冬のキャンプでは、暖房器具の選択が快適さを大きく左右します。なかでもペレットストーブは、木質ペレットを燃料とし、薪ストーブのような雰囲気を手軽に楽しめる暖房器具として注目を集めています。
燃料の投入や着火が比較的スムーズで煙の発生が少ないほか、暖まる速度が早く、アウトドアでの利用に向いている点が特徴です。しかし、化石燃料に比べて燃料費が高いなどのデメリットもあります。
本記事では、キャンプでペレットストーブを利用するメリットとデメリット、選び方のポイント、おすすめの商品について解説します。
キャンプで役立つペレットストーブとは？
ペレットストーブとは、木質ペレットを燃料として使用する暖房器具のことです。木質ペレットは、おがくずなどの木材を圧縮して固形状に加工した燃料であり、再生可能な資源として注目されています。
燃料の投入や着火が比較的スムーズで、煙の発生も少ないため、屋外での使用でも快適な暖房効果が得られます。特にキャンプシーンでは、ペレットストーブの持つ独特の炎が雰囲気作りに一役買ってくれるでしょう。
ペレットストーブの炎を眺めながら過ごすひとときは、日常とは違ったリラックス効果を味わえます。自然の温もりと現代的な使いやすさが両立された道具として、冬場のキャンプを支えてくれる存在です。
キャンプでペレットストーブを利用するメリット
従来の薪ストーブと比べ、扱いやすく安全性も高いとされるペレットストーブには、いくつものメリットがあります。ここでは、そのメリットを4つ取り上げて解説します。
- 癒やしの時間を演出できる
- 料理に利用できる
- 嫌なニオイが少ない
- 環境にやさしい
以下、各メリットの詳細を見ていきましょう。
メリット1．癒やしの時間を演出できる
ペレットストーブの大きな魅力は、やわらかい炎のゆらめきを眺めながら過ごせる点です。キャンプサイトでの炎はどこか特別な雰囲気をもたらしてくれますが、ペレット燃料なら落ち着いた明かりを安定して得ることができます。
ゆったりと炎を見つめていると、時間がゆるやかに流れる感覚を味わえるでしょう。疲れた身体と心をほぐし、温かみのある空間を演出してくれるため、寒いシーズンのキャンプにぴったりです。
メリット2．料理に利用できる
安定した火力を得やすいペレットストーブは、ちょっとしたクッキングにも活躍します。グリルプレートやダッチオーブンを使うことで、簡単な調理や温め直しだけでなく、食材をふっくら焼き上げる料理などにも挑戦できます。
薪ストーブや焚き火台と同様に、上部の熱を活かしてスープを作ったり、お湯を沸かしたりすることも可能です。火力が落ち着いているため、焦げ付きを抑えながら調理ができる点も魅力の1つです。
メリット3．嫌なニオイが少ない
ペレットストーブは高温で燃料を燃やし、かつ設計上きちんと燃焼が行われるため、煙や燃えかすの発生を抑えられます。嫌なニオイが周囲に漂いにくく、周りのキャンパーに迷惑をかけるリスクが低いのです。
煙の刺激臭が少ないだけでなく、テントや衣類へのニオイ移りも軽減されます。煙が苦手な方や家族連れのキャンパーでも、快適に過ごしやすい暖房アイテムとして活躍してくれます。
メリット4．環境にやさしい
木質ペレットは、製材所などの廃材やおがくずを再利用して作られる場合が多く、二酸化炭素の排出量を低めに抑えることが可能です。再生可能な木材資源を循環させる仕組みとも言え、地球環境への影響を意識するキャンパーにとっては大きな利点と考えられます。
また、燃えたあとの灰の量が少なめで処理が簡単な点も、ペレットストーブの魅力です。灰捨てが面倒に感じない範囲で済むため、キャンプ場の片付けも簡単です。
キャンプでペレットストーブを利用する際のデメリット
利便性と快適さの両方を備えたペレットストーブですが、取り扱いにあたってはいくつかの欠点も見逃せません。ここでは、ペレットストーブのデメリットを3つ紹介します。
- 化石燃料に比べて燃料費が高い
- 一酸化炭素中毒のリスクがある
- 近隣のキャンパーに対して配慮が必要
それぞれのデメリットを1つずつ順番に解説していきます。
デメリット1．化石燃料に比べて燃料費が高い
木質ペレットの価格は、石油やガスなどの燃料と比較するとやや高価になりがちです。石油ストーブと同じような時間使用すると、ペレットの購入コストが積み重なって予想外の出費となることもあります。
| ペレットストーブの価格 | 1日500円程度 |
| 石油ストーブの価格 | 1日200円程度 |
| ガスストーブの価格 | 1日300円程度 |
特に長期利用や頻繁なキャンプを計画している場合、1シーズンでどれくらいの量が必要になるのかをシミュレーションしてから購入を検討すると良いでしょう。
デメリット2．一酸化炭素中毒のリスクがある
基本的に燃焼を伴う暖房器具である以上、室内や密閉した空間で使うと一酸化炭素中毒に陥る危険があります。テント内などで無闇に使用するのは避け、どうしても屋内で使うときは専用の排気口や換気システムが整っているかどうかを確認してください。
また、定期的なメンテナンスや安全装置のチェックも欠かせません。万が一のトラブルを未然に防ぎ、楽しいはずのキャンプを台無しにしないように心がけることが大切です。
デメリット3．近隣のキャンパーに対して配慮が必要
ペレットストーブは薪ストーブなどに比べて煙やニオイが少ないとはいえ、まったくのゼロというわけではありません。風向きや煙突の高さによっては、煙や熱が近くのテントへ流れてしまう恐れがあります。
周囲のキャンパーに迷惑にならないよう、ストーブの位置取りや使用時間帯に注意を払いましょう。少し離れた場所に設置する、風防を活用するなど、トラブルを未然に防ぐ工夫が求められます。
キャンプ用ペレットストーブの選び方
キャンプに適したペレットストーブを選ぶ際は、屋外での使用状況や安全面を考慮しつつ、使い勝手を確保できる製品を選ぶことが重要です。以下、3つのポイントに分けて選び方を解説します。
ポイント1．サイズ・重量
キャンプで持ち運ぶ以上、コンパクトさや軽量性は見逃せない要素です。車での移動がメインなのか、徒歩・バイクなどの移動が多いのかによって、許容できるストーブの大きさや重量は変わります。
設置場所が狭いキャンプサイトであれば、ストーブを安定して置けるだけのスペースが確保できるかも検討材料となるでしょう。収納用のケースが付属しているモデルは、運搬が楽になるため重宝します。
ポイント2．機能性
ペレットストーブは製品によって、着火システムや温度の調節機能などが異なります。自動供給機構があるモデルなら、ペレットを徐々に追加しながら燃焼を続けられるため、頻繁にストーブを開け閉めしなくても済むでしょう。
また、安全装置が充実しているのかも大切なポイントです。過熱防止機能や転倒時の自動停止などが備わっていれば、キャンプ場での利用時に起こりうるトラブルに対応しやすくなります。
ポイント3．燃料ペレット
木質ペレットは販売ルートによって入手性や価格が異なるため、事前に入手先をリサーチしておきましょう。ホームセンターや通販などで定期的に購入できるなら、補給の面で安心感があります。
また、ペレットの品質は暖房効率にも直結します。燃焼途中で崩れやすい粗悪品を使うと、火力が安定しないばかりかストーブ内の汚れも溜まりやすくなるため、信頼できるメーカーを選んだほうが長い目で見て得策です。
キャンプ用ペレットストーブのおすすめ商品5選
ここでは、実際にキャンプで使いやすいペレットストーブを5つ紹介します。各製品が持つ特徴や利点を踏まえて、自分のキャンプスタイルに合った1台を探してみてください。
1．マーベリック GREEN STOVE Hori3 DEERVer
画像引用元：楽天
薪にもペレットにも対応できる希少なモデルです。ガラス面が大きく、炎のゆらめきをしっかり楽しめる上、オーブン機能を備えているため、ストーブの熱を利用した料理にも挑戦できます。
U字型の火路を採用し、蓄熱性が高い構造が特徴的です。複雑な燃焼経路により煙突が極端に熱くなりすぎず、安全面にも配慮されています。折りたためる脚や付属の煙突パーツがすべて本体に収納できるため、持ち運び時にスペースをとらない点も便利です。
2．ネイチャーハイク ペレットストーブ
画像引用元：Amazon
約5kgのペレットを1度に投入でき、燃焼が続く間は熱源を安定して確保しやすいタイプです。ハンドルや調整ツマミがついており、火力の強弱をある程度コントロールできるため、料理にも活用しやすくなっています。
サイドに灰を集められるスペースを設けることで、燃えかすが散乱しないように工夫されている点もポイントです。煙突や各部品を本体に収納できる設計が採用されています。
3．スモア Magic Stove
画像引用元：Amazon
ステンレスのボディと耐熱ガラスを組み合わせ、外観の美しさと火力の強さを両立した薪ストーブです。専用のペレットパーツを装着することで、空気量が調節可能なペレットストーブとして利用できます。
天板部分にアルミ合金を採用しており、調理器具が黒く汚れにくい設計が特徴です。ストーブ本体だけでなく、煙突や補強リングなどのパーツが取り外し・折りたたみできるため、収納時はコンパクトなサイズにまとまります。
4．コニファーコーン フォールディングストーブ パイロマスター2
画像引用元：Amazon
ペレットストーブというよりは、折り畳み式の高性能七輪に近いイメージです。二次燃焼構造によって煙を抑え、燃料を無駄なく燃やせる仕組みが特徴です。
燃料にはペレットのほか、薪や松ぼっくり、落ち葉なども利用できます。ステンレス製フレームの剛性が高く、スキレットや2Lのケトルなど、ある程度重量のある調理器具を載せても問題なく使える耐久性があります。
使用後は薄く折りたたんで収納できるので、荷物をコンパクトにまとめたいキャンパーに向いているモデルです。
5．フェニックスライズ 不死鳥ノーマルタイプ
画像引用元：Amazon
縦長の形状で、美しい縦方向の炎を楽しめるデザインが魅力です。燃焼経路を長く設定することで蓄熱性を高めており、比較的コンパクトな本体ながら暖房効果を得やすい設計になっています。
脚部の角度や高さを微調整できる仕組みがあり、傾斜地でも水平に設置しやすい点が特徴的です。付属のペレットボックスを装着すれば、薪ストーブとしてだけでなくペレット燃料にも対応できます。
ポータブル電源があれば暖房器具の利用が快適に！
画像引用元：EcoFlow
冬のキャンプでは、燃焼式ストーブを使うだけでなく、電気ヒーターやファンヒーターなども併用したいと考える場合があります。ただ、電力を使う暖房器具は電源サイトが確保できないと使いづらく、場所を選ぶことが多いでしょう。
こうした状況を解消するには、大容量かつ持ち運びやすいポータブル電源の導入が効果的です。例えば、「EcoFlow RIVER 2 Pro」のようなモデルなら、リチウムイオンバッテリーのなかでも頑丈で劣化しにくいタイプを採用しているため、長寿命かつ安全性に配慮された電源環境を築きやすくなります。
さらに、充放電サイクルが多くてもバッテリー性能を保ちやすい設計となっており、繰り返し使っても安心です。高温下でも安定動作が見込めるなど、アウトドアでの使用に適した特性を備えています。
ポータブル電源を導入すれば、電気式暖房器具だけでなく、調理家電や照明設備なども自在に使えるため、キャンプ全体の快適度を引き上げられます。ぜひこの機会にポータブル電源の導入をご検討ください。
まとめ
本記事では、キャンプでペレットストーブを利用するメリットとデメリット、選び方のポイント、おすすめの商品について解説しました。
ペレットストーブは癒やしの時間を演出でき、料理にも利用できるなど、キャンプシーンでの使用に適した暖房器具です。一方で、化石燃料に比べて燃料費が高いことや、一酸化炭素中毒のリスクがあることなど、デメリットも理解しておく必要があります。
キャンプ用ペレットストーブを選ぶ際は、サイズ・重量、機能性、燃料ペレットの入手性などを考慮することが大切です。また、ペレットストーブと併用して、ポータブル電源を活用することで、電気式暖房器具や調理家電なども自在に使えるため、キャンプ全体の快適度を高められるでしょう。
EcoFlowでは、アウトドアでの使用に適したポータブル電源を多数販売しております。特に「EcoFlow RIVER 2 Pro」は軽量で携帯性に優れているため、キャンプや車中泊などのアウトドアで活躍します。