「パススルー充電とはどんな機能なんだろう?」という疑問を持つ人もいるはずです。パススルー充電は、電源装置と供給先の電気機器を同時に充電できる便利な機能です。
これにより、外出先でスマートフォンやモバイルバッテリーの充電が切れてしまった場合や、充電器が壊れてしまった場合でも、効率的な充電が可能になります。しかし、パススルー充電を利用する上では、注意事項が一部存在します。
そこで今回は、パススルー充電の基礎知識や役立つシーン、利用するメリットと注意事項を解説します。その上で、おすすめのパススルー充電対応の電源装置も紹介していきます。
パススルー充電とは?
パススルー充電とは、電源装置と供給先の電気機器を同時に充電できる機能のことです。パススルー充電の機能性は製品によって異なり、デバイスに優先的に供給するもの、本体を優先して充電するものなど複数のタイプがあります。
パススルー充電を用いることで、電源装置本体のバッテリー残量が少なくても、充電しながら同時に接続先のデバイスを充電することが可能です。また一度に複数のデバイスを充電でき、効率的な利用につなげられることも利点の1つです。
この機能は、主にモバイルバッテリーやポータブル電源に搭載されていることが多く、アウトドアや旅行、緊急時など、電源が限られた状況で重宝されます。
とはいえ、パススルー充電を利用する上では注意事項が存在します。また製品に応じて機能性が異なるので、購入前に仕様をしっかりと確認し、自分のニーズに合った製品を選ぶことが大切です。
パススルー充電が役立つ4つのシーン
パススルー充電は、さまざまなシーンで役立ちます。特に外出先で電源が限られた状況や、急な充電が必要になった場面で重宝されます。活躍する具体的なシーンは以下の通りです。
- 外出先でどちらの充電も切れてしまったとき
- スマートフォンの充電器が壊れたとき
- どちらの充電も素早く完了させたいとき
- 停電時に電源を確保したいとき
それぞれの活躍シーンを順番に解説します。
シーン1.外出先でどちらの充電も切れてしまったとき
外出先で電源装置とデバイスの充電がどちらも切れてしまった場合、パススルー充電が非常に役立ちます。コンセントを使える状況であったとしても、同時に2つを使用できるとは限りません。
その点、パススルー充電に対応している電源装置であれば、1つのコンセントから電源装置とデバイスの両方を充電できます。例えば、カフェや空港など、一時的に電源が利用できる場所で、なおかつ1つのコンセントしか利用できないシーンにおいて、このパススルー充電が役に立ちます。
また、友人や家族と外出している最中に、複数のデバイスを同時に充電したくなった場合にもパススルー充電が重宝されます。
シーン2.スマートフォンの充電器が壊れたとき
スマートフォンの充電器が壊れたシーンでも、パススルー充電が活躍します。モバイルバッテリーやポータブル電源は、充電器の代わりとして使用可能です。
また、電源装置本体を充電しながらデバイスにも電力を供給できるので、一石二鳥で効率的な充電を行えます。そのほか、外出先で充電器をなくしても一時的に対処できる、充電器を持ち運ぶ必要がなくなる、といった利用方法が挙げられます。
シーン3.どちらの充電も素早く完了させたいとき
旅行中やアウトドアにおいて、限られた時間しか電源を利用できない場面では、パススルー充電が重宝されます。パススルー充電の機能を使い、電源装置とデバイスを同時に充電すれば、短時間で充電を完了させることが可能です。
例えば、キャンプ場で一晩だけ利用できる電源がある場合、パススルー充電を用いることで効率的な充電を行えます。また、出張先でのホテルや会議室で少しの間だけ充電したい、といったビジネスシーンでもパススルー充電は役立ちます。
シーン4.停電時に電源を確保したいとき
台風や地震などの自然災害によって停電が発生した際には、一時的に電源が不安定になることがあります。このような状況では、パススルー充電を搭載した電源装置が役立ちます。
電源が復旧している最中に電源装置とデバイスを同時に充電し、スマートフォンやラジオなどの緊急用機器を使用することで、電力を確保しながら最新情報を入手できます。
パススルー充電を行うメリットと注意事項
ここまでパススルー充電の機能性や利用シーンを解説しましたが、利用する上ではメリットと注意事項があります。それぞれの特徴を理解し、自身の状況に合った使い方をすることが大切です。
パススルー充電のメリット
パススルー充電のメリットは主に以下の2点です。それぞれのポイントを1つずつ解説します。
メリット1.利便性が高くなる
電源装置と供給先の電気機器を同時に充電できるため、利便性が高くなります。旅行中や外出先で、限られた時間しか電源を利用できないような場面でも、パススルー充電を駆使すれば効率的に充電を行えます。
メリット2.短時間で充電が完了する
2つ目のメリットは、短時間で充電が完了することです。同時並行で充電を行うことで、電源装置とデバイスを素早く充電できます。短時間で充電を完了させなければならない場面で重宝されます。
パススルー充電の注意事項
パススルー充電の利用時には注意事項が存在します。パススルー充電を利用する際には、以下の注意事項を踏まえた上で、安全な利用を心がけましょう。
注意事項1.バッテリー劣化や寿命の短命化につながる
長期的にパススルー充電を利用すると、バッテリーの劣化や寿命の短命化につながります。
パススルーのために常時100%の充電残量をキープする形となるため、バッテリーが過充電状態になったり、細かい充電が繰り返されることでバッテリーに負担がかかったりします。1つの製品を長く使用し続けるためにも、パススルー充電を長時間利用する際は注意しましょう。
注意事項2.ブレーカーが落ちる可能性がある
パススルー充電を行うと、電気機器への電力はすべてAC電源側(壁コンセント)から供給されるので、壁コンセントの上限によってはブレーカーが落ちる可能性があります。そのため、壁コンセントの出力を超える電気機器を使用する場合、パススルー充電の利用は避けましょう。
そもそも前提条件として、壁コンセントからポータブル電源に接続する際には、ポータブル電源への入力電力より接続機器への出力電力が小さくなくてはなりません。出力電力が充電電力より大きくなると、バッテリーが蓄電できなくなり、本体の電源が切れてしまうため注意が必要です。
パススルー充電に対応した電源装置の違い
パススルー充電に対応した電源装置は、主にモバイルバッテリーとポータブル電源の2つです。モバイルバッテリーは、スマートフォンやタブレットといった小型電子機器に電力を供給するための携帯用の充電機器です。
一方でポータブル電源は、より大きなバッテリー容量を持ち、長期的な利用に適しています。スマートフォンやタブレットの充電だけでなく、家電製品や電動工具など、消費電力の大きい電気機器にも対応しています。
【モバイルバッテリーの特徴】
- 軽量かつコンパクトで携帯性に優れる
- 購入費用が比較的安価
- 充電端子は基本的にUSBのみ
- バッテリー容量は少なめ
- スマートフォンやタブレットの充電に適している
【ポータブル電源の特徴】
- モバイルバッテリーよりも高額
- 多種類の充電端子を搭載している
- バッテリー容量は大きめ
- 家電製品や電動工具などの高出力な電気機器に対応している
- アウトドアや緊急時の利用に適している
パススルー充電に対応したポータブル電源5選
パススルー充電に対応したポータブル電源は多くのメリットがあり、さまざまなシーンで重宝されます。本項では、パススルー充電に対応したEcoFlowのポータブル電源を5つ紹介します。
1.DELTA Pro
大容量バッテリーを求めている方は、EcoFlowの「DELTA Pro」がおすすめです。バッテリー容量は驚異の3,600Whで、出力は3,000Wまで対応しています。出力ポートも合計15口と多く、複数の電気機器を同時に利用できるため、アウトドアや緊急時、日常生活など、あらゆるシーンで効果的に活用可能です。
容量 | 3,600Wh |
定格出力 | 3,000W |
AC充電入力 | 最大1,500W |
サイズ | 63.5×28.5×41.6cm |
重量 | 約45Kg |
出力ポート | 合計:15 AC×5 USB×6 DC×2 シガーソケット×1 アンダーソン×1 |
公式サイト | https://jp.ecoflow.com/products/delta-pro-portable-power-station |
2.DELTA 2
ポータブル電源にバランスを求める方は「DELTA 2」をご検討ください。バッテリー容量は1,024Whとあらゆるシーンでの使用に十分でありながら、重量は比較的軽く、携帯性にも優れています。
リン酸鉄リチウムイオン電池搭載で、長寿命と高い安全性も実現しています。「ポータブル電源の製品選びで迷っている」という方におすすめです。
容量 | 1,024Wh |
定格出力 | 1,500W |
AC充電入力 | 最大1,200W |
サイズ | 40.0 x 21.1 x 28.1 cm |
重量 | 約12kg |
出力ポート | 合計15 ACx6 USBx6 DCx2 シガーソケット x1 |
公式サイト | https://jp.ecoflow.com/products/delta-2-portable-power-station |
3.DELTA 2 Max
「DELTA 2 Max」は、リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した最新のポータブル電源です。充放電可能なサイクル回数は業界平均の6倍で、繰り返し約10年間も使用できます。
さらに、2,048Whの容量は専用のエクストラバッテリーをつなぐことで、最大6,144Whまで容量を拡張可能です。充電速度は業界最速レベルなので、パススルー充電を用いても非常に快適です。
容量 | 2,048Wh |
定格出力 | 2,000W |
AC充電入力 | 最大1,500W |
サイズ | 49.7 x 24.2 x 30.5 cm |
重量 | 約23kg |
出力ポート | 合計15 |
公式サイト | https://www.ecoflow.com/jp/delta-2-max-portable-power-station |
4.RIVER 2 Pro
より携帯性を求める方には「RIVER 2 Pro」が推奨されます。重量は約7.8kgと軽く、それでいてパワフルな性能を誇ります。
驚くべきは充電速度で、ACコンセントからわずか70分でフル充電が完了。パススルー充電にも対応しており、同時充電による利便性に優れています。
容量 | 768Wh |
定格出力 | 800W |
AC充電入力 | 100-120V 50Hz/60Hz, 最大10A |
サイズ | 26.9 x 25.9 x 22.6cm |
重量 | 約7.8kg |
出力ポート | 合計11 ACx4 USB-Ax4 DC5521ポートx2 シガーソケットx1 |
公式サイト | https://jp.ecoflow.com/products/river-2-pro-portable-power-station |
5.RIVER 2 Max
最後に紹介する「RIVER 2 Max」は、より軽量でコンパクトにデザインされたポータブル電源です。普段使いはもちろんのこと、アウトドアや緊急時への利用にも向いています。重量が抑えられているため、持ち運び時の負担を軽減できます。
容量 | 512Wh |
定格出力 | 500W |
AC充電入力 | 660W |
サイズ | 26.9 x 25.9 x 19.6cm |
重量 | 約6.1kg |
出力ポート | 合計11 |
公式サイト | https://jp.ecoflow.com/products/river-2-max-portable-power-station |
まとめ
本記事では、パススルー充電について詳しく解説し、役立つシーンやメリット、注意事項、電源装置の違いを解説しました。
パススルー充電に対応した電源装置は、主にモバイルバッテリーとポータブル電源の2つです。モバイルバッテリーは携帯性とコストに優れているのに対し、ポータブル電源は持続性と利便性に長けています。
アウトドアや緊急時の利用を想定している方は、EcoFlowが販売する大容量かつ高機能なポータブル電源をご検討ください。EcoFlow製品ならソーラーパネルを用いたパススルー充電も行えるため、より効率的でコスト負担を抑えた運用が可能です。ぜひ以下の製品情報をチェックしてみてください。