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過放電・過充電とは?電池が過放電・過充電するリスク・対策やBMSも解説

スマートフォンやモバイルバッテリーなどに採用されているリチウムイオン電池にとって、過放電や過充電はトラブルを招く大きな要因の一つです。バッテリーが劣化してしまえば、バッテリーの消耗が早くなったり、火災を引き起こしたりと様々な被害をもたらします。

そこで本記事では、過放電・過充電とは何かについて解説します。過放電・過充電のリスクや対策も掲載しているので、バッテリーの正しい充電方法が理解できるでしょう。過放電や過充電を避けてデバイスを長持ちさせたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

過放電とは

過放電

過放電とは、電池の容量が0%になった状態からさらにエネルギーを消費した状態を指します。リチウムイオン電池には自己放電していく性質があるため、使用していなかったとしても容量は徐々に減っていき、気付いた頃には過放電になっているのです。

ただし、リチウムイオン電池がモバイルバッテリーやスマートフォンなどの製品に組み込まれている場合は、一般的に過放電を防ぐための保護機能が備わっています。過放電保護とは、容量が0%になるとリチウムイオン電池との接続を電気的に切断させる機能です。

過充電とは

過充電

過充電とは、電池の容量が100%に達した後も、さらにエネルギーを溜め込もうとする状態を指します。過充電になると、正極が許容量を上回るリチウムイオンを放出してしまい、電池内の状態が不安定になるのです。

充電ケーブルを差しっぱなしにして長時間放置していると、過充電になるリスクが高まります。ただし、過放電と同様に過充電も、通常はモバイルバッテリーやスマートフォンで発生しません。一定の容量まで充電すると、自動的に充電を停止するよう制御されています。

過放電・過充電される5つのリスク

過放電 過充電 リスク

リチウムイオン電池を採用している全ての製品が、過放電保護や過充電保護を搭載しているとは限りません。また、過放電保護・過充電保護を搭載していたとしても、バッテリーに負荷を与えることは事実です。過放電・過充電されるリスクを紹介します。

  • リスク1|【過放電・過充電】バッテリーが劣化する
  • リスク2|【過放電・過充電】発火して火災につながる
  • リスク3|【過放電】電解液が漏れてくる
  • リスク4|【過放電】充電できなくなる
  • リスク5|【過放電】外装が破損する

それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。

リスク1|【過放電・過充電】バッテリーが劣化する

リチウムイオン電池の過放電や過充電は、バッテリーを劣化させる大きな要因です。過放電の状態が長く続くと、電池の負極に用いられる銅箔が溶けてきて劣化が促進されます。

また、過充電によって正極のリチウムイオンが大量に放出された場合も、バッテリーの劣化は進行します。バッテリーの劣化が引き起こす主な症状は、以下のとおりです。

  • バッテリーが100%まで溜まらない
  • 再充電が必要になるまでの時間が短くなる
  • 突然電源が切れたり、再起動したりする

リスク2|【過放電・過充電】発火して火災につながる

リチウムイオンの過放電や過充電は、火災につながる危険があります。長時間使用していないリチウムイオン電池が過放電になっていると、電池内部の電極帯は劣化しています。

劣化している状態の電池に電力を流すと、発熱して可燃性ガスが発生するのです。ショートの火花で着火すると、火災に発展する恐れがあります(※1)。また、過充電によって熱暴走が起きた場合も、出火するケースがあるため注意が必要です。

※1参考:埼玉県南西部消防局「リチウムイオン電池からの火災にご注意を!!」

リスク3|【過放電】電解液が漏れてくる

過放電のリチウムイオン電池を長時間放置した場合、電解液が漏れてくる恐れがあります。電解液の主成分は、非常に強いアルカリ性の水酸化カリウムです。

万が一、液漏れした電解液が目に入ったり、肌に付着したりした場合は、失明や化学やけどに至る危険があります。電解液が体に付着した場合は、大量の水で洗い流してください。

リスク4|【過放電】充電できなくなる

リチウムイオン電池が過放電になったまま長期間放置した場合、充電できない状態にまで劣化している可能性があります。また、過放電保護機能を搭載したパソコンやスマートフォンにおいても、放電が進むと充電できなくなっているケースがあります。

放電が進むと過放電を防ぐために保護機能が働き、バッテリーの機能を停止させてしまうのです。この状態になると、デバイスを電源に接続しても充電は開始されません。

リスク5|【過放電】外装が破損する

リチウムイオン電池が過放電になったまま長期間経過すると、電池の負極に用いられている銅箔が溶けてきます。銅溶出と並行して電解液の還元分解反応が進行した場合、大量のガスが発生します。ガスは内部から圧力をかけるため、外装が膨らんで破損するのです。

リチウムイオン電池の過放電を防ぐための対策

リチウムイオン電池 過放電 対策

使わなくなったスマートフォンやパソコンが自宅に長らく眠っている場合、過放電が起きている恐れがあります。一度過放電になってしまうと、二度と充電できない事態になりかねません。リチウムイオン電池の過放電を防ぐための対策を見ていきましょう。

対策|3ヵ月ごとに充電する

リチウムイオン電池の過放電を防ぐためには、定期的に充電する習慣をつけるしかありません。リチウムイオン電池を長期保管する場合、3カ月ごとに容量80%まで充電しましょう。

リチウムイオン電池は自己放電するので、3カ月以上放置すると容量0%になるリスクが高まります。過充電を防ぐために容量100%まで充電しないのもポイントです。

蓄電池(バッテリー)の過充電を防ぐための対策

蓄電池 過充電 対策

夜に充電ケーブルを差して朝まで放置すると、10時間近くも充電し続けていることになります。過充電は熱暴走によって火災を引き起こす恐れがあるため、避けなければなりません。蓄電池の過充電を防ぐための対策は、以下のとおりです。

  • 対策1|充電し終わったら早めにケーブルを抜く
  • 対策2|充電上限を80%に設定する
  • 対策3|充電しながら使用しない

それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。

対策1|充電し終わったら早めにケーブルを抜く

充電が完了したら、そのままコンセントに差しっぱなしにせず、こまめにケーブルを抜くようにしましょう。過充電保護が備わっているデバイスであっても、容量100%の状態で長時間経過するとバッテリーの劣化につながります。

デバイスの充電が完了するまでの時間を把握しておき、充電を開始すると同時にケーブルを抜く時刻も頭に入れておきましょう。

対策2|充電上限を80%に設定する

リチウムイオン電池の充電は、容量80%で止めるのが最適です。100%まで充電すると過充電のリスクが高まり、バッテリーの劣化を招きます。ただし、眠っている間にバッテリーの容量が80%になったら起きて、ケーブルを抜くというのは現実的ではありません。

メーカーによっては充電の上限が設定できる機能やアプリを提供している場合があるので、人の手を介さずに80%で自動的に充電を止められる仕組みを構築しましょう。

対策3|充電しながら使用しない

充電しながらデバイスを使用していると、バッテリーが長時間高い電圧にさらされることになるため、避けた方がよいでしょう。また、充電しながら使用していると、デバイス本体が発熱してくるため、高温状態の充電はバッテリーの劣化を招きます。

さらに、内部では容量が残っている状態での充電と操作による放電を繰り返しているので、サイクル数を消費して寿命が縮まります。充電時は、デバイスの操作を避けてください。

バッテリーの過放電・過充電を防ぐ「BMS」とは

BMS

リチウムイオン電池を使った電力システムにおいて、過放電や過充電から製品を守るために欠かせないシステムが、BMS(バッテリーマネジメントシステム)です。BMSは、バッテリーの状態を監視・制御し、高効率・長寿命・安全に運用します。

BMSに搭載されている主な機能は、以下のとおりです。

BMSの機能説明
過充電保護バッテリーの電圧が許容量を超えないよう、自動で充電を停止する
過放電保護バッテリーの電圧が設定値より低くなると、放電を停止する
過電流保護バッテリーに流れる電流を制限する
過熱保護バッテリーの温度が高すぎるときに、充電や放電を制限する
短絡保護バッテリー端子間でショートした場合、電流の流れを遮断する

BMSが導入されている実例

BMSによって過充電や過放電が防げると、バッテリーの劣化を遅らせて、製品の寿命が長くなります。また、バッテリーの異常を即座に検知して保護するため、事故の予防にも欠かせません。BMSが導入されている実例は、以下のとおりです。

実例目的
電気自動車(EV)・EVの走行性能を高める
・急速充電中の温度管理や過熱時の自動遮断を行う
家庭用エネルギー貯蔵システム家庭用電力を蓄電し、安定して供給する
ポータブル電源屋外や災害時に安定した電力を供給する
産業用ロボット長時間の安全かつ安定的な動作を支える

BMSで過放電・過充電を防ぐ3つのメリット

BMS 過放電 過充電 メリット

BMSが搭載された製品は、安全に長期間使用できます。買い替えや修理に伴う費用もほとんど発生しません。BMSで過放電・過充電を防ぐメリットは、以下のとおりです。

  • メリット1|バッテリーの寿命が延びる
  • メリット2|事故を未然に防げる
  • メリット3|長期的なコスト削減につながる

それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

メリット1|バッテリーの寿命が延びる

BMSが過放電・過充電を抑制するため、バッテリーの寿命が延びます。過放電や過充電は、銅箔の溶出やリチウムイオンの大量放出を誘発するため、バッテリーを劣化させる大きな原因の一つです。バッテリー寿命が延びれば、再充電までの時間が長持ちします。

メリット2|事故を未然に防げる

BMSは、過放電や過充電、過電流、過熱、短絡などを制御するため、バッテリーの発火による火災を未然に防げます。リチウムイオン電池が過充電によって熱暴走を起こすと、電池内部に溜まっていたガスが発火して火災にまで発展するのです。

リチウムイオン電池を搭載した製品による事故は、年々増加傾向にあります(※2)。BMSが備わった製品を選ぶことで、事故を防いで高い安全性を確保できるでしょう。

※2参考:NITE「リチウムイオン蓄電池に関するNITEの取り組み」

メリット3|長期的なコスト削減につながる

BMSが過充電や過放電を防ぐことで、バッテリーの長寿命や事故の防止に寄与すれば、長期的に見てコストの削減につながります。リチウムイオン電池を搭載した製品は比較的高価な部品で構成されているため、交換や買い替えには大きなコストがかかります。

BMSによってバッテリーの性能を長く保ち、交換や買い替えの頻度を減らせれば、運用コストを大幅に削減できるでしょう。

過放電・過充電を保護する!ポータブル電源とは

ポータブル電源

リチウムイオン電池を搭載した電力システムとして、家庭で大活躍するアイテムがポータブル電源です。ポータブル電源とは、内部に大量の電気を溜め込み、コンセントがない場所でも電化製品に給電できる機器を指します。

過放電保護や過充電保護機能が備わったポータブル電源を選べば、家庭の非常用電源として長く安心して使用できるでしょう。ポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。

  • アウトドアや車中泊、旅行などで、電化製品をフル稼働できる
  • 車のサブバッテリーとして常設し、バッテリー上がりを防げる
  • ノマドワークや出張などの仕事先で、パソコンやスマホを常に満充電にしておける
  • 災害による大規模な停電時でも、電化製品を動かして健康的な生活が送れる
  • 屋外でのDIY作業や現場作業で、電動工具をフル稼働できる
  • 電気料金の安い時間帯に蓄電した電気で生活し、節電対策が行える

ポータブル電源は日常生活のみならず、仕事や遊び、災害対策などで大活躍します。

安全に使用するために必要な性能|おすすめの製品

家庭で使用するポータブル電源は、BMSが搭載されたタイプを選びましょう。BMSは、過充電や過放電、過電流、温度変化などを監視・制御するため、発火や爆発を防げます。

本サイトを運営するEcoFlowは、高性能なBMSが搭載されたポータブル電源「DELTA 3 Plus」を販売しています。「DELTA 3 Plus」の特徴は、以下のとおりです。

  • コンセントから56分、ソーラーパネルから70分で満充電できる
  • 容量1024Whを最大5kWhまで拡張できる
  • 約12.5kgの小型設計で、使いたい場所まで自由に持ち運べる
  • LFPバッテリーを搭載し、10年以上も活躍する
  • 出力600W未満の動作時に30dbの動作音に抑えられる
  • 12時間以内に大雨が予想されると、ユーザーに通知し充電が優先される
  • 電源自動切り替え機能を搭載し、停電時に10ms以内で電気供給源を切り替える

ACやDC、USB、シガーソケットなど、計13個の出力ポートを搭載しているため、複数台の家電を同時に動かせます。IP65準拠の防水・防塵性能を備えているので、屋外でも安心です。安全なポータブル電源を導入したい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。

EcoFlow DELTA 3 Plus
DELTA 3 Plusは、1024Whの大容量に加えて、EcoFlowのX-Stream充電テクノロジーと1,500WのAC入力を使用すると、40分で80%、56分で100%充電できます。業界トップクラスのポータブル電源で、あらゆるシーンで最速の充電速度を実現させます。

過放電・過充電に関するよくある質問

過放電 過充電 質問

最後に、過放電・過充電に関するよくある質問を紹介します。

  • スマホやモバイルバッテリーで過放電・過充電は起きる?
  • 過放電で充電できない電池を復活させるには?
  • 車のバッテリーが過放電・過充電する影響は?

それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。

スマホやモバイルバッテリーで過放電・過充電は起きる?

スマホやモバイルバッテリーなど、リチウムイオン電池が搭載された製品では、一般的に過放電・過充電は起きません。過充電保護は、容量が100%に達した時点で充電を停止する機能です。一方の過放電保護は、容量が0%になると電池との接続が切断されます。

過放電で充電できない電池を復活させるには?

充電できなくなったリチウムイオン電池は、過放電保護が働いて強制停止するまで充電を繰り返せば、復活する可能性があります。

強制停止するまでの短時間は充電回路が働いているため、繰り返していけばいずれ100%に達する望みがあるのです。ただし、劣化したバッテリーへの給電は発火のリスクもあるため、自己責任で行いましょう。

車のバッテリーが過放電・過充電する影響は?

車のバッテリーが過放電・過充電すると、バッテリーの寿命が縮まります。結果的にバッテリー上がりを起こすリスクが高まり、交換を余儀なくされるでしょう。一般的なバッテリーの寿命は2〜3年程度ですが、過放電・過充電によってさらに早まる可能性があります。

まとめ

過放電 過充電 解説

本記事では、過放電・過充電とは何かについて解説してきました。

過放電とは、電池の容量が0%になった状態から、さらにエネルギーを消費した状態です。一方の過充電とは、電池の容量が100%になった状態から、さらにエネルギーを溜め込もうとする状態を指します。過放電や過充電が起きると、バッテリーは劣化していきます。

また、過放電や過充電は発火して火災につながるリスクもあるため、注意が必要です。リチウムイオン電池を安全に使用するには、BMSが搭載された製品を選びましょう。

本サイトを運営するEcoFlowは、高性能なBMSが搭載された高出力のポータブル電源を販売しています。安全に防災・節電対策を行いたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
家庭にある99%の電化製品に給電できる「DELTA 3 Plus」

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