災害大国日本において、非常用電源の重要性が高まっています。停電時や災害時に電力を供給する非常用電源は、生活の安全性を高める重要なアイテムです。
近年、高性能なリチウムイオンバッテリーを使用した製品が主流となり、軽量化や大容量化が進んでいます。これにより、非常時だけでなく日常生活やアウトドアなど、さまざまなシーンでの活用が可能となりました。
本記事では、非常用電源の特徴や選び方、おすすめの製品を紹介します。また、その魅力と必要性についても詳しく解説します。
非常用電源とは?
非常用電源とは、停電時や災害時に電力を供給する電源装置のことです。突然の電力供給停止に備え、日常生活や重要な機器の稼働を維持するために用意しておく電源を指します。
家庭用の非常用電源は、主にポータブル蓄電池やポータブル発電機が一般的です。これらは、コンパクトで持ち運びやすく、必要なときにすぐに使用できるという利点があります。
近年は、高性能なリチウムイオンバッテリーを使用した製品が主流となっています。リチウムイオンバッテリーは、従来の鉛蓄電池と比べて軽量で大容量、そして長寿命という特徴があります。
このような特性により、家庭用非常用電源の性能と利便性が大きく向上しました。災害大国である日本では、各家庭で非常用電源を備えておくことが推奨されています。
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非常用電源の使い道
非常用電源には、緊急時の電力確保だけでなく、日常生活やレジャーなど多様な使い方があります。ここでは、具体的な使用シーンとその際の利点について解説します。
使い道1.停電時・災害時
突然の停電や自然災害時に、非常用電源があれば重要な家電製品や通信機器への電力供給が可能です。例えば、冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電など、生活に必要不可欠な電力を確保できます。
特に長期的な停電の場合、食料の保存や外部との連絡手段の確保という点で、非常用電源は大きな役割を果たします。また、医療機器を使用している方にとっては、文字通り命綱となる重要なアイテムと言えるでしょう。
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使い道2.庭キャンプ・庭作業
自宅の庭でのキャンプやバーベキューなどのイベント時に、非常用電源は便利なアイテムとして活躍します。照明や調理器具の電源として使用することで、より快適な屋外体験を楽しむことができます。
また、電動工具を使用した庭作業やDIYにも非常用電源は活用可能です。コンセントの届かない場所でも自由に作業ができるため、作業効率が大幅に向上するでしょう。
使い道3.ソーラーパネルとの併用
非常用電源をソーラーパネルと組み合わせれば、環境に配慮した電力供給システムを構築できます。晴れた日中にソーラーパネルで発電した電力を蓄電し、夜間や曇りの日に使用することで、電力の自給自足を実現できるのです。
この方法は、電気代の節約だけでなく、持続可能なライフスタイルの実現にもつながります。さらに、災害時のバックアップ電源としても頼りになるため、一石二鳥の効果に期待できます。
使い道4.アウトドア活動
キャンプやピクニックなど、屋外での活動時に非常用電源は強力な味方となります。例えば、アウトドアでは以下のような使い方ができます。
- スマートフォンやタブレットを充電する
- LEDランタンやヘッドライトの電源にする
- 調理器具の電源として使う
また、撮影機材やドローンなど、アウトドアで使用する電子機器の電源としても重宝します。自然のなかで快適に過ごしながら、必要な電子機器を使用できるため、アウトドア体験がより充実したものになるでしょう。
使い道5.電源がない場所での仕事
ポータブル蓄電池などの非常用電源は、固定電源が確保できない場所での作業でも活躍します。例えば、建設現場や野外イベントでは、現場での打ち合わせや資料作成、オンラインミーティングなどを滞りなく行えるようになります。
電源の心配なく仕事に集中できるため、作業効率の向上や柔軟な働き方の実現にも貢献するでしょう。
非常用電源の魅力・メリット
ここでは、非常用電源の魅力やメリットについて解説します。その必要性を理解するため、以下3つの項目に分けて紹介していきます。
- いつでもどこでも電気が使える
- 静音性と環境への配慮
- 多様な機器に対応可能
それぞれの魅力・メリットについて詳しく見ていきましょう。
魅力1.いつでもどこでも電気が使える
非常用電源の最大の魅力は、場所を選ばず電源を確保できる点です。この特性により、日常生活の利便性が大幅に向上します。
災害時や外出先でも、必要な電力を手軽に確保できる安心感は計り知れません。例えば、キャンプや車中泊などのアウトドア活動時に、スマートフォンの充電や照明の使用が可能になります。
また、停電時には冷蔵庫や医療機器など、生活に欠かせない電気機器を稼働させることができます。このように、非常用電源は私たちの生活に大きな安心と快適さをもたらしてくれるのです。
魅力2.静音性と環境への配慮
非常用電源の多くは、従来のガソリン発電機と比べて騒音が少なく、環境にやさしい設計になっています。この特徴は、使用者だけでなく周囲への配慮にもつながります。
特にリチウムイオンバッテリーを使用した製品は、稼働時にほとんど音を発しません。そのため、夜間や早朝の使用でも近隣に迷惑をかける心配がありません。
さらに、排気ガスを出さないという利点があります。これにより、室内でも安全に使用できるほか、地球温暖化対策にも貢献します。
魅力3.多様な機器に対応可能
現代の非常用電源の大きな魅力は、さまざまな出力ポートを備えている点です。AC出力やUSB出力など、多様な接続方法に対応しているものが多くあります。
この特性により、スマートフォンやタブレットといった小型デバイスから、冷蔵庫やテレビなどの大型家電まで、幅広い電化製品に電力を供給できます。
家庭で使用する非常用電源の選び方
非常用電源を家庭で効果的に活用するには、適切な製品選びが重要です。以下、選び方の重要ポイントを5つ紹介します。
選び方1.バッテリー容量で選ぶ
非常用電源を選ぶ際、まず考慮すべきはバッテリー容量です。これは、どれだけの電力を蓄えられるかを示す指標です。
選び方のコツは、使用する機器の消費電力と予想される使用時間を掛け合わせることです。例えば、100Wの機器を5時間使用したい場合、最低でも500Wh以上の容量が必要となります。
ただし、大容量になるほど本体の重量や価格も増加するため、用途に応じてバランスの良い選択が求められます。
選び方2.定格出力で選ぶ
定格出力とは、非常用電源が安定して供給できる電力の大きさのことです。この値は、同時に使用する機器の合計消費電力を超えている必要があります。
例えば、冷蔵庫(200W)とテレビ(100W)を同時に使用する場合、最低でも300W以上の定格出力が求められます。余裕を持たせるため、実際の使用では1.2〜1.5倍程度の出力を確保することが賢明です。
特に大型家電を使用する場合は注意が必要です。エアコンや電子レンジなどは起動時に大きな電力を必要とするため、それらの機器のピーク電力にも対応できる出力があるかどうかを確認しておきましょう。
選び方3.携帯性で選ぶ
非常用電源の携帯性は、使用シーンによって重要度が変わってきます。家庭用であっても、災害時の避難を考慮すると、ある程度の携帯性は重要な要素となります。
重量とサイズのバランスを考える際は、持ち運びの頻度や使用場所を想定しましょう。例えば、主に自宅で使用し、たまにキャンプに持っていく程度であれば、10kg前後のものでも問題ありません。
一方、頻繁に移動させる場合や、高齢者や子どもも使用する可能性がある場合は、5kg以下の軽量モデルを選ぶと良いでしょう。
選び方4.機能性で選ぶ
非常用電源の機能性で製品を選択するという方法もあります。製品の機能性は、日常使用時の利便性と緊急時の有用性の両面から評価することが大切です。
【非常用電源の便利機能】
- 急速充電機能
- ソーラーパネル対応
- LEDライト
- SOS信号発信機能
- スマートフォン連動機能
多様な機能を備えた製品を選ぶことで、さまざまな状況に対応できるようになります。また、複数の出力ポートがあれば、家族全員のデバイスを同時に充電することが可能です。
選び方5.安全性・寿命で選ぶ
非常用電源を選ぶ際、安全性と製品寿命は非常に重要なポイントです。なぜなら、これらは長期的な使用や緊急時の信頼性に直結するためです。
安全面では、過充電保護や過熱保護などの機能が充実しているものを選びましょう。製品寿命に関しては、充放電サイクル数と保証期間をチェックします。
一般的に、500サイクル以上の充放電が可能で、2年以上の保証がついているものが望ましいでしょう。また、メーカーのサポート体制も考慮に入れることが大切です。
家庭用におすすめの非常用電源5選
家庭用におすすめの非常用電源として、EcoFlowのポータブル電源やポータブル蓄電池を5つ紹介します。これらの製品は、家庭用途に適した特徴を持ち、さまざまなニーズに対応できる性能を備えています。
EcoFlow DELTA 3 Plus
「EcoFlow DELTA 3 Plus」は、高速充電と大容量を兼ね備えた非常用電源です。AC充電では最短56分で満充電が可能で、急な停電にも迅速に対応できます。
1,500Wの高出力により、冷蔵庫やテレビなど99%の家電製品に電力を供給できます。さらに、X-Boostテクノロジーにより最大2,000Wまでの電力供給が可能です。
また、4,000回以上の充放電サイクルで80%の容量を維持し、長期的な使用にも耐えます。静音性にも優れているため、室内での使用でも周囲に迷惑をかけることなく快適に利用できます。
容量 | 1,024Wh |
定格出力 | 1,500W |
AC充電入力 | 最大1,500W |
サイズ | 39.8 × 20.0 × 28.4 cm |
重量 | 約12.5kg |
公式サイト | https://jp.ecoflow.com/products/delta-3-plus-portable-power-station |
EcoFlow DELTA Pro 3
「EcoFlow DELTA Pro 3」は、高出力と大容量を特徴とする家庭用バックアップ電源です。バッテリー容量は1台で4kWh、出力は3,600Wと高水準で、多くの家電製品を同時に稼働させることが可能です。
LFPバッテリーを採用しており、4,000回の充放電サイクルで80%の容量を維持する長寿命設計となっています。UPS機能では、停電時にわずか10ミリ秒で電力供給に切り替わります。重要な機器の稼働を途切れさせることなく、安心して使用できるでしょう。
容量 | 4,096Wh |
定格出力 | 3,600W |
AC充電入力 | 最大1,500W(最大3,000W) |
サイズ | 69.3 × 34.1 × 41 cm |
重量 | 約51.5kg |
公式サイト | https://jp.ecoflow.com/products/delta-pro-3?variant=44261300175009 |
EcoFlow DELTA Pro Ultra
EcoFlow史上最大の革新を遂げた製品、それが「EcoFlow DELTA Pro Ultra」です。最大30kWhという圧倒的な容量と6,000Wの高出力を実現し、家庭用蓄電システムとして高い性能を備えています。
太陽光発電システムとの連携により、最大5.6kWのソーラー入力が可能です。これにより、1時間のソーラー発電でおよそ1日分のエネルギーを創出できます。
また、独自のX-Cooling技術により効率的な冷却を実現し、2,000W以下の稼働では0dBという驚異的な静音性を誇ります。また、オンラインUPS機能により、瞬時の電源切り替えが可能です。
容量 | 最大30kWh |
定格出力 | 6,000W |
AC充電入力 | 最大3,000W(最大6,000W) |
公式サイト | https://www.ecoflow.com/jp/delta-pro-ultra |
EcoFlow DELTA 2 Max
「EcoFlow DELTA 2 Max」は、拡張性と長寿命を兼ね備えた多目的ポータブル電源です。専用エクストラバッテリーを接続することで、最大6,144Whまで容量を拡張できます。
2,000WのAC出力を持ち、X-Boost技術により最大2,400Wの電化製品にも対応可能。15口の出力ポートを備え、多数の機器を同時に給電できます。
高品質なリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用しており、3,000回以上の充放電が行えます。非常時の停電からアウトドア活動まで、さまざまなシーンで活躍するポータブル電源です。
容量 | 2,048Wh |
定格出力 | 2,400W |
AC充電入力 | 最大1,500W |
サイズ | 49.7 × 24.2 × 30.5 cm |
重量 | 約23kg |
公式サイト | https://jp.ecoflow.com/products/delta-2-max-portable-power-station |
EcoFlow DELTA 2
「EcoFlow DELTA 2」は、コンパクトながら高性能を誇るポータブル電源です。バッテリー容量はほかの製品に比べて小さいですが、その分携帯性が向上しています。
専用エクストラバッテリーを接続すれば、最大3kWhまで容量を拡張できる柔軟性が特徴です。また、充電速度も優れており、X-Stream技術により最大1,200Wの入力が可能です。わずか50分で80%まで充電でき、急な使用にも迅速に対応できます。
容量 | 1,024Wh |
定格出力 | 1,500W |
AC充電入力 | 最大1,200W |
サイズ | 40.0 × 21.1 × 28.1 cm |
重量 | 約12kg |
公式サイト | https://jp.ecoflow.com/products/delta-2-portable-power-station |
まとめ
本記事では、非常用電源の特徴や選び方、おすすめの製品について解説しました。
非常用電源は、災害時や停電時の電力確保だけでなく、日常生活やアウトドアなど幅広い場面で活用できる便利なアイテムです。選び方のポイントとして、バッテリー容量、定格出力、携帯性、機能性、安全性・寿命などが挙げられます。
これらの要素を考慮しながら、自身のニーズに合った製品を選ぶことが重要です。製品の選択で迷っているなら、ポータブル電源「EcoFlow DELTA 3 Plus」の導入を検討してみてください。