太陽光発電システムを導入する際、蓄電池と組み合わせることでより多くのメリットがもたらされることをご存知でしたか?
蓄電池があれば、太陽光発電で生み出した電気エネルギーを貯めておき、必要な場面で消費することが可能です。
最近では、非常用電源として一般家庭でも導入するケースが増えてきています。この記事では、太陽光発電や蓄電池の特徴や、セットで導入するメリットなどを詳しくご紹介していきます。
太陽光発電と蓄電池が生活に安心をもたらす
太陽光発電とは、半導体によって構成されたソーラーパネルに太陽光を照射させ、太陽光エ ネルギーから電気エネルギーへ変換する設備のことです。
ソーラーパネルを屋根や敷地に設置して自家発電することで、さまざまな電気機器で電気を 消費することが可能となります。
蓄電池は、自家発電した電気を本体に蓄積し、好きなタイミングで自家消費できる装置のこ とです。
太陽光発電と蓄電池のセットなら、太陽の光が出ていない時間帯や停電時にも給電すること ができます。
今後の災害に備えた非常用電源として活用でき、さらに蓄電池を活用して節電もできること から、法人だけではなく一般層からも注目を浴びています。
太陽光発電における蓄電池の特徴
太陽光発電で用いられる蓄電池は、私たちの身近なもので例えると、スマートフォンのモバ イルバッテリーの大容量版というイメージです。
本体自体に充電することもできれば、ケーブルで繋いだ電気機器に給電することもできま す。
蓄電池の役割などをよりイメージできるように、特徴をわかりやすく説明していきます。
発電した電気を貯めるのが蓄電池の役割
蓄電池を簡単に説明すると、充電した上で再利用できる二次電池のことです。
充電・給電の原理は、スマートフォンなどで利用される充電式モバイルバッテリーと同じで す。
蓄電池は、元々工場などの大規模な設備で用いられる産業用蓄電池が主流でした。
最近では、研究開発と改良が繰り返されたことによって、家庭用でも安心して活用できる蓄 電池として住宅用太陽光発電などに組み込まれています。
家庭用蓄電池ではリチウムイオン電池が使われる
家庭用蓄電池には、充電・放電式のリチウムイオン電池が使用されています。
リチウムイオン電池は、以下の3つで構成されています。
①正極と負極
②正極と負極を分割するセパレーター
③間を埋める電解液
リチウムイオン電池にエネルギーを貯める場合、充電器で電流を流すことで、正極側にある リチウムイオンが電解液を通過しながら負極側に移動します。そして、正極と負極の間に電 位差が生じることで、電池が充電されるという原理です。
エネルギーを使用する場合、正極と負極を繋ぐ放電回路がつくられます。負極に溜まったリ チウムイオンが正極に向かって移動することにより、エネルギーが使用されるという流れに なります。
定置型蓄電池と移動式蓄電池の2種類ある
家庭用蓄電池は、大きく分けて「定置型蓄電池」と「移動式蓄電池」の2種類に分けられ ます。
定置型蓄電池は、設置後に固定された状態のまま使用する、据え置き型の家庭用蓄電池で す。住宅用太陽光発電システムで主流となっているタイプで、一定の設置スペースと設置工 事が必要とされます。大型な分、蓄電容量は7kWhと比較的大きいのが特徴です。
移動式蓄電池は、持ち運びや移動ができる小型の家庭用蓄電池を指します。家電量販店など でも販売されており、工事不要で設置可能です。ただし、定置型と比べて容量が少ないた め、消費電力の大きい電気製品の給電には向いていません。
太陽光発電における蓄電池の寿命について
家庭用蓄電池には、経年劣化するリチウムイオン電池が使用されているため、寿命が存在します。
概ね、10年間は問題なく利用できるといわれており、その後、寿命がくる前にメーカー保 証で交換対応をしてもらえます。
蓄電池の寿命の基準などを、さらに詳しく解説していきます。
◆ 蓄電池の寿命を表すサイクル回数
蓄電池の寿命をサイクル回数で表すケースもあります。
サイクル回数は、充電が空っぽの状態から満タンまで充電し、さらにその満タンになった電 気を空っぽにするまでを1サイクルとしています。
リチウムイオン電池の家庭用蓄電池の場合、6,000サイクル〜12,000サイクルが一般的 な寿命です。
6,0000サイクル〜12,000サイクルを年数に置き換えた場合、大体15年〜20年が家庭 用蓄電池の寿命だといわれています。
メーカーによってサイクル回数に差があるため、蓄電池を選定する際にはチェックしてみて ください。
◆ 寿命がきてもメーカー保証がある
蓄電池の寿命が迫っても、基本的にはメーカー保証で交換することが可能です。
メーカー保証については、初期の定格容量に比べて「◯%以上」という規定で判断されることが多いです。
定格容量とは、蓄電池本体に蓄積できる電気の容量のことで、0%に近づくほど寿命が近い ということです。
例えば、A社の蓄電池に無償保証10年間、定格容量60%という保証が付いていたとし ます。この場合、10年以内に60%未満の定格容量まで劣化した場合、無償交換の対象に なるということです。
蓄電池の経年劣化は避けられないため、10年後に30%程度の劣化であれば正常値と判断 されます。
◆ 無料保証年数はメーカーによって異なる
蓄電池の主力メーカーの保証年数を見ると、基本的に10年間の無償保証年数が付帯しま す。
10年間で無償交換の対象にならなかった場合、その後は有償保証となり、料金を支払うこ とで新しい蓄電池へと交換可能です。
メーカー | 無償保証年数 | 有償保証年数 |
---|---|---|
パナソニック | 10年 | 15年 |
シャープ | 10年 | 15年 |
伊藤忠商事 | 10年 | 設定なし |
ネクストエナジー | 10年 | 設定なし |
田淵電機 | 15年 | 設定なし |
太陽光発電における蓄電池の導入コスト
家庭用蓄電池の導入コストは、定置型か移動式かで導入コストに大きな差があります。
導入コストが安く収まるのが工事不要の移動式蓄電池で、数万円〜10万円台で導入可能で す。
一方、工事が必須となる定置型蓄電池の場合、設置工事や電気系統などの施行費用を含める と、大体80万円〜150万円くらいの相場になります。また、大容量・高品質の製品にな ると200万円近くコストがかかるケースもあります。
住宅用太陽光発電は、蓄電池なしでも設置容量5.00kWで130万円前後のコストがかか ります。そのため、太陽光発電と蓄電池をセットで導入する場合は、「DER(VPP)」など の補助金制度を活用することも検討しましょう。
太陽光発電と蓄電池をセットで導入するメリット
太陽光発電は、自家発電した電気を貯めておける蓄電池と組み合わせることで、効果が最大化されます。
例えば、蓄電池があれば停電した場合や夜間でも、蓄えておいた電力を消費することができます。
太陽光発電と蓄電池をセットで導入するメリットについて、さらに詳しくご紹介していきま す。
◆ 停電時に非常用電源として活用できる
日本では、将来的に首都圏直下地震や南海トラフ地震といった大震災が予想されています。
東日本大震災のように、復旧の目処が立たないような停電が起こったとしても、太陽光発電 と蓄電池があれば非常用電源として活用できます。
被災中にもスマートフォンに充電しながら情報収集をしたり、調理器具を使ったりすることも可能です。
また、蓄電池があれば電気自動車への充電もできるため、ガソリンスタンドに大渋滞ができ ていたとしても、問題なく稼働させることができます。
◆ ポータブル電源なら持ち運びも可能
ポータブル電源とは、移動型蓄電池をよりコンパクトにした充電・給電装置のことです。
ソーラーパネルと接続することで、本体へ充電しながら電気機器へ給電することもできま す。持ち運びができるため、停電時からアウトドアシーンまでさまざまな用途があります。
例えば、EcoFlow社の「DELTAPro(デルタプロ)」は、定格出力6,000W・定格容量 3,600Whというポータブル電源では圧倒的なパフォーマンスを誇ります。
ドライヤーと電子レンジを同時に使用したとしても余力が残る出力のため、災害時にも生活 を大いに救ってくれるでしょう。
→停電しても暮らしを明るく照らすポータブル電源|DELTAPro(デルタプロ)
◆ 太陽光発電との組み合わせで自家消費できる
「太陽光発電をもっと節電に活かしたい」という時に、蓄電池で柔軟な自家消費が実現しま す。
例えば、太陽光発電で貯めておいた電気を、電力の単価が比較的高い時間に合わせて消費することで、効果的に節約できます。
一日の中で電力消費が多い時間帯に合わせて自家消費といった節電対策もできるため、無駄 な電気代の発生を抑えることが可能です。
◆ 電気代の値上がりに備えられる
2021年9月頃から、石炭や液化天然ガスなどの燃料の輸入価格が高騰したことで、燃料 費調整額が値上げされました。その結果、2022年に入ってもウクライナ情勢等の影響で電 気代の値上がりが続いている状況にあります。
そんな状況の中、太陽光発電と蓄電池を組み合わせて使用すれば、高い単価の電力を購入せ ずに済みます。
仮にこのまま電気代が高騰し続けても、自家発電・自家消費を上手く活用すれば値上がりの 影響を受けることがありません。
蓄電池に限らず、ポータブル電源でも抜群の節電効果を発揮できます。
◆ パワーコンディショナーの交換費用を節約できる
住宅用太陽光発電システムで必要不可欠なパワーコンディショナーは、大体10年で寿命 がくるといわれています。
寿命がくる前にパワーコンディショナーを交換する必要があり、その際の費用は約30万 円と高額です。
交換のタイミングがきた時は、パワーコンディショナーの機能を搭載したハイブリッドモデ ルの蓄電池を導入するのがおすすめです。
パワーコンディショナーの交換費用を抑えることができ、蓄電池の購入費用も節電効果によ って最終的に回収できるでしょう。
◆ FIT終了後にも節電可能
太陽光発電システムを導入した際、電力会社に売電できるFIT制度を利用可能です。
一般家庭の場合、10年間にわたり売電収入を得られますが、満了後は蓄電池を活用して節 電するのがおすすめです。
実際、電力会社から電気を購入して消費するよりも、蓄電池に貯めた電気を自家消費した方 が安く収まります。つまり、FIT満了後は蓄電池の買い時でもあります。
蓄電池ではなくとも、ポータブル電源で十分な節電効果を得られるでしょう。太陽光発電を生活に導入する際は、自家発電と自家消費を併用したダブル発電も検討してみてください。
まとめ
太陽光発電と蓄電池をセットで導入すれば、太陽が出ていない時でもスマートフォンに充電 したり、家電を稼働させたりすることができます。
停電時でも電気を使用できるため、いつ直面するかわからない自然災害に備えた非常用電源 としても重宝するでしょう。
家庭用蓄電池は、容量が大きい定置型になると導入コストが100万円以上かかるケースも あり、そう簡単に導入に踏み切れない人も多いでしょう。
そんな時は、EcoFlow社のソーラーパネルとポータブル電源を組み合わせた「太陽光発電 セット」の導入がおすすめです。
折りたたみ式の「220W両面受光型ソーラーパネル」は、22%〜23%という高い発電効率 を実現し、高耐久で防塵・防水仕様のため、野外でも安心して利用できます。
ポータブル電源の「DELTAMax1600(デルタマックス)」は、定格2,000Wの出力で、 1612Whから最大5644Whまで拡張できるため、家族がいるご家庭でもさまざまな電気 機器に給電可能です。
上記のハイパフォーマンスの太陽光発電セットを導入した場合、導入コストは30万円以 下に抑えられます。
停電時をはじめ、キャンプやアウトドアなどさまざまなシーンで”電気”と”安心”をもたらす EcoFlow社の製品を、ぜひこの機会に生活に導入してみてはいかがでしょうか?
→携行性を追求しながら発電効率を最大化!220W両面受光型ソーラーパネル
→定格出力2,000Wでデバイス15台を同時作動!DELTAMax1600(デルタマックス)