災害時、車は移動手段以外に、避難場所としても役立ちます。運転中に被災するケースもあるでしょう。万が一の事態に備えて、車には防災グッズを常備しておくと安心です。災害が起きてからでは、物流機能が停止していて簡単には手に入りません。
そこで本記事では、車に常備しておきたいおすすめの防災グッズを紹介します。車に防災グッズを常備すべき理由や、100均で手に入る防災グッズも掲載しているので、車の災害対策を万全にしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
車に防災グッズを常備すべき理由とは

日本では、地震や台風、雪害、火山の噴火など数多くの災害が発生します。災害はいつどこでやってくるか分かりません。自宅にだけ防災グッズを揃えていても、いざという時に役に立たないケースもあるでしょう。車に防災グッズを常備すべき理由は、以下のとおりです。
- 運転中の災害に備える
- 災害時の車中泊避難に備える
それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
運転中の災害に備える
運転中に地震や豪雨、土砂崩れが発生すると、道路が塞がれて車内で待機せざるを得ない状態になりかねません。車内に防災グッズを備蓄しておけば、最低限の生活を送れます。
万が一、スーパーやコンビニが近くにない山奥で災害が発生すると、物資不足で命の危険に晒される恐れがあります。真冬や真夏に災害が起きて、車内のバッテリーから冷暖房を稼働していると、バッテリー上がりになるリスクもあるでしょう。
災害時の車中泊避難に備える
自宅での生活が困難な場合に、車内で避難生活を送る方法が車中泊避難です。2016年に発生した熊本地震では、避難した2,297名のうち、約7割が車中泊避難を選択しました(※1)。車内で快適な生活を送るためには、防災グッズの備蓄が欠かせません。
※1参考:内閣府「平成28年熊本地震における車中泊の状況について」
車に最低限常備すべき防災グッズ7選

車内には、3日〜1週間生活できるだけの防災グッズがあれば安心です。ただし、車内の収納スペースは限られているので、以下のような防災グッズを厳選して用意しましょう。
- 飲料水・非常食
- 衛生用品
- 携帯トイレ
- 懐中電灯
- 救急セット
- ポータブル冷蔵庫
- ポータブル電源
それぞれの防災グッズについて、詳しく解説します。
飲料水・非常食
スーパーやコンビニが近くにない状況で被災した場合に備えて、飲料水や非常食を備蓄しておきましょう。普段の食品を少し多めに買い置きしておき、賞味期限の古いものから消費したら、車内から住宅へと食品を移すと同時に買い足す方法がおすすめです。
飲料水は、一人当たり1日3Lを家族の人数分確保しておきましょう。非常食は、保存期間が長く、栄養バランスの整った食品を選んでください。
衛生用品
災害が起きると、断水や物資不足によって衛生環境が悪化します。万が一、病気にかかっても、すぐに診療を受けられない恐れがあるので、以下の衛生用品を備蓄しておきましょう。
- 除菌ウェットティッシュ
- マスク
- 使い捨て手袋
- ドライシャンプー
- 歯ブラシ
- 歯磨き粉
- 生理用品
携帯トイレ
車内で長期間の避難生活を余儀なくされた際に困るのが、トイレです。トイレは生理現象なので、我慢していると健康状態に悪影響を及ぼします。
持ち運びできる小型の携帯トイレがあれば、便座がない車内でも用を足せます。吸水シートや凝固剤で水分を安定化させるため、便が外に漏れ出す心配はありません。
懐中電灯
夜の車内外で安全を確保するには、懐中電灯が必要です。スマホのライトも使えますが、外部との連絡手段として充電は残しておいた方がよいでしょう。
車内に備蓄する懐中電灯は、広範囲を照らせるワイドモード搭載のタイプがおすすめです。IPX6以上の防水性能があれば、台風が来ても車外で使用できます。
救急セット
長引く車中泊避難で被災のストレスから体調を崩しても、すぐに診療を受けられるとは限りません。自力で応急処置が行えるように、以下の救急セットを常備しておきましょう。
- 絆創膏
- 消毒液
- はさみ
- ピンセット
- ガーゼ
- 包帯
- 綿棒
- 常備薬
- 市販薬
解熱鎮痛剤や頭痛薬、胃腸薬など、一通りの症状に使える薬を持っておくと安心です。
ポータブル冷蔵庫
車内で食料や飲み物を冷やしておくために、ポータブル冷蔵庫が活躍します。ポータブル冷蔵庫とは、持ち運びできる冷蔵・冷凍機能を備えた小型の冷蔵庫です。
EcoFlowは、わずか15分程で30℃から0℃まで急速冷凍できるポータブル冷蔵庫「EcoFlow GLACIER」を販売しています。製品の特徴は、以下のとおりです。
- 高速製氷機を搭載し、約12分で18個の氷を作れる
- 2つの貯蔵スペースで冷蔵庫・冷凍庫を同時に使用できる
- 1℃単位で-25℃から10℃まで温度を設定できる
- 容量298Whのバッテリーパックにより、最大40時間も稼働する
- 大容量38Lを備え、330ml缶を60本収納できる
- 取り外せるキャスターとハンドルで車外に持ち出せる
- 自動車のシガーソケットから2.1時間で満充電できる
最大100Wの高速充電に対応したUSB-Cポートを搭載しているので、スマホの電気供給源にもなります。車内に冷蔵庫を完備したい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。

ポータブル電源
車内で電気が使えれば、車中泊避難は一段と快適になります。ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を蓄え、場所を選ばずに電化製品を動かせる防災グッズです。
車内にポータブル電源を備蓄するメリットを紹介します。
- ポータブルエアコンや扇風機を稼働し、終日快適な気温を維持できる
- 電子レンジや電気ケトルを使い、簡単に非常食を温められる
- ポータブル冷蔵庫に食品や飲み物を冷蔵・冷凍保存しておける
- LEDランタンを点灯させて、夜の暗闇を照らせる
- 防災ラジオを稼働し、災害情報を収集できる
- 外部との連絡手段になるスマホを、常にフル充電にしておける
ポータブル電源は車内のバッテリーから独立しているので、電化製品を長時間使用しても、バッテリー上がりによってエンジンが止まる心配はありません。ソーラーパネルと併用すれば、日中帯に太陽光からポータブル電源を充電できます。
車内の防災グッズに必須!おすすめのポータブル電源

車内の防災グッズとして使用するポータブル電源は、収納の幅を取らない軽量コンパクトなタイプがおすすめです。車内には、ポータブル電源以外にも数多くの防災グッズを収納する必要があります。また、休憩スポットに停車して、車外に持ち出す機会もあるでしょう。
EcoFlowは、約12.5kgの軽量コンパクト設計を誇るポータブル電源「DELTA 3 Plus」を販売しています。「DELTA 3 Plus」の特徴は、以下のとおりです。
- 走行充電器から80分、ソーラーパネルから70分で急速充電できる
- X-Boost機能により、車内で2000Wの家電を動かせる
- LFPバッテリーを搭載し、10年以上も車内の災害対策として活躍する
- 高性能BMSを搭載し、車内で発火や爆発からの安全を確保する
- 出力600W未満の動作時に稼働音を30dbに抑えられる
IP65準拠の防水・防塵性能を備えているので、車外でも安全に使用できます。車内で複数の家電を同時に動かしたい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。

【季節別】車に置く防災グッズリスト

災害は、いつどこで起きるか分かりません。真夏の猛暑や真冬の極寒な環境で車が立ち往生したら、外気の影響を受けて体調を崩す恐れがあります。そのため、夏には熱中症対策、冬には防寒対策が必要不可欠です。季節別に車に置きたい防災グッズリストを紹介します。
- 夏の車内に常備すべき防災グッズリスト
- 冬の車内に常備すべき防災グッズリスト
それぞれの防災グッズリストについて、詳しく見ていきましょう。
夏の車内に常備すべき防災グッズリスト
外気温35℃の状況下で車を放置すると、車内温度はわずか30分で約45℃まで上昇する場合があります(※2)。熱中症対策として、以下の防災グッズを常備しましょう。
- ポータブルエアコン
- サンシェード
- 冷却タオル
- ポータブルファン
- 着替え
- 汗拭きシート
食中毒対策として、ポータブル冷蔵庫も欠かせません。
※2参考:JAF「晴天下(炎天下)のクルマの室内はどのくらい温度が高くなりますか?」
冬の車内に常備すべき防災グッズリスト
外気温-10.2℃・車内温度25℃の状態でエンジンを停止すると、3時間後には車内温度が氷点下にまで下がります(※3)。防寒対策として、以下の防災グッズを常備しましょう。
- カイロ
- 防寒着
- 湯たんぽ
- 断熱シェード
- 電気毛布
降雪時には、エンジンをつけっぱなしで暖房をつけると一酸化炭素中毒の恐れがあります。ポータブル電源を常備し、暖房機器の電気供給源にしましょう。
※3参考:JAF「厳冬期の自動車の室内はどのくらい温度が低くなりますか?」
【100均】防災グッズの車用収納グッズ・入れ物3選

車内の収納スペースは限られているので、適切な収納グッズを使い、いつでも防災グッズを取り出せるようスッキリと整頓しておきましょう。100均で購入できるおすすめの車用収納グッズ・入れ物は、以下のとおりです。
- R30ボックス
- クルマ用天井収納ネット
- 車のシートフック
それぞれの車用収納グッズについて、詳しく見ていきましょう。
R30ボックス

衛生用品や救急セット、非常食などを整理整頓しやすいボックス。車内に積み重ねて置いておけるので、用途に合わせて防災グッズを仕分けられます。
サイズ | ・26cm×18cm×16cm・36.5cm×26cm×8cm・36.5cm×26cm×16cm・36.5cm×26cm×24cm |
材質 | ポリプロピレン |
価格 | 税込330円 |
クルマ用天井収納ネット

車内の天井に収納スペースを作り出せるアイテム。最大積載量は約2kgもあるので、衛生用品や携帯トイレなど、車内で使用頻度の高い防災グッズの収納に最適です。ベルトの長さは自由に調節できるため、車種を選ばず天井に設置できます。
サイズ | 約80×55×0.18㎝ |
材質 | ファスナースライダー:ポリアセタール本体:ポリエステル |
価格 | 税込550円 |
車のシートフック

車のヘッドレストのポールに取り付けられるフック。バックやエコバックを吊り下げておけば、防災グッズの収納スペースに早変わりします。ゴミ箱を掛けておくのもおすすめです。
サイズ | 12.5cm×5.5cm×17.5cm |
材質 | 軸部:ステンレススチール、ポリプロピレンフック部:ポリプロピレン、ポリエチレン |
価格 | 税込110円 |
車に備える防災グッズに関するよくある質問

最後に、車に備える防災グッズに関するよくある質問を紹介します。
- 車内における防災グッズの置き場所・保管場所は?
- 子供がいる家庭で車に備えるべき防災グッズは?
- ペットがいる家庭で車に備えるべき防災グッズは?
- 車に防災グッズを常備する上での注意点は?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
車内における防災グッズの置き場所・保管場所は?
車内に備蓄する防災グッズは、頑丈で大容量の容器に保管するのがおすすめです。複数の小さい容器で保管すると、走行時に動いて破損する恐れがあります。
また、真夏は車内温度が上がりやすいので、耐熱性の高い容器を選びましょう。ラゲッジスペースだけでなく、シートの裏や天井、足場なども収納スペースとして活用できます。
子供がいる家庭で車に備えるべき防災グッズは?
子供連れの家族は、最低限の防災グッズに加えて、着替えやおやつ、お気に入りのおもちゃも常備しておきましょう。いつもと異なる災害時には子供もストレスを抱えやすいので、お気に入りのぬいぐるみやブランケットを入れておくと、精神的な支えになります。
赤ちゃんがいる家庭では、おむつやおしり拭き、授乳ケープ、離乳食、ミルク、哺乳瓶、母子手帳のコピーなども忘れないでください。車内での授乳シーンを想定して、目隠しカーテンも用意しておくと安心です。
ペットがいる家庭で車に備えるべき防災グッズは?
ペットと車中泊避難をする場合には、ペットフードや水、ケージ、首輪、リード、ペットシーツを常備しておきましょう。ペットフードや水は、最低でも5日分は必要です。
ペットは災害時に興奮して車外に飛び出す恐れがあるため、ケージの中に入れて守りましょう。病気にかかった場合に備えて、ワクチン接種証明書や動物病院の情報を書いた紙も用意しておくと安心です。
車に防災グッズを常備する上での注意点は?
車内は寒暖差が大きくなるので、季節によって注意点が異なります。真夏には車内が高温になるため、食料の保管には向いていません。車内温度が50℃前後になっても、安全に保管しておける食料を選びましょう。
また、モバイルバッテリーやポータブル電源は、高温の車内に長時間放置すると火災や爆発の原因になります。車から出る際は、必ず持ち出してください。
まとめ

本記事では、車に保管しておきたい防災グッズについて紹介してきました。
災害は、運転中に突然発生する可能性があります。土砂災害や豪雨、地震によって道路が塞がれると、大渋滞が発生し、車中泊避難を余儀なくされるケースもあるでしょう。近くにスーパーやコンビニがあるとは限らないので、防災グッズの備えが重要です。
車内には最低限、飲料水や非常食、衛生用品、携帯トイレ、懐中電灯、救急セット、ポータブル冷蔵庫、ポータブル電源を常備しておきましょう。
EcoFlowでは、車内に常備しやすい小型・軽量のポータブル電源を販売しています。車内で電気のある快適な生活を送りたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。