「車中泊ベッドを自作するメリットってあるの？」「自作する具体的な方法を知りたい」という疑問がある方もいるかもしれません。車中泊ベッドを自作する最大のメリットは、自分の車にぴったりのベッドが作れることです。
また、既製品を導入する場合に比べて、経済的にもお得になる可能性があります。しかし、自作するには必要な材料や工具、手順を知っておく必要があるほか、注意点にも気をつけなければなりません。
本記事では、車中泊ベッドを自作するメリットや必要な材料、基本的な手順、注意点について解説します。快適に使うコツや方法も併せて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
車中泊ベッドを自作するメリット
車中泊用のベッドを自作することには、いくつかの魅力的なメリットがあります。ここでは、車中泊ベッドを自作する3つのメリットを紹介します。
- 自分の車にぴったりのベッドが作れる
- 市販品より安くベッドを用意できる可能性がある
- 自作ならではのアイデアを取り入れられる
以下、各メリットの詳細について見ていきましょう。
メリット1．自分の車にぴったりのベッドが作れる
車中泊ベッドを自作する最大のメリットは、自分の車にぴったりのベッドが作れることです。市販品は一般的なサイズや形状が多いため、車内のスペースを無駄なく活用できないことがあります。
しかし、自作なら車種や使用目的に合わせて、最適なサイズや形状のベッドを設計することが可能です。車内のレイアウトを考慮し、できる限りスペースを有効活用することで、快適な車中泊を実現できるでしょう。
メリット2．市販品より安くベッドを用意できる可能性がある
2つ目のメリットは、市販品より安くベッドを用意できる可能性があることです。ほとんどの素材をホームセンター等で揃えることができるため、市販のベッドを購入するよりも基本的に費用を抑えられます。
また、大型家具を配送する際の送料もかかりません。ただし、車中泊ベッドを自作する際は、材料費や工具代、作業時間などを総合的に考慮する必要があります。
メリット3．自作ならではのアイデアを取り入れられる
市販の車中泊ベッドにはない機能や工夫を、自作ベッドに自由に取り入れられる点も大きな魅力です。
例えば、ベッドの下に収納スペースを設けたり、車内の特徴に合わせた形状にしたりと、自分なりのアイデアを形にできます。使い勝手や利便性を追求した、オリジナリティあふれるベッドが作れるでしょう。
車中泊ベッドの自作に必要な材料
車中泊ベッドを自作する際には、以下のような材料が必要となります。ベッドの形状や種類に応じて材料が異なる場合もあるため、事前に必要なものを確認しておくことをおすすめします。
- ベースとなる板材
- クッション材
- マットレス
強度と快適性を兼ね備えたベッドを作るには、適切な材料選びが欠かせません。以下、各材料について1つずつ見ていきましょう。
材料1．ベースとなる板材
車中泊ベッドのベースとなる板材は、強度と加工のしやすさを考慮して選ぶ必要があります。主な板材としては、丈夫で扱いやすい「合板」が挙げられ、合板は用途や品質基準からいくつかの規格に分けられます。
【合板の主な規格】
- 普通合板
- 構造用合板
- コンクリート型枠用合板
- 天然木化粧合板
- 特殊加工化粧合板
車中泊ベッドの自作には、一般的に普通合板や構造用合板が利用されます。厚さは10〜15mm程度のものを選べば、十分な強度を確保できます。
材料2．クッション材
ベッドに適度なクッション性を持たせるには、ウレタンやスポンジ、発泡スチロールなどのクッション材が必要です。ベッドの安定性や強度を左右する要素となるため、慎重に選ぶようにしましょう。
特に高反発ウレタンは弾力性と耐久性に優れ、体圧分散にも効果的です。ベースとなる板材によってウレタンの適切な厚さは異なりますが、一般的には50〜100mm程度のものが良いとされます。
材料3．マットレス
ベッドの上に敷くマットレスは、寝心地を大きく左右する重要な材料です。自作ベッドに合わせたサイズのマットレスを選ぶことが肝心です。
マットレスは、厚手で体圧分散性の高いものが推奨されます。高反発タイプや低反発タイプなど、好みに合わせて選ぶと良いでしょう。コンパクトに収納できる折りたたみタイプも便利です。
車中泊ベッドの自作に必要な工具
車中泊ベッドを自作するには、材料を加工するための工具が必要不可欠です。電動工具を使えば作業が楽になりますが、手工具でも代用できます。
ここでは、ベッド自作に欠かせない工具を5つ紹介します。自作を始める前にこれらの工具を用意しておけば、スムーズに作業を進められるでしょう。
工具1．電動ドライバー
電動ドライバーは、ネジ留めや穴あけに使う電動工具です。充電式のものなら、屋外でも使用できて便利です。
ネジ留めが多い組み立て作業では、電動ドライバーがあると時間を大幅に短縮できます。ただし、電動ドライバーだけでは難しい場面もあるため、手動タイプのドライバーも併せて用意しておきましょう。
工具2．のこぎり
板材を切断したり、切り欠きを入れたりする際に活躍するのがのこぎりです。手のこぎりでも作業はできますが、電動のこぎりを使えば作業時間を短縮できます。
のこぎりを使うのが難しい、用意できないといった場合には、ホームセンター等で材料を事前にカットしてもらいましょう。切断面が綺麗に仕上がるので、美しいベッドが作れます。
工具3．定規やメジャー
設計にこだわり、正確性を高めるためにも、定規やメジャーが必要となります。具体的には、材料を寸法したり、ネジ穴の位置を決めたりする際に役立ちます。
車中泊ベッドを1から自作する場合には重宝するため、事前に扱いやすい定規やメジャーを準備しておきましょう。コンパクトに畳めるものなら、収納にも困りません。
工具4．マーカーや鉛筆
切断線や印付けには、マーカーや鉛筆が欠かせません。消しゴムで消せるタイプのマーカーを選べば、失敗しても安心です。細い線が引けるシャープペンシルも、細かい寸法を記入する際に重宝します。
工具5．カッター・はさみ
カッターやはさみは何かと活躍するため、作業する前に用意しておきましょう。小さな材料を切ったり、クッション材の大きさを調整したりする際に便利です。はさみも別用途で使用するため、最低でも1つは準備しておくことをおすすめします。
車中泊ベッドを自作する基本的な手順
ここでは、車中泊ベッドを自作するための基本的な手順を説明します。以下の手順を応用することで、自分の車に合ったベッドをスムーズに作れるはずです。
- 車内のスペースを測定する
- 材料を揃え、加工する
- ベッドのフレームを組み立てる
- マットレスを載せる
- 使い勝手を確認し、微調整する
各工程を丁寧に進めることが、完成度の高いベッドを作るコツと言えます。では、各手順の詳細について解説していきます。
手順1．車内のスペースを測定する
まずは、ベッドを置くスペースの寸法を正確に測ります。この寸法をもとに、ベッドの大きさを決めていきます。
ベッドを置いたときの居住性も考慮して、最適なサイズを検討しましょう。スペースを測定したあとに、設計図を書いてイメージを具体化することをおすすめします。
手順2．材料を揃え、加工する
必要な材料を揃えたら、ベッドのパーツを切り出していきます。板材は、設計図に基づいて正確にカットする必要があります。切断面は紙やすりで丁寧に磨いて、滑らかに仕上げましょう。
手順3．ベッドのフレームを組み立てる
切り出したパーツを組み合わせ、ベッドのフレームを組み立てます。ネジ留めやボルト締めで、しっかりと固定しましょう。
組み立ての際は、全体の直角度にも注意が必要です。ゆがみのないフレームを作ることが、ベッドの完成度を高めるポイントと言えます。
手順4．マットレスを載せる
フレームが完成したら、その上にマットレスを載せます。実際に寝転がってみて、寝心地を確認しましょう。寝心地が悪い場合は、クッション材の追加やマットレスの交換を検討してください。
手順5．使い勝手を確認し、微調整する
最後に、実際に車内で使ってみて使い勝手を確認します。不具合があれば、微調整を加えて仕上げましょう。
ベッドの高さや収納方法など、実際に使ってみないとわからないこともあります。使い勝手を重視した、自分だけのベッドを目指しましょう。
車中泊ベッドを自作する際の注意点
車中泊ベッドを自作する際には、いくつかの注意点が存在します。快適で安全なベッドを作るために、以下のような点に留意することが大切です。
- 車内のスペースを考慮する
- ベッドの高さや位置を工夫する
- 十分な強度と耐久性を確保する
- 車の乗り心地に影響しないようにする
車中泊ベッドを自作する前に、これらの注意点をご確認ください。各注意点の内容を順番に見ていきましょう。
注意点1．車内のスペースを考慮する
車内のスペースは限られているため、できるだけ無駄なく活用することが重要です。荷物の収納スペースも考慮しながら、レイアウトを工夫しましょう。
ベッドのサイズは、車内で使用するものの大きさとのバランスを考えて決定します。居住性を損なわないよう、適度なスペースを確保することが大切です。
注意点2．ベッドの高さや位置を工夫する
ベッドの高さは、シートの高さとのバランスを考えて決めます。乗り降りしやすく、運転操作の邪魔にならない高さに設定しましょう。
いくら寝心地が良くても、ベッドの高さが高すぎて、運転や行動の邪魔になってしまっては元も子もありません。運転席や助手席の位置も考慮し、乗り降りしやすい位置にベッドを設置しましょう。
注意点3．十分な強度と耐久性を確保する
車の揺れや振動に耐えられるよう、ベッドは頑丈に作る必要があります。丈夫な材料を使うのはもちろんのこと、接合部はしっかりと固定して、ガタつきが生じないように注意しましょう。
また、経年劣化しにくく、メンテナンスがしやすい素材を選ぶのもおすすめです。長く安全に車中泊を楽しむためにも、十分な強度と耐久性を確保しましょう。
注意点4．車の乗り心地に影響しないようにする
4つ目の注意点は、車の乗り心地に影響しないようにすることです。できるだけ軽量化を図り、荷重のバランスに注意しましょう。
偏った荷重がかかると、車の安定性を損なう恐れがあります。車中泊はもってのほか、目的地までの走行がストレスに感じてしまうため、バランスを考えた設計を心がけましょう。
自作した車中泊ベッドを快適に使うコツ
自作したベッドをより快適に使うためのコツを3つ紹介します。以下のような工夫を取り入れることで、居心地の良い空間を実現できるはずです。
コツ1．マットレスは厚手のものを選ぶ
車中泊では、道路の凹凸や振動が伝わりやすいため、マットレスは厚手のものを選ぶことをおすすめします。体圧分散に優れ、振動を吸収してくれるマットレスなら、朝までぐっすりと眠れるでしょう。
逆に薄手のマットレスで不快感を感じてしまうと、せっかくの車中泊が台無しになってしまいます。寝心地の良さを追求するなら、マットレス選びは慎重に行いたいものです。
コツ2．カーテンで光を遮断する
朝日や街灯の光を遮断するために、カーテンやシェードを活用するのも効果的です。遮光性の高い素材を選べば、外からの光をシャットアウトできます。
また、カーテンやシェードで視線を遮れば、プライバシーの保護にもつながります。外からの視線を遮りつつ、快適な環境も実現できるでしょう。
コツ3．収納スペースを確保する
車内を広々と使うには、収納スペースの確保が欠かせません。ベッドの下や周りのデッドスペースをうまく活用しましょう。
荷物をすっきりと片付けることができれば、居住空間を広く取ることができます。収納ボックスやバッグ、収納ネットなどを活用して、整理整頓を心がけることが大切です。
まとめ
本記事では、車中泊ベッドを自作するメリットや必要な材料、基本的な手順、注意点について解説しました。
自分の車にぴったりの快適なベッドを作れることが、車中泊ベッドを自作する最大の魅力です。合板などのベース材、クッション材、マットレスを用意し、電動工具やのこぎりを使ってスムーズに自作しましょう。
車中泊をより快適にするアイテムとして、どこでも電力供給が行えるポータブル電源が挙げられます。スマートフォンやPCの充電、ポータブル冷蔵庫やLEDライトの使用など、車中泊において幅広く活躍します。
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