夏の車内は場合によっては40度を超えるため、熱中症などのリスクが伴います。これらのリスクを回避し、車内で快適に過ごすには効果的な暑さ対策が求められます。
具体的には、車のドアとサンルーフを全開にする、窓を開けてエアコンをつけるなどが挙げられます。そのほか、車内の温度を下げるポータブルクーラーといったグッズを用意するのも有効です。
本記事では、車の暑さ対策の重要性、車内温度の上昇を防ぐ方法、効果的なグッズを解説します。車内の暑さを軽減し、快適に過ごしたい方は本記事を最後までご覧ください。
夏の車内は40度を超える?暑さ対策の重要性
夏の車内は暑くなりやすく、場合によっては40度を超えます。外気温35度の真夏日に何も対策をせずに駐車した場合、車内温度はわずか30分で40度を超えます。
JAF(日本自動車連盟)が調査した「JAFユーザーテスト」によると、昼の12時から4時間駐車した場合の車内温度は以下のようになりました。
車内最高温度 | 車内平均温度 | ダッシュボード最高温度 | |
対策なし(黒) | 57度 | 51度 | 79度 |
対策なし(白) | 52度 | 47度 | 74度 |
サンシェード装着 | 50度 | 45度 | 52度 |
窓開け(3cm) | 45度 | 42度 | 75度 |
エアコン作動 | 27度 | 26度 | 61度 |
参考:真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)|JAF(日本自動車連盟)
暑さ対策をしなかった車内の温度は、暑さ対策を行った場合に比べて、最高で25度も高くなっています。サウナのような状態の車内で長時間過ごすと、脱水症状や熱中症などのリスクが高まります。
子どもやペットを放置しないのはもちろんのこと、車内で快適に過ごすには効果的な暑さ対策が必要です。チャイルドシートの表面やベルトの金具が高温になることで、子どもがやけどを負うリスクもあるため、特に子どもがいる家庭では、車内温度の上昇を抑える対策が求められます。
車の暑さ対策で意識すべきポイント
車の暑さ対策で最も意識すべきポイントは、車内の空気を循環させることです。空気を入れ替えることで、車内の熱気が排出され、温度低下につながりやすくなります。
具体的な対策としては、窓を少しだけ開ける、エアコンや換気扇を使用するなどの方法が挙げられます。そのほか、以下のようなポイントが重要となります。
重要ポイント | 内容 |
物理的に日光を遮断する | フロントガラスからの強い日差しを遮ることで温度上昇を抑えられる |
車のボディや車内を冷やす | 車を外部・内部から冷やすことで車内の温度が低下する |
状況や目的に応じて、これらのポイントを踏まえて対策を行うようにしましょう。次項で、具体的な暑さ対策を解説します。
いますぐできる車の暑さ対策
夏の炎天下では車内温度が上昇し、熱中症のリスクが伴います。そのリスクを防ぐための有効的な対策として、いますぐできる方法を大きく3つ紹介します。
- 車のドアとサンルーフを全開にする
- 窓を開けてエアコンをつける
- 車体に水をかける
以下、対策方法を1つずつ見ていきましょう。
対策1.車のドアとサンルーフを全開にする
車のドアとサンルーフを全開にすれば、車内の熱気を迅速に逃がすことができます。これにより外気を効率的に取り込み、車内の空気を循環させることが可能です。
閉じ切った車内は外気よりも高温になることが多く、場合によっては50度を超えます。そのままエアコンをつけて車内を冷やすよりも、一度熱気を外に逃してからのほうが効率的に車内が冷えます。
【そのほか具体的な対策方法】
- 助手席側の後部座席の窓を全開にする
- 運転席側のドアを軽く5~6回開け閉めする
窓とドアを開ける場所を対角線上にすることで、より効率的に空気を循環させることができます。JAFの検証では、車内温度が55度から47.5度まで下がっているため、試す価値は十分にあります。
対策2.窓を開けてエアコンをつける
窓を開けてエアコンをつける対策も有効です。あえて窓を開けるのは、車内に熱気が溜まっている状態でエアコンをつけても、迅速な温度低下が見込めないからです。
まずは車内の熱気を排出することを優先し、空気を入れ替えてからエアコンをつける方法が推奨されます。その際、エアコンは「外気導入モード」に設定しましょう。
「外気導入モード」とは、外の空気を車内に取り込む設定のことです。以下のような順番で行うと、より効果的に車内を冷やせます。
- 窓を全開にしてエアコンを「外気導入モード」でつける
- エアコンの風が涼しくなってきたら「内気循環モード」に切り替える
- 窓を閉めてエアコンの風で車内を涼しくする
最初の数分は窓を少し開けた状態でエアコンを起動します。エアコンの風が外に排出されるため、「エアコンをつける意味はないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、車内の空気がより循環されるため、この方法が最も効果的です。
対策3.車体に水をかける
車体に水をかけて温度を下げるという対策もあります。具体的には、以下のような方法で車体の温度を低下させます。
- バケツやホースで車のボディに水をかける
- 濡らしたタオルでダッシュボードを拭く
自宅に洗車用の蛇口がある、すぐに水を用意できるといった場合は効果的ですが、JAFの「JAFユーザーテスト」では、そこまで高い効果は得られませんでした。ほかの方法に比べて優先度が低い点を留意しておきましょう。
関連記事:夏の車中泊は暑すぎる!具体的な暑さ対策や必要なもの・アイテムを紹介
車内の温度を下げる・温度上昇を抑えるグッズ7選
本項では、車内の温度を下げる・温度上昇を抑えるためのグッズを7つ紹介します。車内の暑さ対策を万全にするためにも、以下のグッズを押さえておきましょう。
- サンシェード
- 断熱フィルム
- 断熱ハンドルカバー
- 夏用カーシート
- 冷却スプレー
- 車内扇風機
- ポータブルクーラー
以下、1つずつ解説していきます。
グッズ1.サンシェード
サンシェードは窓ガラスに取り付け、直射日光を遮るためのグッズです。暑さ対策の定番と言えるグッズであり、UVカット機能がついたものや、吸盤で簡単に取り付けられるタイプが人気です。
JAFのテストデータでは、サンシェードの有無によって車内の平均温度で約5度、ダッシュボードでは約30度もの差が生じる結果が出ています。また、サンシェードはダッシュボードやシートの日焼け・劣化防止にも役立ちます。
グッズ2.断熱フィルム
断熱フィルムとは、日光の熱を吸収・反射し、車内の温度上昇を防ぐシートのことです。断熱フィルムには以下のような種類があります。
- 赤外線(IR)をカットするタイプ
- 紫外線(UV)をカットするタイプ
車内温度の上昇を防ぎたい場合には、赤外線(IR)をカットするタイプの使用をおすすめします。
注意点として、フロントガラス、運転席、助手席にはスモークタイプの遮光ガラスを、法律上の観点より利用することができません。近年では透明度の高いものも選べるため、フロントガラスなどに貼る場合は透明なタイプを使用しましょう。
グッズ3.断熱ハンドルカバー
断熱ハンドルカバーは、運転ハンドルが熱くなりすぎることを防ぐグッズであり、駐車時にハンドルに被せて使用します。
直射日光はフロントガラスだけではなく、さまざまな方向から入ってきます。フロントガラスのサンシェードを利用していた場合でも、ハンドルはどうしても熱くなってしまいます。
とはいっても、四方八方にある窓ガラスをすべて塞ぐのは現実的ではありません。そこで活躍するのが、この断熱ハンドルカバーです。取り付けはステアリングに被せるだけなので簡単です。デザインや色も豊富なため、車内のアクセントとしても楽しめます。
グッズ4.夏用カーシート
夏用カーシートの導入も対策として有効です。夏用カーシートとは、布地の代わりに通気性の良い素材が使用されたシートのことです。具体的には、冷感効果を持つビーズクッション、通気性の良いメッシュシートなどの種類があります。
背中・腰の蒸れを防ぎ、乗車時の肌の触感を快適に保つ効果が見込めます。それにより、夏の長時間の運転でもストレスを感じにくくなるのです。近年では、送風機能のあるカーシートも販売されています。
グッズ5.冷却スプレー
冷却スプレーは、シートやハンドルなど、触れる部分の熱を取り除く際に役立つスプレーです。冷却成分を含み、車内の熱い部分に吹きかけると一時的に温度が低下します。
JAFの車内温度を下げる実験によると、冷却スプレーをシートに10秒ほど吹きかけた場合、3分後に55度のシートが50.1度に下がるという効果が確認されました。
ただし、冷却スプレーの多くは缶タイプで可燃性のガスが材料になっており、車内で爆発する危険性もあるため、取り扱いには十分な注意が必要です。車内に放置する場合は、ミストタイプの冷却スプレーを導入するようにしましょう。
グッズ6.車内扇風機
車内を冷やす小型の扇風機の導入も効果的です。エアコンの風が届きにくい後部座席の冷却に役立ちます。充電方法は製品によって異なり、具体的には以下のような充電方法があります。
- シガーソケットから充電するタイプ
- ソーラーパネルを使って充電するタイプ
車内が狭い場合は、風の方向や強さを調整できる機能がついた製品がおすすめです。車内状況に応じて選ぶようにしましょう。
グッズ7.ポータブルクーラー
より効率的な暑さ対策を行いたい方は、ポータブルクーラーの導入を検討しましょう。ポータブルクーラーは持ち運び可能な小型のクーラーであり、別名「スポットクーラー」とも呼ばれます。
車内温度を下げるには、エアコンの利用が欠かせません。しかし、備え付けのエアコンを使用するためにはエンジンをかける必要があり、エンジンをかけたままだと誤操作で車が動いたり、燃料切れでエンジンが止まったりする恐れも考えられます。
それらのトラブルを防ぎ、長時間のドライブを快適にするのがポータブルクーラーです。EcoFlow WAVE 2は、コンパクトながら強力な冷房能力を持つポータブルクーラーです。夏の車中泊やキャンプには最高のアイテムだと思います。EcoFlow 「効果的な車内の暑さ対策を行いたい」という方は、本製品の購入を検討してみてください。
電気機器を使う場合はポータブル電源の導入がおすすめ
電気機器を使う場合は、ポータブル電源の導入がおすすめです。ポータブル電源の電力供給により電気機器を使用できれば、ポータブルクーラーなどを使った有効な暑さ対策が可能になります。それに伴い、熱中症の対策としても機能するでしょう。
【ポータブル電源を使って動かせる主な電気機器】
- 車内扇風機
- ポータブルクーラー
- 送風機付きカーシート
- 車用空気清浄機
通常、これらの電気機器は消費電力が大きいため、シガーソケットからの電力供給のみでは使用できない場合があります。その点、ポータブル電源を利用すれば問題なく、これらの電気機器を使って暑さ対策を行うことが可能です。また、ポータブル電源を導入した場合、以下のようなメリットも見込めます。
- 車のバッテリーを過度に消耗するリスクを避けられる
- 電気機器を連続で使用できる
- 複数の電気機器を同時に使用できる
車内の暑さ対策を万全にしたい場合は、ポータブルクーラーとあわせてポータブル電源の導入を検討してみてください。携帯性と機能性の両立を求めるなら、EcoFlowのポータブル電源「RIVER」シリーズがおすすめです。以下の製品をぜひご確認ください。
まとめ
本記事では、車の暑さ対策の重要性、車内温度の上昇を防ぐ方法、効果的なグッズを紹介しました。
車内の暑さ対策は、熱中症などのリスクを減らすために必要不可欠です。具体的な方法として、車のドアとサンルーフを全開にする、窓を開けてエアコンをつけるなどが挙げられます。
車の暑さ対策が済んでいない方は、本記事を参考にして有効な暑さ対策を進めましょう。より効率的に温度を下げたい場合はポータブルクーラーを、電気機器の利用を想定している場合はポータブル電源の購入を検討してみてください。
商品名 | RIVER 2 | RIVER 2 Max | RIVER 2 Pro |
容量 | 256Wh | 512Wh | 768Wh |
定格出力 | 300W | 500W | 800W |
AC充電入力 | 最大360W | 660W | 100-120V 50Hz/60Hz, 最大10A |
サイズ | 24.5 x 21.5 x 14.5cm | 26.9 x 25.9 x 19.6cm | 26.9 x 25.9 x 22.6cm |
重量 | 約3.5kg | 約6.1kg | 約7.8kg |
出力口 | 合計11 | 合計11 | 合計11 ACx4 USB-Ax4 DC5521ポートx2 シガーソケットx1 |
公式サイト | https://jp.ecoflow.com/products/river-2-portable-power-station | https://jp.ecoflow.com/products/river-2-max-portable-power-station | https://jp.ecoflow.com/products/river-2-pro-portable-power-station |