「冬キャンプには電気ストーブが必須？」という疑問がある方もいるのではないでしょうか。電気ストーブは、冬のキャンプを快適に過ごすための強い味方です。
燃焼式のストーブとは異なり、電力で稼働するため、安全性が高く操作もシンプルです。テント内で使用する場合も、効率的に暖をとることができるでしょう。
ただし、電源の確保が必須であり、キャンプ場の環境によっては使用に制限が出る可能性もあります。本記事では、電気ストーブの種類やメリット・デメリット、おすすめの商品を紹介します。
冬キャンプには電気ストーブが必須？
冬季にキャンプをする場合、夜間や早朝の冷え込みが一段と厳しくなります。暖かい衣類を着込むのはもちろん大切ですが、テントやタープのなかを効率よく暖められる暖房器具があれば、寒さを気にせずリラックスして過ごすことができます。
火を使わず電力で稼働する電気ストーブは、安全性や操作のしやすさで高く評価されることが多いです。換気や燃料の管理が不要なため、テント内で使う際の不安が少なく、リスク対策としても役立ちます。
また、電気ストーブは排気によるニオイや汚れがほとんど発生しない点も特徴で、周囲のキャンパーに迷惑を与えるリスクを軽減できます。冷えやすい足元へピンポイントに熱を送るモデルもあるため、狭いスペースでも取り扱いやすいでしょう。
ただし、電気式の暖房器具である以上、電源をどう確保するかが最大の課題となります。大容量のポータブル電源を用意するなど、事前の準備が必要です。
冬キャンプで活躍する電気ストーブの種類
電気ストーブは発熱方式や構造によっていくつかのタイプに分かれます。ここでは、電気ストーブの種類を5つ紹介します。
- カーボンヒーター
- セラミックファンヒーター
- ハロゲンヒーター
- シーズヒーター
- グラファイトヒーター
以下、各種類の詳細を見ていきましょう。
種類1．カーボンヒーター
カーボンヒーターは、遠赤外線を出すカーボン（炭素）を熱源として活用しています。遠赤外線は肌や衣類を効率的に暖める性質があるため、体感温度が上がりやすいことが特徴です。
屋外での使用でも暖かさを感じやすく、省エネルギーでありながら短時間でぬくもりが得られます。足元を集中して暖めたいときにも向いています。
種類2．セラミックファンヒーター
セラミックファンヒーターは、内部のセラミック部品を熱してファンで空気を循環させる方式のヒーターです。スイッチを入れたらすぐに温風が出てくるのが特徴です。
多くのモデルでは、転倒オフスイッチや過熱防止機能など安全面に配慮された設計が行われており、初心者にも扱いやすいでしょう。燃焼を伴わない上に送風効果もあるため、室内の換気が簡易的に行われるようなメリットもあります。
→冬キャンプの寒さ対策に最適？セラミックファンヒーターが推奨される理由（未公開）
種類3．ハロゲンヒーター
ハロゲンランプを使ったヒーターは、熱源がほぼ瞬時に赤熱化するため、寒い環境でも素早く体を温めたいときに重宝します。
テントのすみや小型テーブルの下などに設置しやすく、荷物の少ないミニマムなキャンプにも適しています。一方で、遠赤外線効果はそこまで高くない製品もあるため、暖まり方に個人差が出る場合があります。
種類4．シーズヒーター
シーズヒーターは、金属パイプを絶縁物でコーティングし、その内部に発熱体を通したものです。放射熱がやわらかく広がる性質を持つため、近距離でじんわり暖を取りたいときに向いています。
運転音が小さく、就寝時や深夜のキャンプシーンでも周囲へ配慮しやすいという利点があります。ただし、パワーを高くしすぎると消費電力が上がるため、電源環境との兼ね合いを検討する必要があるでしょう。
種類5．グラファイトヒーター
グラファイトヒーターは、発熱効率が高く軽量であることが特徴です。立ち上がりが早く、スイッチを入れたあとすぐに暖かさを感じられるでしょう。
カーボンヒーターと見た目が似ていますが、それぞれ発熱体が異なり、グラファイトヒーターのほうが早く立ち上がります。ただし、本体の値段が比較的高く設定されています。
冬キャンプで電気ストーブを利用するメリット・デメリット
電気ストーブは使い方次第で快適性を大きく向上させますが、その反面で注意点もいくつか存在します。メリット・デメリットを把握しておけば、より賢い使い方ができるでしょう。
電気ストーブのメリット
電気ストーブの大きなメリットとして、火を燃やすタイプと比べて安全面に配慮しやすい点が挙げられます。石油やガスのように燃焼に伴うニオイも発生しにくく、燃料補給の手間や排気ガスの問題がないのも大きな利点と言えます。
さらに、着火・消火の手順がシンプルで操作ミスを起こしづらい利点もあります。ボタンを押すとすぐに発熱が始まるため、キャンプ初心者や子ども連れの方でも扱いやすいでしょう。
【電気ストーブのメリット】
- 火を使わないため事故や一酸化炭素中毒のリスクが少ない
- 燃料臭がなく、室内の空気を汚しにくい
- スイッチ操作が簡単で、素早く暖まり始める
電気ストーブのデメリット
電気式である以上、電源がなければ使えないという根本的なデメリットがあります。キャンプ場でAC電源サイトを利用するか、持ち運び可能なポータブル電源を準備するかなど、あらかじめ計画を立てないと電気ストーブを使えません。
また、温風式のモデルでも空間全体を暖めるには時間がかかるほか、消費電力も大きくなる傾向があります。
外気温が氷点下になるような状況では、電気ストーブ単独では不足を感じることもあるでしょう。その場合、補助暖房や服装などほかの寒さ対策も併せて行う必要があります。
【電気ストーブのデメリット】
- 電力を用意できる場所や状況が限られる
- 空間全体を暖めるには時間がかかる
- 寒さが厳しい環境だと暖房効果が物足りない場合がある
冬キャンプで活躍する電気ストーブの選び方
電気ストーブの導入を検討する際は、使用するキャンプ環境や求める暖房性能を明確にし、必要な機能を満たす製品を絞り込むことが大切です。以下、製品を選ぶ際に重要となるポイントを5つ紹介します。
ポイント1．大きさ
キャンプ道具はまとめて運搬する必要があるため、過度にかさばる機器を選ぶとストレスが溜まりがちです。特に電気ストーブは箱型や縦長など形状が異なるモデルがあり、収納スペースを確保しにくいケースもあるでしょう。
自動車での移動が中心なら多少大きくても問題ありませんが、ソロキャンプや徒歩移動が多い方はコンパクトさを優先したほうが快適です。テント内で設置できるスペースも含めた大きさ選択を心がけてください。
ポイント2．消費電力
電気ストーブは、出力が高いほど暖房力が増す一方で消費電力も大きくなります。電源サイトを使う場合でも、ほかの家電と併用するとブレーカーが落ちるリスクがあるため、各装置のワット数を確認しておくと安心です。
また、ポータブル電源と組み合わせる予定なら、ストーブに必要な連続稼働時間や消費電力を想定し、それに見合うバッテリー容量を持つ電源を選ぶことが重要となります。
ポイント3．安全機能
アウトドアでの暖房器具は転倒や衝撃などのリスクが高まります。安心して使用するためには、転倒自動オフ機能や温度センサーによる過熱防止装置などを備えたモデルを優先しましょう。
また、使用場所によっては突然の雨や結露が考えられるため、防滴や防水の等級が一定以上確保されているかの確認も忘れずに行ってください。濡れた状態で使うと、故障や感電のリスクが高まるため注意が必要です。
ポイント4．便利機能
温度調節やタイマー機能があるモデルなら、必要なときだけ電力を使って効率よく暖を取れます。また、風量や首振り機能があるタイプであれば、テント内の空気を広く循環させることが可能です。
キャンプでは日中と夜間で温度差が大きく変わることもあるため、こうした調整機能があるだけで使い勝手が大きく向上します。就寝前にタイマーをセットしておけば、過度な温度上昇や電力浪費も防ぎやすくなるでしょう。
ポイント5．コストパフォーマンス
電気ストーブの購入費に加え、電気代やバッテリーの導入コストも含めて総合的に判断すると失敗を減らせます。安価なモデルだと性能が不足し、暖房力に不満を感じるかもしれません。
一方で、高価なハイエンドモデルなら安全面や出力が充実していることが多いですが、値段は高くなる傾向にあるため、各キャンプシーンに最適なバランスを見極めると良いでしょう。
冬キャンプで活躍する電気ストーブのおすすめ商品5選
ここでは、冬キャンプに向いている電気ストーブを5つ厳選して紹介します。製品それぞれに特徴があるため、自分のニーズに合ったものを選びましょう。
1．モダンデコ カーボンヒーター レトロ
画像引用元：楽天
カーボンヒーターを採用し、スイッチON後すぐに発熱を始めるモデルです。取り回しやすいサイズとレトロ調のデザインが特徴で、ファッション感覚でキャンプギアに取り入れやすい点も魅力と言えます。
首振り機能や2段階のパワー切替が備わっており、手元の温度調節も簡単です。重量が軽めなので女性や子どもでも移動しやすく、テント内で位置をこまめに変えたい場合にも便利です。転倒オフスイッチやサーモスタットなど、安全面の配慮も行き届いています。
2．デロンギ セラミック ファンヒーター
画像引用元：Amazon
コンパクトで軽量な本体ながら、セラミックヒーター特有の即暖性で寒さを緩和してくれます。弱・強の切り替えや送風モードもあり、必要に応じてエネルギー消費をセーブできるのがポイントです。
丸みを帯びた小ぶりの設計で、持ち運びに便利なハンドルが装備されています。ダストフィルターが付属している点も特徴。屋外での使用時に集まるホコリや砂をある程度ブロックできるのは安心材料となります。
3．テクノス 新スリムカーボンヒーター
画像引用元：Amazon
タワー型のデザインが特徴で、個室や狭い空間にも難なくヒーターを設置できます。スイッチを入れてから素早く発熱し、近距離を集中的に暖めたいシーンで活躍するでしょう。
転倒スイッチなど安全装置が備わっている上、本体がスリムなため収納時や移動時にかさばりにくいです。余計な操作がほとんどなく、初心者にも扱いやすい点が強みと言えます。
4．ダイキン工業 セラムヒート
画像引用元：楽天
金属パイプをコーティングしたシーズヒーターを搭載し、運転中は静かで落ち着いた暖かさを提供するモデルです。ダイキン独自の制御技術により、放射熱を効果的に利用することで、短時間でも身体をじんわりと暖められます。
スタンドの向きを縦横で変更でき、キャンプサイトの設営状況に合わせて配置しやすい点が魅力です。電源コードも3mと長く、コンセントやポータブル電源との距離を気にせず置き場所を決められます。
5．アラジン 遠赤グラファイトヒーター
画像引用元：Amazon
立ち上がりの早さを重視するなら、こちらのグラファイトヒーターがおすすめです。電源を入れてから0.2秒で発熱を始め、テント内を素早く暖めてくれます。
グラファイトを熱源とすることで体感温度が高まりやすく、機器自体のサイズは大きくないものの、しっかり暖を取れる点が魅力です。持ち運び用の取っ手やコードホルダーを備えている点もポイントで、車載やサイト移動に手間がかかりません。
電気ストーブの利用ならポータブル電源との併用がおすすめ
画像引用元：EcoFlow
電気式のストーブは、とにかく電力をどう確保するかが課題となります。AC電源付きのサイトを予約すれば問題ありませんが、人気のキャンプ場では電源サイトがすぐに埋まることも多く、場所やスケジュールが制限される場合があります。
そこで視野に入れたいのが、持ち運びやすい大容量のポータブル電源です。「EcoFlow RIVER 2 Pro」は、8.25kgの軽量デザインを採用しながらも、768Whという十分なバッテリー容量を搭載しています。
また、充放電サイクル3,000回以上のリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、繰り返し使ってもバッテリー寿命が保ちやすい設計が特徴です。
バッテリーが切れそうになっても、ソーラーパネルを使った充電方法や車のシガーソケット経由での充電など、状況に応じて対応できる充電方法が備わっています。非常用電源機能もあるため、急な停電やトラブルが起きたときに電源を失わずに済む安心感もあります。
電気ストーブで暖かさを確保しながら、ライトやスマートフォンの電源も確保できるため、寒い季節のアウトドアをより快適に楽しむことができるでしょう。
まとめ
本記事では、冬のキャンプで活躍する電気ストーブについて、種類や選び方のポイント、おすすめの商品を紹介しました。
電気ストーブは安全性や操作性に優れ、燃料臭や室内の空気汚れが少ないなどのメリットがある一方、電源の確保が必須であるというデメリットもあります。製品を選ぶ際は、大きさ、消費電力、安全機能、便利機能、コストパフォーマンスなどを総合的に判断しましょう。
また、メイン暖房として電気ストーブを使う場合は、長時間の連続稼働に対応したポータブル電源との併用がおすすめです。「EcoFlow RIVER 2 Pro」があれば、高い携帯性と機能性の両立により快適な冬キャンプが実現します。ぜひ導入をご検討ください。