南海トラフ地震の被害想定をニュースで見て、怖いと感じている方は多いのではないでしょうか。漠然とした恐怖を抱えながら生活していると、精神衛生上も良くありません。南海トラフ地震は、甚大な被害が予想されている一方で、適切な対策で生存率を高められます。
そこで本記事では、南海トラフ地震が怖いと感じる原因について解説します。南海トラフ地震が怖くて眠れない時の対処法や、恐怖を緩和するための対策も掲載しているので、南海トラフ地震への恐怖心を根本から解決したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
南海トラフ地震が怖い5つの理由

南海トラフ地震とは、静岡県の駿河湾から宮崎県の日向灘沖にかけてのプレート境界を震源地とする巨大地震です。概ね100~150年の周期で発生しており、前回から既に約80年が経過しているので、いつ発生してもおかしくありません。
南海トラフ地震が怖い理由は、以下のとおりです。
- 理由1|30年以内に80%の確率で起きる
- 理由2|最大29万8千人の死者が出る
- 理由3|約235万棟の建物が全壊・焼失する
- 理由4|高さ30m超えの津波が襲来する
- 理由5|ライフラインが長期間停止する
それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
理由1|30年以内に80%の確率で起きる
南海トラフ地震が怖い理由の一つとして、発生確率の高さが挙げられます。政府の地震調査委員会によると、最大震度7にものぼる南海トラフ巨大地震は、今後30年以内に80%の確率で起こります(※1)。
いつ起きてもおかしくない状況が、人々に恐怖心を与えているのです。2013年に初めて発生確率が発表された際は60~70%であり、約10年で10〜20%も上昇しているため、着実に南海トラフ地震の脅威は迫ってきていると言えるでしょう。
※1参考:地震本部「南海トラフで発生する地震」
理由2|最大29万8千人の死者が出る
内閣府が管理する南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループは、南海トラフ地震によって最大29万8千人の死者が出ると発表しました(※2)。そのうち、建物の倒壊による人数は約7.3万人、津波は約9.4万人〜21.5万人、地震火災は約0.9万人です。
2011年に発生した東日本大震災ですら死者と行方不明者を合わせて2万2228人なので、南海トラフ地震の怖さがうかがえます(※3)。
※2参考:中央防災会議「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ報告書」
※3参考:NHK「東日本大震災から14年 死者や行方不明者 あわせて2万2228人」
理由3|約235万棟の建物が全壊・焼失する
南海トラフ地震で想定されている建物の全壊・焼失棟数が約235万棟にのぼる点も、南海トラフ地震が怖い理由の一つです(※2)。そのうち、揺れによる全壊は約127.9万棟、津波による全壊は約18.8万棟、地震火災による焼失は約76.7万棟と予想されています。
東日本大震災で倒壊した建物は約13万棟なので、南海トラフ地震は約18倍です(※4)。家にいる時にふと「今地震が起きて家が潰れたら、下敷きになって命を落とすのではないか」と、漠然とした恐怖に駆られる方もいるでしょう。
理由4|高さ30m超えの津波が襲来する
南海トラフ地震の津波高は、高知県で最大34mにのぼると想定されています(※5)。高さ10mを超える津波が海岸まで押し寄せてくるまでの時間は、最短24分です。
2011年に発生した東日本大震災では、亡くなられた方の約92.4%が津波による溺死でした。東日本大震災を経て、津波の恐ろしさを理解している日本人だからこそ、津波による被害想定は、南海トラフ地震をより怖いと感じる原因になっているでしょう。
※5参考:中央防災会議「南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について」
理由5|ライフラインが長期間停止する
南海トラフ地震が怖いのは、被災地から離れていたとしても、電気・ガス・水道のライフラインが長期間停止する恐れがある点です。南海トラフ地震が発生すると、最大約2,950万軒で停電が起きると想定されています(※2)。
南海トラフ地震によってライフラインが停止する弊害は、以下のとおりです。
- 【電気】冷暖房が使えなくなる
- 【電気】冷蔵庫の食品が傷む
- 【電気】家族と連絡が取れなくなる
- 【電気】災害情報を入手できなくなる
- 【水道】手や体、食器類を洗えなくなる
- 【水道】飲み水が確保できなくなる
- 【ガス】加熱調理ができなくなる
- 【ガス】お湯を沸かせなくなる
南海トラフ地震が怖い人必見!引越し先の選び方

南海トラフ地震が怖いと感じて、引越しを検討している方は多いのではないでしょうか。まずは、以下の情報を参考に現在の居住地が安全なのかを判断します。危険な地域に住んでいる場合は、引越し先として安全な地域を選んでください。
- 南海トラフ地震の危険度が高い地域・都道府県
- 南海トラフ地震発生時も安全な地域・都道府県
それぞれの地域について、詳しく見ていきましょう。
南海トラフ地震の危険度が高い地域・都道府県
南海トラフ地震で最も死者数が多いと想定されている危険な地域は、静岡県・和歌山県・高知県・徳島県・宮崎県です(※2)。静岡県における死者数は、10万3千人にのぼります。
いずれの都道府県も津波による被害が多く、海岸沿いでは特に注意が必要です。これから新たに引越しを考えている場合、上記の5県は避けた方がよいでしょう。
南海トラフ地震発生時も安全な地域・都道府県
南海トラフ地震が起きても比較的安全な地域は、北海道・青森県・秋田県・岩手県・宮城県・山形県・富山県・新潟県・栃木県です。北海道と東北5県は、南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループが指定する被害想定区域に含まれていません。
北海道と東北5県に比べると、富山県・新潟県・栃木県は被災地寄りに位置していますが、いずれの県においても人的・建物被害はないと想定されています。
南海トラフ地震が怖い!眠れない時の対処法3選

「寝ている間に南海トラフ地震が起きて、家屋の下敷きになったらどうしよう…」と考えてしまい、眠れない経験がある方もいるでしょう。症状が重度になると、地震恐怖症を発症する可能性があります。
南海トラフ地震が怖いと感じて眠れない時の対処法は、以下のとおりです。
- 対処法1|交感神経を緩める
- 対処法2|怖い気持ちを他人に共有する
- 対処法3|精神科・心療内科を受診する
それぞれの対処法について、詳しく見ていきましょう。
対処法1|交感神経を緩める
南海トラフ地震が怖いと感じて眠れない時、人の体では交感神経が優位に働いています。アドレナリンが放出されて、体は逃げるための準備を整えているのです。体が緊張状態に陥っていると感じた時は、交感神経を緩めるために以下の対策を講じましょう。
- 吸う息より吐く息を長くして呼吸を整える
- ストレッチをする
- 温かい飲み物をゆっくり飲む
対処法2|怖い気持ちを他人に共有する
南海トラフ地震が怖くて眠れないという悩みを、一人で抱えている方は多いのではないでしょうか。怖い気持ちを他人に共有すれば、心が回復してリラックスできるでしょう。
過去に地震や津波の辛い経験がある場合は、トラウマとなって恐怖心が残っている可能性があります。怖いという感情を無理に拭おうとせず、信頼できる人に打ち明けてみましょう。
対処法3|精神科・心療内科を受診する
南海トラフ地震が怖くて眠れないだけでなく、動悸やめまい、息苦しさなどがある場合は、精神科・心療内科を受診してください。地震への恐怖心が不安障害を引き起こし、日常生活に支障をきたしている恐れがあります。
地震恐怖症を含む不安障害の治療には、心理療法士によるカウンセリングや投薬治療、認知行動療法などが用いられます。早期に受診すれば、それだけ早く日常生活の苦痛を軽減でき、朝まで快適に眠れるようになるでしょう。
南海トラフ地震が怖い場合の対策5選

南海トラフ地震が怖いという想いは、地震対策が不十分な時に強く現れます。反対に地震対策を万全にしておけば、万が一南海トラフ地震が発生してたとしても、迅速に的確な行動がとれるでしょう。南海トラフ地震が怖い場合の対策は、以下のとおりです。
- 対策1|ハザードマップを確認する
- 対策2|地震発生時の行動を把握する
- 対策3|家族との連絡手段を確認する
- 対策4|建物の耐震化を行う
- 対策5|防災グッズを備蓄する
それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。
対策1|ハザードマップを確認する
南海トラフ地震で想定されている犠牲者のうち、大半の原因が津波によるものです。太平洋側の海岸付近にお住まいがある場合は、ハザードマップで被害想定を確認しましょう。
ハザードマップとは、津波による浸水範囲や避難所の場所が記された地図です。自宅周辺の浸水リスクと避難所の場所を把握しておけば、地震発生時に正しい行動がとれます。
対策2|地震発生時の行動を把握する
人は予測できないことに対する不安が、恐怖を増幅させます。南海トラフ地震が発生した際に自分が取るべき以下の行動を把握しておけば、地震への怖さは和らぐでしょう。
- 揺れを感じたら、頑丈なテーブルや机の下に隠れる
- 屋外では、ブロック塀や耐震性の低い建物から離れる
- 揺れが収まったら、脱出口を確保する
- 火元の始末を行う
- 災害情報を収集する
- 避難指示が出ていたら迅速に避難する
対策3|家族との連絡手段を確認する
南海トラフ地震が発生すると、通信回線の混雑や寸断によってインターネットがつながりづらくなる恐れがあります。家族と災害時の連絡手段を確認しておきましょう。
南海トラフ地震発生時の連絡手段には、災害用伝言ダイヤル(171)がおすすめです。被災者の電話番号に紐づけて、どこからでも伝言を録音・再生できます。
対策4|建物の耐震化を行う
「南海トラフ地震の揺れで家屋が崩れて、下敷きになるのが怖い」と感じている方は、建物の耐震化を行いましょう。建物の耐震化率を100%にした場合、全国で想定されている全壊棟数を7割も減らせます(※2)。自治体によっては、耐震化に補助金が支給されます。
対策5|防災グッズを備蓄する
南海トラフ地震によって直接的な被害を受けなかったとしても、ライフラインの寸断や物資不足に陥るリスクがあります。居住地によらず、以下の防災グッズを揃えておきましょう。
- 食料
- 飲料水
- 携帯ラジオ
- 懐中電灯
- 衛生用品
- 救急用品
- ポータブル電源
避難生活は長引く恐れがあるため、最低でも3日〜1週間分の食料・飲料水が必要です。
大地震が来る前にできる備えとは

南海トラフ地震が来る前に、一家に一台備えておきたいアイテムがポータブル電源です。ポータブル電源とは、内部に大量の電気を蓄電し、大規模な停電が発生しても電化製品に給電できる機器を指します。停電時にポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。
- エアコンや扇風機などの冷暖房機器を稼働して、快適な気温を維持できる
- 電子レンジや電気ケトルを稼働して、簡単に非常食を温められる
- 冷蔵庫に給電して、食品が傷むのを防ぐ
- LEDライトを点灯させて、夜の明かりを確保できる
- 災害警報を確認するための携帯ラジオを常にフル充電にしておける
- スマホを使って、家族と連絡を取り続けられる
ポータブル電源を常備しておけば、ライフラインの停止によって生活に支障をきたす恐怖を緩和できます。ソーラーパネルと併用すれば、充電切れになる心配も不要です。
巨大地震への対策に必要な性能|おすすめの製品
南海トラフ地震への対策には、居住地に合ったポータブル電源を選びましょう。津波のリスクが高い沿岸部にお住まいの場合は、迅速な避難を可能にする軽量コンパクトなタイプがおすすめです。一方、安全な地域にお住まいの場合、高出力・大容量のタイプが重宝します。
EcoFlowは、用途に応じて以下のポータブル電源を販売しています。
- 移動避難「RIVER 3 Plus」
- 在宅避難「DELTA 3 Plus」
それぞれの機種について、詳しく見ていきましょう。
移動避難「RIVER 3 Plus」
定格出力600W、容量286Whのポータブル電源。約4.7kgの軽量コンパクト設計なので、南海トラフ地震などで巨大津波の危険が迫っていても、移動の妨げになりません。
X-Boostで最大900Wの出力を誇り、避難所では自宅にある90%の家電が使用可能です。LEDライトを搭載しているので、避難中や避難所生活で素早く安全を確保できます。30dB以下の静音設計により、周囲の被災者に気兼ねなく家電が使えるでしょう。

在宅避難「DELTA 3 Plus」
定格出力1500W、容量1024Whのポータブル電源。最大2000Wの高出力を誇り、容量を最大5kWhまで拡張できるので、停電生活が長引いても家電を使用し続けられます。
高度な電源自動切り替え機能を搭載しており、停電が起きると電気供給源がポータブル電源へと10ms未満で切り替わります。ソーラーパネルを使えば、停電中でもわずか70分で満充電できるので安心です。重量12.5kgの小型設計なので、家中どこでも気軽に持ち運べます。

南海トラフ地震が怖いに関するよくある質問

最後に、南海トラフ地震が怖いに関するよくある質問を紹介します。
- 南海トラフ地震が怖い人が避けるべき旅行先とは?
- 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)は怖い?
- 南海トラフ地震による被害が怖い県は?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
南海トラフ地震が怖い人が避けるべき旅行先とは?
南海トラフ地震が怖い人は、旅行先として静岡県・和歌山県・高知県・徳島県・宮崎県は避けた方がよいでしょう。いずれの地域においても最大震度7と予想されており、犠牲者数は3万人を超えています。一方、北海道や東北地方は、比較的安全な地域です。
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)は怖い?
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された場合、南海トラフのプレート境界においてマグニチュード7.0以上、8.0未満の地震が起きている可能性があります。
日頃からの地震への備えを再確認し、すぐに避難できる準備を整えておきましょう。発表から1週間が経過したとしても、地震の発生に注意が必要です。
南海トラフ地震による被害が怖い県は?
南海トラフ地震による被害が怖い県は、宮崎県から静岡県にかけての太平洋側にある地域です。特に静岡県や高知県では、高さ30mを超える津波が予想されています。
10mを超える巨大津波は最短24分で沿岸まで押し寄せてくるため、時間的な猶予はほとんどありません。危険な地域にお住まいの方は、安全な地域への移住も検討しましょう。
まとめ

本記事では、南海トラフ地震が怖い原因について解説してきました。
南海トラフ地震が怖い一因として、今後30年以内の発生確率が80%と高確率である点が挙げられます。また、死者数が最大29万8千人、建物の全壊・焼失棟数が約235万棟という甚大な被害想定も、南海トラフ地震の恐ろしさを物語っています。
南海トラフ地震の怖さを和らげるためには、日頃からの万全な備えが欠かせません。建物の耐震化やハザードマップの確認、防災グッズの備蓄を早急に行いましょう。
EcoFlowは、南海トラフ地震による停電時に電化製品を稼働し続けられるポータブル電源を販売しています。停電対策を万全にしたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。