売など、購入先によって価格設定が異なるため、注意しましょう。
そのほか、蓄電池の導入には設置工事費や人件費などの追加コストが発生する場合があるため、かかる費用を総合的に計算する必要があります。
特定負荷型や全負荷型によっても価格は変動する
家庭用蓄電池には、特定負荷型と全負荷型の2種類があり、特徴も価格も異なるため、求めるニーズに合ったものを選ぶことが大切です。
特定負荷型は、停電時に一部の重要な機器にのみ電力を供給するタイプです。安く購入できるため、導入しやすい特徴があります。
一方、全負荷型は停電時に家庭内のすべての機器に電力を供給できるタイプです。利便性が高くさまざまなシーンにフィットする特徴があります。
両者の価格を比較すると、全負荷型のほうが高価になりやすいです。
特定負荷型の価格は、容量10kWh前後で100万円〜150万円ほどですが、全負荷型の場合は同じ容量で150万円〜250万円ほどになります。
まとめ
太陽光発電や蓄電池の必要性、近年話題のポータブル電源とソーラーパネルの特徴と人気の理由、売電ではなく自家消費をする時代になっていることについて解説しました。
太陽光発電の蓄電池は、電気代の高騰や非常用の備えとして需要が高まっています。
現時点では売電による大きな利益は望めないものの、電力の自家消費や節約を意識している方は導入を検討すべきです。
家庭内だけではなく、外出先での利用を検討している方にはEcoFlowのDELTA Pro 3がおすすめです。
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