私たちの生活を支えるデバイスは、使いきりの一次電池や充電して繰り返し使える二次電池など、様々な種類の電池によって動いています。電池の種類によって安全性や寿命は異なるので、用途に適した電池選びが欠かせません。
そこで今回は、電池の分類・サイズ・形状ごとに主な種類や特徴について解説します。家庭用蓄電池に最適な電池とおすすめの製品も掲載しているので、用途に適した電池を選び、実際に家庭に取り入れたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
電池は4つの種類に分かれる
電池の種類は、化学反応を利用する「化学電池」と物理作用を利用する「物理電池」に分かれます。化学電池と物理電池の主な種類は、以下のとおりです。
- 一次電池|使い切りのタイプ
- 二次電池|充電して繰り返し使えるタイプ
- 燃料電池|水素と酸素を化学反応させるタイプ
- 太陽電池|太陽光から電力を得るタイプ
それぞれの電池の特徴について、詳しく見ていきましょう。
一次電池|使い切りのタイプ
一次電池とは、一度使うと再利用できないタイプの電池です。化学電池の一種であり、主に以下のような電池の種類が存在します。
- アルカリ乾電池
- マンガン乾電池
- 酸化銀電池
- リチウム一次電池
一次電池の中でもリチウム一次電池は、小型・軽量で自己放電が少ないため、携帯電話や一眼レフカメラなどに採用されているのが特徴です。
二次電池|充電して繰り返し使えるタイプ
二次電池とは、充電池や蓄電池の呼び名でも知られる、充電して繰り返し使えるタイプの電池を指します。化学電池の一種であり、主な電池の種類は以下のとおりです。
- 鉛蓄電池
- ニカド電池
- ニッケル水素電池
- リチウムイオン電池
一次電池の中でもリチウムイオン電池はエネルギー密度が高く、急速に充放電ができます。充電が残った状態で充電を繰り返しても、使用可能時間が短くなることはありません。
燃料電池|水素と酸素を化学反応させるタイプ
一次電池の一種である燃料電池とは、水素と酸素を化学反応させて、直接電気を得るタイプの電池です。発電時には水が出るだけなので、地球温暖化を促進させるCO2は排出されません。
電気と同時に熱も発生するため、エネルギーの総合利用効率を高められるのも魅力です。固体酸化物形燃料電池や固体高分子形燃料電池などの種類があり、国や民間企業で様々な取り組みが行われています。
太陽電池|太陽光から電力を得るタイプ
物理電池の一種である太陽電池とは、半導体がもつ光電効果を利用して、太陽光の光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する電池のことです。太陽の光さえあれば、どこでも電気が発生するため、半永久的に使用できます。太陽電池が発電した電気を他の二次電池に溜めておけば、昼夜問わず電気の使用が可能です。
【一次電池】再利用不可!電池の主な種類
日常生活で何気なく使用しているテレビのリモコンやおもちゃ、時計などには、使い切りタイプの一次電池が採用されています。一次電池の主な種類は、以下のとおりです。
- マンガン乾電池
- アルカリ乾電池
- リチウム一次電池
それぞれの一次電池の特徴について、詳しく見ていきましょう。
マンガン乾電池
プラス極に二酸化マンガン、マイナス極に亜鉛を使用しているマンガン乾電池。電解液には弱酸性の塩化亜鉛を使用しています。間隔を空けながら使用すると、電圧が回復するのが特徴です。
リモコンやキッチンタイマーなどの微弱な電流しか必要としない機器に向いています。比較的安価で購入できるので、経済的な負担が少ないのも魅力です。
アルカリ乾電池
アルカリ乾電池は、マンガン乾電池と同様の材料を使っていますが、材料の分量を増やし、電解液にアルカリ性の水酸化カリウムを使用しています。
パワーがあって長持ちするため、携帯ラジオやCDプレーヤーなどの大きな電流が必要な機器に最適です。乾電池は日常生活で目にする機会が多いので、両者の特性を最大限生かせるように使い分けてみてください。
リチウム一次電池
コイン形や筒形、ボタン型など、小型で軽量のリチウム一次電池は、大容量かつ高出力な一次電池です。低温環境でも性能が落ちにくいため、寒い環境で使用する機器にも向いています。自己放電率が低く、長期保存にも最適です。
メモリーカードやICカード、コンピューターなど、私たちの身の回りにあるハイテク技術を使った機器に多く採用されています。他の一次電池と比較すると、値段は高めです。
【二次電池】再利用可能!蓄電池の主な種類
PCやスマートフォン、ポータブル電源などの大容量が求められる機器に採用されることが多い二次電池。次世代を担う二次電池の開発も盛んに行われています。二次電池の主な種類は、以下のとおりです。
- リチウムイオン二次電池
- ニッケル・水素電池
- 鉛蓄電池
それぞれの二次電池の特徴について、詳しく見ていきましょう。
リチウムイオン二次電池
プラス極にリチウム含有金属酸化物、マイナス極にグラファイトなどの炭素材を使用し、繰り返し充電ができるリチウムイオン二次電池。急速充電が可能で、長寿命を実現するという性質から、モバイル機器のバッテリーにも採用されています。
リチウムイオン二次電池の主な種類とメリット・デメリットを見ていきましょう。
三元系リチウムイオン電池 | マンガン系リチウムイオン電池 | リン酸鉄系リチウムイオン電池 | |
メリット | ・高エネルギー密度・発熱量が少ない・低温耐性が高い | ・コストが低い・安全性が高い | ・寿命が長い・安全性が高い |
デメリット | 高温耐性が低い | 寿命が短い | エネルギー密度が低い |
ニッケル・水素電池
プラス極にオキシ水酸化ニッケル、マイナス極に水素吸蔵合金が使用されているニッケル・水素電池。他の二次電池よりも内部抵抗が小さいため、より大きな電流を作り出せるのが特徴です。
乾電池の代わりにも使用され、長期的にパフォーマンスを発揮します。ハイブリッドカーやコードレス掃除機、テレビ用リモコンなどで主に使用されています。
鉛蓄電池
プラス極に二酸化鉛、マイナス極に鉛を使用する鉛蓄電池は、最も歴史の長い二次電池です。1859年に発明されて以降、現代に至るまで様々な場面で活用されています。
低コストで製作できる上に大きな起電力を持つため、コストパフォーマンスに優れた電池と言えるでしょう。ただし、サイズが大きく重量もあるため、用途が限られるのが欠点です。
【形状別】用途によって分かれる!電池の種類
同じ種類の電池が使われていたとしても、用途によって形状は異なります。電池に採用されている主な形状と電池の種類は、以下のとおりです。
- 円筒形|マンガン乾電池・アルカリ乾電池
- ボタン形|アルカリボタン電池・酸化銀電池
- コイン形|リチウム一次電池・リチウムイオン二次電池
それぞれの形状の特徴について、詳しく見ていきましょう。
円筒形|マンガン乾電池・アルカリ乾電池
円筒形とは、直径よりも高さがある電池を指します。製造コストの低さから、普段最も目にする機会が多い形状と言えるでしょう。円筒形は、主にリモコンや時計、懐中電灯、デジタルカメラ、防犯ブザー、電動歯ブラシなどの用途で使用されています。円筒形であるアルカリ乾電池やマンガン乾電池の大きさは、世界共通です。
ボタン形|アルカリボタン電池・酸化銀電池
ボタン型とは、直径が小さく厚さがある電池を指します。ボタン型の多くはアルカリボタン電池や酸化銀電池などの一次電池なので、再利用はできません。
その小ささから多くの電力は蓄えられないので、小型の製品に使用されます。主な用途は、小型ゲーム機やデジタル体温計、腕時計、補聴器などです。
コイン形|リチウム一次電池・リチウムイオン二次電池
コイン形とは、直径が大きく薄い電池を指します。1円玉と同じ直径20mmのタイプが主流です。コンパクトサイズで子供が誤飲する恐れがあるので、使用時には十分注意してください。コイン形には、リチウム一次電池とリチウム二次電池の2種類があります。主な用途は、腕時計や炊飯器、機器組込み型の電子機器などです。
【サイズ別】単1から単5まで!乾電池の種類一覧
マンガン乾電池やアルカリ乾電池を指す「乾電池」のサイズは、単1から単5までの円筒形と、四角い形状をした9V形の計6種類に分かれます。ただし、単1や単2といった呼び名は、アメリカでは使われていません。サイズ別の寸法は、以下のとおりです。
サイズ(日本の呼び名) | 直径 | 長さ | アメリカの呼び名 |
単1 | 34.2mm | 61.5mm | D |
単2 | 26.2mm | 50.0mm | C |
単3 | 14.5mm | 50.5mm | AA |
単4 | 10.5mm | 44.5mm | AAA |
単5 | 12.0mm | 30.2mm | N |
9V | 高さ:48.5mm幅:26.5mm奥行:17.5mm | – | 9V |
家庭用蓄電池に最適!ポータブル電源の魅力とは
家庭用蓄電池には、大容量の電気を蓄えられるポータブル電源がおすすめです。ポータブル電源には、主にリン酸鉄リチウムイオン電池や三元素リチウムイオン電池、鉛蓄電池の3種類が採用されています。家庭でポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。
- 災害による大規模停電が発生しても、非常用電源として電気の供給を継続できる
- 電気料金が安い夜間帯に蓄電した電気を日中帯に使えば、節電効果が期待できる
- ソーラーパネルから蓄電した電気で家電を動かせば、電気代がかからない
- アウトドアやアクティビティで家電を使った快適な生活が実現する
- 車内の非常用電源にすれば、バッテリー上がりを防げる
それでは、ポータブル電源で快適な生活を送りたい方におすすめの製品を紹介します。
リン酸鉄リチウムイオン電池を採用|おすすめの製品
本サイトを運営するEcoFlowは、最大容量24kWhまで拡張できる超大容量のポータブル電源「EcoFlow DELTA シリーズ」を販売しています。リン酸鉄リチウムイオン電池を採用しているので、長寿命と高い安全性を兼ね備えています。
「EcoFlow DELTA シリーズ」の主な特徴を見ていきましょう。
- 毎日使っても約10年以上も使い続けられる
- 最大4,096Whの大容量と3600Wの高出力を誇る
- 1台で毎月約30%の電気代削減を実現できる
- 業界最速級の充電スピードにより、わずか1時間でゼロから80%まで充電できる
- 純正弦波採用により、家電が故障する心配はいらない
- 手元のアプリで家全体のエネルギーを制御できる
- 30dBの静音設計により、睡眠を妨げずに稼働できる
重量のある機種にはハンドルが備わっているので、気軽に持ち運べます。UPS機能搭載により、停電時に電気の供給が止まる心配もありません。大容量の家庭用蓄電池を導入して、節電対策や停電対策を万全にしたい方は、ぜひ製品の購入を検討してみてください。
→LFPバッテリー採用により4000回の充放電サイクルを誇る「EcoFlow DELTAシリーズ」
電池の種類に関するよくある質問
最後に、電池の種類に関するよくある質問を紹介します。
- ボタン電池のサイズの見方は?
- 充電式電池と蓄電池の違いは?
- 普段使いしやすい電池の選び方は?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
ボタン電池のサイズの見方は?
直径25mm未満、高さ5mm未満が一般的な小型のボタン電池。様々なサイズがあり、直径と高さによってコードが決められます。コードの見方は、以下のとおりです。
- 1~2桁:電池の直径(mm)
- 3桁目:電池の高さ(0.1mm単位)
例えば、直径20mm、高さ3.2mmのボタン電池のサイズは「2032」で表されます。
充電式電池と蓄電池の違いは?
充電式電池と蓄電池は、同じ二次電池を指す言葉です。その他にもバッテリーという呼び名があります。繰り返し充電できる特性を持っているため、日常生活のあらゆる場面で活用されています。
主な用途は、スマートフォンやポータブル電源、エンジン始動用電源などです。高容量が必要な場合は、二次電池の中でも高性能なリチウムイオン電池が用いられます。
普段使いしやすい電池の選び方は?
日常生活で使用する電池には、使い捨ての一次電池よりも繰り返し使える二次電池がおすすめです。乾電池と変わらないサイズもあるので、汎用性は問題ありません。二次電池の種類を選ぶ際には、以下のようなポイントに気を付けましょう。
- 1回の充電での使用時間を示す最小容量が大きい
- 用途に合った容量を有する
- 充電できる回数が多い
- 自然放電を抑えられる
- 液漏れ防止設計を採用している
容量は大きければ大きいほど良いわけではありません。容量に比例して寿命は短くなり、充電速度は遅くなる傾向にあるので、用途に合った容量を選んでください。
まとめ
本記事では、電池の種類とその特徴について解説してきました。
電池の種類は大きく化学電池と物理電池に分かれます。化学電池は、使い切りの一次電池と繰り返し使える二次電池、水素と酸素から電気を得る燃料電池の3種類です。物理電池の主な種類としては、光エネルギーを電気に変換する太陽電池が挙げられます。
本サイトを運営するEcoFlowでは、長寿命かつ高い安全性を誇るリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載したポータブル電源を販売しています。家庭に取り入れて、停電対策やアウトドア、節電対策などで電気をフル活用したい方は、ぜひ購入をご検討ください。
→業界最速級の充電スピードと大容量を誇る「EcoFlow DELTA シリーズ」