Image 1
Image 2

太陽光パネルを処分する方法とは?処分費用や撤去に伴う課題点を解説

太陽光パネルは、産業廃棄物として処分しなければなりません。太陽光パネルには有害物質である鉛をはじめ、カドミウム、セレンなどが含まれるため、一般廃棄物としての処理は不可能です。

売電価格の低下によって太陽光発電そのものをやめようと検討する方もいますが、適切な方法で処分する必要があります。

また、自分で取り外しを行うと感電や転落のリスクをともなうだけでなく、漏電やショートによって二次被害に発展する可能性もあるため、専門業者へ依頼するようにしましょう。

太陽光パネルの処分費用は環境や枚数によって大きく変動しますが、30〜100万円ほどです。住宅の建て替えや設備の故障、災害によって破損した場合は処分を検討すべきです。

この記事では、太陽光パネルの処分方法や手順、処分費用、日本で年間4,400トンも処分されている現状をわかりやすく解説します。

太陽光パネルの処分方法について知りたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。

太陽光パネルの処分方法

太陽光パネル 処分

太陽光パネルは、産業廃棄物として処分しなければなりません。

一般廃棄物とは異なる処理が求められる理由は、鉛、カドミウム、セレンなどの有害物質が含まれているためです。特別な処理が必要になることから、産業廃棄物として処分されます。

また、不適切な方法で廃棄した場合、懲役刑や罰金が科せられる可能性があります。専門知識を持つ業者に処分を依頼して、正しい方法で処分するようにしましょう。

太陽光発電システムに関わるその他設備も、設置業者やハウスメーカー、地域の電気屋などに相談し、適切な方法で処分してください。

太陽光パネルを処分する手順

太陽光パネル 処分

太陽光パネルの処分は、配線や電気工事などの専門知識と経験が必要になるため、専門業者に依頼するのが一般的です。

ここでは、太陽光パネルを処分する手順について詳しく解説します。

太陽光パネルの処分は専門業者に依頼する

太陽光パネルの処分は、専門業者に依頼するのが一般的です。

太陽光パネルをはじめとしたさまざまな設備を取り外すには、配線や電気工事などの専門知識はもちろん、経験が必要になります。素人が行うと危険を伴うため、プロに依頼するのが確実です。

太陽光パネルを設置した業者やハウスメーカー、地域の電気屋などに相談して処分を依頼しましょう。ただし、業者を選ぶ段階では即決をせず、複数の業者から相見積もりを取り、撤去費用や処分代金を比較するのがおすすめです。

自分で取り外して処分するのは非常に危険

自分で太陽光パネルを取り外して処分するのは、感電や転落の危険が伴います。非常にリスクが高いほか、最悪のケースも考えられるため絶対にやめましょう。

そもそも撤去作業は屋根の上での高所作業です。素人が屋根の上で作業を行うことは、転落事故などの危険を伴います。さらに太陽光パネルの取り外しには、配線や電気工事などの専門知識が必要なため、不適切な取り外しを行うと漏電やショートによる火災などの二次災害を引き起こす可能性があるでしょう。

また、架台や太陽光パネルは重量物になるため、不慣れな人が扱うと落下や転倒による事故のリスクは高くなるばかりです。太陽光パネルのガラス部品が破損している場合は、怪我をする危険性も高くなります。

自分で取り外して処分する場合のリスクを考えると、安全かつスムーズに撤去できる専門業者への依頼が無難です。

太陽光パネルの処分費用

太陽光パネル 処分

ここでは、太陽光パネルの処分費用について解説します。

屋根上設置のケース

太陽光パネルを屋根上に設置したケースでは、設置環境や枚数によって金額は前後しますが、一般的な処分費用としては、総額で30万円から100万円ほどが目安です。

処分費用には人件費をはじめ、足場代、屋根補修代、廃パネルの運搬費用、処分量に応じたコストなどが含まれます。人件費の相場は10万円から15万円ほど、足場代は1日あたり約1万円(足場架面積×平米単価)、架台を外した後の屋根補修代は数万円から30万円ほどが目安です。

また、廃パネルの運搬費用は、4tのロングトラック1台で25,000円前後(距離によって異なる)、処分量に応じた処分費用の相場は、1枚あたり5,000円前後かかります。

FIT制度で廃棄費用の積立が義務化されている

FIT制度(固定価格買取制度)で設置した太陽光発電システムは、2018年7月から廃棄費用の積立が義務化されています。具体的には太陽光発電システムの導入費用(資本金)の5%を廃棄費用として積み立てなければなりません。

積立金は将来の太陽光パネルの処分費用に充てられます。廃棄費用の積立状況については、報告が義務付けられているため、FIT制度を利用して自宅に太陽光パネルを設置する場合は、将来の処分を見据えて積立を確実に行いましょう。

積立によって、太陽光パネルを処分する時に必要な費用を確保できるため、太陽光発電システムを導入する際の初期費用として考慮しておきましょう。

FIT制度による廃棄費用の積立の義務化は、太陽光パネルの適切な処分を促進し、環境負荷の低減に貢献するためのものです。太陽光発電システムを導入する際は、廃棄費用の積立について十分に理解し、適切に対応できるよう努めましょう。

太陽光パネルの処分を検討する理由

image2

住宅の建て替えや設備の故障など、太陽光パネルの処分を検討する理由はいくつかあります。

ここでは、太陽光パネルの処分を検討する理由について解説します。

住宅の建て替えに伴って処分する

住宅の建て替えに伴って太陽光パネルを処分するケースでは、既存住宅に設置されたシステムが10年以上経過し、FIT制度の満期を迎えた際に多く見られます。建設を担当したハウスメーカーが解体工事を行い、パネルを処分する場合が多いです。

ただし、処分費用は業者によって大きく異なります。ひとつの業者で即決せず、複数の業者に見積もりを依頼して比較検討しましょう。

また、太陽光パネルは一度取り外すとメーカー保証が消失するため、新しい住宅への再利用は難しい場合がほとんどです。

そのため、建て替えのタイミングは、新しい太陽光発電システムの更新を検討するよい機会です。新しい太陽光発電システムであれば、発電効率の向上やメンテナンス費用の削減を期待できるでしょう。

パワーコンディショナーやケーブル断線による故障

太陽光発電システムの主要部品であるパワーコンディショナーは、耐久年数が10年から15年ほどといわれています。故障した場合、新製品への交換費用が高額になるため、そのタイミングで太陽光パネルの撤去を検討する方も少なくありません。

また、太陽光パネルからパワコンまでのケーブルが断線した場合は、修理や交換が必要です。ケーブルの断線は経年劣化や動物による被害などが原因として考えられます。

設備の故障は太陽光発電システムの発電効率を大きく低下させるため、早期の対応が必要です。

地震や災害による破損や故障

太陽光パネルは地震や台風などの自然災害によって、物理的に破損するケースがあります。太陽光パネルが落下してガラス面が割れるケースも考えられます

破損や故障は太陽光発電システムの発電効率を大きく低下させるだけでなく、安全面でのリスクも伴うため、早期の解決が必要です。

しかし、大規模な災害によって住宅が倒壊したり、深刻な損傷を受けた場合は、太陽光発電システムの修理や再利用が困難になる場合もあります。地震や災害による太陽光パネルの破損や故障は、処分を検討する重要な理由のひとつです。

破損したパネルを放置することは、環境面でのリスクが高くなります。処分を適切に行わないと、有害物質の流出や二次災害が発生する可能性があるため注意が必要です。

日本で年間4,400トンも処分される太陽光パネル

太陽光パネル 処分

日本では年間約4,400トンもの太陽光パネルが処分されています。近年では太陽光発電システムの導入が進んでいることもあり、処分件数は増加傾向です。

処分される太陽光パネルの多くは、住宅の建て替えやシステムの更新、故障などが理由となっています。

ここでは、廃棄された太陽光パネルの使い道やリサイクルについて解説します。

廃棄された太陽光パネルはリユースされる

廃棄された太陽光パネルの中には、リユースが可能なものもあります。製品の状態によっては、中古品として再利用されるケースも少なくありません。

中古買取を専門とする業者は、使用済みの太陽光パネルを回収し、検査・評価を行ったうえで、再販売しています。

ただし、製品の年式が古い場合や著しい劣化や損傷がある場合は、リユースされない可能性が高く、買取に関しても困難になります。

また、リユースされた太陽光パネルは、発電効率や耐久性が新品に比べて低下している可能性があります。

コストの部分では安く手に入るというメリットがあるものの、利用用途や設置環境に応じては効果を発揮できない可能性があるため、利用する際は条件を満たせる中古品を選ぶようにしましょう。

関連部品をリサイクルする

太陽光パネルを産業廃棄物として処分する際は、関連部品のリサイクルも行われます。

ガラスやアルミニウム、シリコンなどの材料で構成されている太陽光パネルは、適切な処理を経て新たな製品の原材料として再利用される場合も珍しくありません。

産業廃棄物として処分された太陽光パネルは、中間処理場で素材ごとに分別されます。ガラスは砂などの原料として、アルミニウムは溶解して新たな製品の材料として、シリコンは高純度化処理を経て半導体材料などに再利用されることが多いです。

リユースもリサイクルもできない場合は埋立処分する

リユースやリサイクルが難しい場合は、埋立処分になります。中間処理場で分別された太陽光パネルの材料のうち、リサイクルが困難なものは、細かく粉砕されたうえで埋立処分される流れです。

太陽光パネルは電気機械器具に分類されるため、埋め立て先は管理型最終処分場となります。

管理型最終処分場は、有害物質の流出を防ぐための設備を備えた処分場です。埋立処分は、循環型社会形成推進基本法における処理の優先順位にて最下位に位置づけられているため、最終手段になります。

埋立処分はリユースやリサイクルを考えるうえで望ましくない選択肢です。しかし、現状では太陽光パネルのリユースやリサイクルの技術や体制が十分に確立されていないため、一定量の埋立処分が避けられない状況にあります。

太陽光パネルの処分における課題と注意点

image1

ここでは、太陽光パネルの処分における課題と注意点について解説します。

太陽光パネルの放置による有害物質

太陽光パネルは破損した状態で放置されると、有害物質が流出する可能性があります。

太陽光パネルに含まれる鉛やセレン、カドミウムなどは、環境汚染を招く原因です。生態系に深刻な影響を与え、植物の成長阻害や動物の健康被害など、長きにわたる悪影響が懸念されます。

また、汚染された水源を通じて、人体にも有害物質が蓄積される可能性が高いです。

特に大規模な太陽光発電施設であるメガソーラーでは、災害時の破損に伴うリスクが高くなります。パネルが大量に破損した場合、有害物質の流出量が増大するため、取り返しのつかない事態に発展する可能性があるでしょう。

さらに破損したパネルは漏電や火災などの二次災害のリスクを伴います。大きな環境問題に発展させないためにも、事前に災害時の対応計画を策定し、迅速な復旧作業を可能にする体制の整備が重要です。

産業廃棄物の業者を選ぶ

太陽光パネルの処分を業者に依頼する際は、信頼と実績のある業者を選ぶことが重要です。

なかには処分費用を受け取りながら、実際には不法投棄を行う悪質業者もいるため、業者を選ぶ際は十分に注意しなければなりません。

適切な業者を選ぶためには、まず業者のマニフェストや規則の確認が重要です。マニフェストは、廃棄物の種類や数量、処分方法などを記録した書類です。適正な処分が行われているかどうかを確認するうえで重要な役割を果たします。

業者の規則や手順を確認し、法令に基づいた処分が行われているかどうかを見極めてください。

まとめ

この記事では、太陽光パネルの処分方法や手順、処分費用、日本で年間4,400トンも処分されている現状を解説しました。

太陽光パネルは有害物質である鉛をはじめ、カドミウム、セレンなどを含むため、一般廃棄物として処理できません。処分する際は産業廃棄物として取り扱う必要があります。

また、処分する際は、専門業者に委託するのが一般的です。設備の撤去には専門知識が必要になり、さまざまなリスクが伴うため、自ら撤去することはおすすめできません。

素人の撤去作業は感電や転落のリスクを伴うほか、漏電やショートを起こして二次災害に発展する可能性があるため、絶対に避けるべきです。

太陽光パネルの処分を検討しているのであれば、EcoFlowポータブル電源とソーラーパネルのセットへの乗り換えをおすすめします。

ソーラーパネルは太陽光発電の変換率21%~22%と高い数値を誇り、効率よく発電を行えます。また、ポータブル電源とセットで導入すれば、発電した電力を蓄えておけるため、日常生活はもちろんのこと、緊急時でもバックアップ電源として活用可能です。

また、EcoFlowのポータブル電源とソーラーパネルは、工事不要で設置できるため、太陽光パネルの処分後にコストを抑えたい方にはピッタリです。

製品に関する詳しい内容は、以下のページをご覧ください。

EcoFlowポータブル電源
EcoFlowソーラーパネル

Image 1
Image 2

コメントを書く

コメントを入力してください
お名前を入力してください