「ポータブル電源のベストな容量とは?」という疑問がある方もいるのではないでしょうか。バッテリー容量が大きいほど、長時間にわたって多くの電気機器を使用できるため、ポータブル電源選びでは非常に重要な要素と言えます。
非常時の備えとしても、できるだけ大容量のポータブル電源を用意しておくことが望ましいでしょう。しかし、容量だけでなく、定格出力や出力ポートの数と種類、出力波形、安全性、機能性など、さまざまな角度から製品を比較検討することが重要です。
本記事では、ポータブル電源の容量の重要性や選び方の目安、容量以外の重要ポイントについて解説します。ポータブル電源の購入を検討している方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
ポータブル電源の容量はどれくらい重要?
ポータブル電源を選ぶ際、本体のバッテリー容量は非常に重要な要素です。容量が大きいほど、長時間にわたって多くの電気機器を使用できるため、使用状況や目的に合わせて適切に選択する必要があります。
例えば、500Whの容量であれば、スマートフォンを50回ほど充電できます。一方、2,000Whともなれば、冷蔵庫を約10時間稼働させることが可能です。
このように、本体のバッテリー容量によって、使用できる電気機器の種類や稼働時間が大きく変わってきます。使用する電気機器の消費電力を事前に確認し、それに見合った容量を持つポータブル電源を選ぶことが大切です。
非常時の備えとして考えた場合は、できるだけ大容量のポータブル電源を用意しておくことが望ましいと言えます。大容量のポータブル電源であれば、停電が長引いたとしても、必要な電力を安定的に確保できます。
「Wh(ワットアワー)」とは?
ポータブル電源の容量は、基本的に「Wh(ワットアワー)」という単位で表します。これは、「W(ワット)」と「h(時間)」を掛け合わせた単位で、バッテリーに蓄えられるエネルギー量を示しています。
例えば、「500Wh」のポータブル電源は、500Wの電力を1時間供給できる容量を持っていることを意味します。本体のWhが大きいほど、より大きな電力を長時間供給できるため、ポータブル電源の性能を判断する上で重要な指標となるのです。
ポータブル電源のベストな容量とその目安
ポータブル電源の容量は、製品の種類に応じてさまざまなものがあります。しかし、すべての状況に合った最適な容量というものは存在しません。
ポータブル電源のベストな容量は、利用用途や目的によって異なるためです。ここでは、日帰りキャンプ、車中泊、長期キャンプ、防災目的などに分けて、それぞれの目安となる容量を紹介します。
日帰りキャンプ:300〜500Wh
日帰りキャンプでは、スマートフォンの充電や小型家電の使用が主な用途となるため、300〜500Whの容量があれば十分でしょう。
この容量があれば、LEDランタンやBluetoothスピーカー、ポータブル扇風機なども問題なく使用できます。コンパクトで持ち運びやすいサイズのポータブル電源が選べるのも魅力です。
ただし、大型の冷蔵庫や電子レンジなどを使用する場合は、より大きな容量が必要になります。また、本体のバッテリー切れを防ぐために、外出先に電源がある場合はその都度充電を行うことが大切です。
週末キャンプ・車中泊:500〜1,000Wh
週末キャンプや車中泊など、複数日にわたる使用や、やや大きめの電化製品の使用を想定する場合は、500〜1,000Whの容量がおすすめです。
500〜1,000Whの容量なら、ミニ冷蔵庫やノートパソコン、小型のテレビなども使える余裕があります。また、スマートフォンやカメラ、ライトなどの充電にも十分に対応できるでしょう。
ただし、電力の使いすぎには注意が必要です。数日間のアウトドアを快適に過ごすためには、電力の節約や都度充電が鍵となります。消費電力の大きな機器を使用する場合は、より大きな容量のポータブル電源を用意しましょう。
長期キャンプ:1,000〜1,500Wh
1週間程度の長期キャンプや、電力を多く使う機器にも対応したい場合は、1,000〜1,500Whの大容量モデルを利用しましょう。
1,000Wh以上の容量があれば、電気調理器具や大型冷蔵庫、ドライヤーなども使用可能です。複数の機器を同時に使っても、十分な電力を供給できるでしょう。
また、ソーラーパネルと組み合わせることで、長期間の使用でも電力を確保しやすくなります。ただし、大容量モデルは重量が増す傾向にあるため、持ち運びには注意が必要です。
防災目的:1,500Wh以上
長期の停電や災害時の非常用電源として活用する場合は、1,500Wh以上の大容量モデルが適しています。大容量モデルなら、冷蔵庫や医療機器など、重要機器の稼働を長時間使用できます。
また、テレビやラジオ、スマートフォンの複数充電にも対応しており、数日間なら最低限の生活水準を維持することが可能です。非常時には電力の確保が何より重要となるため、できるだけ大容量のポータブル電源を用意しておくことをおすすめします。
ただし、大容量モデルは高価になりやすいため、予算とのバランスを考えることも大切です。
→家庭用におすすめの非常用電源5選!使い道や魅力、選び方を詳しく解説
ポータブル電源の容量選びは電気機器の消費電力が重要
ポータブル電源を選ぶ際、電気機器の消費電力を踏まえて適切な容量を選ぶことが重要です。消費電力とは、電気機器が動作するために必要な電力のことを指します。
例えば、スマートフォンの充電には10W程度の電力が必要ですが、電子レンジは1,000W程度の電力を消費します。ポータブル電源の容量が小さすぎると、必要な電力を供給できず、電気機器が使えなくなってしまう恐れがあるのです。
ポータブル電源の必要容量を把握するには、使用する電気機器の消費電力と使用時間から計算する方法が効果的です。計算式は、「必要容量(Wh) = 消費電力(W) × 使用時間(h)」となります。
【主な電気機器の消費電力例】
電気機器 | 消費電力の目安 |
スマートフォン充電 | 約10W |
LEDランタン | 5〜20W |
ラジカセ | 5〜30W |
ノートPC | 45〜100W |
ポータブル冷蔵庫 | 50〜150W |
炊飯器 | 350〜1,000W |
電気ケトル | 700〜1,000W |
電気調理器具 | 600〜1,500W |
これらの消費電力を参考に、使用予定の機器ごとに計算して、ポータブル電源の容量を選択しましょう。必要以上に大きな容量を選ぶと、重量やサイズ、価格が増大してしまうため、適切な容量のポータブル電源を選ぶことが賢明です。
【容量以外】ポータブル電源を選ぶ際に意識すべきポイント
ポータブル電源選びでは、容量以外にも重要なポイントがいくつかあります。製品ごとに特徴が異なるため、さまざまな角度から比較検討することが大切です。
- 定格出力
- 出力ポートの数と種類
- 出力波形
- 安全性
- 機能性
これらのポイントを踏まえて製品を選べば、自身のニーズに合ったポータブル電源を見つけやすくなるはずです。以下、各ポイントの詳細を1つずつ見ていきましょう。
ポイント1.定格出力
ポータブル電源の定格出力は、接続する機器の消費電力に合わせて選ぶ必要があります。定格出力が小さすぎると、機器を正常に動作させられない可能性があるためです。
特に複数の機器を同時に使用する場合は、それらの合計消費電力を考慮することが重要です。余裕を持った定格出力の製品を選ぶことで、安定した電力供給が可能になるでしょう。
【定格出力の目安】
目的 | 定格出力 |
デイキャンプ | 300W以上 |
週末キャンプ | 500W以上 |
長期キャンプ | 1,000W以上 |
防災目的 | 1,500W以上 |
定格出力は、製品のスペック表に明記されているので、購入前に必ず確認しましょう。使用する機器の消費電力を把握し、適切な定格出力の製品を選ぶことが大切です。
ポイント2.出力ポートの数と種類
ポータブル電源には、さまざまな種類の出力ポートが搭載されています。AC出力、USB出力、シガーソケット出力など、使用する機器に合わせて必要なポートを確認しましょう。
また、出力ポートの数も重要なポイントです。複数の機器を同時に使用する場合は、十分な数のポートが必要となります。
急速充電に対応したUSB PDポートや、大容量の機器に対応した100V ACポートなど、特殊なポートの有無も確認しておくと良いでしょう。
ポイント3.出力波形
ポータブル電源の出力波形には、大きく分けて「正弦波」「修正正弦波」「矩形波」の3種類があります。正弦波は家庭用コンセントと同じ高品質な波形で、あらゆる電気機器に対応可能です。
一方、修正正弦波や矩形波では対応していない電気機器もあるため、一般的には正弦波のポータブル電源を選択することが望ましいと言えます。正弦波の主なメリット・デメリットは以下の通りです。
【正弦波のメリット】
- 電力供給が安定している
- 精密機器に適している
- 電気ノイズが少ない
- 長期的な機器寿命の維持
- 効率的なエネルギー利用
【正弦波のデメリット】
- コストが高い傾向にある
- 一部の簡易機器では過剰な性能
- 専門的なメンテナンスが必要な場合がある
出力波形も定格出力と同様に、製品のスペック表や取扱説明書に記載されているので、購入前に確認するようにしましょう。
→ポータブル電源の正弦波とは?波形ごとの違いやメリット・デメリットを紹介
ポイント4.安全性
ポータブル電源の安全性も製品選択時の重要ポイントに含まれます。過充電保護、過放電保護、温度管理など、各種の保護機能が搭載されているかを確認しましょう。
また、製品に使用されているバッテリーの種類も重要ポイントの1つです。数あるバッテリーのなかで、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーが安全性が高いとされており、バッテリーの長寿命化も実現しています。
長く安全にポータブル電源を使いたい方は、リン酸鉄リチウムイオンバッテリー採用の製品を優先的に選びましょう。EcoFlowでは、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用した安全性の高いポータブル電源を販売しております。
ポイント5.機能性
ポータブル電源には、便利な機能を搭載しているモデルがあります。具体的には、以下のような便利機能が挙げられます。
- アプリ連動機能
- ソーラー充電機能
- 急速充電機能
- LEDライト機能
急速充電機能を搭載したモデルなら、短時間で充電が完了するため、ポータブル電源の利便性が高まります。ソーラー充電や車中泊向けの機能など、特殊な機能を備えたモデルもあります。
自身の使用環境や目的に合わせて、必要な機能を持つ製品を選択すると良いでしょう。ただし、便利機能が搭載されている製品は、価格が高い傾向にあるため注意が必要です。
大容量のポータブル電源なら「EcoFlow DELTA 3 Plus」がおすすめ
大容量のポータブル電源を探しているなら、「EcoFlow DELTA 3 Plus」がおすすめです。標準容量は1,024Whで、最大5kWhまで容量を拡張できます。
定格出力は1,500Wと高出力なので、冷蔵庫やテレビ、コンピュータなど、99%の電化製品に電力を供給可能です。X-Boostテクノロジーを使えば、ヘアドライヤーのような1,800Wの機器にも対応します。
また、業界トップクラスの高速充電を実現しています。AC充電では56分で100%充電でき、ソーラー充電や走行充電、発電機充電など、5つの充電方法に対応している点もポイントです。
「大容量のポータブル電源を探している」「非常用電源として活躍する製品がほしい」という方は、ぜひ「EcoFlow DELTA 3 Plus」の導入を検討してみてください。
まとめ
本記事では、ポータブル電源の容量の重要性や選び方の目安、容量以外の重要ポイントについて解説しました。
ポータブル電源を選択する際は、用途に合わせて適切な容量を選ぶことが大切です。例えば、日帰りキャンプなら300〜500Wh、週末キャンプや車中泊なら500〜1,000Wh、長期キャンプなら1,000〜1,500Wh、防災目的なら1,500Wh以上が目安となります。
また容量以外にも、定格出力や出力ポートの数と種類、出力波形、安全性、機能性など、さまざまな角度から製品を比較検討することが求められます。
大容量のポータブル電源を探しているなら、「EcoFlow DELTA 3 Plus」がおすすめです。高出力、高速充電、長寿命、優れた安全性と機能性を備えた製品で、停電対策から屋外の電源まで幅広く活躍します。